株式会社T&K TOKA

上場廃止 (2024/04/25) 株式等売渡請求による取得 化学塗料プライムTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E01044 Japan GAAP

売上高

436.7億 円

前期

444.6億 円

前期比

98.2%

時価総額

320.4億 円

株価

1,405 (04/24)

発行済株式数

22,806,240

EPS(実績)

48.54 円

PER(実績)

28.95 倍

平均給与

654.3万 円

前期

653.7万 円

前期比

100.1%

平均年齢(勤続年数)

39.9歳(16.2年)

従業員数

636人(連結:1,122人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下、当社という)及び子会社8社、関連会社10社により構成されております。当社は、子会社8社を連結し、関連会社10社については重要性のない1社を除いて持分法を適用しております。

当社グループは印刷インキ(オフセットインキ・グラビアインキ等)、印刷機及び印刷関連機材(ブランケット等)、機能性樹脂、精密分散品等の製造販売を行っております。

なお、当社グループは、印刷インキ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。

 

 主要製品の種類と特徴は、次のとおりであります。

主要製品の種類

製品の特徴

主な用途

UVインキ
(紫外線硬化型インキ)

印刷後、UV(紫外線)を照射することにより、瞬時に硬化(乾燥)するインキで、乾燥が速いこと、皮膜が硬い性質が活用され、紙だけではなく、フィルム、金属に印刷されます。

印刷方式は、平版インキだけでなく、樹脂凸版、スクリーンなどが使われています。

紙器、ラベル、カード、パンフレット、各種缶など

平版インキ
(オフセットインキ)

印刷方式の中でもっとも主流な方式であり、平らな形状の印刷版上の水(湿し水)と油(インキ)が反発する性質を利用する方式であります。粘性のある印刷インキを印刷版からブランケットに転移して、さらに紙などに再転移して印刷します。印刷機には、枚葉印刷機と輪転印刷機があり、それぞれ枚葉インキとオフ輪インキが使用されます。最近では、水を使用しないシリコーンゴムを活用した印刷版を使う水なし平版印刷もあります。

ポスター、パンフレット、カタログ、雑誌、チラシなど

樹脂凸版インキ
(フレキソインキ)

ゴム、樹脂などフレキシブルな弾力のある素材からなる凸版形状の印刷版と液状の印刷インキとを用いる印刷方式であります。印刷版の凸部分にインキを転移し、紙やフィルムに直接印刷します。従来の溶剤タイプだけではなく、水性やUVなど環境に優しい無溶剤型インキへと変化してきております。

ラベル、紙器、紙袋、ダンボール箱など

グラビアインキ

印刷版の凹部分にあるインキを紙やフィルムに転移させる凹版印刷方式であり、大量の印刷物に向いています。

冷凍食品や菓子類の袋、出版物、紙器など

金属印刷用インキ

ブリキ板やアルミニウム板などの金属の表面に絵柄を印刷するインキであり、印刷は各種印刷方式で印刷されます。印刷後、乾燥・焼付けしますが、UV印刷方式も活用されています。

食缶、飲料缶、美術缶など

特殊機能インキ

インキの化学特性や印刷方法を活かし、電子材料を中心とした、さまざまな特殊用途向けであります。

FPD、電子基盤など

機能性樹脂

石油系原料や天然由来原料を元に、有機合成反応を駆使して製造される樹脂で印刷インキ、塗料、接着剤、フィルム等の原料となります。

橋梁などへの防食塗料、自動車などへの工業用接着剤、金属コーティング剤、グラビア・フレキソインキ、特殊機能性フィルム、FRP(繊維強化プラスチック)

 

 

 

 以上の企業集団等について図示すると次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

23/06/23

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(単位:百万円)

 

2022年3月

2023年3月

対前期増減

対前期増減率

売上高

44,456

43,667

△789

△1.8%

営業利益

228

424

196

86.0%

経常利益

1,992

1,853

△138

△7.0%

親会社株主に帰属

する当期純利益

2,651

1,107

△1,544

△58.2%

 

 

当連結会計年度の世界経済は、緩やかな持ち直しの動きが続く一方、ウクライナ情勢等による不透明感や、中国やユーロ圏では一部に弱さや持ち直しテンポの鈍化が見られ、世界的な金融引き締めが進む中で金融資本市場の変動や物価上昇、供給面での制約などがみられました。このような状況は、当社グループにもエネルギー・物流・原材料コストの上昇及び調達難をもたらしましたが、グループ会社間の連携により製品の供給継続を確保し、各地域への拡販に注力するとともに販売価格の改定を進め、また事業運営の効率化を推進いたしました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、28億28百万円と前年同期と比べ34億17百万円の減少となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は21億8百万円(前年同期比1億86百万円減)となりました。

