売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E01331 Japan GAAP

売上高

66.6億 円

前期

74.3億 円

前期比

89.6%

時価総額

46.5億 円

株価

846 (03/28)

発行済株式数

5,500,000

EPS(実績)

-28.79 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

461.8万 円

前期

453.2万 円

前期比

101.9%

平均年齢(勤続年数)

38.7歳(10.0年)

従業員数

240人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社の企業集団は、当社と連結子会社〔NIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd./2022年3月20日をもって解散し、現在清算手続き中。〕の計2社で構成されております。当社グループではアルファフレーム部門、装置部門及び商事部門の3部門体制で、機械・装置の基礎フレームなど機械要素となるアルミニウム合金製構造部材のアルミフレーム及びフレーム同士を結合するブラケット等の補助部品システムからなる「アルファフレームシステム」(商標名「ALFA FRAME SYSTEM」以下、「アルファフレームシステム」という。)、FA装置(FA:Factory Automation/「自動化・省力化装置」をいう。)等及び工業生産財といった製商品の販売を行っております。
 当社及び連結子会社の事業における位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、上記の3部門は「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] [注記事項](セグメント情報等)」に記載のセグメント区分と同一であります。

アルファフレーム部門〔当社及びNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.〕

当部門は、「アルファフレームシステム」の開発・設計・製造・販売を行っております。1986年に国産初の自社ブランドである「アルファフレームシステム」を開発して以来、アルミニウム合金製構造部材を使用した装置メーカーとして、より幅広い分野のお客様に応える技術とサービスを提供してまいりました。
 これらの豊富な経験を活かして、生産ラインの変化により的確に対応できる新シリーズを継続的に開発し、シリーズの拡充を図ってまいりました。現在では2,200種類を超える「アルファフレームシステム」を販売するに至っております。また、お客様のニーズに当社の「アルファフレームシステム」が対応できない場合には、技術開発部において当社の技術力をもとに最適な専用の断面形状を提案し、お客様専用フレームの受注販売も行っております。

当部門における取扱製品(アルファフレームシステム)の特徴及び用途は以下のとおりであります。

製品

特徴・用途

アルファフレーム

・ベーシックアルファフレーム

(128種類)

・ブラケットアルファフレーム

(24種類)

・スペシャルアルファフレーム

(110種類)

アルファフレームは、FA装置やクリーンブース、マシンカバー等あらゆる構造体に対応可能であり、溶接不要で、ボルトのみで組立可能なフレキシブルなアルミニウム合金製構造部材です。

<アルファフレームの主な特徴>

・スチール製の構造材に比べて軽く強い特性があり、効率的な作業が可能

・表面は酸化皮膜の上に透明系塗装が施され、新たなメッキ・塗装も不要

・急な設計の変更や増設にも、使用するフレームの組み合せにより対応可能

<アルファフレームの主な用途>

・搬送、加工、洗浄、検査等の各種装置のベースフレーム

・モーター等の機器取付部品の材料、マシンカバー及び作業台等の工業用品

アルファフレーム補助部品

・ブラケット

・アクセサリー

ブラケット(フレーム接合金具)、ボルト、ナット、レベリングフット(高さ調整機能付き脚金具)、キャスター、蝶番、取手等のアルファフレームに付随する補助部品で、使用する用途に合わせた様々な選択が可能となっております。

 

 

「アルファフレームシステム」を使用した設計・組立において、以下のソリューションを提供しております。

設計・組立サポートサービス

内 容

カクチャTM

(3次元自動設計システム)

専用に開発した3D-CADソフトにより、当社の主力製品「アルファフレームシステム」の見積りから設計・組立までの技術情報の作成を自動化・省力化する支援ソリューションです。

マーキングシステムTM

(組立省力化システム)

「カクチャTM」に蓄積したデータベースを基にアルファフレーム上に、専用プリンターで組立指示を直接印字することにより、組立作業時間の大幅な削減(当社データ比3~4割減)を可能とする支援ソリューションです。

 

 

 

「アルファフレームシステム」を使用した規格品・標準品シリーズとして、以下の製品を提供しております。

シリーズ

種 類

概要・特徴

アルファキット

(規格品)

