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最終更新:

E34974 Japan GAAP

売上高

17.0億 円

前期

17.4億 円

前期比

97.5%

時価総額

23.6億 円

株価

1,160 (05/02)

発行済株式数

2,038,418

EPS(実績)

40.35 円

PER(実績)

28.75 倍

平均給与

438.4万 円

前期

447.2万 円

前期比

98.0%

平均年齢(勤続年数)

36.8歳(4.9年)

従業員数

94人(連結:135人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは福井県にて創業し、『すぐれたWEB・IT技術やプロダクトをお客様の成果に寄り添い提供することで、人々の生活を豊かにする』ことを企業理念とし、主に企業のWEBサイト(ホームページやその他商業目的として利用されるウェブページ等の総称)構築及びWEBサイトの運用保守の代行業務を請け負っております。また、高い安全性と高い機能性を備えながらも、直感的な操作によって自社サイトを管理できるシステムを開発しようという考えから、自社製品としてのコンテンツ・マネジメント・システム(WEBサイトを構成する文書や画像等の素材を統合し体系的な管理を可能とするプログラム(以下、CMS))である「infoCMS」を開発し、今日に至っております。

この間、WEBサイト構築及びWEBサイトにかかるサーバ環境の構築整備・システム運用保守にとどまらず、WEBに関わる業務改善や、WEBサイト運用を補助する目的としても利用できる周辺商品である、専門的な知識がなくても簡単にGoogle Analytics4のデータを用いたアクセス分析が可能なWEBサイトアクセス分析ツール「MEGLASS finder」や顧客管理システム「infoCRM」、人工知能搭載型チャットボットシステム(文章や音声で自動的に返答や会話を行うプログラム)「Q&Ai」、人工知能搭載型データ解析システム(音声や文章で入力されたデータを自動的に分類・変換・登録を行うプログラム)「Repotti」等の販売を行い、子会社である株式会社アイアクトからはAIを利用したファイル・サイト内検索システム「Cogmo Search」、会話の分岐が可能な第2世代AIチャットボットシステム「Cogmo Attend」のサービスを提供するなど、WEBサイトに紐づく様々な課題解決の幅を広げております。

当社グループは、当社及び子会社2社で構成されており、事業体制としましては、東京本社・大阪支社を営業拠点、福井支社・佐賀支社を開発拠点とし展開する体制を整備しております。

 

当社グループの運営する主たるサービスの内容は、以下のとおりであります。

※画像省略しています。

商用CMSとしてあらゆる企業・団体様において理想的なWEBサイトの構築が可能。

WEB担当者の業務負担軽減と効果的なWEBマーケ

ティングを実現する高機能・オールインワンパッケージのCMSです。

※画像省略しています。

専門的な知識がなくても簡単にGoogle Analytics4のデータを用いたWEBサイトアクセス分析を可能にするWEBサイトアクセス分析ツールです。

※画像省略しています。

カスタマイズ可能な顧客管理システムで業務の最適化と顧客満足度の向上を実現。

利用用途にあわせた機能を選択し導入することで、顧客管理から請求管理まで幅広いシーンで導入可能です。

※画像省略しています。

AI(人工知能)によるテキスト意味理解により、ユーザーが求める回答を自動返答するチャットボットアプリケーション。多言語対応も可能で、カスタマーサービス等のFAQコンテンツや商品紹介、またイントラサイトの社内ルールFAQコンテンツなど幅広くご利用いただけます。

※画像省略しています。

ユーザーが音声や文章で入力したデータをAIが解析し、「分類・変換・登録」を行うプロセスオートメーションソリューションです。AIが適切に意味理解を行うため、入力された文章を項目ごとに分類し、決められた形にアウトプットすることができます。

※画像省略しています。

IBM Watsonを利用したAI文書検索。検索するユーザが使う検索文章と、ページ内に記述されている言葉や文章が違っていても検索できます。数十万ページのマニュアル検索や製薬、金融などのWEBサイトで利用いただけます。

※画像省略しています。

IBM Watsonを利用したAIチャットボット。単純な自動応答だけではなく、Cogmo Searchと連携してFAQページやマニュアルをAI検索して自動回答することも可能です。社内問合せ対応、DXシステム、コールセンタシステムとして利用いただけます。

 

 

当社グループはWEB受託開発・ASPサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。セグメントを構成する主要サービスは、(1) infoCMS、(2) MEGLASS finder、(3)infoCRM、(4) Q&Ai、(5) Repotti、(6) Cogmo Search、(7)Cogmo Attendの7つとなるため、以下に主要サービス別の記載を致します。