これは主に税金等調整前当期純利益18億55百万円、売上債権の減少額9億7百万円及び資金の支出を伴わない有形固定資産及び無形固定資産の減価償却費22億55百万円の増加要因があった一方、仕入債務の減少額9億28百万円、持分法による投資損益6億35百万円、法人税等の支払額7億88百万円の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、17億47百万円(前年同期比7億75百万円増)となりました。

これは主に、定期預金の払戻による収入58億92百万円の増加要因があった一方、定期預金の預入による支出64億77百万円、有形固定資産の取得による支出12億88百万円の減少要因によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は39億81百万円(前年同期比22億56百万円増)となりました。

これは主に、短期借入金の純減少額15億4百万円、配当金の支払額11億28百万円、長期借入金の返済による支出8億11百万円及び自己株式の取得による支出2億36百万円によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当社グループは印刷インキ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

印刷インキ(百万円)

32,727

96.3

合計(百万円)

32,727

96.3

 

(注) 金額は販売価格によっております。

 

b. 商品仕入実績

当社グループは印刷インキ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

印刷インキ(百万円)

5,959

111.2

合計(百万円)

5,959

111.2

 

(注) 金額は仕入価額で表示しております。

 

c. 受注状況

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d. 販売実績

当社グループは印刷インキ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

印刷インキ(百万円)

43,667

98.2

合計(百万円)

43,667

98.2

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

売上高は436億67百万円(前年同期比1.8%減)となりました。一般UVインキをはじめとする印刷インキは、海外市場を中心とした拡販に加え、幅広い製品において諸コスト上昇に対する販売価格への反映を進め増収となりましたが、機能性材料においてはFPDの供給過剰による生産調整・在庫調整の影響からカラーフィルター用顔料分散液の出荷が大幅に落ち込み、上記結果となりました。

営業利益は、4億24百万円(前年同期比86.0%増)となりました。諸コストの増加に対し、幅広い製品において継続的に販売価格の改定に取り組み、また各地域への拡販を進め、経費の削減に努めた結果、増益となりました。

経常利益は、18億53百万円(前年同期比7.0%減)となりました。持分法による投資利益や為替差益の減少によるものです。

親会社株主に帰属する当期純利益は、11億7百万円(前年同期比58.2%減)となりました。前年同期は香港の連結子会社の固定資産売却益を特別利益計上していたことから、減益となりました。

当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べて24億60百万円減少し678億45百万円となりました。主な増加要因は、電子記録債権2億9百万円、商品及び製品2億71百万円、投資有価証券8億95百万円であり、主な減少要因は、現金及び預金26億53百万円、受取手形及び売掛金13億25百万円、有形固定資産5億14百万円であります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて32億88百万円減少し187億21百万円となりました。主な減少要因は、支払手形及び買掛金4億16百万円、電子記録債務1億69百万円、短期借入金14億41百万円、1年内返済予定の長期借入金68百万円、長期借入金7億40百万円であります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて8億27百万円増加し491億24百万円となりました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益11億7百万円、為替換算調整勘定10億77百万円であり、主な減少要因は、役員向け株式交付信託による自己株式取得2億36百万円、配当金の支払い11億28百万円であります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因と、経営方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、2 サステナビリティに関する考え方及び取組、3 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動により得たキャッシュ・フローの効率的な運用を最重点方針とし、特に当社グループが得意とする特殊UVインキを含むUVインキの拡販及び生産効率向上のための設備投資や、財務体質強化のための有利子負債削減の借入金返済を最重点として考えております。

また、取引金融機関からの借入枠に加え、コミットメントラインも設定しており、十分に補完できているものと考えております。

 

 

③ 重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループは、特に以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。

 

有形固定資産及び無形固定資産の減損損失

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の認識及び測定に当たっては、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。

なお、減損損失の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

 

繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産について、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。当該課税所得が生じる可能性の判断においては、将来獲得しうる課税所得の時期及び金額を合理的に見積り、金額を算定しております。

なお、繰延税金資産の回収可能性に用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

 

関係会社株式及び関係会社出資金の評価

実質価額が取得原価から著しく下落した関係会社株式及び関係会社出資金は、関係会社の将来の事業計画に基づき回復可能性等を勘案し、回復可能性がない場合には評価損を計上しております。

関係会社の将来の事業計画の未達に伴い、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

なお、関係会社株式及び関係会社出資金の評価の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。