E01149 Japan GAAP
前期
286.8億 円
前期比
104.6%
株価
433 (07/12)
発行済株式数
45,477,000
EPS(実績)
52.30 円
PER(実績)
8.28 倍
前期
612.6万 円
前期比
103.5%
平均年齢(勤続年数)
44.6歳(17.0年)
従業員数
375人(連結:896人)
当社グループは、当社、子会社17社により構成されており、主な事業(耐火物関連)は鉄鋼向け耐火煉瓦、不定形耐火物及び非鉄金属向け黒鉛坩堝、ニューセラミックス等の製造販売であります。その他、環境関連製品、窯業機械器具製造、建築、修繕、運輸他の事業を行っております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次の通りであります。
なお、次の4つの区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(耐火物関連事業)
(1) 日本
当社は、耐火煉瓦、不定形耐火物、ニューセラミックス等の製造販売及び黒鉛坩堝の販売を行っております。
明智セラミックス㈱、㈱ユーセラミック、㈱水野セラミックスは、上記の製品を製造し、当社が販売を行っております。
日ノ丸窯業㈱は、耐火断熱煉瓦の製造販売を行っております。
(2) 北米
TYKアメリカINC.は、北米において耐火煉瓦、不定形耐火物の製造販売を行い、当社の製品の販売も行っております。
(3) ヨーロッパ
TYK Ltd.(イギリス)は、ヨーロッパにおいて耐火煉瓦、不定形耐火物の製造販売を行っております。
TYKヨーロッパGmbH(ドイツ)は、ヨーロッパにおいてTYK Ltd.の製品及び当社の製品の販売を行っております。
(4) アジア
台湾東京窯業股份有限公司は、アジアにおいて耐火煉瓦、不定形耐火物の製造販売を行い、当社の製品の販売も行っております。
青島東窯陶瓷有限公司は、アジアにおいて黒鉛坩堝の製造販売を行っております。
(その他の事業)
環境関連製品については、当社が廃棄物のリサイクルのための機器、リサイクル製品の販売を行っております。
窯業機械器具の製造、修繕については、豊栄興業㈱が主として当社グループに販売しております。
建築、修繕等については、㈱中日ホームが当社グループ及び一般顧客へ販売しております。
運輸については、㈱トーヨー流通サービスが主として当社グループの製品の輸送を行っております。
㈱パークレーンズは、スポーツ施設の運営を行っております。
(事業系統図)
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次の通りであります。
※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、緩やかに持ち直したものの、依然として不透明な状況で推移しました。世界経済においても米国経済は堅調に推移したものの、中国経済の停滞、ウクライナ情勢や中東情勢などによる地政学リスクの拡大、インフレの進行などに起因する経済及び鉄鋼需要の下振れリスクが懸念されるなか、先行きの見通せない状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループは品質第一の考えをもとに売上増加と生産性向上に全力で取り組んで参りました。主力製品である製鋼用耐火物をはじめ、ファインセラミックス等の先端素材技術や環境創造技術へ挑戦し、コスト削減など経営合理化も進めて参りました。
その結果、当連結会計年度末においては次の通りの財政状態となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ25億46百万円増加(前期比8.1%増)し、339億33百万円となりました。その主な要因は現金及び預金の増加(23億20百万円)、受取手形及び売掛金の増加(6億1百万円)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ43億44百万円増加(前期比23.3%増)し、229億67百万円となりました。その主な要因は投資有価証券の購入・時価評価等の増加(43億28百万円)によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ15億31百万円増加(前期比15.0%増)し、117億35百万円となりました。その主な要因は繰延税金負債の増加(11億55百万円)、未払法人税等の増加(2億47百万円)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ53億58百万円増加(前期比13.5%増)し、451億65百万円となりました。その主な要因はその他有価証券評価差額金の増加(27億70百万円)、利益剰余金の増加(17億56百万円)によるものであります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は68.9%となり、前連結会計年度末(68.7%)と比べ0.2ポイント上昇し、1株当たり純資産額は884円73銭と前連結会計年度末に比べ109円52銭増加しております。
当連結会計年度においては次の通りの経営成績となりました。
連結売上高は300億11百万円(前期比4.6%増)、また利益面では、営業利益は31億82百万円(前期比0.5%減)、経常利益は40億51百万円(前期比6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億78百万円(前期比12.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
[日本]
国内の売上高は堅調な耐火物需要が維持されたことにより、207億43百万円(前期比2.3%増)となりました。原材料等の高騰による売上原価率の悪化を受け、セグメント利益は29億67百万円(前期比6.3%減)となりました。
