売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00772 Japan GAAP

売上高

647.7億 円

前期

786.8億 円

前期比

82.3%

時価総額

558.8億 円

株価

971 (07/12)

発行済株式数

57,546,050

EPS(実績)

-80.11 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

754.0万 円

前期

753.0万 円

前期比

100.1%

平均年齢(勤続年数)

39.7歳(15.6年)

従業員数

808人(連結:1,145人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社の企業集団は、当社、連結子会社7社、非連結子会社5社で構成され、無機・有機化学薬品等の基礎化学品事業、フッ素系ガスおよび電池材料等の精密化学品事業、キャリヤーおよび鉄酸化物等の鉄系事業、製品販売等の商事事業および化学工業用設備工事等の設備事業を展開しております。

 

当社および連結子会社の当該事業に係わる位置付けは、次のとおりであります。

 

基礎化学品事業――― 当社が製造販売しております。

精密化学品事業――― 当社および関東電化ファインプロダクツ韓国㈱が製造販売しております。また、関東電化KOREA㈱は韓国で、台灣關東電化股份有限公司は台湾で、それぞれ当社製品を販売しております。宣城科地克科技有限公司は、本格稼働に向け工事を進めております。

鉄系事業―――――― 当社が鉄系製品を製造販売するほか、㈱関東電化ファインテックが鉄酸化物を製造販売しております。

商事事業―――――― 関電興産㈱は、当社製品を販売し、当社は、同社より原材料を購入しております。また、同社は、フッ素系ガスの容器整備を行っております。

設備事業―――――― ㈱上備製作所は、化学設備関連および一般産業用の工事を行い、当社は、同社に対して設備等の設計、建設、保全工事等を委託しております。

 

以上述べた連結子会社と当社との関係を事業系統図に示すと次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

なお、非連結子会社と当社との関係は、次のとおりであります。

 

当社は、カンデン渋川産業㈱、カンデン水島産業㈱に対しては、工場内作業等を、㈱群馬鉄工所には、工場設備の建設・保全工事等を、関東電化産業㈱には、各種環境測定・分析業務等を委託しております。

科地克(上海)貿易有限公司は、中国で当社製品の販売と原材料の調達を行っております。

 

24/06/27

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復基調にあったものの、依然として厳しい状況にありました。海外においても、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念などによる景気の下振れリスク、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等に留意する必要があり、先行き不透明な状況が続きました。

化学工業におきましても、原燃料価格や物流費の上昇に加え、半導体・電子材料業界の生産調整の影響等もあり、引き続き厳しい事業環境にありました。

このような情勢下におきまして、当社グループは積極的な営業活動を推進してまいりましたが、主に精密化学品事業部門における需要の大幅な減退により、経営成績は大きく影響を受けた結果となりました。

当期の売上高は、647億68百万円と前期に比べ139億6百万円17.7%の減少となりました。経常損益につきましては、売上高の減少に加え、主に電池材料における売上原価の高止まりと棚卸資産評価損の計上により、経常損失13億4百万円となりました(前期は経常利益136億79百万円)。最終損益につきましては、電池材料の収益性の低下から投資額の回収が一部見込めないため、減損損失を特別損失に計上したことも加わり、親会社株主に帰属する当期純損失は、46億10百万円となりました(前期は親会社株主に帰属する当期純利益93億82百万円)。

 

なお、セグメント別の概況は、次のとおりであります。

 

ア.基礎化学品事業部門

(無機製品)

か性ソーダおよび塩酸は、販売数量は減少したものの価格修正効果により、前期に比べ増収となりました。

(有機製品)

トリクロールエチレンは、販売数量の減少により、前期に比べ減収となりました。パークロールエチレンは、販売数量の減少と販売価格の低下により、前期に比べ減収となりました。

以上の結果、基礎化学品事業部門の売上高は、88億36百万円となり、前期に比べ5億72百万円、6.1%の減少となりました。営業損益につきましては、営業損失1億39百万円となりました(前期は営業利益3億25百万円)。

 

イ.精密化学品事業部門

(特殊ガス製品)

三フッ化窒素、六フッ化タングステンおよびヘキサフルオロ-1,3-ブタジエンは、販売数量の減少により、前期に比べ減収となりました。

(電池材料製品)

六フッ化リン酸リチウムは、販売数量の減少と販売価格の低下により、前期に比べ減収となりました。

以上の結果、精密化学品事業部門の売上高は、512億53百万円となり、前期に比べ126億89百万円、19.8%の減少となりました。営業損益につきましては、売上高の減少に加え、主に電池材料における売上原価の高止まりと棚卸資産評価損の計上により、営業損失28億24百万円となりました(前期は営業利益114億50百万円)。

 

ウ.鉄系事業部門

複写機・プリンターの現像剤用であるキャリヤーは、販売数量の減少により、前期に比べ減収となりました。鉄酸化物は、着色剤の販売減少により、前期に比べ減収となりました。

以上の結果、鉄系事業部門の売上高は、18億13百万円となり、前期に比べ8億53百万円、32.0%の減少となりました。営業損益につきましては、営業利益1億72百万円となり、前期に比べ5億13百万円、74.9%の減少となりました。

 

 

エ.商事事業部門

商事事業につきましては、化学工業薬品の販売減少により、前期に比べ減収となりました。

以上の結果、商事事業部門の売上高は、6億98百万円となり、前期に比べ48百万円、6.4%の減少となりました。営業損益につきましては、営業利益1億90百万円となり、前期に比べ8百万円、4.2%の減少となりました。

 

