E01336 Japan GAAP
前期
2,139.0億 円
前期比
111.2%
株価
14,750 (03/11)
発行済株式数
30,826,861
EPS(実績)
369.81 円
PER(実績)
39.89 倍
前期
632.7万 円
前期比
105.8%
平均年齢(勤続年数)
44.5歳(16.8年)
従業員数
1,453人(連結:4,945人)
当社および当社の主要な関係会社の、セグメント情報との関連における事業内容および当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。また、2025年3月31日時点の当社グループの事業の系統図は、「SWCCグループ事業系統図(2025年3月31日時点)」のとおりであります。なお、当社は、2025年4月1日付で、電装・コンポーネンツ事業と通信・産業用デバイス事業を統合し、通信・コンポーネンツ事業へ再編いたしました。
(エネルギー・インフラ事業)
当事業では、主に電線、電力ケーブル、免震装置、制振・防振の製造販売等およびエンジニアリングの設計・請負等を行っています。
製造販売会社としてSWCC㈱、SFCC㈱、冨士電線㈱、昭光機器工業㈱、㈱昭和サイエンス、販売会社として㈱SDS、愛世達喜(上海)投資有限公司、その他の会社として㈱ロジス・ワークス、㈱エステックがあります。なお、昭和電線電纜(上海)有限公司は、当社グループの中国事業運営体制を強化するため、2024年9月10日付で、中間持株会社(投資性公司)に会社形態を変更するとともに、「愛世達喜(上海)投資有限公司」に商号変更しております。
(電装・コンポーネンツ事業)
当事業では、主に巻線、裸線、無酸素銅、銅合金線、自動車用電線の製造販売を行っています。
製造販売会社としてSWCC㈱、販売会社として㈱SDS、愛世達喜(上海)投資有限公司があります。
(通信・産業用デバイス事業)
当事業では、主に通信ケーブル、ワイヤハーネス、精密デバイスの製造販売を行っています。
製造販売会社としてSWCC㈱、冨士電線㈱、SWCC SHOWA(VIETNAM)CO.,LTD.、嘉興昭和機電有限公司、福清昭和精密電子有限公司、東莞昭和機電有限公司、SWCC SHOWA VIETNAM INTERCONNECT PRODUCTS CO.,LTD.、販売会社として㈱SDS、愛世達喜(上海)投資有限公司、香港昭和有限公司があります。なお、香港昭和有限公司は、2025年3月31日付で解散し、現在清算手続き中です。
(その他)
当事業では、上記の報告セグメントに含まれない事業セグメントとして物流業、リサイクル業、事務管理業務、材料の研究開発、超電導技術の研究開発、ネットワークソリューションの販売等を含んでおります。
製造販売等の会社としてSWCC㈱、販売会社として㈱SDS、愛世達喜(上海)投資有限公司、その他の会社として㈱アクシオ、㈱ロジス・ワークスがあります。
また、当社は2025年3月27日付で、㈱日本政策投資銀行と共同で、㈱TOTOKUの発行済み株式のすべてを取得し、同社および同社子会社である㈱特電、㈱トクデンプロセル、東特(浙江)有限公司、TTI LAGUNA PHILIPPINES INC.、PT. TOTOKU INDONESIAを連結子会社といたしましたが、2025年3月31日時点では貸借対照表のみ連結しているため、上記の各事業セグメントには含めておりません。
当社グループの事業の系統図は次のとおりであります。
「SWCCグループ事業系統図(2025年3月31日時点)」
*は持分法適用会社。その他は全て連結子会社。
※画像省略しています。
(注)1 昭和電線電纜(上海)有限公司は、当社グループの中国事業運営体制を強化するため、2024年9月10日付で、中間持株会社(投資性公司)に会社形態を変更するとともに、「愛世達喜(上海)投資有限公司」に商号変更しております。
2 香港昭和有限公司は、2025年3月31日付で解散し、現在清算手続き中であります。
3 当社は2025年3月27日付で、㈱日本政策投資銀行と共同で、㈱TOTOKUの発行済み株式のすべてを取得し、同社および同社子会社である㈱特電、㈱トクデンプロセル、東特(浙江)有限公司、TTI LAGUNA PHILIPPINES INC.、PT. TOTOKU INDONESIAを連結子会社といたしましたが、2025年3月31日時点では貸借対照表のみ連結しているため、上記の各事業セグメントには含めておりません。
「SWCCグループ事業系統図(2025年4月1日現在)」
*は持分法適用会社。その他は全て連結子会社。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は1,977億7百万円で、前連結会計年度末より361億24百万円増加しております。その内訳としては、流動資産の増加160億96百万円、固定資産の増加200億28百万円であります。流動資産の増加は、主に現金および預金、売掛金が増加したことによるものであります。固定資産の増加は、主に㈱TOTOKUの株式取得に伴うのれんを計上したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は1,120億89百万円で、前連結会計年度末より276億32百万円増加しております。その内訳としては、流動負債の増加334億62百万円、固定負債の減少58億30百万円であります。流動負債の増加は、主に㈱TOTOKUの株式取得に伴い借入金が増加したことによるものであります。固定負債の減少は、主に長期借入金が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産の合計は856億18百万円で、前連結会計年度末より84億92百万円増加しております。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益114億円を計上したことによるものであります。