 

 

(1) infoCMS

CMSは、2005年頃より広く普及してきております。WEBサイトの編集・更新作業をCMSのない環境において行う場合、FTP(File Transfer Protocol)でのサーバアクセスを行った上で、専門的な知識が必要となるマークアップ言語等(HTML(HyperText Markup Language)やCSS(Cascading Style Sheets))を駆使しての編集・更新作業が必要となるため、専門知識を有するエンジニア、あるいは外部専門業者への依頼が一般的でした。そのため従来のWEBサイトの編集・更新作業には人的なコスト、金銭的なコスト、時間的なコストが多く発生し、編集・更新頻度も限られてしまう事が一般的でした。CMSでは、上記のFTP、HTML、CSSといった専門知識が必要となる処理については全てシステム側で行われるようプログラムが組み込まれており、編集・更新の目的となる文章、画像等の情報のみを準備すれば専門知識がなくともワードやエクセル等の一般的なPCの操作経験を有していれば、誰もが容易にWEBサイトリリース前の編集・更新作業及びリリース後の更新作業を行うことが可能となります。

当社グループが提供するinfoCMSにおいては、表示される画面そのままに編集・更新を行うことが可能となるよう、画面の操作性についても更なる工夫がなされた設計となっております。

 

「編集画面イメージ」

 

※画像省略しています。

 

またその他の特徴としては、TDnet(Timely Disclosure Network/適時開示情報伝達システム)やEDINET(Electronic Disclosure for Investors NETwork/金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)連携など90種類以上の標準機能がオールインワンパッケージとなっており、あわせてPC・スマートデバイスへの対応も一元管理が可能なため、企業が保有する多種多様なWEBサイトに導入可能です。

 

今日におけるCMSには無償で公開されているオープンソース(注)と、有償で提供されるクローズドソース(注)のCMSが流通しており、当社グループ製品は後者に該当致します。オープンソースのCMSにおいては安価であり誰でもソースコードを改定できることから拡張機能における自由度は高い反面、ホームページの改ざん、任意のスクリプト(簡易的なプログラミング言語)が勝手に実行される、偽の画面が表示される、拡張機能自体について安全面での脆弱性がある等の負の側面がありますが、安価のため、ブログ等の個人利用に適しているものとされております。一方で当社グループが提供しているクローズドソースのCMSについては、企業が独自開発しそれ自体を製品化している事が一般的であり、拡張機能等の実装については開発企業が作業することが前提となることから、機能面における自由度はある意味で限られる面はあるものの、安全面での充実度に優れ、当社グループが市場とみなす企業におけるオウンドメディア(自社で有するインターネットを通じたメディア、例:ホームページ、ブログ、フェイスブックアカウント等)のための商用システムとしては適しているものと考えられております。

(注) オープンソースとは、ソフトウエアのプログラミング言語としての文字列(ソースコード)を無償で公開しており、誰でも自由に改良・再配布を可能としてあるソフトウエアを指します。

クローズドソースとは、ソフトウエアのプログラミング言語としての文字列(ソースコード)が公開されておらず、開発者でなければ修正等を行えないソフトウエアを指します。

また当社グループの属するWEBインテグレーション(WEBサイトやモバイルサイトの戦略立案、設計・制作から運用・更新と上流から下流まで全てのソリューション提供を行う業務)市場においては、各々の業務に専門的知見を要することから、WEB・ITコンサルティング会社、WEBマーケティング・企画会社、WEBデザイン制作会社、システム開発会社、サーバ保守等サービス提供会社、CMSの開発会社等の各分野のサービス提供会社による分業制が標準化しております。そのため企業の側において、CMSを導入してWEBサイトを構築・運用するという一連の業務において、複数企業との調整が必要となり、時間・人・金銭を問わず負担コストは多く発生してしまうことが一般的です。

このような中にあって当社グループは、WEBサイト構築及びその後の運用保守において必要とされる全ての業務を、当社グループのみで完結できるよう、営業人員・プログラマー人員・デザイナー人員・デバッガー人員・WEBディレクター人員・サポート人員等のあらゆる業種の人員が所属しております。そのため、WEBサイトに必要となる全てのサービスを、当社グループのみで一気通貫して提供することが可能となっており、業界における当社の特徴的な優位性であるものと認識しております。また自社営業部門による直接契約により顧客及び市場の課題・需要を常に捉え、当社グループの開発技術により、解決方法となり得る拡張機能等を開発・提案し、顧客のWEBサイトひいては顧客のオウンドメディアの拡張・展開・成長につなげております。

