売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E05474 Japan GAAP

売上高

1,253.2億 円

前期

1,055.1億 円

前期比

118.8%

時価総額

1,975.9億 円

株価

2,264.5 (04/25)

発行済株式数

87,255,916

EPS(実績)

188.33 円

PER(実績)

12.02 倍

平均給与

730.1万 円

前期

750.9万 円

前期比

97.2%

平均年齢(勤続年数)

41.0歳(9.0年)

従業員数

439人(連結:1,387人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び当社の連結子会社16社の計17社で構成されており、主にインターネットを介したオンラインゲームを中心にサービスを展開しております。事業の系統図及び事業内容は以下のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

 当社グループは、スマートフォンゲームの企画・開発・運営・配信を行っております。ゲームユーザーは、ゲーム内で使用できるアイテムを購入し、コンテンツ配信事業者(プラットフォーム企業)を通じたクレジットカード決済、プリペイドカード決済、又は携帯電話キャリアを通じた決済等の集金代行により利用料を徴収しております。スマートフォンゲームにおける当社グループの主力商品は「パズル&ドラゴンズ」(以下「パズドラ」)、「Ragnarok Origin」、「Ragnarok M:Eternal Love(日本名「ラグナロク マスターズ」)」、「サモンズボード」等となっております。

 また、当社グループは家庭用ゲーム機向け及び携帯型ゲーム専用機向けにコンシューマゲームの企画・開発・運営・配信・販売を行っており、ゲームソフトを制作し、卸商社や小売店・コンテンツ配信事業者を通じお客様へ販売しております。また、コンシューマゲームについては、利用者からアイテム課金による利用料の徴収も行っております。その他、当社グループが企画・開発したPCオンラインゲームの配信・運営を行っており、オンラインゲームの利用者(一般ユーザー)から、月額利用料又はアイテム課金による利用料を徴収しております。なお、当社グループが配信・運営するオンラインゲームのうち、ライセンス使用許諾を受けたゲームコンテンツに関しては、個別契約に基づき、売上金額に対するライセンス使用料の支払いを行っております。PCオンラインゲームにおける当社グループの主力商品は「ラグナロクオンライン」等となっております。

 また、当社グループが企画・開発したゲームをグローバル展開する場合には、当社が直接配信・運営するだけでなく、当社グループ各社を通じて又は現地の配信会社(パブリッシャー)へライセンス供与を行い、地域ごとのユーザー特性や嗜好に合わせ、配信・運営を行っております。この際には、現地の配信会社(パブリッシャー)より、個別契約に基づき、ライセンス許諾に伴うライセンス使用料を受け取るほか、売上金額に対するロイヤリティを徴収しております。

 なお、当社のその他の関係会社はBelleisle Japan株式会社、SON Financial合同会社であります。

 

 

24/03/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における経済環境については、新型コロナウイルス感染症の影響による停滞から徐々に回復し、人々の往来が活発になりつつある一方、世界的な物価高騰や不安定な国際情勢、為替相場の変動などにより、依然先行き不透明な状況が継続しました。

 このような状況の中、当社では引き続きグローバル配信を見据えたゲーム開発に注力するとともに、既存タイトルの価値最大化を図るため各ゲームのMAU(Monthly Active User:月に1回以上ゲームにログインしている利用者)の維持・拡大やゲームブランドの強化に取り組んでまいりました。

 「パズドラ」に関しましては、より多くの皆さまに「パズドラ」を長期的にお楽しみいただくことを主眼に、新要素の追加や大感謝祭をはじめとするイベントの開催、他社有名キャラクターとのコラボレーションなどの取り組みを継続してまいりました。また、2023年12月5日には「パズドラ」シリーズの最新作「パズル&ドラゴンズ ストーリー」がApple Arcadeより全世界150カ国以上に配信開始されました。

 Nintendo Switch™向け対戦ニンジャガムアクションゲーム「ニンジャラ」は、新コンテンツの追加やテレビアニメの放送、オフラインイベントの開催など、包括的な取り組みを実施することで、若年齢層を中心に好調なアクティビティを維持してまいりました。

 また、子会社の事業につきまして、Gravityグループが配信しているRagnarok関連タイトルは、新作タイトルのリリースや既存タイトルのアップデート、及びイベントの開催を継続的に実施してまいりました。なかでも2023年4月に東南アジア地域向けに配信が開始されたスマートフォン向けMMORPG「Ragnarok Origin」については、好調な売上を記録し連結業績にも大きく寄与しました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は125,315百万円(前年同期比18.8%増)、営業利益27,880百万円(前年同期比0.8%増)、経常利益29,308百万円(前年同期比1.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16,433百万円(前年同期比13.6%減)となりました。

 なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けて記載しておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前連結会計年度に比べ27百万円減少し、当連結会計年度には109,648百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によって得られた資金は20,514百万円(前連結会計年度は18,660百万円の収入)となりました。

 これは主に税金等調整前当期純利益29,729百万円及び法人税等の支払額7,899百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によって使用された資金は14,610百万円(前連結会計年度は2,795百万円の支出)となりました。

 これは主に定期預金の預入及び払戻による支出(純額)9,366百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によって使用された資金は7,033百万円(前連結会計年度は9,265百万円の支出)となりました。

 これは主に自己株式の取得による支出(純額)5,015百万円及び配当金の支払額1,854百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

 当社グループ全体における生産及び受注実績の金額的重要性が乏しく、提供する主要なサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。

 

b.受注状況

 当社グループでは一部個別の受託開発を行っておりますが、「a.生産実績」に記載の理由から、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けて記載しておりません。

 

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

連結売上高

125,315

18.8

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

販売高

(百万円)

割合(%)

販売高

(百万円)

割合(%)

Apple Inc.

49,026

46.5

45,299

36.1

Google LLC

22,225

21.1

21,552

17.2

Soft-World International Corporation

10,563

10.0

13,129

10.5

(注)1.Apple Inc.、Google LLCは共にプラットフォーム提供会社であり、同社に対する販売実績は、当社グループが提供するゲームサービスの利用者(一般ユーザー)に対する利用料等であります。

2.Soft-World International Corporationは決済代行会社であり、同社に対する販売実績は、当社グループが提供するゲームサービスの利用者(一般ユーザー)に対する利用料等であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。なお、この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。なお、連結財務諸表作成に当たって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(繰延税金資産)

 当社グループは繰延税金資産について、将来の課税所得の見込み等により、回収可能性が高いと判断できる金額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見込み等に依存するため、前提条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が調整され税金費用として計上される可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比べ19,810百万円増加し125,315百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。これは主にGravityグループの売上高が増加したことによるものであります。

 

(営業利益)

 当連結会計年度の売上原価は、主にGravityグループの売上高が増加したことから68,344百万円(前連結会計年度比45.2%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は、主に広告宣伝費の減少により29,090百万円(前連結会計年度比5.5%減)となりました。その結果、営業利益は27,880百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。

 

(経常利益)

 営業外収益は、主に受取利息の増加により1,454百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。また、営業外費用は、主に支払利息の増加により27百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。その結果、経常利益は29,308百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益は、関係会社株式売却益の計上により682百万円となりました。なお、前連結会計年度においては特別利益の計上はありませんでした。特別損失は、主に減損損失の増加により261百万円(前連結会計年度は47百万円)となりました。以上の損益に加え、法人税等合計と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引きした結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16,433百万円(前連結会計年度比13.6%減)となりました。

 

b.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度における資産合計は、168,045百万円(前連結会計年度末比15,835百万円増加)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い現金及び預金が増加したことによるものであります。

 

(負債)

 負債合計は、18,550百万円(前連結会計年度末比825百万円減少)となりました。これは主に買掛金が減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 純資産合計は、149,495百万円(前連結会計年度末比16,660百万円増加)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

c.経営成績に重要な影響を与える原因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d.事業環境と戦略的見通し

 当社グループを取り巻く事業環境につきまして、国内におけるモバイルゲーム市場は、スマートフォンが広く普及したことに伴い、一定の成熟を迎えています。一方、グローバルマーケットにおいては、コンシューマゲームやPCオンラインゲーム市場におきましても、今後の拡大が予測されております。

 このような事業環境の中、当社グループの次期の見通しにつきましては、「新規価値の創造」と「既存価値の最大化」を経営方針とし、その実現のための具体的な課題と戦略につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。また、事業展開上のリスクにつきましては「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載しております。

 

e.資本の財源及び資金の流動性についての分析

(a)キャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(b)資金需要

 当社グループの運転資金需要の主なものは、販売費及び一般管理費であります。

 また、当社グループの具体的な設備投資計画につきましては、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 

(c)資金の流動性等

 当連結会計年度末現在において当社グループの流動比率は891.6%であり、現金及び現金同等物は109,648百万円であります。当社グループの資金は今後の営業活動及び財務活動によって確保される将来キャッシュ・フローと併せ、成長を維持・発展させていく為にも十分なものであると考えております。

 運転資金及び設備投資資金については主に自己資金により賄う事を基本としておりますが、一部の連結子会社においては自己資金のほか必要に応じて金融機関からの借入により調達しております。