当連結会計年度末の有利子負債は547億29百万円となり前連結会計年度末より244億46百万円増加しました。自己資本比率は前連結会計年度比で4.7ポイント減の42.3%となりました。その結果、DEレシオは当連結会計年度末で65%となり、前連結会計年度比で25ポイントの増加となりました。
②経営成績の状況
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、物価と賃金が上昇する好循環を背景に景気は緩やかな回復を見せましたが、2024年問題を背景とする労働力不足や物資高騰などが懸念される状況で推移いたしました。また、2025年に入ってからは、米国の関税政策をはじめとする経済政策動向、不安定な国際情勢など、依然先行き不透明な状況が続いております。しかしながら、国内電力インフラ向けは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みや、半導体・デジタル分野への投資拡大、さらに工事の年間平準化の進展も相まって、好調に推移しました。また、国内建設関連向けについては、当初想定していた前年度の電線需給逼迫からの反動は見られず、堅調に推移しました。一方で、自動車関連市場では、一部国内自動車メーカーの生産・出荷停止による調整局面等の影響が続きました。
このような環境下、当社グループの当連結会計年度の売上高は2,378億62百万円(前年度比11.2%増)、営業利益は209億35百万円(前年度比63.2%増)、経常利益は持分法適用会社に対する投資損失と債権の貸倒リスクを勘案し最大限引当を行ったことなどが影響し112億72百万円(前年度比7.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は114億円(前年度比29.0%増)となりました。
次にセグメントの状況をご説明いたします。
(エネルギー・インフラ事業)
電力インフラ向けは、戦略製品であるSICONEX®の増産投資が旺盛な需要を捉え、受注を拡大しました。さらに電力会社のレベニューキャップ対応や施工人員の適正確保を目的とする工事案件の年間平準化を背景とする構造的な収益改善に加え、年間を通じて工事案件の受注が高まったことから、大幅な増収増益となりました。また、国内建設関連向けは、エネルギー・原材料等の価格高騰を織り込んだ販売価格見直しに加え、DX推進や各種生産性向上の施策を進め、堅調に推移した需要を捕捉しました。これらの結果、当事業における売上高は1,412億10百万円(前年度比14.6%増)、営業利益は180億63百万円(前年度比68.8%増)となりました。
(電装・コンポーネンツ事業)
xEV向け高機能製品は、一部国内自動車メーカーの生産・出荷停止による調整局面が続き、低調に推移しました。一方で一般汎用巻線については、重電向けが概ね堅調に推移するも、産業機械向けは低調に推移しました。これらの結果、当事業における売上高は567億61百万円(前年度比2.7%増)、営業利益は13億98百万円(前年度比14.1%減)となりました。
(通信・産業用デバイス事業)
通信ケーブルは販売価格見直しの効果に加え、データセンターを含む建設関連向けと車載高速通信ケーブルの需要が堅調に推移しました。また、事務機器用ローラについても、収益改善の取り組み効果に加え、個人、オフィス向けのほか産業向けの需要回復に伴い堅調に推移しました。一方で、ワイヤハーネスは、日系家電メーカーの国内および中国での販売不振の影響が続きました。これらの結果、当事業における売上高は351億16百万円(前年度比14.3%増)、営業利益は27億82百万円(前年度比101.4%増)となりました。
(その他)
売上高は47億75百万円(前年度比2.1%増)、営業利益は4億78百万円(前年度比139.3%増)となりました。
(注) 上記、各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高または振替高を含めておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、191億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ119億26百万円増加しております。
営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益207億44百万円が計上され、棚卸資産が増加したこと等により131億12百万円の収入(前期比46億28百万円収入減)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、㈱TOTOKUの株式取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出、有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の売却による収入等により71百万円の収入(前期比9億49百万円収入減)となり、フリーキャッシュ・フローは131億83百万円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により14億51百万円の支出(前期比141億75百万円支出減)となりました。
④生産、受注および販売の状況
