E01097 IFRS
前期
5,410.1億 円
前期比
113.8%
株価
1,600 (11/01)
発行済株式数
104,042,806
EPS(実績)
213.66 円
PER(実績)
7.49 倍
前期
646.1万 円
前期比
102.8%
平均年齢(勤続年数)
40.9歳(15.7年)
従業員数
3,231人(連結:25,692人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、親会社、子会社75社及び関連会社8社により構成されており、自動車用品及び一般産業用品の製造販売を主な事業とし、その製品は多岐にわたっております。
当社グループの事業に係わる位置付け等は以下のとおりであります。
なお、「事業区分」は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
事業系統図
主要な関係会社等を事業系統図に示すと次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
当連結会計年度における世界経済は、経済活動の正常化が進みました。一方で、長期化する世界的な物価の高止まりや金融引き締めに伴う為替変動に加え、中国をはじめとする景気の減速、ウクライナや中東地域における地政学的リスクにより、依然として先行き不透明な状況が続いています。
当社グループの事業に関する業界について、主に自動車市場においては原燃料価格や人件費等の高騰影響を受けながらも、供給制約の緩和と堅調な需要により、主要顧客の生産台数は高水準で推移しました。
このような中、当社グループでは「2029年住友理工グループVision」(2029V)で定めた、ありたい姿「理工のチカラを起点に、社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続ける、リーディングカンパニー」への変革に向けて、3ヶ年の事業計画である「2025年住友理工グループ中期経営計画」(2025P)に基づき、事業活動を推進しております。
当連結会計年度における連結業績については、売上高は615,449百万円(前期比13.8%増)、事業利益は37,033百万円(前期比107.2%増)、営業利益は33,977百万円(前期比105.2%増)、税引前当期利益は30,805百万円(前期比106.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は18,641百万円(前期比178.9%増)となりました。
※事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、持分法による投資損益を含めて算出しております。
各セグメントの業績は、次のとおりです。
<自動車用品>
外部顧客への売上高は、前年同期における顧客の減産からの回復や、円安の進行による為替換算の影響もあり、559,516百万円(前期比16.5%増)となりました。
事業利益は、販売数量増加や原燃料価格高騰分の一部価格転嫁などにより、34,383百万円(前期比132.7%増)となりました。
<一般産業用品>
外部顧客への売上高は、55,933百万円(前期比7.9%減)となりました。高圧ホース及びプリンター向け機能部品は主要顧客の生産台数減少により、減収となりました。
事業利益については、原燃料価格高騰分の価格転嫁が進んでいるものの、売上減少により、2,650百万円(前期比14.4%減)となりました。
事業セグメント別実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注の状況については、セグメントの業績に関連付けて示しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引19,625百万円については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
<資産>
資産合計は、441,764百万円(前連結会計年度末比21,756百万円増)となりました。
流動資産は239,169百万円(前連結会計年度末比14,053百万円増)となりました。これは、現金及び同等物が12,514百万円増加したこと、営業債権及びその他の債権が1,358百万円増加したことによるものです。
非流動資産は202,595百万円(前連結会計年度末比7,703百万円増)となりました。これは、退職給付に係る
資産が2,580百万円増加したことによるものです。
<負債>
負債合計は、219,307百万円(前連結会計年度末比11,035百万円減)となりました。これは主に、社債及び借入金が21,863百万円減少したことによるものです。
<資本>
資本合計は、222,457百万円(前連結会計年度末比32,791百万円増)となりました。これは主に、利益剰余金が
18,893百万円増加したことによるものです。親会社所有者帰属持分比率は44.4%(前連結会計年度末は39.8%)となりました。
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動により68,547百万円の増加、投資活動により24,145百万円の減少、財務活動により32,407百万円の減少、現金及び現金同等物に係る換算差額により519百万円の増加の結果、当連結会計年度末には42,008百万円となり、前連結会計年度末(29,494百万円)に比べ12,514百万円(42.4%)の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度(33,339百万円)に比べ35,208百万円増加し、68,547百万円となりました。これは、税引前当期利益が15,897百万円増加したことや、営業債権及びその他の債権の増減が9,183百万円増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度(25,512百万円)に比べ1,367百万円減少し、24,145百万円となりました。これは、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が3,303百万円増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度(8,906百万円)に比べ23,501百万円増加し、32,407百万円となりました。これは、短期借入金及びコマーシャル・ペーパー純増減額が23,340百万円減少したことなどによるものです。
② 資本の財源及び資金の流動性
(財務政策)
当社グループは、「2029年 住友理工グループVision」で設定したROIC、ROE等の目標達成のため、成長投資管理の強化に加え、運転資金を継続的に効率運用することにより資産回転率の向上を目指します。また、親会社所有者帰属持分比率50%以上を中長期的に維持することを財務規律のガイドラインとしています。これにより、営業キャッシュ・フロー増加のため成長投資を推進する局面でも財務安定性を確保しています。なお、当連結会計年度末において、㈱日本格付研究所より「A(長期)、J-1(短期)」の信用格付を取得しております。
(資金需要)
当社グループの資金需要のうち主なものは、事業運営に必要な設備資金や運転資金です。また、企業価値向上の源泉となる営業活動によるキャッシュ・フローの増加を支える成長投資管理は、住友理工グループ投資採算基準と、投資後の事業環境変化への迅速な対応の仕組み及び財務規律ガイドラインにより実施しています。
(資金調達)
当社グループの必要資金については、自己資金の充当及び金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーや社債発行等により、調達しております。なお、突発的な資金需要の発生や市場の流動性が著しく低下したときなどの緊急的な事態に備えてコミットメントラインを設定しております。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「売上高」、「事業利益」、「ROIC」、「ROE」、「配当性向」を重要な指標として位置付けております。2024年5月31日に更新した中期経営計画「2025年 住友理工グループ中期経営計画」においては、2025年度の目標として、売上高620,000百万円、事業利益32,000百万円、ROIC10%以上、ROE9%以上、配当性向30%以上をそれぞれ掲げております。
当連結会計年度は、販売数量増加や原燃料価格高騰分の一部価格転嫁等により、売上高615,449百万円、事業利益37,033百万円、営業利益33,977百万円となりました。
中期経営計画における目標達成に向けて、「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」に記載の施策に取り組んでいきます。