E01097 IFRS
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化が進展していますが、世界的な物価の高止まりや金融引き締めに伴う為替変動に加え、中国をはじめとする景気の減速、ウクライナや中東地域における情勢不安などの地政学的リスクにより、先行きに不透明感をもたらしています。
当社グループの事業に関する業界について、主に自動車市場においては供給制約の緩和と堅調な需要により、主要顧客の生産台数は高水準で推移しました。
このような中、当社グループでは「2029年 住友理工グループVision」(2029V)で定めた、ありたい姿「理工のチカラを起点に、社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続ける、リーディングカンパニー」への変革に向けて、3ヶ年の事業計画である「2025年 住友理工グループ中期経営計画」(2025P)に基づき、事業活動を推進しております。
当第3四半期連結累計期間における連結業績については、売上高は457,121百万円(前年同期比15.7%増)、事業利益は25,410百万円(前年同期比340.1%増)、営業利益は24,456百万円(前年同期比405.9%増)、税引前四半期利益は21,834百万円(前年同期比450.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は13,389百万円(前年同期は2,529百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。
※事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、持分法による投資損益を含めて算出しております。
各セグメントの業績は、次のとおりです。
<自動車用品>
外部顧客への売上高は、前年同期における顧客の減産からの回復や、円安の進行による為替換算の影響もあり、415,262百万円(前年同期比19.1%増)となりました。
事業利益は、主に数量増加や生産効率化等により、23,485百万円(前年同期比658.8%増)となりました。
<一般産業用品>
外部顧客への売上高は、41,859百万円(前年同期比9.8%減)となりました。高圧ホース及びプリンター向け機能部品は主要顧客の生産台数減少により、減収となりました。
事業利益については、原材料の市況に合わせた売価反映が進んでいるものの、売上減少により、1,925百万円(前年同期比28.1%減)となりました。
事業セグメント別実績
(2)財政状態の分析
<資産>
流動資産は、228,752百万円(前連結会計年度末比3,636百万円増)となりました。これは主に、現金及び現金同等物が11,285百万円増加したこと、棚卸資産が3,035百万円減少したこと、及び営業債権及びその他の債権が3,923百万円減少したことによるものです。非流動資産は200,137百万円(前連結会計年度末比5,245百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産が2,309百万円増加したことによるものです。
以上の結果、資産合計は、428,889百万円(前連結会計年度末比8,881百万円増)となりました。
<負債>
負債合計は、219,869百万円(前連結会計年度末比10,473百万円減)となりました。これは主に、社債及び借入金が15,563百万円減少したことによるものです。
<資本>
資本合計は、209,020百万円(前連結会計年度末比19,354百万円増)となりました。これは主に、利益剰余金が11,736百万円増加したことによるものです。親会社所有者帰属持分比率は43.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より11,285百万円増加し、当第3四半期連結累計期間末には40,779百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、54,675百万円(前年同期比32,882百万円の増加)となりました。
これは主に、税引前四半期利益21,834百万円と、減価償却費及び償却費22,708百万円、営業債権及びその他の債権の減少7,449百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、20,245百万円(前年同期比1,349百万円の増加)となりました。
これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出20,793百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、23,689百万円(前年同期は15,958百万円の収入)となりました。
これは主に、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの減少17,814百万円によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、12,418百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの自動車用品セグメントについて、当第3四半期連結累計期間における生産、受注及び販売実績は、主要顧客の生産台数増加、円安の進行による為替換算影響などから、「(1) 業績の状況」に記載の通り、増加しております。