オ.設備事業部門

化学設備プラントおよび一般産業用プラント建設の売上高は、請負工事の増加により前期に比べ増収となりました。

以上の結果、設備事業部門の売上高は、21億65百万円となり、前期に比べ2億57百万円、13.5%の増加となりました。営業損益につきましては、営業利益6億68百万円となり、前期に比べ66百万円、11.0%の増加となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末(以下「前期末」という)に比べ32億37百万円増加し252億25百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、112億8百万円となりました(前年同期は72億91百万円の資金の獲得)。これは主に、税金等調整前当期純損失が53億17百万円となったことにより減少した一方で、減価償却費が84億96百万円、棚卸資産の減少額が67億円、売上債権の減少額が56億90百万円となったことにより増加したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、105億54百万円となりました(前年同期は166億27百万円の資金を使用)。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は、17億80百万円となりました(前年同期は44億24百万円の資金の獲得)。これは主に、長期借入れによる収入が101億70百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が69億20百万円となったことによるものであります。なお、長期借入れによる収入につきましては、主に精密化学品事業の成長投資および維持投資に使用予定であります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

ア.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品事業

8,000

△3.8

精密化学品事業

42,500

△29.1

鉄系事業

1,904

△29.4

設備事業

5,053

6.5

合計

57,458

△24.1

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、基本的に販売価格によっておりますが、設備事業の金額は、当連結会計年度の製造費用によっております。

 

 

イ.受注状況

当連結会計年度の設備事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

設備事業

1,785

△18.2

1,099

△24.7

合計

1,785

△18.2

1,099

△24.7

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

ウ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

基礎化学品事業

8,836

△6.1

精密化学品事業

51,253

△19.8

鉄系事業

1,813

△32.0

商事事業

698

△6.4

設備事業

2,165

13.5

合計

64,768

△17.7

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

三菱ケミカル株式会社

14,072

17.9

Samsung Electronics Co., Ltd.

14,035

17.8

13,354

20.6

キオクシア株式会社

7,888

10.0

6,494

10.0

 

(注) 当連結会計年度の三菱ケミカル株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中における将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

 

② 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は1,253億2百万円となり、前期末に比べ54億60百万円減少しました。

(流動資産)

流動資産は632億68百万円で、前期末に比べ96億51百万円減少しました。その主な要因は、現金及び預金が30億54百万円増加した一方で、棚卸資産が64億93百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が57億24百万円減少したためであります。

(固定資産)

固定資産は620億34百万円で、前期末に比べ41億91百万円増加しました。その主な要因は、投資有価証券が18億24百万円、有形固定資産が16億38百万円増加したためであります。なお、有形固定資産の増加につきましては、主に精密化学品事業の成長投資および維持投資によるものであります。

(流動負債)

流動負債は308億91百万円で、前期末に比べ27億88百万円減少しました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が21億07百万円増加した一方で、未払法人税等が24億29百万円、支払手形及び買掛金が23億32百万円減少したためであります。

(固定負債)

固定負債は288億32百万円で、前期末に比べ5億24百万円増加しました。その主な要因は、長期借入金が12億80百万円増加したためであります。有利子負債の残高は416億82百万円となり、前期末に比べ38億88百万円の増加となりました。

(純資産)

純資産合計は655億78百万円となり、前期末に比べ31億96百万円減少しました。その主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純損失により63億36百万円減少したためであります。

 

③ 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は647億68百万円となり、前期に比べ139億6百万円17.7%の減少となりました。これは、主に精密化学品事業の販売数量の減少や販売価格の低下により減収となったためであります。

なお、事業別の売上の概要につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①業績」に記載のとおりであります。

売上原価は、原材料価格の上昇等により14億94百万円増加しました。また、販売費及び一般管理費は輸送費等が減少しました。以上の結果、営業損失は19億68百万円となりました(前期は営業利益129億47百万円)。

営業外収益は為替差益を計上したこと等により3億54百万円増加しております。また、営業外費用は試作品売却損が増加したこと等により4億23百万円増加しております。以上の結果、経常損失は13億4百万円となりました(前期は経常利益136億79百万円)。

特別利益は投資有価証券売却益を計上したことにより5億86百万円増加しております。特別損失は減損損失を計上したこと等により43億44百万円増加しております。以上の結果、税金等調整前当期純損失は53億17百万円となりました。法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は46億10百万円となりました(前期は親会社株主に帰属する当期純利益93億82百万円)。

 

 

④ 資本の財源および資金の流動性

ア.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

イ.資金需要

当社グループの主な資金需要は、設備投資、関係会社貸付金等の長期資金ならびに原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金であります。

資金調達の方法および状況ならびに資金の主要な使途を含む資金需要の動向につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 ④ 財務戦略」に記載のとおりであります。

ウ.財務政策

長期資金については自己資金のほかに金融機関からの長期借入、短期資金については自己資金のほかに金融機関からの短期借入による調達を基本としております。また、運転資金の効率的な調達・安定性に配慮し、取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結しております。

なお、当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保することを基本方針としており、財務状況や金融・経済情勢に応じて最適と判断した手段により資金を調達しております。

 

⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2022年度を初年度とする第12次中期経営計画(5ヵ年)において、最終年度の連結経営指標について以下の数値目標を設定しております。

数値目標(最終年度の連結経営指標)

 

第12次中期経営計画

売上高

1,000億円

営業利益

150億円

ROE

12%以上

ROIC

8%以上

 

第12次中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度の売上高は647億68百万円、営業損失は19億68百万円となりました。なお、第12次中期経営計画の目標達成に向けた経営戦略と課題につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」に記載のとおりであります。