CMS事業においては新規導入に際して、WEBサイトの構築代金を受領し、当社グループCMS上に顧客の要望に沿ったWEBサイトを設計・デザイン・構築いたします。WEBサイトの納品後におきましてはCMSの利用期間中、CMSプログラム及びサーバネットワークの運用保守・維持管理にかかる月額利用料を受領し、CMSの運用サポート、不具合対応及び顧客依頼に基づく軽微な修正等を行っております。

 

このように当社は、高機能な自社開発CMS、顧客需要にあわせた周辺製品の開発をも併せた課題解決力を強みに、これまで制作したWEBサイトは1,300サイトを超えております。

 

「業務関係図」

 

※画像省略しています。

 

(2) MEGLASS finder

MEGLASS finderは、サイトの中身を覗くメガネ「GLASS」とページを「巡らす」という2つの意味を合わせた造語で名づけられた、WEBサイトのアクセス解析ツールです。ご自身のGoogle Analytics4(GA4)のアカウントと連携することで、これまでのユニバーサルアナリティクス(UA)を使い慣れた方にも馴染みやすい項目でアクセス状況を把握することが出来ます。

 

「用語や設定が難しく、大事な数字がどこにあるのかわからない」

「他の業務も兼任していてサイト分析まで手が回らない」

「初めてでもわかる操作画面で、属人化を防ぎたい」 など

WEB担当者が抱える様々なお悩みを元に、ユーザー視点に立ってシンプルに設計されています。

 

アクセス分析に対する知識に自信がない方でも、難しい設定不要で手軽に主要なデータの閲覧が可能です。レポート出力機能を利用すれば、ワンクリックでレポート作成が完了。社内の報告業務などもこれまでよりスピーディーに行えます。簡易的な無料のプランから、最新のWEBサイトのトレンド情報や分析コンサルティングが含まれるプランなど、お客様に合わせて最適なサービスを提供します。

 

「MEGLASS finder操作画面イメージ」

※画像省略しています。

 

(3) infoCRM

CRM(Customer Relationship Management)システムは顧客管理システムの略であり、一般的に顧客との関係を構築・管理するための管理システムの一つとされています。当社グループが提供するinfoCRMも企業が保有する顧客情報を統合的に管理するシステムではございますが、単に顧客管理に留まらず、顧客情報と社員情報を結び付け、SFA(営業支援)機能、サポート業務の支援機能、広報・マーケティング業務の支援機能等、戦略的な顧客管理の実践に必要とされるあらゆるモジュールがラインナップされた統合型CRMシステムとなっております。

WEBサイトからの問い合わせ、資料請求や、受発注(EC)データを顧客情報とともに直接CRM(顧客管理システム)にデータ連携することにより、情報を一元管理することができます。WEBサイト管理部門のみならずこれらの情報を必要とする営業部門、商品開発部門、広報部門等の各部門は、インターネット上でinfoCRMにアクセスすることで必要な情報を入手しその後の対応も履歴付きで記録することができます。これらにより相互の情報共有も行う事が可能となり、WEBサイトをはじめとしたオウンドメディアのより戦略的な運営が可能となります。

 

「infoCRM活用イメージ」

 

※画像省略しています。

 

このようにinfoCRMは顧客情報そのものによって、営業課題の解決につながるシステムとなるのみならず、infoCMSを通じたWEBサイトの運用と連動させることで、企業のオウンドメディアの有効な運用につなげることをも可能とするシステムとなっております。

 

 

(4) Q&Ai

Q&Aiは、AI(人工知能)を利用した文章解析とディープラーニングを活用したAIチャットボットです。

従来、WEBサイト訪問者が求める情報を得るには、検索やFAQを参照する必要がありました。期待する情報を一度で得られない場合はそれがストレスとなる上、再度有人窓口に電話で問合せするなど手間も生じます。そのため、顧客獲得のチャンスを逃してしまったり、顧客満足度の低下にもつながったりすることが課題でした。

Q&AiはWEBサイト訪問者が求める情報を的確かつ柔軟に提供する、進化型のAIチャットボットです。サイト訪問者が情報を「探す」というプロセスから、サイト訪問者が求める情報を「提供する」ことへと変化させ、お客様サービスの向上、お客様窓口の担当者の負荷軽減を実現します。

また、Q&Aiがユーザーの生の声を収集することで、質問のログデータを把握・分析することが可能となり、WEBマーケティング分野で活用することができます。

多言語対応も可能で、カスタマーサービス等のFAQコンテンツや商品紹介、またイントラサイトの社内ルールFAQコンテンツなど幅広くご利用いただけます。

 

