E01147 Japan GAAP
前期
259.1億 円
前期比
109.0%
株価
1,454 (04/18)
発行済株式数
20,664,000
EPS(実績)
143.78 円
PER(実績)
10.11 倍
前期
626.6万 円
前期比
100.6%
平均年齢(勤続年数)
40.2歳(13.4年)
従業員数
499人(連結:578人)
当社グループは、当社及び連結子会社(営口新窯耐耐火材料有限公司)の2社で構成されており、耐火物等の製造販売、耐火物納入先の需要に応じた築炉工事(エンジニアリング)を主な事業として取り組んでおります。耐火物は鉄鋼業、化学工業、セメント、ガラスなどの高熱工業には不可欠な基礎資材であり、当社は創立以来その専門メーカーとして営業してまいりました。
当社グループの事業における当社及び連結子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
「耐火物等」
鉄鋼用、非鉄金属用、セメント用、ガラス用、その他窯業用及び環境装置関係炉用を主とした、塩基性れんが、高アルミナ質れんが、粘土質れんが、珪石れんが等の各種耐火れんが及び不定形耐火物等を製造販売しております。
「エンジニアリング」
耐火物を使用する各種工業用窯炉、環境設備等の設計・施工を行っており、必要に応じてメンテナンス工事等を請け負っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済および世界経済は、ウィズコロナの下で、感染対策の効果もあってゆるやかに社会・経済活動の持ち直しがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢からくる資源高、円安による物価上昇、世界的な金融の引き締めが継続し、依然として先行きが不透明な状況です。
このような状況のなか、当社グループは、高い収益性を維持するために、お客様のニーズをとらえた新製品の開発及び国内外への積極的な営業展開、安全第一をモットーにした健康経営の推進、CO2排出量削減への取り組みを実施しつつ、一層の生産効率化等に鋭意取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は282億50百万円と前年同期に比べ23億38百万円の増収となり、過去最高の売上高を更新しました。
増収となった要因は、鉄鋼メーカー向けの需要が増加したこと等が主な要因であります。
営業利益は40億12百万円(売上高営業利益率14.2%)と前年同期に比べ76百万円減少し、経常利益は41億43百万円(売上高経常利益率14.7%)と前年同期に比べ20百万円の増加となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、29億71百万円(売上高当期純利益率10.5%)と前年同期に比べ4百万円の増加となりました。
増益となった要因は、原燃料価格の上昇等があったものの、販売価格への転嫁及び設備投資などによる原価低減が主な要因であります。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(耐火物等)
耐火物等事業につきましては、鉄鋼メーカー向けの需要が増加した等により、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比9.1%増の231億7百万円、セグメント利益は前連結会計年度比0.5%増の49億32百万円となりました。
(エンジニアリング)
エンジニアリング事業につきましては、工事案件の受注が増加した等により、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比8.6%増の51億42百万円、セグメント利益は受注の増加による稼働率の向上等に伴い、前連結会計年度比7.7%増の7億71百万円となり売上高、セグメント利益ともに過去最高を更新しました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は58億41百万円となり、前連結会計年度末より26億96百万円減少いたしました。これは、税金等調整前当期純利益の獲得、減価償却費の増加があったものの、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出、自己株式の取得による支出が主な要因であります。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は17億81百万円となりました(前連結会計年度比13億59百万円増加)。これは主に、棚卸資産の増加24億9百万円、法人税等の支払額12億92百万円等の減少要因があるものの、税金等調整前当期純利益40億89百万円、減価償却費10億46百万円等の増加要因によるものであります。
前連結会計年度に比べて獲得した資金の増加は、売上債権の増減差が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は19億54百万円となりました(前連結会計年度比7億46百万円の増加)。これは主に、有形固定資産の取得による支出18億97百万円等によるものであります。
前連結会計年度に比べて使用した資金の増加は、有形固定資産の取得による支出が増加したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は25億36百万円となりました(前連結会計年度比4億24百万円の増加)。これは主に、自己株式の取得による支出15億38百万円等によるものであります。
前連結会計年度に比べて使用した資金の増加は、配当金の支払額が増加したことが主な要因であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は外注を含み、実際原価で表示しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な販売先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績
当連結会計年度における経営成績につきましては、鉄鋼メーカー向けの需要が増加したこと等により、当連結会計年度の売上高は282億50百万円となりました。売上原価は原燃料価格が上昇したこと等により、218億24百万円となりました。この結果、売上総利益は64億26百万円となり、販売費及び一般管理費24億13百万円を差引いた営業利益は40億12百万円となりました。
営業外損益については、営業外収益は受取配当金96百万円、投資有価証券売却益45百万円、固定資産取得のための補助金収入20百万円、不動産賃貸料17百万円等により2億29百万円となり、営業外費用は固定資産除却損51百万円、自己株式取得費用38百万円等により98百万円となりました。この結果、経常利益は41億43百万円となりました。
これにより、売上高経常利益率は前期の15.9%から14.7%となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は40億89百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は29億71百万円となりました。
ロ.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、396億45百万円で、内訳は流動資産299億37百万円、固定資産97億8百万円となりました。これは、現金及び預金の減少等があるものの、原材料及び貯蔵品、建物及び構築物、製品、受取手形及び売掛金の増加等が主な要因であります。
流動資産の主なものは、受取手形及び売掛金100億27百万円(流動資産に占める比率33.4%)、原材料及び貯蔵品60億77百万円(同20.3%)、現金及び預金58億41百万円(同19.5%)、製品49億92百万円(同16.6%)、電子記録債権22億88百万円(同7.6%)であり、固定資産の主なものは、有形固定資産65億56百万円(固定資産に占める比率67.5%)、投資有価証券27億48百万円(同28.3%)であります。
当連結会計年度末の負債合計は85億80百万円で、流動負債は69億20百万円、固定負債は16億59百万円となりました。これは、買掛金が減少したことが主な要因であります。
流動負債の主なものは、電子記録債務23億34百万円(流動負債に占める比率33.7%)、買掛金21億25百万円(同30.7%)、未払費用13億65百万円(同19.7%)であり、固定負債の主なものは、退職給付に係る負債14億40百万円(固定負債に占める比率86.7%)であります。
当連結会計年度末の純資産合計は310億65百万円であり、内訳の主なものは利益剰余金290億5百万円、資本金26億54百万円、資本剰余金18億2百万円等であります。これは、親会社株主に帰属する当期純利益等により、利益剰余金が増加したことが主な要因であります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は78.4%となり、財政状態は概ね良好であると判断しております。
ハ.セグメント情報
当連結会計年度末におけるセグメント情報につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ニ.キャッシュ・フロー
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社の運転資金は、主に製品の製造に使用する原材料や資材の調達、さらに、効率的な生産体制の再構築、老朽設備の維持更新、資本政策などに支出されております。これらの資金は、利益により生み出される内部資金により賄うことを基本方針としております。
当連結会計年度におきましては、税金等調整前当期純利益の獲得、減価償却費の増加があったものの、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出の増加、自己株式の取得による支出があったこと等により、現金及び預金残高は58億41百万円と、前期末比26億96百万円減少いたしました。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
なお、連結子会社における有形固定資産の減損については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
①繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
②退職給付債務の算定
当社で採用している退職給付制度の一部には、確定給付制度が採用されております。
この制度の勤務費用は数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率等様々な計算基礎により算出しております。
当該見積り及び仮定について、将来の経済条件の変動や当社内での環境の変化等により、見直しが必要となった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債等の金額に重要な影響を与える可能性があります。