売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01657 Japan GAAP

売上高

531.3億 円

前期

606.8億 円

前期比

87.6%

時価総額

930.6億 円

株価

1,248 (07/12)

発行済株式数

74,570,000

EPS(実績)

70.67 円

PER(実績)

17.66 倍

平均給与

631.6万 円

前期

639.4万 円

前期比

98.8%

平均年齢(勤続年数)

43.8歳(19.2年)

従業員数

974人(連結:1,046人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、親会社である株式会社豊田自動織機の連結子会社であり、親会社とは特装車の販売および部品の販売・購入などの取引を行っております。

当社グループ(当社、子会社2社および関連会社1社により構成)が営んでいる主な事業内容は、電力・電気・通信工事用の穴掘建柱車・高所作業車等と建設・荷役用の高所作業車等の製造、販売、部品・修理およびスキッドステアローダー等の製造、販売ならびに高所作業車等の研修を行っております。

また、一部の高所作業車につきましては、親会社へOEM供給を行っております。

なお、当社グループの各社は、それぞれが高所作業車等の製造・販売およびアフターサービスなどの付帯業務に関連する事業を営んでおりますが、各報告セグメントは、売上区分ごとに区分しております。従いまして、グループ各社の事業と各報告セグメントを紐付けするのが困難でありますので、連結グループが営む事業に対する各社の位置付けを記載しております。

当該事業における各社の位置付けは、次のとおりであります。

 

製   造:

当社は、穴掘建柱車・高所作業車・スキッドステアローダーおよびその他特装車の製造を行っております。

浙江愛知工程機械有限公司は、中華人民共和国で高所作業機械の製造を行っております。

杭州愛知工程車輌有限公司は、中華人民共和国で高所作業車等特装車の製造を行っております。

 

販   売:

当社は、国内および海外へ特装車の販売を行っております。

浙江愛知工程機械有限公司は、中華人民共和国内および当社への自社製品の販売を行っております。

AICHI NZ LIMITEDは、ニュージーランド国内で当社製品の販売を行っております。

杭州愛知工程車輌有限公司は、中華人民共和国内で自社製品の販売を行っております。

 

部品・修理:

当社は、国内および海外で部品販売・修理等のアフターサービスを行っております。

浙江愛知工程機械有限公司は、中華人民共和国内で部品販売・修理等のアフターサービスを行い、また当社への部品販売を行っております。

AICHI NZ LIMITEDは、ニュージーランド国内で部品販売・修理等のアフターサービスを行っております。

杭州愛知工程車輌有限公司は、中華人民共和国内で部品販売・修理等のアフターサービスを行っております。

そ の 他:

当社は、高所作業車等に関する研修を行っております。

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/17

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態および経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限撤廃等によるインバウンド需要の拡大や好調な企業業績を背景に日経平均株価は34年ぶりに最高値を更新し、経済・社会活動の正常化が緩やかに加速し回復基調となりました。さらには、日銀のゼロ金利政策の解除もあり、長期間続いたデフレ局面からインフレ局面への転換期を迎えております。

一方、長期化するウクライナ情勢、中東地域を巡る地政学的リスクの高まり、2024年問題を起因とする物流費・人件費をはじめとしたさまざまなコスト増加および中国経済の悪化等、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く環境は、当連結会計年度から顕在化した部品調達リスクがほぼ解消していたものの、第4四半期に当社の主力であるトラックマウント式高所作業車用シャシの認証遅れが発生し、原材料価格やエネルギーコストの高止まりの影響も継続していることから、引き続き大変厳しい経営環境で推移いたしました。

この様な状況の中、特装車の売上は、小型自走式高所作業車につきましては好調な建築需要を背景に前連結会計年度比で上回ったものの、トラックマウント式高所作業車につきましてトラックメーカのモデルチェンジに伴う供給遅延および認証遅れやそれに伴う受注活動の影響等もあり前連結会計年度比で減少いたしました。また、サービス事業におきましても同様の影響により前連結会計年度比で減少となり、売上高は前連結会計年度と比べ減収となりました。

また、利益につきましても、費用の削減や製造コストの低減をはじめ、全社のムダの削減と業務の効率化等、あらゆるコスト削減活動を行ってまいりましたが、売上高の落ち込みの影響をカバーしきれず、前連結会計年度と比べ減益となりました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は前連結会計年度を75億49百万円(12%)下回る531億29百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度を10億9百万円(14%)下回る63億41百万円、経常利益は前連結会計年度を9億97百万円(12%)下回る70億18百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度を6億88百万円(12%)下回る52億70百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(特装車)

特装車売上高は前連結会計年度を71億10百万円(15%)下回る402億2百万円となり、売上総利益は前連結会計年度を12億4百万円(14%)下回る75億18百万円となりました。これは、主に通信業界向けの売上が減少したことによるものであります。

(部品・修理)

部品・修理売上高は前連結会計年度を3億93百万円(3%)下回る123億16百万円となり、売上総利益は前連結会計年度並みの41億22百万円となりました。これは、主に修理売上が減少したことによるものであります。

(その他)

その他売上高は前連結会計年度を46百万円(7%)下回る6億10百万円となり、売上総利益は前連結会計年度を14百万円(12%)下回る1億9百万円となりました。

 

 

また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。

(資産)

流動資産は前連結会計年度末に比べて17億24百万円減少し、658億28百万円となりました。これは主に、現金及び預金409億68百万円受取手形19億79百万円商品及び製品17億54百万円仕掛品3億91百万円増加したものの、預け金378億65百万円売掛金83億72百万円、流動資産のその他の未収収益が7億58百万円減少したことなどによります。

