売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E00902 Japan GAAP

売上高

1,247.6億 円

前期

1,198.2億 円

前期比

104.1%

時価総額

778.9億 円

株価

4,300 (01/09)

発行済株式数

18,113,110

EPS(実績)

568.04 円

PER(実績)

7.57 倍

平均給与

730.8万 円

前期

705.6万 円

前期比

103.6%

平均年齢(勤続年数)

41.2歳(17.1年)

従業員数

1,405人(連結:3,594人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(大日精化工業株式会社)及び関係会社26社により構成されております。当社は子会社23社を連結し、関連会社3社のうち2社について持分法を適用しております。

当社グループが営んでいる主な事業内容及び当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。

 

(カラー&ファンクショナル  プロダクト)

当セグメントでは、顔料及び顔料の2次加工品を中心に、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料の製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるDAICOLOR ITALY S.R.L. 、ハイテックケミ㈱、DAINICHI COLOR (THAILAND),LTD.が製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品、原材料等の取引が行われております。

 

(ポリマー&コーティング  マテリアル)

当セグメントでは、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤の製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社である浮間合成㈱及び大日精化(上海)化工有限公司が製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。

 

(グラフィック&プリンティング  マテリアル)

当セグメントでは、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキの製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるP.T.HI-TECH INK INDONESIAが製造・販売に携わっております。なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

2025年3月31日現在

※画像省略しています。

25/06/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績

当連結会計年度の当社グループの主要な販売先動向は以下のとおりとなりました。

輸送機器業界

自動車向けコンパウンド・着色剤・ウレタン樹脂は、国内は第2四半期会計期間を底に回復傾向、海外は、中国向けが低調も北米向けが好調に推移

情報電子業界

液晶ディスプレイ向けは、顔料が第2四半期以降低調に推移もコーティング剤は年間を通して堅調に推移、オフィス事務機器向け顔料及び着色剤は低調に推移

包装・パッケージ業界

グラビアインキは、食料品用途等の軟包装向けが流通在庫の解消により堅調に推移、飲料ラベル用途は、猛暑による天候要因、旺盛なインバウンド需要により堅調に推移

建材業界

新築需要向けの着色剤・コーティング剤は低調も、リフォーム用途の着色剤は堅調に推移

以上の結果、売上高は、1,247億6千万円(前年同期比4.1%増)と増収になりました。営業利益は、海外法人が好調に推移したこと及び新工場移転完了による拠点統合効果等により、70億4百万円(同53.9%増)、経常利益は、77億6千4百万円(同55.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に関係会社出資金売却損11億9千3百万円を計上しましたが、特別利益に旧川口製造事業所跡地等の固定資産売却益77億6千1百万円を計上したことなどにより、102億8千9百万円(同181.1%増)とそれぞれ増益になりました。

次に報告セグメントの業績についてご報告いたします。

 

(カラー&ファンクショナル  プロダクト)

当セグメントでは、顔料及び顔料の2次加工品を中心に、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料の製造・販売を行っています。

情報電子業界向けの顔料及び分散体の売上高は、液晶ディスプレイ用途及びオフィス事務機器用途が低調に推移しました。輸送機器業界向けのコンパウンド・着色剤は、国内は第2四半期会計期間を底に回復基調で推移しました。海外のコンパウンド・着色剤は、タイ・ベトナム現地法人の食品包材・自動車向けコンパウンドが好調に推移した一方、中国現地法人の家電OA機器向けが低調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は673億2千5百万円(同2.8%増)、営業利益は31億3千4百万円(同27.7%増)と増収増益になりました。

 

(ポリマー&コーティング  マテリアル)

当セグメントでは、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤の製造・販売を行っています。

ウレタン樹脂は、北米の輸送機器業界向けは好調でしたが、自動車メーカーの生産台数減や販売不振により全体としては低調に推移しました。衣料品・服飾品業界のアウトドアウェア用途は好調に推移しました。産業資材業界向けの感熱記録用コーティング剤は、在庫調整が完了し回復しました。情報電子業界向けのコーティング剤は、年間を通して堅調に推移しました。

海外は、中国現地法人の衣料品向け及び自動車向け、米国現地法人の自動車向けが好調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は、253億4千2百万円(同6.0%増)、営業利益は、31億4千5百万円(同18.3%増)と増収増益になりました。