小型ロボット専用アルミ架台

品質、剛性、利便性を追求し、従来の構造解析に加え、ロボット稼働状態での振動測定(加速度、振動数)を行い、スチール同等の強度と剛性を確保したロボット専用架台。産業用ロボット及び協働ロボット用架台として規格化しております。

飛沫防止対策パーテーション

軽量なアルミフレーム製のパーテーションで、受付やテーブル用に自立式の6タイプを規格化しております。

大型テレビ用スタンド

大型モニタをコンパクトに設置できるスタンドタイプのテレビ台で、カメラやリモコンなどの小物置きに便利な大小2つの棚は取付位置調整が可能となっております。

ミニフェンス

視界を妨げないロータイプのフェンスで、ニーズの高いショールームや展示会用として2タイプを規格化しております。

水槽台

60cmの規格水槽に対応しており、棚付き、証明等の取付可能な4タイプを規格化しております。

模型展示台

コレクションを展示できるインテリアテーブルを2サイズ、ジオラマテーブルを2タイプを規格化しております。

サーバーラック

2サイズのラックを規格化しており、多機能ラックとしてもご利用いただけます。

ワークベンチ

2サイズのラックを規格化しており、商品ディスプレイとしてもご利用いただけます。

標準品

アルファカバー

9種類の基本的な機械装置安全カバーを標準化し、設計、製作時間の短縮を可能としております。

アルファユニット

5種類の基本的な機械装置架台を標準化し、設計、制作時間の短縮を可能としております。

アルファコンベア

軽量かつコンパクトな小型軽量搬送コンベアで、シンプルな構造のため、部品やベルト交換も容易に行うことができます。「オートテンション機構」を搭載しており、コンベアベルトを常に最適なテンションに保てることが特長です。

アルファドアユニット

2種類のドアユニットADシリーズ(6種類)とスライドドアASシリーズを標準化し、多種のマシンカバーのドアとしてご利用いただけます。

アルファクリーンブース

(ACB・SOBシリーズ)

クリーン技術とアルファフレームシステムの融合による、専門知識が支えるトータルソリューションは、精密機械から電子機器・医療品まで幅広い分野の様々なニーズに応え、高い評価をいただいております。

アルファガード

(安全柵)

高品質な安全柵専用のアルミフレームを採用しており、パネルバリエーションも豊富で、美観・環境面に優れた高機能な安全柵です。棚高さの異なるAGシリーズとAG2シリーズがあります。

 

装置部門〔当社及びNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.〕

当部門は、「アルファフレームシステム」を使用したFA装置及びクリーンブースやその関連機器・システム、その他マシンカバーやマシンベース等の工業製品の開発・設計・製造・販売を行っております。設立以来培ってきた「洗浄」・「検査」・「搬送」・「梱包」の主要な要素技術をベースに、自動車関連分野をはじめ幅広い業種に対し、FA装置及びクリーンブース等の提供を行っております。
 また、当該装置には「アルファフレームシステム」を基本部材として使用することにより、製造の効率化や短納期化が可能となり、サイズ及び仕様を規格化した製品だけでなく、お客様の仕様に合わせた製品開発も行っております。

 

当部門における取扱製品の特徴及び用途は以下のとおりであります。

品目

製品

特徴・用途

FA装置

(注)1

洗浄装置

・カップ式洗浄装置

(NCシリーズ)

(カスタマイズタイプ)

(クーラント回収装置)

・高圧ボックス式洗浄装置

部品製造工程において、切削切粉等のコンタミ(削りかす)を除去することを目的とした装置であります。

・洗浄しにくい複雑な形状の部品(洗浄対象製品)や微細な箇所をピンポイント洗浄することができるため、目的に合った効果が得られる。

・洗浄対象物の搬入出を自動で行うため前後工程と接続でき、製造ラインと一体化させることができる。

・通常、洗浄装置は大きい、うるさい、汚いというものが多いが、当社のカップ式洗浄機は回転式ノズルにより1個ずつ洗うためコンパクトであり、また、カップ(円柱型の透明樹脂)で密封して洗浄するため静かであり、周囲に油やオイルミスト(霧状の油)をまき散らさない。

