E05155 Japan GAAP
前期
169.2億 円
前期比
120.3%
株価
641 (05/02)
発行済株式数
74,514,800
EPS(実績)
26.33 円
PER(実績)
24.34 倍
前期
621.8万 円
前期比
107.8%
平均年齢(勤続年数)
42.7歳(11.9年)
従業員数
457人(連結:811人)
当社グループは、株式会社イーエムシステムズ(以下当社)及び連結子会社8社、非連結子会社2社、持分法非適用関連会社1社で構成されております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)調剤システム事業…………… |
薬局向けのシステムを開発販売し、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っております。
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① 調剤システム…………… |
主要な製品は薬局向けシステムであり、自社開発のソフトウェアをパソコンに導入調整してお客様に納入します。当社及び連結子会社の株式会社グッドサイクルシステム及び連結子会社の株式会社ユニケソフトウェアリサーチが販売するほか、販売代理店経由で販売しております。連結子会社の株式会社EMテクノロジー研究所及び益盟軟件系統開発(南京)有限公司は、当社からの受託開発を行っております。
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② ネットワークシステム… |
主要な製品はASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)による、インターネットを利用した調剤業務支援システムであり、グループ薬局間の情報共有と本部統括管理を実現するシステムや、グループ薬局以外の在庫情報等を共有することができるシステム等も提供しております。
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(2)医科システム事業…………… |
クリニックを主とする医療機関向けに医療事務処理コンピュータシステムを開発販売し、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っております。
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① 医科システム…………… |
主要な製品は電子カルテシステム等のクリニック向けシステムであり、パソコンに導入調整してお客様に納入します。当社及び連結子会社株式会社ポップ・クリエイションが販売するほか、販売代理店経由でも販売しております。連結子会社の株式会社EMテクノロジー研究所及び意盟軟件系統開発(上海)有限公司は、当社からの受託開発を行っております。
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(3)介護/福祉システム事業…… |
主要な製品は、介護/福祉サービス事業者向けシステムと医療介護連携ソリューションであり、パソコンに導入調整してお客様に納入します。当社が販売するほか、販売代理店経由でも販売しております。連結子会社の株式会社EMテクノロジー研究所は、当社からの受託開発を行っております。 |
(4)その他の事業………………… |
連結子会社の株式会社ブリック薬局は、薬局の経営を行っております。また、チョキ株式会社は、クリニック・薬局向けのキャッシュレス化の推進及び統計情報を活用した業務・経営支援を行っており、株式会社ユニケソフトウェアリサーチは、人材派遣業務を行っております。 |
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
※画像省略しています。
(注)※1 連結子会社
※2 非連結子会社
※3 持分法非適用関連会社
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、為替相場の変動やエネルギー・原材料価格の高止まりにより、企業収益に影響を与える状況が続いております。
当社グループの主要取引先である医療業界におきましては、医療機関などの窓口でマイナンバーカードまたは健康保険証によりオンラインにて資格情報を確認できるシステムの導入が進んでおります。当社グループは既存のお客様を中心に、2021年1月より導入設置を順次拡大し、2023年12月末時点で既に申込済のお客様への対応がほぼ完了しております。また、2023年1月よりオンライン資格確認システムを利用し、現在紙で行われている処方箋の運用を電子で実施する仕組も開始し、導入の申込及びシステムの展開も順次拡大しております。
当社グループは知名度向上と次世代製品MAPsシリーズの拡販を図るため、2022年度から市場シェアの拡大に向けて社内組織体制の再構築、当社グループ初のTVCMを行ったとともに、デジタルマーケティングの強化としてサイトリニューアル、MAツールの活用、オンラインセミナーや導入事例コンテンツの充実を推進しており、医科セグメントにおきましてはシステム導入件数の増加など着実に成果が見られました。
一方、2023年2月28日付で当社グループは株式会社グッドサイクルシステム株式の追加取得、同年6月30日付で株式会社ユニケソフトウェアリサーチ及びその管理目的会社である株式会社Launchpad13の全株式を取得し、それぞれ連結子会社化したことにより当連結会計年度における売上高の増加に大きく寄与しましたが、のれんの償却やTVCMの放映、従業員への特別報酬の支給などにより販管費も増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高20,355百万円(前期比20.3%増)、営業利益2,330百万円(同2.7%減)、経常利益2,869百万円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,962百万円(同3.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(調剤システム事業)
調剤システム事業につきましては、自社のお客様を中心に「MAPs for PHARMACY DX」のリプレイスが進んだことに加え、Windows8.1の延長サポート終了に伴うハードウェア入替の増加で初期売上高が増加しました。また、株式会社グッドサイクルシステムと株式会社ユニケソフトウェアリサーチが連結対象となり、お客様数の増加に伴い、課金売上高が大幅に増加しております。一方、当社グループTVCMの実施やデジタルマーケティングの強化、従業員への特別報酬支給で販売費及び一般管理費は増加しました。
この結果、当連結会計年度の調剤システム事業は、売上高16,159百万円(前期比19.4%増)、営業利益2,939百万円(同3.0%減)となりました。
(医科システム事業)
医科システム事業につきましては、2022年度に実施した組織体制の再構築に加え、Webマーケティングを活用し幅広いアプローチを行っております。
オンライン資格確認システムの導入設置拡大に加え、「MAPs for CLINIC」の販売拡大により初期売上高が大幅に増加し、医科セグメントの課金売上高も順調に伸びております。一方、医科システム市場におけるシェア拡大に向けた取り組み、従業員への特別報酬支給により、販管費は増えております。
この結果、当連結会計年度の医科システム事業は、売上高2,802百万円(前期比27.3%増)、営業損失130百万円(前年同期営業損失409百万円)となりました。
(介護/福祉システム事業)
介護/福祉システム事業につきましては、ライセンス数の増加による課金売上は堅調に推移しておりますが、「MAPs for NURSING CARE」の発売に伴う減価償却費が増加したと共に、販売拡大に向けた取り組みにより、販管費も増加しております。
この結果、当連結会計年度の介護/福祉システム事業は、売上高550百万円(前期比2.1%増)、営業損失540百万円(前年同期営業損失211百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、チョキ株式会社のキャッシュレス事業の拡大に加え、株式会社ユニケソフトウェアリサーチの人材派遣事業の寄与で売上高は増加しました。売上高の増加により、セグメントとしての全体収支改善に繋がり、営業利益は黒字になりました。
この結果、当連結会計年度のその他の事業は、売上高973百万円(前期比36.5%増)、営業利益48百万円(前年同期営業損失42百万円)となりました。
