E01046 Japan GAAP
前期
1,036.0億 円
前期比
107.0%
株価
2,720 (07/12)
発行済株式数
130,353,200
EPS(実績)
67.76 円
PER(実績)
40.14 倍
前期
619.0万 円
前期比
104.5%
平均年齢(勤続年数)
41.4歳(13.3年)
従業員数
877人(連結:1,276人)
ファンケルグループは、㈱ファンケル(当社)、子会社11社および関連会社1社で構成され、化粧品および栄養補助食品の製造販売を主な事業としております。営業活動は、国内・海外において、通信販売(インターネット通信販売を含む)、直営店舗販売、卸販売の3形態を中心に展開しております。
当社および当社の関係会社のセグメントとファンケルグループの事業における位置付けの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
FANCL ASIA (PTE) LTD(連結子会社)は、FANCL INTERNATIONAL,INC.(連結子会社)を通じて米国を中心とした市場向けにファンケル化粧品を販売しております。また、現地代理店を通じて香港・中国を中心とした市場向けに、主にファンケル化粧品およびファンケル栄養補助食品の卸販売を行っております。
㈱ファンケルスマイル(非連結子会社)は障害者雇用促進法に基づく特例子会社として、ファンケルグループから製品の包装業務などを受託しております。
事業系統図は、次のとおりであります。
当連結会計年度におけるファンケルグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の売上高は、原発処理水の海洋放出により中国において日本製品の買い控え等の影響があったものの、主力の化粧品関連事業、栄養補助食品関連事業の国内が好調に推移し、全体では110,881百万円(前期比7.0%増)となりました。営業利益は、増収により売上総利益が増加したことに加え、広告宣伝費等において効果的な経費の使用に努めたことなどにより、12,570百万円(前期比60.3%増)となりました。経常利益は12,940百万円(前期比51.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,833百万円(前期比77.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
1)化粧品関連事業
売上高
化粧品関連事業の売上高は、61,206百万円(前期比6.5%増)となりました。
ファンケル化粧品は、2023年4月に発売した「マイルドクレンジングオイル<ブラック&スムース>」に加え、メイクやスペシャルケア製品などが好調に推移したことにより、44,648百万円(前期比6.0%増)となりました。
アテニア化粧品は、2023年11月にリニューアルした「スキンクリア クレンズ オイル」が好調だったことに加え、外部通販の伸長により、15,193百万円(前期比13.0%増)となりました。
boscia(ボウシャ)は、リアル店舗向けの卸販売が振るわず、637百万円(前期比18.6%減)となりました。
販売チャネル別では、通信販売は33,554百万円(前期比6.8%増)、店舗販売は12,783百万円(前期比8.1%増)、卸販売他は9,179百万円(前期比4.3%増)、海外は5,689百万円(前期比5.0%増)となりました。
営業損益
損益面では、増収により売上総利益が増加したことに加え、広告宣伝費等において効果的な経費の使用に努めたことなどにより、営業利益は8,466百万円(前期比43.4%増)となりました。
2)栄養補助食品関連事業
売上高
栄養補助食品関連事業の売上高は、43,723百万円(前期比9.7%増)となりました。
製品面では、広告を強化した「大人のカロリミット」や、インバウンド需要の回復により「年代別サプリメント」が好調に推移し、増収となりました。
販売チャネル別では、通信販売は19,041百万円(前期比4.8%増)、店舗販売は7,404百万円(前期比27.0%増)、卸販売他は12,514百万円(前期比8.4%増)、海外は4,761百万円(前期比10.1%増)となりました。
営業損益
損益面では、増収により売上総利益が増加したことに加え、広告宣伝費等において効果的な経費の使用に努めたことなどにより、営業利益は5,908百万円(前期比72.3%増)となりました。
3)その他関連事業
売上高
その他関連事業の売上高は、5,952百万円(前期比5.2%減)となりました。
営業損益
損益面では、減収による売上総利益の減少などにより、285百万円の営業損失(前年同期は92百万円の営業利益)となりました。
資産は、前連結会計年度末に比べて6,784百万円増加し、110,728百万円となりました。この要因は、流動資産の増加8,683百万円および固定資産の減少1,899百万円であります。流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金の増加5,040百万円および売掛金の増加2,577百万円であります。固定資産の減少の主な要因は、減価償却などによる有形固定資産の減少1,675百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べて1,913百万円増加し、30,195百万円となりました。この要因は、流動負債の増加12,176百万円および固定負債の減少10,263百万円であります。流動負債の増加の主な要因は、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債を固定負債から流動負債へ振り替えたことによる増加10,000百万円および未払法人税等の増加1,055百万円であります。固定負債の減少の主な要因は、転換社債型新株予約権付社債を流動負債へ振り替えたことなどによる減少10,050百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて4,870百万円増加し、80,533百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上による利益剰余金の増加8,833百万円および配当金の支払いによる利益剰余金の減少4,119百万円であります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末同様の72.2%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は42,080百万円となり、前連結会計年度末より5,040百万円増加いたしました。
当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,323百万円(前連結会計年度は12,952百万円の収入)となりました。この内訳の主なものは、税金等調整前当期純利益12,814百万円および減価償却費4,032百万円などによる増加と、法人税等の支払額3,188百万円などによる減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,201百万円(前連結会計年度は1,867百万円の支出)となりました。この内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出1,620百万円および無形固定資産の取得による支出816百万円などによる減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,249百万円(前連結会計年度は4,247百万円の支出)となりました。この内訳の主なものは、配当金の支払額4,113百万円などによる減少であります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリーキャッシュ・フローは、9,121百万円のプラスとなりました。ファンケルグループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
ファンケルグループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは広告宣伝費等のマーケティング費用であり、品質向上のための研究開発費の大部分は費用として計上しております。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 生産実績には、見本品等を含んでおります。
ファンケルグループは、主に需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主要な販売先の記載については、総販売実績に対する販売先別の販売実績割合が100分の10
未満のため、記載を省略しております。
経営者の視点によるファンケルグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
ファンケルグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)中期方針」および「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
ファンケルグループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、個人消費の低迷、化粧品関連事業および栄養補助食品関連事業への異業種からの新規参入による競争激化が挙げられます。
化粧品の国内市場は成熟期を迎え市場成長が厳しい中、異業種からの新規参入も相次ぎ競争が激化しております。スキンケア市場では高価格帯商品と低価格帯商品への二極化が続いており、独自技術・サービスによる競争も厳しくなっております。また、海外市場でも同様に競争環境が厳しくなっております。このような環境下において、他社と差別化できる技術をもとに開発した商品・サービスの提供が経営成績に重要な影響を与えると考えております。
栄養補助食品業界は、市場が調整期を迎えて厳しい状況が続く中、高付加価値商品と大衆向け商品への二極化が進んでおります。人口に占める中高年層の割合が増えるとともに、2015年4月より機能性表示食品制度が開始となり、健康への関心がさらに高まっておりますが、機能性表示食品による健康被害の発生に伴い機能性表示食品だけではなく健康関連商品に対する不安が広がっております。そのため、今後は市場のニーズに合った商品・サービスの提供だけではなく品質と安全性が経営成績に重要な影響を与えると考えております。
発芽米は、災害や天候不良などにより原料米価格に影響を及ぼし事業収益を低下させる可能性があります。
青汁は、災害や天候不良などにより生葉の生育に影響を及ぼし事業収益を低下させる可能性があります。