・回転式ノズルを採用していることにより、低圧での洗浄液噴射でも、短時間で高い洗浄精度が得られ、また、従来より低い圧力で洗浄能力を充足することができるためポンプパワーを省エネ化。

・洗浄後に完全乾燥を行うため、従来はヒータや真空を利用する等大きなエネルギーを要しましたが、エアーブロー(圧縮空気噴射)による乾燥により小エネルギーにて十分な乾燥効果が得られる。

・個々のワークに合わせたノズル設計を行っているため精度が高く、洗浄効果を保証することができる。

・洗浄カバーに透明カップを採用して内部を可視化することにより異常の発見ができ、メンテナンス性も良い。

検査装置

部品製造工程において、寸法、重量、形状、機能等の検査を行う装置です。同装置は、寸法、タップ不良、回転トルク等を検査、選別できます。また、電気マイクロ、エアーマイクロ、レーザーセンサー、ロードセル、CCDカメラ等の各種計測器での接触・非接触検査が可能です。なお、上記洗浄装置と組み合わせることにより一連の製造ライン内での生産効率を高めることができます。

搬送・梱包装置

部品製造工程において、材料の供給、機械間搬送、完成品をストックするための装置です。同装置にアルファフレームを使用することで、軽量・高剛性となり高速搬送が可能となります。また、機器取付調整が容易なことから前後製造工程への連結もスムーズにできます。なお、多軸ロボット等を搭載することにより、製造ライン(材料供給~完成品ストック)のフルオート化も可能となります。

クリーン装置

(注)2

標準クリーンブース

カスタムクリーンブース

電子、精密部品の製造工程等において、局所のクリーン化をすることができます。同装置にアルファフレームを使用することで、組立分解が容易であり、大型のブースに拡張することもできます。

アルミ構造物

機械の構造体・安全カバー等

機械の構造体、機械または作業者の保護カバー等に使用できます。多種類のアルファフレーム及びアルファフレーム補助部品を使用用途に合わせて選定することで、設計及び組立工数の削減を可能としております。

 

(注)1.FA装置(Factory Automation)
機械加工工場から超クリーン環境を必要とする半導体・電子部品工場、衛生面を重要視する製薬・食品工場まで、あらゆるジャンルに実績があり、常に新しいテーマにチャレンジして最適なFA装置を提供しております。

2.クリーン装置(Clean Booth and Clean Room)
アルファフレームシステムを活用した標準的なクリーンブースや大型のカスタムクリーンブース、さらには超クリーン環境を求められる局所クリーン化"ミニエンバイロメント"等のクリーン装置を提供しております。

 

商事部門〔当社及びNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.〕

当部門は、上記2部門の「メーカー機能」を活用し、工場等の製造設備導入提案営業及び工業生産財の取扱いを行っております。工業用砥石、鑢、工具・ツール等の消耗品と工場等の製造設備が主要な取扱商品であり、これらはリピート受注が多いことが特徴で、この安定した消耗品関係ビジネスが、当社の安定的な収益にも大きく貢献すると考えております。
 また、装置部門との連携により当社製品を活用した製造設備の導入提案営業を行い、多種多様なお客様のニーズに応えて製商品を提供しております。

当部門における取扱商品の特徴及び用途は以下のとおりであります。

商品

特徴・用途

工業用砥石

各種研削加工に使用する工業用研削砥石を取り扱っております。高速で回転している研削砥石を用いて、その砥石を構成するきわめて硬く微細な砥粒が加工物を削り取ることにより、超硬合金や陶磁器でも容易に加工することができます。また、お客様が要求する仕上げ面の粗さが良好で、精密な寸法精度に仕上げることができます。

機械設備

砥石を使用する研削加工や超硬工具を使用する切削加工等の除去加工の工作機械、非除去加工の工作機械、自動化・省力化に必要な搬送の機械装置等を主として取り扱っております。

工具・ツール

各種工作機械の切削加工に使用するエンドミル、バイト、ドリル等の切削工具及びこれら切削工具の保持工具(チャック、コレット等)を取り扱っております。切削工具の刃先によって金属等を削り、各種用途に合わせた様々な形へ形成することができます。

油脂類

主に研削加工及び切削加工時の半製品・製品等の防錆用、目詰まり防止、研削及び切削時の摩擦熱の抑制並びに非削材へのダメージ防止に使用します。

 

