売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02490 Japan GAAP

売上高

189.1億 円

前期

112.5億 円

前期比

168.1%

時価総額

1,046.5億 円

株価

3,220 (01/13)

発行済株式数

32,498,640

EPS(実績)

152.68 円

PER(実績)

21.09 倍

平均給与

824.3万 円

前期

693.5万 円

前期比

118.9%

平均年齢(勤続年数)

34.8歳(9.1年)

従業員数

228人(連結:274人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3 【事業の内容】

当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。

当社グループは、当社、連結子会社(三化電子材料股份有限公司)、持分法適用関連会社(SK Tri Chem Co., Ltd.及び㈱エッチ・ビー・アール)、非連結子会社(上海特李化学科技有限公司の5社で構成されております。

連結子会社三化電子材料股份有限公司は、台湾での高純度化学化合物の開発・製造・販売を行うことを目的として設立された会社であります。

関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.はSK Materials Co., Ltd.(現SK Inc.)との合弁で設立された会社であり、韓国における高純度化学薬品の開発・製造・販売を行っております。

関連会社㈱エッチ・ビー・アールはテイサン㈱(現日本エア・リキード(同))との合弁で設立された会社であり、当社グループの主力製品であります臭化水素の製造・販売を行っております。

非連結子会社上海特李化学科技有限公司は、中国での円滑な営業活動推進を目的として設立された会社であります。

当社と連結子会社、非連結子会社、及び関連会社2社は相互に連携を保ちながら、主として半導体メーカー向けの高純度化学薬品の開発・製造・販売を行っております。

半導体デバイス製造においては、シリコンのウェハ(注1)上に複雑な電子回路を構成するため、多様な工程を経て作られております。この工程はウェハプロセスと呼ばれておりますが、その中の様々な場面で、化学反応を利用した加工がなされており、当社グループの製品は主にウェハの表面上に薄膜を化学反応を用いて堆積させる「CVD」、薄膜の不必要な部分を腐食させて削り取る「エッチング」、ウェハ上にトランジスタ(注2)やダイオード(注3)等を作るためにウェハの内部に不純物を注入させる「拡散」といった多岐にわたる工程において用いられております。

また、これらに供される材料は、半導体デバイスの微細化に伴い、製造プロセス変更や材料の持つ特性の限界、化学物質を取り巻く法規制の強化等の要因により、それまで使用されていた材料から新しい材料への変遷が行われることもあります。当社グループは、この材料変更の要求に対し、材料工学・応用化学の観点から常に新しい材料の開発・提案を行い新材料の供給を行っております。

設立当初は光ファイバー製造に供される高純度材料の供給を行うことで成長を遂げてまいりましたが、現在では、それに加えて同様な材料を使用し、ニーズの変化が常に起こる半導体製造用材料や、デバイスの原理的に半導体と共通点の多い太陽電池製造用材料の供給を行っております。また、高純度材料や新規化学材料の試作依頼など開発に供される材料の開発・販売も同様に事業の一部となっております。

(注)1:ICチップの製造に使われる半導体でできた薄い基板。シリコン製のものが多く、これを特に「シリコンウェハ」と呼びます。

2:増幅機能を持った半導体素子であります。

3:片方向にのみ電流を流す性質を持った半導体素子であります。

 

 

事業系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

製品事業

当社グループが、開発・製造・販売している主な半導体・太陽電池向け製品は、主に以下の3種類であり、また、製品製造・開発の過程において、当社グループの得意とする以下の4つの作業を付加することにより製品の高付加価値化を図り、他社との差別化を図ります。

<製品種類>

①  CVD材料

②  ドライエッチング材料

③  拡散材料

<付加作業の種類>

①  化学薬品用容器の設計販売(化学関連法規等をクリアーした化学薬品輸送用タンクの設計及び販売)

②  化学薬品の受託合成(新規薬品の受託合成)

③  受託実験(共同開発高純度化学薬品の開発並びに薬品を用いたCVDに関わる受託実験)

④  その他付帯サービス(化学薬品の物性調査や分析等のサービス)

 

①CVD材料

CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法とは、化学材料の蒸気を熱等により分解しウェハ上に堆積させる技術であり、CVD材料とはその際に用いられる化学材料を指します。堆積させる薄い膜は絶縁膜や金属・導体膜・半導体膜であり、使用される材料は多岐にわたっております。

