売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E05449 Japan GAAP

売上高

69.6億 円

前期

14.1億 円

前期比

494.1%

時価総額

101.8億 円

株価

1,521 (04/25)

発行済株式数

6,693,500

EPS(実績)

385.37 円

PER(実績)

3.95 倍

平均給与

476.1万 円

前期

480.4万 円

前期比

99.1%

平均年齢(勤続年数)

36.9歳(8.9年)

従業員数

48人(連結:182人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社10社(連結子会社4社、非連結子会社6社)、関連会社3社(持分法適用関連会社1社、持分法非適用関連会社2社)の計13社で構成されており、ゲーム事業、動画配信関連事業の2事業を主要な事業としております。ゲーム事業においては、モバイルオンラインゲームの開発運営を中心としております。動画配信関連事業においては、動画配信プラットフォームの開発運営、インターネット広告を含む動画配信者のサポートやマネジメントを中心としております。

 

ゲーム事業

株式会社ケイブ、株式会社でらゲー、DELUXE GAMES SDN.BHD.

スマートフォンゲーム「メテオ(仮)」製作委員会

 

動画配信関連事業

株式会社ケイブ、株式会社capable

 

 

※画像省略しています。
23/08/31

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 経営成績の状況

当連結会計年度(2022年6月1日~2023年5月31日)における我が国経済は、ウクライナにおける紛争の長期化に端を発したエネルギー価格の高騰に加え、半導体をはじめとする原材料の不足や世界的なインフレの進行が見られる等、経済活動への悪影響が懸念される状況が続いております。他方、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、各種政策の効果もあり、社会・経済活動は正常化へ向けて着実に進んでおり、その過程で急速に進展した社会のデジタル化が定着しつつあります。

このような環境の中、当社ゲーム事業セグメントが属するオンラインエンターテイメント業界は、コロナ禍による急速なデジタル化、スマートデバイスの普及によるコンテンツ需要の高まりなどが市場を後押しし、2023年~2028年のCAGR(年平均成長率)は20.57%の成長が予測され、世界的市場規模は2022年の3,671億米ドルから2028年までに1兆2,039億米ドルに達し、引き続き持続的な成長が見込まれております。(参考:株式会社グローバルインフォメーション「オンラインエンターテイメント市場:世界の産業動向、シェア、規模、成長機会、2023-2028年予測」)

また、連結子会社capableが行っておりますライブ配信事業を含む動画配信市場におきましては、2022年の動画配信市場規模が、4,530億円(前年比107 %)と推計されており手堅い成長を見せました。ユーザーの関心を引く魅力的なコンテンツにより動画配信サービスの利用は広がっており、コロナ禍をきっかけに急伸したライブ配信は成長トレンドを維持しています。ノンユーザー層の取り込みには、サービスの利便性や魅力の向上が欠かせず、今後ますます競争が激化していくと予想されます。(参考:一般財団法人デジタルコンテンツ協会「動画配信市場調査レポート2023」)

この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高6,963百万円(前期比394.1%増加)、営業利益243百万円(前年同期は営業損失813百万円)、経常利益213百万円(前年同期は経常損失812百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益2,579百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失936百万円)となりました。

 

特に営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失におきましては、「匿名組合投資損失」「投資有価証券売却益」「企業結合に係る特定勘定取崩益」「投資有価証券評価損」が第3四半期連結会計期間より株式会社でらゲーの損益計算書を連結したため、発生しております。

 

匿名組合投資損失70,275千円は、連結子会社である株式会社でらゲーが投資をしている海外投資ファンドにおける損失であります。

投資有価証券売却益22,317千円は、連結子会社である株式会社でらゲーが保有していた投資有価証券の売却によるものであります。

企業結合に係る特定勘定取崩益120,000千円は、株式会社でらゲーの連結子会社化にともなう負債の見積超過額の取崩益であります。

投資有価証券評価損25,575千円は、当社及び連結子会社である株式会社でらゲーが保有する投資有価証券の実質価格を反映したことによる評価損であります。

 