 

(4) 事業の系統図

事業の系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

(注)海外子会社〔NIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.〕は、2022年3月20日をもって解散し、現在清算手続き中であります。なお、同子会社が構築してきた当社製品の販売及び資材調達については、より有効な手段として、当社と協力関係にある現地企業を当社の代理店(協力工場)に指定し、これらを委託しております。

23/06/27

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、様々な世界的不安定要素があるものの、総じて回復基調で推移する状況となりましたが、今年度末にかけて革新的に進化し、変化し続けるフラットパネルディスプレイや半導体の分野においては、一部で短期的な在庫調整局面があった状況下においても、当社主力製品である「アルファフレームシステム」の一般顧客向け販売は堅調に推移しており、装置部門の自動化・省人化装置等についても様々な案件に対して積極的な取り組みを行い受注を確保いたしました。さらに提案営業の強化、お客様の利便性を高める新製品の開発推進、製造原価低減に向けた生産体制の見直しに取り組んでまいりましたが、原材料及びエネルギー価格の高騰による製造原価の上昇を吸収するまでには至らなかったことから、2022年10月より「アルファフレームシステム」の販売価格の引き上げを初めて実施いたしました。しかしながら、物流逼迫の影響による代替部品調達コストの増加や積極的な設備投資に伴う減価償却費の増加に加え、原材料価格の高止まりによる製造原価への影響は極めて大きく、利益確保が厳しい状況となりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は6,661百万円(前期比89.6%)、営業損失は123百万円(前期は営業利益255百万円)、経常損失は93百万円(前期は経常利益267百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は133百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益248百万円)となりました。

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

[アルファフレーム部門]

アルファフレーム部門におきましては、一般顧客向けの販売において、自動車部品関連業界の設備投資が差し控えられている中、差別化を図った提案営業活動により安定的な受注を確保いたしました。しかし、経済活動再開に伴う巣ごもり特需の反動や、物価上昇による消費マインドの冷え込み等の傾向を背景に、これらに関連する設備の投資計画が一時的に先延ばしとなったことなどによって、売上高は前年を下回る状況となりました。

この結果、当部門の売上高は4,139百万円(前期比85.6%)となりました。

[装置部門]

装置部門におきましては、各種機器・部品等の調達環境が徐々に改善されたことにより、生産ライン設備及び大型構造物案件等を複数受注したことにより売上高は伸長いたしました。

この結果、当部門の売上高は1,138百万円(前期比111.0%)となりました。

[商事部門]

商事部門におきましては、主要顧客各社ともに消耗品や治工具類の需要が安定しており、これらの売上高は堅調に推移しましたが、機械設備関係については複数の大型案件を受注したものの、前年の水準までには至らない状況となりました。

この結果、当部門の売上高は1,382百万円(前期比88.0%)となりました。

 

・財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前期末と比べ772百万円減少し、7,940百万円となり、負債合計は、前期末と比べ404百万円減少し、3,669百万円となりました。正味運転資本(流動資産から流動負債を控除した金額)は1,838百万円であり、流動比率は197.9%であります。

なお、当連結会計年度末の純資産合計は、前期末と比べ367百万円減少し、4,271百万円となりました。自己資本比率は53.8%となっております。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前年度末と比べ618百万円減少し、3,717百万円となりました。これは主に、商品及び製品が55百万円、原材料及び貯蔵品が112百万円、それぞれ増加した一方で、現金及び預金が192百万円、受取手形が65百万円、売掛金が183百万円、電子記録債権が80百万円、仕掛品が251百万円、それぞれ減少したことなどによります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前年度末と比べ153百万円減少し、4,223百万円となりました。これは主に、新工場稼働により、建物(純額)が740百万円、土地が177百万円、それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が1,041百万円減少したことなどによります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前年度末と比べ206百万円減少し、1,878百万円となりました。これは主に、短期借入金が150百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が258百万円、電子記録債務が87百万円、それぞれ減少したことなどによります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前年度末と比べ198百万円減少し、1,790百万円となりました。これは主に、長期借入金が197百万円減少したことなどによります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前期末と比べ367百万円減少し、4,271百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上133百万円及び配当金の支払い223百万円があったことにより、利益剰余金が357百万円減少したことなどによります。

