売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01546 Japan GAAP

売上高

246.7億 円

前期

215.5億 円

前期比

114.5%

時価総額

150.2億 円

株価

729 (06/26)

発行済株式数

20,600,000

EPS(実績)

75.34 円

PER(実績)

9.68 倍

平均給与

740.2万 円

前期

749.1万 円

前期比

98.8%

平均年齢(勤続年数)

45.5歳(17.0年)

従業員数

389人(連結:398人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループ(木村化工機株式会社(当社)、連結子会社1社(2024年3月31日現在)により構成)においては、エンジニアリング事業、化工機事業及びエネルギー・環境事業の3事業を行っており、その製品の種類は多岐にわたっております。各事業における当社グループ会社の位置付け等は次のとおりであります。

なお、次の3部門は「第5  経理の状況  1  (1) 連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

(エンジニアリング事業)

当部門においては、蒸発装置、蒸留装置、晶析装置、洗浄装置、攪拌機、圧力容器タンク、ステンレス・鉄・樹脂の配管工事等の設計、製作、加工並びに販売と、これら製品の設置並びに付帯工事を行っております。

 

(化工機事業)

当部門においては、プラント設備・機器類の関連工事(製作、既設撤去、据付、配管、塗装、保温、試運転調整)及びメンテナンス工事等の管理、請負施工を行っております。

 

(エネルギー・環境事業)

当部門においては、核燃料輸送容器及び格納装置、核燃料濃縮関連機器、放射性廃棄物処理装置、放射線遮蔽設備及び実験設備等の設計、製作、加工並びに販売と、これら製品の設置並びに付帯工事を行っております。

〔関係会社〕

フォレコ㈱(連結子会社)は、当部門に係る製品の製造及び工事を行い、販売しております。

 

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/21

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
 

① 財政状態及び経営成績の状況

(業 績)

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが2類から5類に移行したことに伴い、社会・経済活動の正常化が進む中、景気は緩やかながら回復基調で推移しました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化および中東情勢の緊迫化、エネルギー価格・原材料価格の高止まりに加え、中国経済の先行き懸念、世界的な金融引締めおよび金融資本市場の変動等による海外景気の減速懸念等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 また、当社の業績に影響のある国内向け設備投資につきましては、エネルギー価格および原材料価格の高止まり、人件費等の増加による企業業績の下押し要因が多いことに加え、機械やソフトウェア等の価格上昇による投資コストの増加懸念もあり、設備投資への慎重姿勢が維持されましたが、景気に左右されづらい情報化投資や研究開発投資、昨今重要性が高まっている脱炭素に向けた環境対応投資等が下支えとなり、コロナ禍で先送りしていた投資を再開する動きも一部でみられる等、底堅く推移しました。

 このような状況のもと、受注高は 23,095百万円と前連結会計年度に比べ 3,689百万円の減少△13.8%)となりましたが、売上高は 24,670百万円と前連結会計年度に比べ 3,117百万円の増加+14.5%)となりました。
 損益面につきましては、営業利益は 2,088百万円と前連結会計年度に比べ 352百万円の増加+20.3%)、経常利益は 2,202百万円と前連結会計年度に比べ 404百万円の増加+22.5%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,552百万円と前連結会計年度に比べ 552百万円の増加+55.3%)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(エンジニアリング事業)

化学機械装置の設計・製作・据付工事を行うエンジニアリング事業につきましては、設計・製作・調達・現地工事・工程管理・試運転までを一貫して行うプラントエンジニアリング(EMPC※)方式での受注拡大および省エネ型であり、また、脱炭素・循環型社会の実現に向け地球温暖化対策として有効であるCO2排出量を大幅に削減する蒸留・蒸発装置、機器等の受注拡大を図るべく、当社が得意とする固有技術を前面に打ち出した企画提案や新製品等の情報発信を積極的に行いましたが、国内向け設備投資につきましては、投資コストの増加懸念もあり、設備投資への慎重姿勢が維持されました。

その結果、受注高は 7,421百万円と前連結会計年度に比べ 1,054百万円の減少△12.4%)、売上高は 7,453百万円と前連結会計年度に比べ 643百万円の減少△ 7.9%)となり、セグメント利益(営業利益)は 177百万円と前連結会計年度に比べ 68百万円の減少△27.8%)となりました。
※「EMPC」とは、プラント建設業界では一般的に知られている「EPC」(設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の略)に製造(Manufacturing)の「M」を加えた当社造語(商標登録済み)であります。

(化工機事業)