「システム構成図」

 

※画像省略しています。

 

 

(5) Repotti

Repottiは、ユーザーが音声発信したデータの文章解析や意味理解を行い、あらゆる管理システムへのインプットが可能となる音声入力自動レポーティングシステムです。

労働人口減少や働き方改革が進んでいる中、企業や団体での業務効率化は最大のテーマとなっています。「Repotti」はユーザーが音声やテキストデータで入力されたコンテンツやデータをAIが解析し、よりタイムリーに、より正確に、より簡単に、お客様の業務管理システム等のデータベースにインプットするプロセスオートメーションソリューションであり、お客様の業務効率化や生産性向上の貢献に繋がります。

 

「論理構成図」

 

※画像省略しています。

 

 

(6) Cogmo Search

Cogmo Searchは、マニュアルの検索、複雑・専門的な表現のあるファイルなどがある部署、サイトで効果を発揮します。旧来の検索システム技術では解決できなかったことをCogmo Searchが解決します。
 
 業務が複雑でマニュアルが多い部署に
 業務内容が多岐にわたる場合や、法律などの複雑な業務内容でマニュアルを参照しないと業務が成り立たないような場合において、同じような「単語」がいくつもあることが原因で検索が難しかったマニュアル検索に適応できます。
 
 言葉が複雑なWEBサイトの検索に
 たとえば、医療や金融など法律で言葉遣いが制限されているようなWEBサイトでは、ユーザが使う検索単語・文では単語マッチせず、検索結果がゼロ件というようなこともあります。Cogmo Searchはそのような言葉の違いを吸収することができます。
 
 コールセンターのマニュアル検索
 オペレータがお客様からの問い合わせを受け、その内容を最適な検索ワードに変えて資料やマニュアルを検索する必要があります。その検索ワードへの変換にはスキルが必要でしたが、そのスキル部分をWatsonに学習させることができます。
 
 イントラサイトの資料検索
 イントラサイトにマニュアルファイルはあるけれど、探しきれない。資料は専門用語で記述されている一方で、探すユーザはその単語がわからないので、曖昧検索をする。そのような場合にCogmo Searchは最適なファイル検索結果を提示できます。
 

「Cogmo Search活用イメージ」

 

※画像省略しています。

 

 

(7) Cogmo Attend

Cogmo AttendはAIチャットボット導入の目的をきちんと遂行するため、お客様の負担を減らして高度な会話を構築提供し、運用作業代行を基本サービスにしています。お客様は「やりたいこと」にしっかり集中できます。
 
 Watsonの検索との連携
 Watsonのドキュメント検索を利用した、AI検索の『Cogmo Search』と連携して、テキストで回答を出しつつWEBサイトのページやファイルを回答の補完として提示することができます。マニュアル回答・検索にも最適です。
 
 社内に眠るファイル資産を検索
 見積、提案書、契約書、CADなどの設計データ、ファイルサーバやNASに眠るファイルは大切な資産です。チャットボットからそのファイルを検索することができます。Active Directoryにも標準対応、ユーザが閲覧してよいファイルしか検索結果には表示されません。
 
 AIと人のコラボレーション
 AIの進化によって、多くの回答を答えられるようになってきていますが、丁寧さ、臨機さではまだ人の対応が必要な場合もあります。24時間365日はAIが回答、より丁寧なコミュニケーションが必要な時には、オペレータなどの有人チャットに切り替えることが容易に出来ます。
 
 チャット×自動化が働き方改革に効く
 パスワードリセットや定型業務を行うRPA/RBA、運用自動化ソフトウェアと連携して、チャットとの会話でタスクを依頼すれば自動処理が実行されます。受け付けるまでをデジタル化しても最後は人の手で行っていたタスクを、システムに任せてより生産性のある業務に従事できます。

 

「Cogmo Attend活用イメージ」

 

※画像省略しています。

 

 

以上に述べた事項の事業系統図は次の通りです。

 

※画像省略しています。
23/06/30

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、入国制限の大幅な緩和や全国旅行支援の開始等により行動制限の緩和が一層進んだことにより、一部に弱さがみられるものの経済活動は緩やかに持ち直しております。一方、ウクライナ情勢の長期化による資源・原材料・エネルギ―価格の高騰、円安による物価の上昇に加え、世界的なインフレに伴う政策金利の引き上げなどによる海外経済の減速の影響が懸念され、経済環境は依然として予断を許さない状況が続いております。