当社および連結子会社の生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も含まれるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注および販売の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。なお、主要な販売先については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (セグメント情報等) 関連情報 3 主要な顧客ごとの情報」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。当該連結財務諸表の作成に当たっては、資産、負債、損益の計上金額ならびに関連する偶発資産および偶発債務の開示に影響する見積りを用いております。過去の実績や見積り時点で取得可能な情報に基づき、合理的と考えられる様々な要因を考慮し見積りを行っておりますが、当該見積りに基づく計上金額や開示額は実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの連結会計年度における売上高は、xEV関連市場、産業機械向けおよび白物家電市場における需要は低迷するも、電力インフラ市場において、戦略製品であるSICONEX®の増産投資が旺盛な需要を捉え、受注を拡大したほか、通信ケーブル市場向けは、データセンターを含む建設関連向けと車載高速通信ケーブルの需要が堅調に推移し、前年度比で増収となりました。営業利益については、原材料・エネルギーコストの上昇を、販売価格への転嫁や各種収益力改善の取り組みによりカバーし、前年度比で増益となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営者の問題意識と今後の方針については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2022年度を起点とし2026年度を最終年度とする中期経営計画「Change & Growth SWCC 2026」を2021年11月に公表しました。2024年5月には、2年間の進捗と足元の事業環境変化を織り込んだ「Change & Growth SWCC 2026 ローリングプラン2024」を公表しています。ローリングプランでは、3つの基盤事業の強化に伴うオーガニック成長を見込み、2026年度の利益目標をアップサイドに見直しましたが、当連結会計年度において、エネルギー・インフラ事業の事業環境が想定以上に好調であり、計画を大きく上回り推移したことから、2025年2月、2026年度の営業利益および株主還元の目標をさらに上方修正しています。
事業別の経営戦略と今後の見通しについては、エネルギー・インフラ事業のうち電力インフラ向けは、脱炭素社会の進展を背景に、電力網の強靱化や再生可能エネルギー関連が引き続き好調に推移すると見込まれます。当社グループでは、この事業を成長牽引事業と位置付けており、2023年度に増産投資した戦略製品であるSICONEX®の生産能力の最大活用による売上拡大に加え、2025年度に第二期の増産投資に着手いたします。また建設関連は、底堅い需要が見通せるものの、工事現場の働き方改革による工程および竣工の遅れや、資材価格高騰による建設計画の見直し等による需要の調整が想定されることから、キャッシュ創出力を向上すべく、当社グループを横断した、あらたな営業サービスの提供や物流改革等に取り組みます。一方、電装・コンポーネンツ事業と通信・産業用デバイス事業は、次期連結会計年度より通信・コンポーネンツ事業として統合し、エネルギー・インフラ事業に並ぶ、あらたな成長の柱として事業拡大を目指します。特にモビリティおよび半導体領域を成長分野とし、素材製品の付加価値をより高める川下戦略を展開していますが、これをより加速すべく、2025年3月に㈱TOTOKUの株式を取得し子会社化いたしました。㈱TOTOKUは、「細く、軽く、小さく」を実現する独自の技術とノウハウに基づく高い競争優位性を有する製品群を抱えており、今後も高い成長が見込まれます。これらの製品群について、両社グループ共通の成長領域において技術開発、製造、営業・マーケティング等に係るリソースをクロスセルや共同開発により融合させることで、通信・コンポーネンツ事業の成長を実現させていきます。
なお、足元にて不透明感が増している米国の関税政策に関しては、当社グループ全体において米国への直接および間接輸出の割合は低いことから、業績への影響は限定的であると想定し、現時点において、次期連結会計年度の業績予想には、この影響額を織り込んでおりませんが、今後も継続して事業への影響を確認し、適切な対応を取ってまいります。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥資本の財源および資金の流動性について
当社グループは、安定した財務基盤の強化に努めつつ、中長期的な将来の成長に向け、現中計において企業価値を高めていくために必要な成長投資や戦略製品の増産投資等にキャッシュ・フローを戦略的に振り向けてまいりました。これらの投資等のための所要資金は事業で創出されるキャッシュ・フローを充当することを主とし、金融情勢や金利水準などを考慮しながら、資金需要に応じた調達に努めております。
また、資金の流動性を確保するために、金融機関とコミットメントラインを締結するとともに、当連結会計年度末現在においては、㈱日本格付研究所(JCR)より「A-格」の格付を取得しております。また、急激な市況変動や非鉄金属相場の変動等に備えるため、手元資金は事業継続に必要な適正水準を維持する方針としております。
今後も引き続き、収益力強化および資本効率の向上を通じたキャッシュ創出力の維持・強化により企業価値向上を実現し、株主還元の充実をはかってまいります。