E00838 Japan GAAP
前期
1,099.2億 円
前期比
112.3%
株価
977 (04/25)
発行済株式数
55,775,107
EPS(実績)
81.71 円
PER(実績)
11.96 倍
前期
662.5万 円
前期比
101.9%
平均年齢(勤続年数)
42.9歳(17.4年)
従業員数
780人(連結:1,895人)
当社グループは、当社、連結子会社17社で構成されており、4つの市場別セグメントにおいて、コンパウンド、フイルム、食品包材の製造・販売等を行う合成樹脂加工等の事業を行っております。
(注)( )はセグメントの略称であります。
当社及び連結子会社の事業における当社及び連結子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
事業の系統図は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の生産活動の一部に弱さがみられたものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい行動制限が徐々に緩和されたことにより、個人消費が緩やかに回復し、総じて持ち直しの動きとなりました。
海外では、新型コロナウイルス感染症の再拡大により一部地域での足踏みがみられたものの、経済活動が徐々に回復し、全体としては緩やかな持ち直しの動きが続きました。
産業別では、自動車市場は自動車生産台数がグローバルで回復し、国内の建材市場は住宅着工件数が弱含みで推移し、国内の家電市場は堅調に推移しました。
このような環境の中、当社グループは中期経営計画「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」の初年度として、「グローバル経営の深化とシナジー」「顧客の期待の先を行く」「新規事業/新製品への挑戦」「環境/社会課題解決への貢献」の4つの戦略の具体的な取り組みを行ってまいりました。
その結果、連結売上高は123,497百万円、前連結会計年度比(以下「前年同期比」)12.3%増加、連結営業利益は7,506百万円(前年同期比19.3%増加)、連結経常利益は7,964百万円(前年同期比15.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,557百万円(前年同期比15.6%増加)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
<トランスポーテーション>
自動車生産が国内・海外で回復し、原材料価格高騰に伴う製品価格への転嫁もあり、増収となりました。
セグメント利益につきましては、国内・海外での販売が増加したことにより、増益となりました。
その結果、売上高は38,090百万円(前年同期比17.4%増)、セグメント利益は3,858百万円(前年同期比40.9%増)となりました。
<デイリーライフ&ヘルスケア>
国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向にあり、医療・生活資材市場向けコンパウンドの拡販により、増収となりました。
海外では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、ASEANでの医療市場向けコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
セグメント利益につきましては、食品包材における原材料価格高騰分の価格転嫁が遅れ、減益となりました。
その結果、売上高は33,492百万円(前年同期比9.1%増)、セグメント利益は1,477百万円(前年同期比20.4%減)となりました。
<エレクトロニクス>
国内では、電力・産業電線・情報通信向け塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
海外では、米国、ASEANでの塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
セグメント利益につきましては、国内および海外での販売が増加したことにより、増益となりました。
その結果、売上高は24,626百万円(前年同期比14.6%増)、セグメント利益は996百万円(前年同期比127.0%増)となりました。
<ビルディング&コンストラクション>
国内では、住宅着工件数は横ばいでありましたが、政府の「住宅省エネ2023キャンペーン」により樹脂サッシ用塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
海外では、北米での塩ビコンパウンドの販売が進み、増収となりました。
セグメント利益につきましては、国内のフィルム販売減少と原材料価格高騰分の価格転嫁の遅れにより、減益となりました。
その結果、売上高は27,186百万円(前年同期比8.1%増)、セグメント利益は1,050百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金、売掛金等の売上債権の流動資産が6,549百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ9,361百万円増加し、112,002百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金、短期借入金等の流動負債が2,466百万円増加、繰延税金負債等の固定負債が177百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,644百万円増加し、39,837百万円となりました。
純資産は、利益剰余金等の株主資本が3,322百万円増加し、為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が2,111百万円増加し、非支配株主持分が1,282百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6,716百万円増加し、72,165百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,777百万円増加し、23,454百万円となりました。
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ3,951百万円増加し、8,524百万円でした。その主な内容は、税金等調整前当期純利益7,962百万円、減価償却費3,597百万円、仕入債務の増加94百万円等による資金の増加、売上債権の増加1,117百万円、棚卸資産の増加128百万円、法人税等の支払1,697百万円等による資金の減少であります。
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ1,516百万円増加し、3,955百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出3,675百万円、無形固定資産の取得による支出311百万円等であります。
財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ610百万円減少し、2,335百万円でした。その主な内容は、短期借入金の純増額557百万円、長期借入金の返済による支出617百万円、配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)2,256百万円等による資金の支払であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高
当連結会計年度の売上高は、123,497百万円、前連結会計年度比13,574百万円(12.3%)の増加となりました。国内での住宅・建築資材用塩ビコンパウンド、ASEANでの自動車及び医療用コンパウンド、国内外での電力・産業用電線用塩ビコンパウンドの販売がそれぞれ増加したこと及び、原材料価格上昇分の製品価格への転嫁が進み、また、円安の影響もあり増収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比12,137百万円(13.3%)増加し、103,146百万円となりました。主な要因は、原材料価格高騰によるものです。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比222百万円(1.8%)増加し、12,845百万円となりました。主な増加要因は、研究開発費、減価償却費等の増加によるものです。
その結果、営業利益は、前連結会計年度比1,214百万円(19.3%)増加し、7,506百万円となりました。
営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は、為替差益等により、前連結会計年度比103百万円(13.1%)減少の686百万円となり、営業外費用は、支払利息等により前連結会計年度比34百万円(18.0%)増加の227百万円となりました。
経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比1,075百万円(15.6%)増加の7,964百万円となりました。
特別損益
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益等の減少により、前連結会計年度比96百万円減少の10百万円となりました。
また、当連結会計年度における特別損失は、減損損失等の減少により、前連結会計年度比507百万円減少の13百万円となりました。
税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比1,486百万円(23.0%)増加の7,962百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比616百万円(15.6%)増加の4,557百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加、棚卸資産の増加額減少により、前連結会計年度比で増加しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に製造設備への投資となりますが、事業計画に基づいており、その投資額につきましては適切であると認識しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加等により、前連結会計年度比で支出が減少しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当社グループは、中長期的に安定した成長のため製造設備への投資が必要となりますが、投資額については適切に管理されており、資金の流動性に問題はないと認識しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,577百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は23,454百万円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。