固定資産は前連結会計年度末に比べて9億50百万円増加し、290億93百万円となりました。これは主に、機械装置及び運搬具(純額)が2億84百万円減少したものの、固定資産の投資その他の資産のその他の出資金が7億5百万円、退職給付に係る資産6億円増加したことなどによります。

この結果、総資産合計は前連結会計年度末に比べて7億73百万円減少し、949億21百万円となりました。

(負債)

流動負債は前連結会計年度末に比べて39億85百万円減少し、109億10百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金28億76百万円未払法人税等5億23百万円、流動負債のその他の未払消費税等が2億37百万円減少したことなどによります。

固定負債は前連結会計年度末に比べて3百万円減少し、22億22百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が6億87百万円増加したものの、退職給付に係る負債6億60百万円減少したことなどによります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて39億89百万円減少し、131億32百万円となりました。

(純資産)

純資産合計は前連結会計年度末に比べて32億15百万円増加し、817億89百万円となりました。これは主に、利益剰余金が18億21百万円、退職給付に係る調整累計額8億48百万円為替換算調整勘定4億10百万円増加したことなどによります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は421億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ364億3百万円(636%)増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度末に比べて26億2百万円増加し、71億11百万円となりました。

主な資金の増加要因は、売上債権の減少額112億82百万円などであります。また主な資金の減少要因は、仕入債務の減少額45億11百万円、棚卸資産の増加額20億89百万円、退職給付に係る負債の減少額8億31百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度末に比べて350億16百万円増加し、327億63百万円となりました。

主な資金の増加要因は、預け金の純減額352億円などであります。また、主な資金の減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出2億82百万円などであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度末に比べて3億26百万円増加し、35億51百万円となりました。

主な資金の減少要因は、自己株式の取得による支出2億67百万円、配当金の支払額67百万円などであります。

 

 

③ 生産、受注および販売の実績

イ 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

特装車

 

 

 穴掘建柱車

2,640,831

△4.8

 高所作業車

38,728,583

△9.3

 その他

2,403,071

2.9

43,772,486

△8.4

部品・修理

その他

合計

43,772,486

△8.4

 

(注) 1 金額の算定基準は販売価格によっております。

2 部品・修理およびその他につきましては、生産実績の表示が困難でありますので、記載を省略しております。

 

ロ 受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

ハ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

特装車

 

 

穴掘建柱車

2,367,772

△15.2

高所作業車

35,568,391

△15.6

その他

2,266,454

△4.2

40,202,618

△15.0

部品・修理

12,316,273

△3.1

その他

610,387

△7.0

合計

53,129,278

△12.4

 

(注) セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在におきまして当社グループが判断したものであります。

① 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前連結会計年度を75億49百万円(12%)下回る531億29百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度を10億9百万円(14%)下回る63億41百万円、経常利益は前連結会計年度を9億97百万円(12%)下回る70億18百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度を6億88百万円(12%)下回る52億70百万円となりました。

(売上高)

売上高の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度を2億62百万円(5%)下回る54億37百万円となりました。これは主に、荷造及び発送費が増加したものの、諸手数料が減少したことなどによります。

以上の結果、当連結会計年度における営業利益は前連結会計年度を10億9百万円(14%)下回る63億41百万円となりました。また、営業利益率は前連結会計年度並みの12%となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度を11百万円(2%)上回る6億79百万円となりました。これは主に、為替差益が減少したものの、持分法による投資利益が増加したことなどによります。

当連結会計年度における営業外費用は、前連結会計年度並みの1百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度における経常利益は前連結会計年度を9億97百万円(12%)下回る70億18百万円となりました。また、経常利益率は、前連結会計年度と同等の13%となりました。

(特別損益)

当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度を62百万円(15%)上回る4億69百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益が増加したことなどによります。

当連結会計年度における特別損失は、前連結会計年度を1億44百万円(99%)下回る1百万円となりました。これは主に、損害賠償金が減少したことなどによります。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度を6億88百万円(12%)下回る52億70百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社グループにおける主な資金需要につきましては、株主還元、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金、設備投資資金および企業価値向上のための投資であります。

これらの資金の財源につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金で賄うこととしております。

資金の流動性につきましては、親会社が運営するキャッシュマネージメントサービスに参画することにより、余剰資金の預け入れをしておりましたが、今後の資金需要および当社を取り巻く環境等を総合的に勘案した結果、キャッシュマネージメントサービスの預け金全額を、銀行へ預け替えしております。

 

 

③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告に影響を与える見積りおよび仮定が必要ですが、この見積りおよび仮定は、過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した仮定や基準を設定した上で実施しております。しかしながら、これらの見積りおよび仮定は、顧客の設備投資の動向など、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。

なお、見積りおよび仮定のうち、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものは以下のとおりです。

 

イ 製品保証引当金

製品保証に伴う費用の支出に備えるため、過去の実績率に基づいて算出した見積額および特定の製品に対する個別に算出した発生見込額を計上しております。

引当金の見積りにおいて想定していなかった製品の不具合による保証義務の発生や、引当額を超えて保証費用が発生する場合は、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。一方、実際の保証費用が引当額を下回った場合は引当金戻入益を計上することになります。

 

ロ 固定資産の減損

当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しています。

固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

 

ハ 繰延税金資産

繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。

将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しによる繰延税金資産の変動により、当期純損益額が変動する可能性があります。