 

(グラフィック&プリンティング  マテリアル)

当セグメントでは、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキの開発、製造及び販売を行っています。

包装業界向けのグラビアインキは、食料品用途等の軟包装向けが流通在庫の調整が完了し堅調に推移、飲料ラベル用途も猛暑等の天候要因及び旺盛なインバウンド需要に支えられ堅調に推移しました。オフセットインキは、需要減少により低調に推移しました。海外は、インドネシア現地法人では、競争激化等により販売数量は横這いも販売価格の改定が進み増収となりました。

これらの結果、当セグメントの売上高は320億2千3百万円(同5.6%増)と増収になり、営業損益は、新工場移転完了による拠点統合効果及び海外子会社における販売価格の改定等により損益改善が進み7億1千6百万円(前年同期は5億6千1百万円の営業損失)と黒字転換しました。

②財政状態

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は1,967億8千4百万円となり、前連結会計年度末と比べ19億3千1百万円増加しました。これは主に「売掛金」が減少した一方で、「退職給付に係る資産」及び「機械装置及び運搬具」が増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は662億8千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ93億9千8百万円減少しました。これは主に「繰延税金負債」が増加した一方で、有利子負債及び「退職給付に係る負債」が減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は1,304億9千7百万円となり、前連結会計年度末と比べ113億3千万円増加しました。これは主に配当金の支払の一方で、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上により「利益剰余金」が増加したこと及び「為替換算調整勘定」が増加したことによるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億7千1百万円増加し、216億9千6百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりとなっております。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、41億6千5百万円(前年同期比53.8%減)となりました。これは主に退職給付に係る負債の減少により資金が減少した一方、「税金等調整前当期純利益」及び「減価償却費」の計上により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、14億1千5百万円(前年同期は14億4千5百万円の使用)となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」により資金が減少した一方、「有形固定資産の売却による収入」により資金が増加したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、70億円(前年同期比31.4%減)となりました。これは主に借入金の返済及び配当金の支払により資金が減少したことによるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:t)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

前年同期比(%)

カラー&ファンクショナル

プロダクト

193,858

1.9

ポリマー&コーティング

マテリアル

24,843

6.9

グラフィック&プリンティング

マテリアル

34,274

3.1

報告セグメント計

252,975

2.6

その他

合計

252,975

2.6

 

b.受注実績

当社グループは過去の販売実績と将来の予想に基づいて見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

前年同期比(%)

カラー&ファンクショナル

プロダクト

67,325

2.8

ポリマー&コーティング

マテリアル

25,342

6.0

グラフィック&プリンティング

マテリアル

32,023

5.6

報告セグメント計

124,691

4.1

その他

69

△6.1

合計

124,760

4.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討等

ⅰ経営成績の分析

当連結会計年度の当社グループの経営成績に対して特に重要な影響を与えた事象は、以下のとおりと考えております。

 

当連結会計年度の事業環境については、世界経済はインフレ圧力が続く中で、米国経済は堅調に推移した一方で、欧州・中国経済は停滞しました。中国以外のアジア地域では、インド、ASEANの一部諸国において比較的高い成長となりました。このような環境下、海外子会社においては、中国華南地区を除き総じて好調に推移しました。業界別では、車両向けは北米は好調でしたが、国内は2024年年明けの能登地震、車両生産台数の減少により2024年後半からの回復となり、全体としては低調に推移しました。液晶ディスプレイ用途については、カラーフィルター用顔料は商権移動による影響を受け低調に推移しましたが、パネル面積の拡大を受けてコーティング剤は好調に推移しました。国内においては、インバウンド消費の拡大、猛暑による消費拡大により飲料用途のグラビアインキ・フレキソインキが伸長、電化製品の小型化・高機能化により開発品の耐熱性高機能樹脂も伸長しました。

こうした社会的、経済的状況のもとで、売上高は、販売価格の見直しを進めたこと、円安による為替換算の影響を受けたことにより1,247億6千万円(前年同期比4.1%増)となり、利益面ではコスト上昇分の価格転嫁を進めたこと、在庫調整の一巡したことなどから、営業利益は70億4百万円(同53.9%増)、経常利益は77億6千4百万円(同55.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、旧川口製造事業所跡地等の固定資産売却益77億6千1百万円を計上したことなどにより、102億8千9百万円(同181.1%増)となりました。

