売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00947 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

医薬品業界では、社会保障費財源確保の問題を背景とする薬剤費抑制政策が継続的に推し進められる中、2023年4月にも薬価の中間年改定が行われました。また企業間競争も加速しており、引き続き厳しい事業環境にあります。

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は、研究・開発から製造・販売までのグループ総合力を結集して医療・健康ニーズに応え、持続的成長に向けて選択と集中を進め、更なる環境変化に対応すべく収益構造の再構築を進めております。そのために「新薬を中心とした重点領域における収益の最大化」「将来の競争力に結びつく事業活動への投資」「イノベーション創出と生産性向上に向けた企業体制の強化」を課題として重点的に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間における医薬品関連事業は、重点領域の「循環器、産婦人科、精神科、消化器」にリソースを集中し、主力製品を中心とした情報提供活動を積極的に展開いたしました。また、ヘルスケア事業は、皮膚科医・産婦人科医や看護師等の高い支持を基盤としたマーケティングの推進に努め、市場開拓を図ってまいりました。

当第3四半期連結累計期間の売上高は78,218百万円で前年同期比3.9%の減収となりました。

利益面につきましては、医薬品関連事業の売上高減少及び円安による原薬・製剤の輸入価格の上昇等に伴う売上総利益の減少と、販売費の増加により、営業利益は5,791百万円で前年同期比44.1%の減益となりました。経常利益は6,059百万円で前年同期比43.0%の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,444百万円で前年同期比45.0%の減益となりました。

 

各事業部門の業績は次のとおりであります。

 

1.医薬品関連事業 

医薬品関連事業は薬価改定や抗うつ剤「レクサプロ」の後発品が2022年12月に上市された影響を受け、売上高は73,184百万円で前年同期比4.7%の減収となりました。新薬の売上高は、潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」、慢性便秘症治療剤「グーフィス」「モビコール」、及び痛風・高尿酸血症治療剤「ユリス」が伸長し、前年同期を上回りました。2023年5月に販売を開始した肺動脈性肺高血圧症治療剤「トレプロスト吸入液」、2023年6月に販売を開始した抗IL-23p19モノクローナル抗体/潰瘍性大腸炎治療剤「オンボー」、及び2023年9月に販売を開始した潰瘍性大腸炎治療剤「コレチメント」も寄与しました。長期収載品の売上高は前年同期を下回りました。後発品事業の売上高は前年同期を上回りました。

 

2.ヘルスケア事業 

ヘルスケア事業の売上高は5,034百万円で前年同期比8.8%の増収となりました。抗真菌成分配合シャンプー・石鹸をはじめとする「コラージュフルフルシリーズ」、及び基礎化粧品「コラージュリペアシリーズ」の売上高が伸長しました。

 

 

(2) 財政状態の状況

当社グループの当第3四半期連結会計期間末の総資産は、157,825百万円となり、前連結会計年度末比で1,006百万円減少いたしました。

資産の減少は、主に売掛金が増加しましたが、現金及び預金や繰延税金資産が減少したためです。負債の減少は、主に支払手形及び買掛金が増加しましたが、その他の流動負債に含まれる未払金や賞与引当金が減少したためです。純資産の増加は、主に自己株式の取得による減少がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金や投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加があったためです。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当社グループは、社是「先見的独創と研究」を実践し、国内外企業との研究開発提携を積極的に推進しながら医療用医薬品を中心に研究開発活動を展開しております。

次世代の柱の一つと位置付けるバイオマテリアル事業においては、アルギン酸を基盤とする各プロジェクトを推進しております。

当第3四半期連結累計期間の研究開発費は9,027百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。