売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01331 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

当社は、2023年8月31日付で当社の子会社であったNIC Autotec(Thailand)Co.,Ltd.の清算が結了したことに伴い、第1四半期累計期間までは連結決算でありましたが、第2四半期会計期間より非連結決算に移行しました。これにより第2四半期累計期間より四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

・経営成績

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、混沌とした国際情勢に伴い世界経済の状況も刻々と変化し続けている中、先行きの不透明感が続きました。このような状況下において、当社主力製品である「アルファフレームシステム」の一般顧客向け販売は堅調に推移しました。しかし、自動化・省人化装置等については、様々な案件に対して積極的に取り組み続けているものの、AI等々、これからの驚異的な技術革新に対応するための半導体関連企業及びFPD製造関連企業の設備投資が来期以降にずれ込む見込みとなり、当第3四半期累計期間においての受注は低調な結果となりました。また、提案営業の強化、お客様の利便性を高める新製品の開発を推進するとともに、製造原価低減に向けた生産体制の見直しにも取り組んでいるものの、地政学リスクや円安に端を発した原材料価格の高止まりによる製造原価への影響は継続しており、利益確保が困難な状況が継続しました。

この結果、当第3四半期累計期間の売上高は3,553百万円、営業損失が411百万円、経常損失が413百万円、四半期純損失は繰延税金資産の取り崩しが発生した結果、566百万円となりました。

なお、当社は第1四半期会計期間より、組織体制を見直し、これまでの3部門のうち「アルファフレーム部門」と「装置部門」を統合し「FA部門」とすることといたしました。この事業体制変更により、経営資源の更なる有効活用を推進してまいります。これに伴い、報告セグメントについても「FA部門」と「商事部門」の2部門へ変更しております。

 セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
[FA部門]

FA部門におきましては、「アルファフレームシステム」の一般顧客向けの販売では依然として自動車部品業界の積極的な投資が差し控えられる中にあっても、差別化を図った提案営業活動、すなわち当社独自の設計サポートサービス「カクチャTM」及び組立作業の省人化を可能とする「マーキングシステムTM」の積極的営業活動を行いました。また、装置品においては、複数のロボットシステム、生産設備及び洗浄装置等を受注いたしました。しかしながら依然として半導体関連及びFPD関連の市場全体の設備投資は延期傾向となっており来期以降に本格化するため、新規及び大型構造物案件等々において受注の鈍化が継続する状況となりました。

この結果、当部門の売上高は2,653百万円となりました。

[商事部門]

商事部門におきましては、主要顧客各社ともに消耗品や治工具類の需要が安定しており、これらの売上高は堅調に推移しており、これに加え、機械設備関係については複数の大型案件を受注いたしました。

この結果、当部門の売上高は899百万円となりました。

 

・財政状態

当第3四半期会計期間末における総資産は、前期末と比べ1,216百万円減少し、6,724百万円となりました。これは主に、現金及び預金が71百万円、土地が92百万円、それぞれ増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が235百万円、電子記録債権が625百万円、関係会社株式が80百万円、繰延税金資産が142百万円、それぞれ減少したことなどによります。

負債は、前期末と比べ421百万円減少し、3,247百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が55百万円増加した一方で、電子記録債務が207百万円、短期借入金が50百万円、長期借入金が131百万円、それぞれ減少したことなどによります。

純資産は、前期末と比べ794百万円減少し、3,477百万円となりました。これは主に、四半期純損失の計上566百万円、配当金に係る利益処分223百万円があったことにより、利益剰余金が789百万円減少したことなどによります。

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末と比べ71百万円増加し、429百万円となりました。

当第3四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、516百万円のキャッシュ・インとなりました。これは減価償却費の計上が211百万円あったことや売上債権の減少による資金の増加863百万円があった一方で、税引前四半期純損失が391百万円、仕入債務の減少による資金の減少151百万円、未払消費税等の減少による資金の減少87百万円があったことなどが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは関係会社の整理による収入102百万円があった一方で、有形固定資産の取得による支出が96百万円あったことなどが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、441百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは短期借入金の純減による資金の減少が50百万円、長期借入金の返済による支出が131百万円、配当金の支払額が222百万円あったことなどが主な要因であります。

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(4) 研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発活動に係る費用の総額は53百万円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(5) 従業員数

当第3四半期累計期間において、当社の従業員数に著しい増減はありません。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当第3四半期累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

生産高(千円)

前年同四半期比(%)

FA部門

2,661,136

合計

2,661,136

 

 

② 商品仕入実績

当第3四半期累計期間における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

品目

仕入高(千円)

前年同四半期比(%)

商事部門

工業用砥石

77,843

機械設備

475,448

工具・ツール・油脂類

219,556

 合計

772,849

 

 

③ 受注実績

当第3四半期累計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

受注高(千円)

前年同四半期比(%)

受注残高(千円)

前年同四半期比(%)

FA部門

2,820,869

869,802

商事部門

735,912

107,372

合計

3,556,781

977,175

 

 

④ 販売実績

当第3四半期累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

販売高(千円)

前年同四半期比(%)

FA部門

2,653,953

商事部門

899,444

合計

3,553,397

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

当第3四半期累計期間

販売高(千円)

割合(%)

前年同四半期比(%)

キヤノン株式会社

387,029

10.9

ダイドー株式会社

360,430

10.1

株式会社不二越

357,176

10.1

 

 

なお、当社は、第2四半期会計期間より非連結決算に移行し、四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同四半期比を記載しておりません。

 

(7) 主要な設備

① 主要な設備の状況

当第3四半期累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。

 

② 設備の新設、除却等の計画

当第3四半期累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設、除却等の計画はありません。