足元では、インフレ、金融政策の転換、地政学的な緊張の高まりに加え、米国関税政策により、最終需要の減少の懸念や景気変動を先読みした金利や為替の変動が生じており、先行き不透明な状況が続くことが想定されます。

当社グループでは「3.事業等のリスク」で記載したとおり、引き続き各リスクに対応したリスク回避・削減策を積極的に推進していくことといたします。

各報告セグメントの概況は以下のとおりであります。

なお報告セグメント毎の実績は上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に、生産実績・受注実績・販売実績は、同「④生産、受注及び販売の実績」にて、それぞれ記載しております。

 

(カラー&ファンクショナル  プロダクト)

当セグメントでは、顔料及び顔料の2次加工品を中心に、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料の製造・販売を行っています。

情報電子業界向けの液晶ディスプレイのカラーフィルター用顔料は商権移動による影響を受け低調に推移しました。オフィス事務機器用途は、需要先において一時的な生産調整があり低調に推移しました。車両業界向けのコンパウンド・着色剤は、2024年初の能登地震、車両生産台数の減少により第3四半期以降の回復となりましたが、全体としては低調に推移しました。海外は、中国華南地区がOA機器、車両用途で低調に推移しましたが、東南アジアで新規アイテムの獲得があり好調に推移しました。今後の受注増に備えて増能力投資を計画しています。

 

(ポリマー&コーティング  マテリアル)

当セグメントでは、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤の製造・販売を行っています。

ウレタン樹脂は、北米の輸送機器業界向けは好調でしたが、自動車メーカーの生産台数減や販売不振により全体としては低調に推移しました。衣料品・服飾品業界のアウトドアウェア用途は好調に推移しました。産業資材業界向けの感熱記録用コーティング剤は、在庫調整が完了し回復しました。情報電子業界向けの液晶ディスプレイ用コーティング剤は、年間を通して堅調に推移しました。電化製品の小型化・高機能化により高度な性能が要求される、耐熱性高機能樹脂が大きく伸長しました。また、二酸化炭素を原料とするヒドロキシポリウレタン(HPU)については、NEDOグリーンイノベーション基金事業として、量産化に向けたパイロットプラントの建設に着手しました。

 

(グラフィック&プリンティング  マテリアル)

当セグメントでは、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキの開発、製造及び販売を行っています。

包装業界向けのグラビアインキ、フレキソインキは、国内は飲料ラベル用途等が堅調に推移しました。海外は、インドネシア子会社で競争激化等により販売数量は横這いでしたが、販売価格の改定が進み大幅に増収となりました。飲料ラベル用グラビアインキ、水性フレキソインキにつきましては、猛暑による消費拡大とインバウンド消費の拡大により伸長しました。また、情報・電子業界向けとしてスマートフォン用については需要が回復しました。グラビアインキ・フレキソインキ事業は、茨城県坂東市に開所しました坂東製造事業所への生産移管が2023年12月末に完了し、生産拠点統合による合理化効果を期初から得ることができました。また、最新の合理化された生産設備を用いてお客様の必要とされる品質とスペックを適時・的確に供給していくことについても継続して進めております。なお、需要減少の流れを踏まえた合理化施策を進めてきているオフセットインキは、引き続き低調に推移しました。

 

ⅱ財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は1,967億8千4百万円(前連結会計年度末比19億3千1百万円増加)、負債計は662億8千6百万円(前連結会計年度年度末比93億9千8百万円減少)、純資産計は1,304億9千7百万円(前連結会計年度末比113億3千万円増加)となりました。

総資産は、当連結会計年度末の為替レートが、前連結会計年度末に比べて5~8%円安となったことから、海外連結子会社が保有する資産の円換算額が増加したため実質は横這いから減少となりました。

負債及び純資産の部は、為替レート差による負債・純資産の円換算による影響の他、連結損益計算書の特別利益に計上した旧川口製造事業所の売却収入を株主に対する還元、従業員に対する還元、M&Aを始めとする成長投資の原資として内部留保と3つに分配する方針で実行し、結果として大きく増減することとなりました。