(上記セグメント別の売上高及び営業利益(損失)は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ560百万円増加し、9,441百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,584百万円(前年同期2,472百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を2,750百万円、減価償却費を1,249百万円計上したものの、退職給付に係る負債の減少が1,074百万円、仕入債務の減少が520百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は2,038百万円(前年同期は577百万円の支出)となりました。これは主に、投資不動産の賃貸による収入が971百万円あったものの、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が2,007百万円、ソフトウェア開発に係る無形固定資産の取得による支出が586百万円及び投資不動産の賃貸による支出が212百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は993百万円(前年同期は1,319百万円の支出)となりました。これは主に、金融機関からの借入金が2,500百万円あったものの、同借入金の返済410百万円及び配当金の支払額が1,060百万円あったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
調剤システム事業(百万円) |
4,980 |
107.7 |
医科システム事業(百万円) |
815 |
159.7 |
介護/福祉システム事業(百万円) |
4 |
50.0 |
その他の事業(百万円) |
385 |
101.3 |
合計(百万円) |
6,186 |
112.0 |
c.受注状況
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
調剤システム事業(百万円) |
16,159 |
119.4 |
|
医科システム事業(百万円) |
2,802 |
127.3 |
|
介護/福祉システム事業(百万円) |
|
550 |
102.1 |
その他の事業(百万円) |
|
973 |
136.5 |
報告セグメント計(百万円) |
20,487 |
120.6 |
|
調整額(百万円) |
|
△131 |
- |
合計(百万円) |
20,355 |
120.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は20,355百万円(前期比20.3%増)となりました。これは主にMAPsシリーズのお客様数が着実に増加したことにより課金売上高の増加及び株式会社グッドサイクルシステムと株式会社ユニケソフトウェアリサーチの連結子会社化により売上高へ寄与したものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は9,921百万円(前期比19.9%増)となりました。これは主に課金売上の増加に伴うものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は7,591百万円となりました。これは主にTVCMの放映により広告宣伝費の増加、従業員への特別報酬支給により人件費の増加、及びのれん償却費の増加によるものであります。
この結果、営業利益は2,330百万円(前期比2.7%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は1,012百万円となりました。これは主に本社ビルのテナント事業が引き続き堅調であったことによるものであります。また営業外費用は473百万円となりました。これは主にテナント事業に係る減価償却及び維持費に加えて、持分法による投資損失が発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は2,869百万円(前期比2.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は33百万円となりました。これは退職給付制度終了に伴うものであります。また、特別損失152百万円となりました。これは主に連結子会社となった株式会社グッドサイクルシステムの段階取得に係る差損であります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,962百万円(前期比3.6%増)となりました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は14,800百万円となり、前連結会計年度末に比べ951百万円増加いたしました。これは主に、業績が堅調に推移したことに加えて株式会社ユニケソフトウェアリサーチ及びその管理目的会社である株式会社Launchpad13の株式取得、株式会社グッドサイクルシステムの株式追加取得等により、現金及び預金が560百万円、受取手形及び売掛金が321百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は14,587百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,086百万円増加いたしました。これは主に、上述の株式取得等によりのれんが1,286百万円、無形固定資産その他が1,151百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、総資産は29,387百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,037百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は5,618百万円となり、前連結会計年度末に比べ673百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が276百万円、未払法人税等が359百万円それぞれ減少したものの、1年内返済予定の長期借入金が966百万円、キャッシュレス事業の拡大に伴う預り金の増加等により流動負債その他が306百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は3,202百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,301百万円増加いたしました。これは主に、退職給付制度終了に伴い退職給付に係る負債が926百万円減少及び長期未払金が396百万円増加し、長期借入金が1,527百万円、繰延税金負債が329百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は8,821百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,974百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は20,566百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,062百万円増加いたしました。これは主に、業績が堅調に推移したことにより利益剰余金が902百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は69.6%(前連結会計年度末は73.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは当社グループが保有する販売用ソフトウェアの維持に係る人件費及び外注加工費等、販売活動やお客様のサポートに係る人件費をはじめとする販売費及び一般管理費、並びに商品仕入等であります。
(資金調達と流動性マネジメント)
当社グループの運転資金につきましては、主に、内部資金及び金融機関からの借入により調達しております。
b.キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.経営方針・経営戦略等
当社グループが定めている経営方針・経営戦略等につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度において、当社グループは、積極的な変革に挑みつつ、安定した経営を実現していくために高収益企業を目指しており、ROE(株主資本当期純利益率)を重要な経営指標と考えております。なお、2024年2月14日に公表しております決算短信における「2024年12月期の連結業績予想」の営業利益は2023年12月期の営業利益実績より243百万円増の2,573百万円を予想しております。また、ROEにつきましては、毎月開催しております取締役会において評価を行っており、順調に推移していることを確認しております。
2022年2月9日公表の新中期経営計画につきましても、計画策定ができると判断した時点で、変更が必要となれば開示する予定であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。