売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00947 Japan GAAP

売上高

1,028.9億 円

前期

1,032.6億 円

前期比

99.6%

時価総額

1,262.7億 円

株価

3,370 (07/12)

発行済株式数

37,470,000

EPS(実績)

121.35 円

PER(実績)

27.77 倍

平均給与

822.3万 円

前期

833.0万 円

前期比

98.7%

平均年齢(勤続年数)

42.8歳(16.9年)

従業員数

1,247人(連結:1,522人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは連結財務諸表提出会社(以下当社という)と連結子会社5社及び関連会社1社で構成されており、医薬品関連、ヘルスケア関連の製造及び仕入並びに販売を主たる業務としております。

当連結会計年度末現在、当社グループが営んでいる主な事業内容及び当社と関係会社等の当該事業に係る位置づけの概要は、次のとおりであります。

 

(1) 医薬品関連事業

当社は、子会社持田製薬工場㈱へ医薬品の製造を委託し、その製品の仕入及び販売を行っております。また、子会社持田製薬販売㈱から製品を仕入れ、販売しております。なお、一部の医薬品については子会社持田製薬販売㈱が当社から仕入れ、販売しております。

子会社持田製薬工場㈱は、子会社㈱テクノファインへ医薬品の製造を一部委託しております。子会社㈱テクノネットは不動産の仲介及び建造物・構築物の管理業務、経理・購買等に関する事務処理の代行等を行っており、当社もこれらを委託しております。

 

(2) ヘルスケア事業

子会社持田ヘルスケア㈱は、子会社持田製薬工場㈱へヘルスケア製品の製造を委託し、その製品の仕入及び販売を行っております。

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

(注)関連会社については記載を省略しております。

24/06/27

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況 

当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行し、経済活動の回復基調が続いた一方、不安定な国際情勢や、為替変動、物価上昇もあり、先行き不透明な状況で推移しました。医薬品業界では、社会保障費財源確保の問題を背景とする薬剤費抑制政策が継続的に推し進められる中、2023年4月にも薬価の中間年改定が行われました。また企業間競争も加速しており、引き続き厳しい事業環境にあります。

当社グループは、研究・開発から製造・販売までのグループ総合力を結集して医療・健康ニーズに応え、持続的成長に向けて選択と集中を進め、更なる環境変化に対応すべく収益構造の再構築を進めております。そのために「新薬を中心とした重点領域における収益の最大化」「将来の競争力に結びつく事業活動への投資」「イノベーション創出と生産性向上に向けた企業体制の強化」を課題として重点的に取り組んでおります。

当連結会計年度における医薬品関連事業は、重点領域の「循環器、産婦人科、精神科、消化器」にリソースを集中し、主力製品を中心とした情報提供活動を積極的に展開いたしました。また、ヘルスケア事業は、皮膚科医・産婦人科医や看護師等の高い支持を基盤としたマーケティングの推進に努め、市場開拓を図ってまいりました。

当連結会計年度の売上高は102,885百万円で前期比0.4%の減収となりました。

利益面につきましては、医薬品関連事業の売上高減少及び円安による原薬・製剤の輸入価格の上昇等に伴う売上総利益の減少と、新製品の発売に伴う販売費の増加により、営業利益は5,802百万円で前期比31.8%の減益となりました。経常利益は6,037百万円で前期比33.5%の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は4,547百万円で前期比31.6%の減益となりました。

 

各事業部門の業績は次のとおりであります。

 

1.医薬品関連事業 

医薬品関連事業は薬価改定や2022年12月に抗うつ剤「レクサプロ」の後発品が参入した影響を受け、売上高は96,455百万円で前期比0.9%の減収となりました。新薬の売上高は、潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」、慢性便秘症治療剤「グーフィス」「モビコール」、及び痛風・高尿酸血症治療剤「ユリス」が伸長し、前期を上回りました。2023年5月に販売を開始した肺動脈性肺高血圧症治療剤「トレプロスト吸入液」、2023年6月に販売を開始した抗IL-23p19モノクローナル抗体/潰瘍性大腸炎治療剤「オンボー」、及び2023年9月に販売を開始した潰瘍性大腸炎治療剤「コレチメント」も寄与しました。長期収載品の売上高は前期を下回りました。後発品の売上高は、2023年11月に販売を開始した持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチムのバイオ後続品「ペグフィルグラスチムBS「モチダ」」の寄与もあり、前期を上回りました。

