E01170 Japan GAAP
前期
283.0億 円
前期比
99.4%
株価
1,312 (03/28)
発行済株式数
25,450,000
EPS(実績)
61.77 円
PER(実績)
21.24 倍
前期
618.5万 円
前期比
102.9%
平均年齢(勤続年数)
41.5歳(16.7年)
従業員数
462人(連結:1,476人)
当社及び当社の関係会社は、当社、子会社9社及び関連会社1社並びにその他の関係会社であるセイコーグループ株式会社及びキヤノン株式会社で構成されております。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社、以下同じ。)は、当社、連結子会社9社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、光事業及びエレクトロニクス事業機器向けガラス素材の製造・販売を主たる業務としております。当社は、主に素材の生産及び販売並びに製品の販売を行っており、連結子会社は、主に製品の加工と販売を行っております。また、関連会社は主に素材の生産を行っております。
当社グループの事業別内容は、次のとおりであります。なお、事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。
当セグメントは、光学ガラス素材、光学機器用レンズ材などの光学製品用途向けの製品群の製造及び販売を行っております。
当セグメントは、半導体露光装置向け高均質ガラスや極低膨張ガラスセラミックス、石英ガラスなどのエレクトロニクス製品用途向けの製品群の製造及び販売を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
(注) 1.※は持分法適用関連会社
2.セイコーグループ株式会社との営業取引はありません。また、キヤノン株式会社は当社の顧客であり、当社製品の販売についての価格、その他の取引条件は、市場価格、総原価などを勘案して交渉の上、決定しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限緩和などにより経済活動の正常化が進み、緩やかな回復が続きました。一方で、世界経済の先行きは、ロシア・ウクライナ情勢、中国国内における不動産市況の低迷、資源高による世界的なインフレの加速、不安定な為替相場などにより不透明な状況が続いております。
当社グループの光事業の関連市場については、デジタルカメラは、ミラーレスカメラの販売が増加したことなどから堅調に推移しました。また、エレクトロニクス事業の関連市場については、半導体露光装置は堅調に推移しましたが、FPD露光装置は弱含みで推移しました。
なお、当連結会計年度における平均為替レートは、米ドルが139.28円、ユーロが149.49円となり、前年度に比べて米ドルが約9.3%の円安、ユーロは約10.2%の円安で推移しました。
このような状況のもと、当連結会計年度の業績は、次のとおりとなりました。
売上高は、半導体露光装置向け高均質光学ガラスの販売が増加したものの、サプライチェーン内の在庫調整の影響により光学機器向けレンズ材の販売が減少したことなどから28,123百万円(前年同期0.6%減)となりました。
損益面では、売上総利益は、原燃料費の高騰や生産設備の稼働率が低下したことなどから、8,948百万円(同2.6%減)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費や人件費が増加したことなどから、6,714百万円(同8.1%増)となり、営業利益は2,233百万円(同25.0%減)となりました。経常利益は営業外収益として為替差益が減少したことなどから、2,603百万円(同29.0%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,572百万円(同25.7%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(光事業)
当事業の売上高は、光学機器向けレンズ材の販売が減少したことなどから、15,802百万円(前年同期比6.5%減)となりました。損益面では、原燃料費の高騰や生産調整による設備稼働率の低下などから、営業損失は40百万円(前年同期は1,156百万円の営業利益)となりました。
(エレクトロニクス事業)
当事業の売上高は、半導体露光装置向け高均質光学ガラスの販売が増加したことなどから、12,320百万円(前年同期比8.0%増)となりました。損益面では、高付加価値品の販売が増加したことなどから、営業利益は2,274百万円(同24.9%増)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益を計上したものの、法人税等の支払や有形固定資産の取得による支出があったことなどから、前連結会計年度末に比べて199百万円減少し、当連結会計年度末には13,934百万円(前連結会計年度末比1.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,837百万円(前年同期比20.2%減)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益2,676百万円(同24.1%減)があったものの、法人税等の支払額1,367百万円(同69.8%増)があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,105百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出1,625百万円(同15.7%増)があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は7百万円(前年同期比99.0%減)となりました。
これは、配当金の支払額489百万円(同33.5%増)や割賦債務の返済による支出368百万円(同7.3%増)があったものの、長期及び短期借入金の増加による収入(純額)890百万円(前年同期は、長期及び短期借入金の減少による支出(純額)102百万円)があったことが主な要因であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
・売上高
売上高をセグメントごとに分析すると、光事業の売上高は、15,802百万円(前年同期比6.5%減)となり、エレクトロニクス事業の売上高は、12,320百万円(前年同期比8.0%増)となっております。これは、旺盛な半導体需要により、エレクトロニクス事業の半導体露光装置向け高均質光学ガラスの販売が増加したものの、在庫調整の影響により、光事業の光学機器向けレンズ材の販売が減少したことが主な要因であります。
売上原価は、19,174百万円(同0.3%増)となり、前年度と比較して60百万円の増加となりました。また、売上原価率は、68.2%となり、前年度比0.7ポイント増加しております。これは、生産量の減少に伴う生産設備の稼働率悪化が主な要因であります。
販売費及び一般管理費は、6,714百万円(同8.1%増)となりました。これは、研究開発費や人件費が増加したことなどが主な要因であります。なお、売上高販売管理費比率は23.9%と前年度比1.9ポイント増加しております。
・営業利益
営業利益は、2,233百万円(同25.0%減)となりました。これは、生産量の減少により、売上原価率が悪化したことに加え、販売費及び一般管理費が増加したことが主な要因であります。
・営業外損益
営業外収益は、476百万円(同36.1%減)となりました。これは、為替差益が減少したことなどが主な要因であります。
営業外費用は、107百万円(同86.4%増)となりました。これは、固定資産除却損や訴訟損失引当金繰入額が増加したことなどが主な要因であります。
税金等調整前当期純利益は、2,676百万円(同24.1%減)となり、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,572百万円(同25.7%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は61,840百万円(前連結会計年度末比1.9%増)となりました。これは、商品及び製品や仕掛品などの棚卸資産が増加したことが主な要因であります。
流動資産の残高は37,583百万円(同2.6%増)となりました。これは、仕掛品が増加したことが主な要因であります。
固定資産の残高は24,257百万円(同0.9%増)となりました。これは、機械装置及び運搬具が増加したことが主な要因であります。
流動負債の残高は9,689百万円(同2.1%増)となりました。これは、短期借入金が増加したことが主な要因であります。
固定負債の残高は4,839百万円(同18.3%減)となりました。これは、退職給付に係る負債が減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における純資産の残高は47,311百万円(同4.5%増)となりました。これは、退職給付に係る調整累計額や利益剰余金が増加したことが主な要因であります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益を計上したものの、半導体露光装置向け高均質光学ガラス、石英ガラスの増産対応を背景とした有形固定資産の取得による支出や法人税等の支払額が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて199百万円減少し、当連結会計年度末には13,934百万円(前連結会計年度末比1.4%減)となりました。詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資目的の資金需要は、設備投資等によるものであります。これらの資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については主に銀行借入にて必要な資金を調達しております。
② 重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
なお、重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価に当たり、事業等を基礎としてグルーピング行い、収益性が著しく低下した資産グループにつきまして、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
固定資産の回収可能価額につきまして、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の見積りに重要な変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
b. 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、事業環境等の変化により課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。