[北米]
北米の売上高も堅調な耐火物需要が維持されたことにより、36億52百万円(前期比18.0%増)となりました。売上高の増加と売上原価率の改善により、セグメント利益は1億74百万円(前期比113.7%増)となりました。
[ヨーロッパ]
ヨーロッパの売上高も堅調な耐火物需要が維持されたことにより、43億70百万円(前期比9.1%増)となりました。売上原価率の改善により、セグメント利益は3億21百万円(前期比25.8%増)となりました。
[アジア]
アジアの売上高も堅調な耐火物需要が維持されたことにより、8億92百万円(前期比1.2%増)となりました。セグメント利益は1億59百万円(前期比6.1%減)となりました。
[その他]
その他の売上高は、3億54百万円(前期比15.1%減)となりました。また、セグメント利益は58百万円(前期比132.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ22億16百万円増加し129億36百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は40億16百万円(前期比104.7%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上及び棚卸資産の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13億50百万円(前期比36.7%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得、投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は7億16百万円(前期比19.3%減)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(千円) |
16,414,421 |
0.1 |
北米(千円) |
862,179 |
32.6 |
ヨーロッパ(千円) |
1,247,438 |
3.8 |
アジア(千円) |
570,950 |
1.3 |
報告セグメント(耐火物関連事業)計(千円) |
19,094,990 |
1.5 |
その他(千円) |
186,838 |
△19.6 |
合計(千円) |
19,281,828 |
1.3 |
(注)1.金額は、製造原価、仕入原価によっております。
2.「その他」の金額には、運輸は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
日本 |
21,230,670 |
3.1 |
5,569,374 |
9.6 |
北米 |
3,696,363 |
18.1 |
304,361 |
16.9 |
ヨーロッパ |
4,401,116 |
9.1 |
391,875 |
8.6 |
アジア |
995,698 |
14.5 |
300,769 |
52.6 |
報告セグメント (耐火物関連事業)計 |
30,323,849 |
5.9 |
6,566,381 |
11.3 |
その他 |
238,411 |
△7.7 |
33,620 |
△6.5 |
合計 |
30,562,261 |
5.8 |
6,600,002 |
11.2 |
(注)「その他」の金額には、運輸は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(千円) |
20,743,407 |
2.3 |
北米(千円) |
3,652,297 |
18.0 |
ヨーロッパ(千円) |
4,370,175 |
9.1 |
アジア(千円) |
892,020 |
1.2 |
報告セグメント(耐火物関連事業)計(千円) |
29,657,901 |
4.9 |
その他(千円) |
354,022 |
△15.1 |
合計(千円) |
30,011,923 |
4.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。連結財務諸表の作成に当たっては、引当金の見積りなど一部に将来の見積りに基づくものがあります。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断できる前提に基づいて、見積り、予測を行っております。しかし、見積りには不確実性が含まれることから、実際の結果とは異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、お客様における生産販売状況や、アルミナやジルコニア等の原料や重油・ブタンガス等の燃料の調達コストの変動、そして当社の技術力維持・向上のために不可欠な人材の慢性的な不足が挙げられます。今後海外関連では、インド・ブラジルといった成長発展が見込まれる国々への更なる展開を、そして国内では既存生産設備の更新を図ることで、利益の伴った成長の実現を目指し、また新素材分野や環境創造分野といった成長分野へ注力することによりグループ全体の体力強化を図って参ります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、経営成果を株主の皆様へ適切に還元することとの最適なバランスを考え、実施していくことを基本としております。当連結会計年度末における有利子負債残高は34億25百万円となっております。また当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は129億36百万円となっております。設備投資につきましては、有形固定資産の取得による支出は8億82百万円と前連結会計年度比で74百万円の減少となっております。これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。