 

2.ヘルスケア事業 

ヘルスケア事業の売上高は6,430百万円で前期比8.6%の増収となりました。抗真菌成分配合シャンプー・石鹸をはじめとする「コラージュフルフルシリーズ」、及び基礎化粧品「コラージュリペアシリーズ」の売上高が伸長しました。

 

 

② 財政状態の状況
(資産)

当連結会計年度末における流動資産は116,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ717百万円減少しました。これは主に、売掛金が増加したものの、現金及び預金が減少したことによるものです。固定資産は42,138百万円となり、前連結会計年度末に比べ685百万円増加しました。これは主に、繰延税金資産が減少したものの、投資有価証券が増加したことによるものです。

この結果、総資産は、158,800百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は26,073百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,184百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が増加したものの、流動負債のその他に含まれる未払金が減少したことによるものです。固定負債は4,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ38百万円減少しました。

この結果、負債合計は、30,833百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,223百万円減少しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は127,967百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,192百万円増加しました。これは主に、配当金の支払いによる利益剰余金の減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加や投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加があったことによるものです。

この結果、自己資本比率は80.6%と前期比0.8ポイント増加しました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13,720百万円減少し、当連結会計年度末には24,290百万円となりました。

主な内容は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の減少は7,480百万円(前期は7,297百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が6,160百万円であったものの、売上債権の増加7,032百万円及び棚卸資産の増加5,873百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の増加は74百万円(前期は2,949百万円の減少)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出2,296百万円があったものの、投資有価証券の売却による収入2,601百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は6,393百万円(前期は6,884百万円の減少)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出3,492百万円、配当金の支払2,887百万円があったことによるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の状況

 a.生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品関連

67,576

△0.9

ヘルスケア

6,327

1.7

合計

73,903

△0.7

 

(注) 金額は正味販売価格によっております。

 

 b.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品関連

19,793

12.7

合計

19,793

12.7

 

(注) 金額は実際仕入額によっております。

 

 c.受注状況

当社グループは主として見込生産を行っているため、記載を省略しております。

 

 d.販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品関連

96,455

△0.9

ヘルスケア

6,430

8.6

合計

102,885

△0.4

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱メディセオ

21,343

20.7

21,979

21.4

㈱スズケン

17,299

16.8

17,405

16.9

アルフレッサ㈱

16,659

16.1

16,905

16.4

東邦薬品㈱

10,113

9.8

10,192

9.9

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

中核とする医薬事業は医薬品関連法規等の規制を受けており、医療制度改革、後発品の使用促進及び薬価改定等の医療費適正化策の動向、及び主力品の市場における競争状況が経営成績に継続的に影響を及ぼす要因として認識しております。また、経営成績に大きな影響を与える要因となる可能性があるリスクについては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

当連結会計年度は、こうした諸要因のインパクトも計画に織り込み、事業に取り組みました。その結果、医薬品関連事業は、新薬の売上高が伸長、長期収載品の売上高が低下、後発品の売上高が伸長しました。また、ヘルスケア事業も主要製品が伸長したことにより、「(1)① 経営成績の状況」に記載のとおりの経営成績となったと認識しております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの主な資金需要は、運転資金、研究開発や企業提携等への資金及び設備資金であり、これらの必要資金は、主に利益の計上により生み出される自己資金により賄っております。また、当社グループでは、安定した資金調達手段を確保し、機動的に資金調達を行うため特定融資枠契約(コミットメントライン契約)を締結しております。