(資産)

「現金及び預金」は、242億5千1百万円(前連結会計年度末比6億7千1百万円増加)となりました。円安により16億円弱増加していることから、実質的には10億円弱の減少となりました。当社及び主要な国内子会社の計5社においては、効率的な資金運用を目的として、2024年3月にキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、日次で資金残高を把握、過不足がある場合には国内グループ会社間で貸付・借入を行う体制となりました。この結果、国内の資金残高は、月商の0.5ヶ月程度を目途に維持しております。海外会社においては、「地産地消」が主であり、取り扱う通貨の種類が多岐にわたることから、現時点においては、各社で月商2ヶ月程度の残高を目指しております。

売掛金・受取手形などの「売上債権」、原材料・製品等の「棚卸資産」及び仕入・電子記録債務などの「仕入債務」の運転資本については、事業運営の主体である各事業部ごとに回転期間などで管理しております。「売上債権」については、成長投資等の資金需要に応じて流動化等の手法を検討しております。

有形固定資産及び無形固定資産の合計は、501億9千3百万円(前連結会計年度末比11億7千4百万円増加)となりました。設備を59億7百万円取得した一方、減価償却費を49億円1千2百万円計上したことによるものであります。主な取得資産は、当社東京製造事業所及び東海製造事業所の生産増能力投資等です。2024年4月から開始した3か年中期経営計画において、総額150億円の設備投資を予定しており、1年目である2025年3月期は41億円(発注ベース)実施しました。戦略製品投資は、カラーフィルター向け顔料、自動車向けコンパウンド、HPU生産設備、タイ工場の増能力等になります。また、2025年6月にインドネシア現地法人の生産能力増加及びR&D施設拡充を目的として約8億円の増資を決議しております。

「投資有価証券」は、185億1千4百万円(前連結会計年度末比2億6千3百万円減少)となりました。これは、政策保有株式を計17銘柄3億円縮減したことなどによるものです。保有している政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的の適切さや保有に伴う便益・リスクが資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を検証しております。3か年中期経営計画において、2024年3月末の政策保有株式残高154億9千8百万円から15%以上削減することを目標としており、2025年3月期については約3%削減いたしました。

「出資金」は、6千1百万円(前連結会計年度末比8億7千2百万円減少)となりました。これは、2025年3月に持分法適用関連会社であったオランダ現地法人の持分全額の売却契約を締結、4月に売却完了したものによります。(2025年3月期をもって持分法適用関連会社からは除外済)同社は、各種樹脂コンパウンドの受託コンパウンド事業を運営しておりましたが、重点戦略地域であるインドなどアジア全般に経営資源を集中するために譲渡することとしたものであります。

「退職給付に係る資産」は、157億5千3百万円(前連結会計年度末比16億5千2百万円増加)となりました。企業年金基金の運用はマイナスとなったものの、金利上昇による割引率上昇により退職給付債務が減少したことにより増加したものです。

 

(負債)

「短期借入金」「長期借入金」などの有利子負債は、210億4千4百万円(前連結会計年度末比42億3千4百万円減少)となりました。3か年中期経営計画では、資本コストを意識し、借入金等の有利子負債で調達した資金でM&A等の成長投資を実施する計画としております。しかし、2025年3月期は成長投資に適した案件が少なくM&Aまで至らなかったため、上述の不動産売却収入等の資金を一時的に有利子負債の返済に充てたことにより減少したものであります。

「退職給付に係る負債」は、33億5千7百万円(前連結会計年度末比36億7千8百万円減少)となりました。これも、上述の不動産売却収入の一部を従業員へ還元する一環として、将来の退職一時金の原資として退職給付信託に30億円を拠出したことによるものであります。

 

(純資産)

「利益剰余金」は、909億1千万円(前連結会計年度末比68億8千7百万円増加)となりました。「親会社株主に帰属する当期純利益」を102億8千9百万円計上したことなどによるものであります。株主還元は、3か年中期経営計画期間中は、総還元性向40~50%相当とする方針でありますが、旧川口製造事業所売却益(法人税相当額控除後)の40%相当額を2024年3月期から4期間にわたり1株当たり年間30円・総額約20億円を特別配当として還元予定であることから、総還元性向は26.0%となっております。なお、普通配当原資(48億円)に対する配当性向は45%・総額21億円強となります。