また、半導体の微細化・高性能化を進めるために、従来の製法・材料では解決できない電気的な問題を解決するための誘電率の低い膜が得られる(low-k)材料や逆に誘電率の高い膜が得られる(high-k)材料・物理的な問題を解決するための金属窒化膜材料等といった新たなニーズに対応するための材料をいち早く提案し、安定供給するのが当社グループの特長であります。

 

②ドライエッチング材料

主に腐食による化学反応により、CVD法で堆積させた膜等の不要な部分を削り取り、ウェハ表面を凹凸に加工する技術であります。このプロセスに供される材料は、従前は特定フロン(注)に代表される材料を使用しておりましたが、環境問題や半導体の微細化により変わりつつあります。微細化が進むとCVD法等で使用される薄膜の材料も変更されることから、ドライエッチングに使用される化学材料も変更されます。当社グループの主力製品の1つである臭化水素(化学式:HBr)は環境問題・微細化といった問題をクリアーする材料であり、その需要は増大しております。

 

(注):オゾン層保護のため国際条約により規制の対象となっているフロン。

 

③拡散材料

ウェハ上等にトランジスタを形成する際、不純物を注入する技術があります。イオン打ち込み法(注1)と熱拡散法(注2)の2種類がありますが、いずれも不純物を注入するということでは同様であります。

ここで使用される材料は、周期律表のⅣ族(注3)元素であるシリコンの持つ性質を変えることが求められるため、性質の異なる不純物である必要があります。具体的にひとつはⅢ族(注3)の元素であるホウ素・ガリウム・インジウム等で、もうひとつはⅤ族(注3)の元素であるリン・ヒ素・アンチモン等であります。

また、光ファイバーでも同様に光の拡散を制御する目的でゲルマニウムに代表される不純物を使用しております。

 

当社グループでは、これらに関わる材料を多様にラインナップするとともに、材料の性質や顧客の細かな要求に対応した容器に封入し出荷しております。また、既存製品の単なる販売にとどまらず、新規化学薬品の受託合成や、当社グループの製品を顧客が実際に使用する条件下で性質・性能等の評価を行う各種受託実験も行っており、これも当社グループの大きな特長であります。

 

(注)1:原子をイオン化して加速し、固体中に打ち込む方法。

2:熱的な方法で原子を固体中に注入する方法。

3:元素の周期律表の縦列に並ぶものは概ね性質が類似しており、Ⅰ~Ⅷまでの族に分類されます。

 

25/04/25

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

イ.財政状態の状況

 (流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比2,447,772千円増加し、21,456,391千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が減少した一方で原材料及び貯蔵品、受取手形及び売掛金、仕掛品が増加したこと等によるものであります。

 (固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末比2,631,881千円増加し、15,488,196千円となりました。その主な要因は、南アルプス事業所建設に伴う建設仮勘定の増加、及び持分法による投資利益の計上により投資有価証券が増加したこと等によるものであります。

 (流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比1,628,495千円増加し、4,182,189千円となりました。その主な要因は、未払法人税等、買掛金が増加したこと等によるものであります。

 (固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末比566,109千円減少し、1,174,714千円となりました。その主な要因は、長期借入金が減少したこと等によるものであります。

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末比4,017,269千円増加し、31,587,684千円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 

ロ.経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の回復や設備投資の増加、賃金の上昇等により景気は緩やかな回復の動きが見られましたが、地政学リスクの高まりやエネルギー価格の上昇、急激な為替変動の影響等により、依然として先行きが不透明な状況が続いておりました。

当社グループの主要な販売先であります半導体業界におきましては、生成AI向け半導体を中心に需要が増加したことや中国市場の積極的な投資に伴い、半導体製造用化学化合物に関しても当初の見通しよりも需要が大幅に増加いたしました。

このような状況下、当社グループといたしましては、中期経営計画における経営方針に基づき、半導体製造用化学化合物の生産開発能力の向上を推し進め、新規エッチング材料等の生産体制構築のための新工場(南アルプス事業所)の建設を進めているほか、中国での円滑な営業活動推進のため現地法人(上海特李化学科技有限公司)を設立いたしました。また、品質管理体制を継続的に強化すると同時に、環境負荷の軽減や作業安全性の向上等のサステナビリティの追求に関する取り組みにつきましても推進してまいりました。

利益面に関しましては、収益性を維持しながら持続的な成長を図るため、引き続き全社を挙げての経費削減に取り組むとともに、グループ会社や部門間の連携を深め、一層の収益向上を図ってまいりました。