 当社グループの事業領域である情報サービス産業を取り巻く環境については、企業収益の改善傾向が続く中、供給制約の影響を受けつつも、人手不足対応やテレワーク関連投資、デジタル化に向けたソフトウェア投資を中心に、IT投資が引き続き増加基調にあり、当社グループの属する国内CMS市場においてもWEBサイトの重要性が増してきていることから、WEBマーケティング、WEBに関わる業務改善についても興味関心がもたれる企業が増加してきております。また、コロナ禍に伴いデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速してきていることや、ChatGPTに代表されるAI技術が大きく注目を集めたことから、企業のAI活用は今後も拡大するものと予想されます。

このような事業環境の中、当社グループは自社開発のWEBサイトコンテンツ管理システム「infoCMS」を活用したWEBサイト構築及び構築後のサーバ・システム運用保守などのアフターサポートまでを一貫したWEB受託開発・ASPサービスを主事業として、その他クラウドホスティングサービス、WEB広告サービス、WEBシステム開発サービス、カタログ・パンフレットデザインサービスなど、企業の業務改善と広報マーケティング支援を目的とした事業展開を行っております。また、当連結会計年度においては、専門的な知識がなくても簡単にGoogle Analytics4のデータを用いたアクセス分析が可能なWEBサイトアクセス分析ツール「MEGLASS finder」を開発いたしました。さらに、WEBサイト構築のサービス領域の拡大と当社グループの事業領域の拡大を視野に周辺パッケージ商品として人工知能搭載型チャットボットシステム「Q&Ai」の販売を行い、子会社である株式会社アイアクトからはAIを利用したファイル・サイト内検索システム「Cogmo Search」、会話の分岐が可能な第2世代AIチャットボットシステム「Cogmo Attend」のサービスを提供するなど、WEBサイトに紐づく様々な課題解決の幅を広げております。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,695,426千円(前年同期比2.5%減)、営業利益は142,430千円(前年同期は営業損失41,874千円)、経常利益は139,677千円(前年同期は経常損失57,406千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は82,254千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失89,983千円)となりました。

当連結会計年度末における総資産は1,612,849千円となり、前連結会計年度と比較して120,384千円の減少となりました。流動資産は1,015,327千円となり、前連結会計年度と比較して81,303千円の減少となりました。これは受取手形、売掛金及び契約資産が106,952千円減少したこと等によるものであります。固定資産は597,522千円となり、前連結会計年度と比較して39,081千円の減少となりました。これは無形固定資産が25,579千円減少したこと等によるものであります。流動負債は393,247千円となり、前連結会計年度と比較して93,487千円の減少となりました。これは未払法人税等が36,473千円、支払手形及び買掛金が26,784千円それぞれ減少したこと等によるものであります。固定負債は288,970千円となり、前連結会計年度と比較して131,080千円の減少となりました。これは長期借入金が130,030千円減少したこと等によるものであります。純資産は930,632千円となり、前連結会計年度と比較して104,183千円の増加となりました。これは利益剰余金が82,230千円増加したこと等によるものであります。

なお、当社グループはWEB受託開発・ASPサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より48,331千円増加し、615,430千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は226,129千円(前期は23,572千円の獲得)であります。これは主に、税金等調整前当期純利益139,677千円、売上債権の増減額106,952千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は45,973千円(前期は550,204千円の使用)であります。これは主に、無形固定資産の取得による支出44,554千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は131,823千円(前期は328,167千円の獲得)であります。これは主に、長期借入金の返済による支出153,312千円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績

当社グループの提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b 受注実績

当連結会計年度における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

受託開発サービス

817,137

△2.1

245,723

72.4

AIサービス

109,133

23.3

9,151

25.6

SES

32,255

△24.1

合計

958,526

△0.7

254,874

70.1

 

(注) 1.月額利用料サービスとして収受するサービスについては、受注実績の記載になじまないため、上記の金額には含めておりません。

2.当社グループは単一セグメントであるためサービス別に記載しております。

 

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

受託開発サービス

720,631

△17.6

月額利用料サービス

706,799

11.2

AIサービス

222,654

26.0

SES・その他

45,341

△12.6

合計

1,695,426

△2.5

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。

2.当社グループは単一セグメントであるためサービス別に記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,695,426千円、営業利益142,430千円、経常利益139,677千円、親会社株主に帰属する当期純利益82,254千円となりました。

上記の他、当連結会計年度における経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益139,677千円、売上債権の増減額106,952千円等により増加した一方、長期借入金の返済による支出153,312千円、法人税等の支払額又は還付額81,869千円等の支出が発生したことにより、当連結会計年度末には615,430千円となりました。

上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、法人税等の支払、借入金の返済等であり、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等により、必要とする資金を調達しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。