当連結会計年度のセグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

イ. ゲーム事業

「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」(以下、「ゴシックは魔法乙女」という。)につきましては、経年による売上高の減少により、厳しい状況が続いておりますが、8周年記念イベントを開催し、併せて「友達招待キャンペーン」や「感謝のプレゼント企画」などの特別キャンペーンを実施し、ユーザーの維持や獲得に取組んでおり、売上の維持回復に努めております。

「東方Project」のIP許諾を受けた新規ゲーム開発(以下、「東方Project」という。)につきましては、エフェクトやキャラクターの量産を継続しつつ、イベント機能やガチャ演出の実装が完了いたしました。現在、デバッグへ向けた調整を開始し、リリースの準備段階に開発を進めております。

また、株式会社でらゲーのプロダクトに関しては、主要ゲームである「モンスターストライク」や「キングダム乱-天下統一への道-」が当社グループの収益に大きく貢献しております。

 これらの結果、ゲーム事業セグメントにおける売上高は6,599百万円(前期比818.2%増加)となり、セグメント利益は309百万円(前期はセグメント損失626百万円)となりました。

 

ロ. 動画配信関連事業

連結子会社capableにつきましては、ライブ配信プラットフォームの多様化、コンテンツの増加などを要因に競争が激化しております。ライバー管理業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため、事業規模の見直しを行い、引続き一定の利益を維持しながら、新規事業へのリソースの移行を進めております。

また、当社独自の芸能人やインフルエンサーとEC事業を連携させたDtoC事業を含むデジタルマーケティング事業につきましては、暖冬の影響により売上は予想よりも低調に推移いたしましたが、春夏商品の販売開始など、売上の季節依存の解消に努めております。

これらの結果、動画配信関連事業セグメントにおける売上高は364百万円(前期比47.3%減少)となり、セグメント損失は65百万円(前期はセグメント損失186百万円)となりました。

 

 ② 財政状態の状況

(総資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて12,107百万円増加し13,492百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金6,283百万円、売掛金1,149百万円、前払費用243百万円、未収入金564百万円、ソフトウエア仮勘定1,551百万円、投資有価証券996百万円、長期貸付金1,040百万円、投資不動産393百万円、保険積立金897百万円であります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて8,043百万円増加し8,404百万円となりました。主な内訳は、買掛金759百万円、未払金562百万円、未払法人税等737百万円、未払消費税等430百万円、契約負債109百万円、長期借入金888百万円、長期未払金4,000百万円、繰延税金負債356百万円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて4,063百万円増加し5,087百万円となりました。主な内訳は、資本金2,078百万円、資本剰余金1,055百万円、利益剰余金1,297百万円、自己株式△1,238百万円、新株予約権1,212百万円、非支配株主持分664百万円であります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、6,380百万円となりました。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況及びこれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、2,538百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,871百万円に株式報酬費用1,394百万円、負ののれん発生益2,635百万円、企業結合に係る特定勘定取崩益120百万円が含まれ、投資有売上債権の減少額503百万円及び仕入債務の増加額220百万円、未払(又は未収)消費税等の増加額183百万円の収入要因がありましたが、未収入金の増加額192百万円、棚卸資産の増加額36百万円、未払金の減少額33百万円の支出要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果増加した資金は、956百万円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入1,862百万円、長期貸付金の回収による収入192百万円の収入要因がありましたが、無形固定資産の取得による支出784百万円、長期貸付による支出310百万円の支出要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果増加した資金は、1,845百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,000百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入618百万円、非支配株主からの払込みによる収入330百万円が収入要因であったことによるものであります。

 

 

 ④ 生産、受注及び販売の状況

 a. 生産実績

  該当事項はありません。

 

 b. 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

該当事項はありません。

 

 c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2022年6月1日
 至 2023年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ゲーム事業

6,599,273

818.2

動画配信関連事業

364,163

△47.3

合計

6,963,436

394.1

 

(注) 1.当連結会計年度において、ゲーム事業におきまして販売実績に著しい変動がありました。

これは主として株式会社でらゲーを連結子会社としたことによるものであります。

(注) 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度
(自 2021年6月1日
  至 2022年5月31日)

当連結会計年度
(自 2022年6月1日
 至 2023年5月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社MIXI

4,418,611

63.5

Apple Inc.