その結果、売上高は18,905,888千円(前年同期比68.1%増)、営業利益は5,256,445千円(同169.8%増)となり、また、韓国関係会社SK Tri Chem Co., Ltd.に係る持分法による投資利益の計上等により、経常利益は6,583,264千円(同100.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,961,998千円(同100.8%増)となりました。

なお、当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,058,016千円減少し、9,439,328千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3,675,110千円(前年同期比703,095千円の収入の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上6,583,264千円、減価償却費1,372,432千円等のプラス要因が、棚卸資産の増加額1,950,898千円、持分法による投資利益1,309,648千円、売上債権の増加額1,180,008千円等のマイナス要因を上回ったことによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は3,116,065千円(同1,334,231千円の支出の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,069,362千円等によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は1,620,462千円(同238,413千円の支出の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額974,449千円、長期借入金の収支のマイナス537,717千円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。

イ.生産実績

当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式、用途等は必ずしも一様ではないことから、記載しておりません。

 

ロ.受注状況

生産実績と同様の理由に加え、受注生産形態をとらない製品が多いことから、記載しておりません。

 

ハ.販売実績

当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

高純度化学化合物事業

18,905,888

+68.1

 

(注)  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

TOPCO Scientific Co., Ltd.

2,629,497

23.4

3,731,729

19.7

日本エア・リキード(同)

2,308,758

20.5

2,889,785

15.3

Changxin Xinqiao Memory Technologies, Inc.

2,301,149

12.2

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 5 会計方針に関する事項」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績の分析

(売上高)

売上高は、前連結会計年度に比べ68.1%増の18,905,888千円となりました。その主な要因は、当社グループの主要な販売先であります半導体業界におきまして、生成AI向け半導体を中心に需要が増加したことや中国市場の積極的な投資に伴い、半導体製造用化学化合物に関しても当初の見通しよりも需要が大幅に増加した結果、当社グループの化学材料の出荷が増加したこと等によるものであります。

(売上総利益)

売上総利益は、売上高の増加等に伴い同96.1%増の8,012,317千円となりました。売上総利益率については売上高の増加に伴う量産効果等により、前連結会計年度の36.3%から当連結会計年度は42.4%となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、同28.9%増の2,755,872千円となりました。その主な要因は、荷造運賃費及び人件費等が増加したこと等によるものであります。その結果、営業利益は同169.8%増の5,256,445千円となりました。

(営業外損益、経常利益)

営業外収益は、同1.8%減の1,352,509千円となりました。その主な要因は、持分法による投資利益が増加した一方で、為替差益が減少したこと等によるものであります。

営業外費用は、固定資産除却損の減少等により、同47.8%減の25,690千円となりました。その結果、経常利益は同100.9%増の6,583,264千円となりました。

(特別損益、税金等調整前当期純利益)

特別損益は、特別利益及び特別損失ともに計上がありませんでした。その結果、税金等調整前当期純利益は同100.9%増の6,583,264千円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加えた税金費用は1,621,265千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は同100.8%増の4,961,998千円となりました。

 

ロ.財政状態の分析

当社グループの財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 イ.財政状態の状況」に記載しております。

 

ハ.経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

 

ニ.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主な資金需要は事業上必要な運転資金や設備投資であり、これらの資金は主に自己資金のほか、必要に応じて銀行等金融機関の借入によって調達する方針としております。

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

なお、重要な設備の新設等の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

 

ホ.経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、最新の外部、内部環境を反映させた、今後の3年間の中期経営計画(毎年見直すローリング方式)を策定し、事業に取り組んでおります。2025年1月期の計画値と実績値の結果は以下のとおりであります。

 

 

2025年1月期計画

2025年1月期実績

計画比

売上高

(百万円)

14,890

18,905

+4,015

営業利益

(百万円)

3,380

5,256

+1,876

経常利益

(百万円)

4,880

6,583

+1,703

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

3,730

4,961

+1,231

売上高営業利益率

(%)

22.7

27.8

+5.1

 

売上高及び営業利益につきましては、生成AI向け半導体を中心に需要が増加したことや中国市場の積極的な投資に伴い、半導体製造用化学化合物に関しても当初の見通しよりも需要が大幅に増加し、期初計画を上回る結果となりました。また、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、営業利益の増加に伴い、期初計画を上回る結果となりました。

 

当社グループでは、安定した売上成長を図り、規模の拡大を目指しながらも、経営の効率化を推し進めることで確実に利益をあげられる強靭な企業体質の構築に努めてまいりたいと考えていることから、特に、売上高及び売上高営業利益率を重視すべき経営指標としております。なお、売上高営業利益率に関しては25%程度を目標としております。