売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05449 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化が進む中、個人消費やインバウンド需要の回復の動きが見られるなど、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。一方で世界的な金融引き締めや、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化など海外景気の下振れ影響や、円安進行および物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いており、国内景気の今後の動向については注視が必要と考えています。

 このような環境の中、当社及び連結子会社(以下、「当社グループ」という。)のゲーム事業セグメントが属するオンラインエンターテイメント市場におきましては、オンラインプラットフォーム(家庭用ゲーム機ソフト以外)のけん引により、2022年国内ゲーム市場規模が前年比1.4%増の2兆316億円となりました。このうち1兆6,568億円がオンラインプラットフォームとなり、国内ゲーム市場の約82%を占めています。(出典:『ファミ通ゲーム白書2023』 株式会社角川アスキー総合研究所)

 国内ゲーム市場のけん引役であるオンラインプラットフォームのゲームコンテンツ市場の内訳で最も大きいのはスマートフォン(タブレットを含む)向けのゲームアプリです。専用ゲーム機がなくても気軽にゲームを楽しむことが可能なため、スマートフォンの普及とともに高水準で推移しており、今後もゲーム市場の規模拡大に比例して成長していくと予想されます。

 次に、当社グループの動画配信関連事業セグメントが属する動画配信市場におきましては、2022年のコンテンツ産業の市場規模は、前年比4.5%増の13兆2,698億円となり、そのうち、動画コンテンツは、前年比0.6%増の4兆2,945億円とこちらも市場が堅調に推移しております。(出典:『デジタルコンテンツ白書2023』 一般財団法人デジタルコンテンツ協会)

 この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高8,560百万円(前期比138.7%増加)、営業利益1,301百万円(前年同期は営業損失608百万円)、経常利益1,455百万円(前年同期は経常損失590百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,178百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益1,698百万円)となりました。

 当第3四半期連結累計期間のセグメントごとの状況は次のとおりであります。

 

1.ゲーム事業

 2023年11月22日にリリースしました新規ゲーム「東方幻想エクリプス」につきましては、開発体制から運営体制への移行がスムーズに進捗いたしました。キャラの育成イベントやショートイベントの実施、期間限定のピックアップガチャの開催といったユーザーに楽しんで頂ける施策の取組を行い、公式Xの活用やVTuberによるプレイ動画の配信によりゲームの魅力をお伝えする等、様々な新規流入施策を行っております。

 今後は新規流入施策と併せて、感謝企画として来場される方への特典があるオフラインイベントの開催も予定されております。ユーザーの定着、継続率の向上を重視し、長期的に楽しんで頂けるコンテンツを目指して参ります。

 「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」につきましては、クリスマスやバレンタインイベントなどを実施し、新メインストーリーを開始する等、ユーザー満足度向上施策を実施しておりますが、経年による売上高の減少により、厳しい状況が続いております。今後も継続してユーザー満足度の向上を図り、ユーザーの維持、獲得に努めてまいります。

 また、連結子会社である株式会社でらゲーでは、主要ゲームである「モンスターストライク」や「キングダム 乱 -天下統一への道-」が継続して当社グループの収益に大きく貢献しております。2024年1月25日には新感覚人狼型マルチプレイゲーム「サイレントサイン – シャドウハンターズ –」が正式リリースいたしました。YouTubeでの公式大会の配信やゲーム内の重要なポイントや戦略について解説する等、ユーザーの定着を重視した運営を行っております。

 これらの結果、ゲーム事業セグメントにおける売上高は8,352百万円(前年同期比155.6%増加)となり、セグメント利益は1,350百万円(前年同期はセグメント損失548百万円)となりました。

 

 2.動画配信関連事業

 当社グループの動画配信関連事業につきましては、ライブ配信プラットフォームの多様化、コンテンツの増加などを要因として競争が激化しております。ライバーのマネジメント業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため、アクティブライバーの維持や育成に取組みつつ、事業の見直しを行い、一定の利益を維持しながら、新規事業へのリソースの移行を進めております。

 また、株式会社capableにおいて、新規事業施策の一環として店舗型事業の譲受を行いました。今後はcapableの持つSNSマーケティングのノウハウを活かし、新規売上の創出に取り組んでまいります。

 YouTube事業については、主力コンテンツにおける広告収入が安定的に推移しており、引続き、収益の獲得に貢献しております。

 DtoC事業を含むデジタルマーケティング事業につきましては、新色の商材による売上が好調に推移いたしましたが、暖冬の影響により主力の冬期商材の販売が伸びず全体的には、想定を下回って推移しました。

 これらの結果、動画配信関連事業セグメントにおける売上高は208百万円(前年同期比34.7%減少)となり、セグメント損失は49百万円(前年同期はセグメント損失59百万円)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

 

(総資産)

当第3四半期連結累計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて69百万円減少し、13,422百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金5,362百万円、売掛金1,111百万円、前払費用142百万円、未収入金641百万円、ソフトウエア405百万円、ソフトウエア仮勘定2,097百万円、投資有価証券973百万円、長期貸付金970百万円、関係会社長期貸付金341百万円、投資不動産333百万円、保険積立金737百万円であります。

 

(負債)

当第3四半期連結累計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて1,369百万円減少し、7,035百万円となりました。主な内訳は、買掛金420百万円、未払金1,030百万円、未払費用229百万円、長期借入金809百万円、長期未払金3,400百万円、繰延税金負債413百万円であります。

 

(純資産)

当第3四半期連結累計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて1,299百万円増加し、6,387百万円となりました。主な内訳は、資本金182百万円、資本剰余金620百万円、利益剰余金4,992百万円、自己株式1,205百万円、新株予約権1,087百万円、非支配株主持分653百万円であります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は172百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。