「自己株式」は、20億4千6百万円(前連結会計年度末比10億8千4百万円減少)となりました。2025年2月に自己株式500千株を消却したことによるものであります。また、同月に従業員持株会への入会会員に1人当たり110株の譲渡制限付株式を自己株式から付与することを決議しております。

「その他の包括利益累計額」は、円安に伴い「為替換算調整勘定」が82億5千5百万円(前連結会計年度末比28億5千5百万円増加)と大きく増加となりました。

この結果、自己資本比率は65.0%となり、前連結会計年度に比べ5.1ポイント上昇しました。事業の特性や成長戦略、市場環境などを総合的に勘案し、資本効率性を重視した活用を行ってまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、216億9千6百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、連結キャッシュ・フロー計算書も併せてご参照ください。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動から得られた資金は41億6千5百万円となりました。これは「税金等調整前当期純利益」に「減価償却費」及び「売上債権」「仕入債務」「棚卸資産」などの増減を加味したものであります。従業員の将来の退職一時金の支払に備え信託財産に30億円拠出したことにより「退職給付に係る負債」が大きく減少したこと等により、前連結会計年度に比べて営業キャッシュ・フローは減少しております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動から得られた資金は、14億1千5百万円となりました。当社東京製造事業所及び東海製造事業所を中心に有形固定資産の取得により54億3千7百万円を支出した一方、旧川口製造事業所の土地売却等により「有形固定資産の売却による収入」を75億3千万円計上したことにより投資活動によるキャッシュ・フローはキャッシュ・インとなりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、70億円となりました。

有利子負債によるキャッシュ・フローは次のとおりであります。

(単位:百万円)

主な項目

前連結会計年度

(自2023年4月1日

至2024年3月31日)

当連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

短期借入による収入

2,970

3,617

短期借入金の返済による支出

△3,790

△4,834

長期借入による収入

757

1,198

長期借入金の返済による支出

△5,518

△4,134

リース債務の返済による支出

△234

△154

 

当社グループ内にて保有する資金のうちから営業活動の遂行にあたり必要となる資金相当分を控除した資金を活用することと合わせ、当該資金で不足する場合には、調達までの機動性や増資等による株式の希薄化を回避するためにも、主として銀行借入により調達しております。

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金などにより、資金を調達しております。また、当社及び主要な国内子会社の計5社でキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、グループ内資金を一元管理し、現預金の水準を引き下げ、資金の効率化を図っております。財務上の方針としては、キャッシュ・フローの創出能力を最大化し、当社の長期的な経営目標としているROE(自己資本利益率)9%、ROA(総資産経常利益率)5%の達成に向けて、財務面から継続的に支援を行うこととし、規律ある積極投資の基準を設けるとともに、短期的な運転資金並びに設備投資や成長投資への資金につきましても有利子負債の活用を行う方針です。

有利子負債に関する数値基準としては、D/Eレシオ1倍以下を目安としており、当連結会計年度末におけるD/Eレシオは0.16倍となっております。金融機関には充分な借入枠を有していること、また取引銀行4行と個別に計70億円の貸出コミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、中期経営計画「明日への変革 2027」において、「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニーになる」ことを10年後のありたい姿として公表し、環境への負荷を減らす事業活動に努め、素材に機能を付与した「機能性マテリアル」を開発・供給し続けることで、当社グループを取り巻くあらゆるステークホルダーとWIN+WINの関係性を構築し、人々の暮らしを豊かにすることを目指しております。そして、事業の収益性・資本効率を重視する点から、ROE(自己資本利益率)9%、ROA(総資産経常利益率)5%を長期的な経営目標として掲げております。

なお、技術開発に鋭意取り組んでいる新規発展分野及び継続発展分野への投資や海外新規ビジネス投資については、事業単位でのEBITDA(償却前・利払前利益)分析を行い事業評価を行うことなどにより積極的な成長機会を追求し、併せて、経営環境の変化に適時に対応するために、財務基盤の安定と成長を両立させることも重要な課題として認識しております。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。