248,532

17.6

1,252,480

18.0

Google LLC

399,906

28.4

680,381

9.8

GMOペイメントゲートウェイ株式会社

298,260

21.2

132,041

1.9

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づき実施しており、重要なものは以下のとおりでございます。

 

 a. 無形固定資産(ソフトウエア、ソフトウエア仮勘定)の減損

当社グループは、無形固定資産(ソフトウエア、ソフトウエア仮勘定)について、割引前将来キャッシュ・フ ローが帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合は、追加の減損損失が計上される可能性があります。

 

  b. 関係会社株式の減損

当社グループは、子会社株式、関連会社株式を保有しております。これらには時価を把握することが極めて困難なものが含まれております。これらの株式は評価対象会社の純資産額が帳簿価額を50%以上下回り、かつ、財政状態の悪化及び実質価額の著しい低下が認められる場合に減損処理を実施します。

 

 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

 a. 売上高

当連結会計年度は、ゲーム事業におきましては、2023年4月に『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』が8周年を迎えました。また2022年9月に株式会社でらゲーを連結子会社化したことにより、株式会社でらゲーの主要ゲームである「モンスターストライク」や「キングダム乱―天下統一への道―」が売上獲得に貢献しました。動画配信関連事業におきましては、当社独自の対面占いライブ配信プラットフォーム「占占(sensen)」及びリアル店舗「占占の館」や連結子会社である株式会社capableのDtoC事業が当社グループ全体の売上獲得に貢献いたしました。その結果、当連結会計年度における売上高は、6,963百万円となりました。

 

 b. 売上原価、売上総利益

当連結会計年度の売上原価は、株式会社capableのDtoC事業における仕入高が減少する一方、株式会社でらゲーの連結子会社化に伴い増加しました。その結果、当連結会計年度における売上原価は、3,479百万円、売上総利益は、3,484百万円となり、売上高総利益率は50.03%となりました。

 

 c. 販売費及び一般管理費、営業損失

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、3,240百万円となりました。主な内訳は、株式報酬費用1,394百万円、モバイルオンラインゲームを用いた利用者からの利用料金回収代行に係る手数料538百万円、給与手当88百万円、プロモーション活動等による広告宣伝費及び販売促進費202百万円、外注費129百万円等によるものであります。この結果、営業利益は、243百万円となりました。

 

 d. 営業外損益及び経常損失

営業外収益は、経営指導料50百万円や受取利息24百万円等を計上し、147百万円となりました。

営業外費用は、匿名組合投資損失70百万円や支払利息41百万円等を計上し、177百万円となりました。

この結果、経常利益は213百万円となりました。

 

 e. 特別損益

特別利益は、負ののれん発生益2,635百万円、企業結合に係る特定勘定取崩益120百万円、投資有価証券売却益22百万円を計上しております。

特別損失は、関係会社株式評価損91百万円、投資有価証券評価損25百万円、固定資産除却損2百万円を計上しております。

この結果、税金等調整前当期純利益は、2,871百万円となりました。

 

 f. 当期純利益

法人税、住民税及び事業税302百万円を計上しました。

この結果、当期純利益は2,569百万円となり、1株当たりの当期純利益は、462円57銭となりました。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要のうち主なものは、ゲーム事業の開発・運営に係る人件費、外注費及び広告宣伝費等の運転資金と、新規事業に対する設備投資資金があります。

当社グループでは、運転資金は主として自己資金及び借入金等により資金調達をしておりますが、大規模なプロモーション費用や新規事業に対する設備投資資金につきましては、必要に応じて資本性の資金調達を実施しております。

当連結会計年度においては、営業活動により2,538百万円の収入、投資活動により956百万円を収入し、また財務活動により1,845百万円の資金を調達しております。

各項目の主な要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。