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末と比べ192百万円減少し、444百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の51百万円のキャッシュ・アウトに対し、276百万円のキャッシュ・インとなりました。これは減価償却費の計上293百万円や、売上債権の減少による資金の増加321百万円、未払消費税等の増加による資金の増加124百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失の計上93百万円や仕入債務の減少による資金の減少345百万円、法人税等の支払額93百万円などがあったことなどが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の1,179百万円のキャッシュ・アウトに対し、150百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは有形固定資産の取得による支出が138百万円あったことなどが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期間の398百万円のキャッシュ・インに対し、323百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは短期借入金による収入150百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出197百万円や配当金の支払いによる支出223百万円があったことなどが主な要因であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績及び商品仕入実績

当連結会計年度の生産実績及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

・ 生産実績

セグメント名称

生産高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

4,154,997

85.6

装置部門

1,138,750

111.0

合計

5,293,747

90.1

 

 
・ 商品仕入実績

セグメント名称

品目

仕入高(千円)

前期比(%)

商事部門

工業用砥石

103,789

94.4

機械設備

767,895

83.3

工具・ツール・油脂類

321,144

99.3

 合計

1,192,829

88.0

 

 

b. 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

3,243,331

67.3

447,971

32.9

装置部門

1,052,654

89.5

262,098

75.3

商事部門

1,318,472

103.4

270,905

80.8

合計

5,614,459

77.2

980,975

48.0

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

販売高(千円)

前期比(%)

アルファフレーム部門

4,139,903

85.6

装置部門

1,138,750

111.0

商事部門

1,382,907

88.0

合計

6,661,561

89.6

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

キヤノン株式会社

2,518,073

33.9

2,003,607

30.1

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

<売上高>

アルファフレーム部門におきましては、一般顧客向けの販売において、競合他社との差別化を図った提案営業活動により安定的な受注を確保いたしました。また、2022年10月より「アルファフレームシステム」の販売価格の引き上げを初めて実施いたしました。しかし、経済活動再開に伴う巣ごもり特需の反動や、物価上昇による消費マインドの冷え込み等の傾向を背景に、これらに関連する設備の投資計画が一時的に先延ばしとなったことなどによって、売上高は前年を下回る状況となりました。

装置部門におきましては、各種機器・部品等の調達環境が徐々に改善されたことにより、生産ライン設備及び大型構造物案件等を複数受注したことにより、売上高は伸長いたしました。

商事部門におきましては、主要顧客各社ともに消耗品や治工具類の需要が安定しており、これらの売上高は堅調に推移しましたが、機械設備関係については複数の大型案件を受注したものの、前年の水準までには至らない状況となりました。

これらの結果、売上高は6,661百万円(前期比89.6%)となりました。

<売上総利益、販売費及び一般管理費>

当連結会計年度は、継続的に製造原価低減に向けた生産体制の見直しに取り組んでまいりましたが、物流逼迫の影響による代替部品調達コストの増加や積極的な設備投資に伴う減価償却費の増加に加え、原材料価格の高止まりによる製造原価への影響は極めて大きく、利益確保が厳しい状況となり、売上総利益は1,109百万円(前期比75.0%)となりました。

また、販売費及び一般管理費につきましては、COVID-19の影響による活動制限が徐々に緩和され、積極的な営業活動を推進した結果、1,232百万円(前期比100.8%)となりました。

<営業損益、経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益>

当連結会計年度は、売上高の減少に売上原価率の増加が重なり、販売費及び一般管理費は微増となったことから、営業損失が123百万円、経常損失が93百万円となりました。また、繰延税金資産の回収可能性の見直し等により、法人税等調整額を38百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は133百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況及び分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造に係る材料費、労務費、外注費、諸経費や商事部門の商品仕入、並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、建物及び機械装置並びに土地等の設備投資によるものであります。当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって見積りが必要な事項につきましては、過去の実績及び現在において入手可能な情報に基づき総合的に検討し、合理的な基準にて会計上の見積りを行っておりますが、実際の数値はこれらの見積りとは異なる結果となる可能性があります。

当社グループの連結財務諸表に係る重要な会計方針については「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」をご参照ください。