化学機械装置の現地工事・メンテナンス業務を行う化工機事業につきましては、一部の企業や業種では高機能・高付加価値商品の需要拡大に伴う増産対応、主力製品の製造設備改修および製造基盤整備等の基盤強化工事を行う動きがみられましたが、原材料費・燃料費等の上昇、為替の急速な変動および人手不足等により顧客の多くは設備投資に対する慎重な姿勢を維持したため、既存設備の安定稼働のための定期修理およびメンテナンス工事が主となりました。

その結果、受注高は 10,786百万円と前連結会計年度に比べ 365百万円の減少△3.3%)となりましたが、売上高は 11,872百万円と前連結会計年度に比べ 3,296百万円の増加+38.4%)となり、セグメント利益(営業利益)は 1,334百万円と前連結会計年度に比べ 341百万円の増加+34.3%)となりました。

 

(エネルギー・環境事業)

原子力を含むエネルギー・環境関連機器の設計・製作・据付工事を行うエネルギー・環境事業につきましては、安全審査が終結した原子力発電所の再稼働に向けた業務、福島第一原子力発電所関連の廃炉・廃止措置に向けた各種装置・除染対応業務、および核燃料サイクル施設では青森県六ヶ所村でのMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)加工工場の竣工に向けた新規制基準対応業務や仕様変更に伴う現地での追加工事を受注すべく営業活動を展開いたしました。

その結果、受注高は 4,887百万円と前連結会計年度に比べ 2,269百万円の減少△31.7%)となりましたが、売上高は 5,344百万円と前連結会計年度に比べ 463百万円の増加+9.5%)となり、セグメント利益(営業利益)は 576百万円と前連結会計年度に比べ 79百万円の増加+16.0%)となりました。

 

(財政状態)

(資  産)

流動資産は 25,170百万円と前連結会計年度末に比べ 3,765百万円の増加(+17.6%)となりました。これは主として、受取手形、売掛金及び契約資産が 4,542百万円増加したことによります。
 固定資産は 9,470百万円と前連結会計年度末に比べ 719百万円の増加(+8.2%)となりました。これは主として、投資有価証券が 773百万円増加したことによります。
 この結果、総資産は 34,641百万円と前連結会計年度末に比べ 4,485百万円の増加(+14.9%)となりました。

(負  債)

流動負債は 13,388百万円と前連結会計年度末に比べ 2,201百万円の増加(+19.7%)となりました。これは主として、前受金が 876百万円増加したことによります。
 固定負債は 3,803百万円と前連結会計年度末に比べ 258百万円の増加+7.3%)となりました。これは主として、長期借入金が 207百万円増加したことによります。
 この結果、負債合計は 17,191百万円と前連結会計年度末に比べ 2,459百万円の増加(+16.7%)となりました。

(純資産)

純資産合計は 17,450百万円と前連結会計年度末に比べ 2,025百万円の増加+13.1%)となりました。
 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は 50.4%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により 1,014百万円増加、投資活動により 234百万円減少、財務活動により 79百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ 729百万円増加し、当連結会計年度末には 8,358百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により資金は 1,014百万円増加し、前連結会計年度に比べ2,393百万円流入が減少しました。主な要因は、売上債権の増加であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により資金は 234百万円減少し、前連結会計年度に比べ 355百万円流出が減少しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出の減少であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により資金は 79百万円減少し、前連結会計年度に比べ 691百万円流出が減少しました。主な要因は、長期借入れによる収入の増加であります。

 

 ③ 今後の見通し

今後のわが国の経済情勢は、アフターコロナ期に移行し、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方で、世界的な金融引締めが続く中、海外景気の下振れがわが国に与える影響および物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

当社グループの業績に影響のある国内向け設備投資につきましては、原材料価格の高騰、半導体の供給制約などを背景とし、依然として不透明な状況が続くと想定しております。

このような状況のもと、当社グループの業績は、売上高 22,100百万円、営業利益 1,330百万円、経常利益 1,390百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 1,020百万円を予定しております。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

(生産実績)

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

7,558

△8.9

化工機事業

12,070

41.2

エネルギー・環境事業

5,321

11.9

合計

24,950

15.5

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

 

(受注実績)

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

7,421

△12.4

9,500

△0.3

化工機事業

10,786

△3.3

4,233

△20.4

エネルギー・環境事業

4,887

△31.7

12,111

△3.6

合計

23,095

△13.8

25,844

△5.7

 

 

 

(販売実績)

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

7,453

△7.9

化工機事業

11,872

38.4

エネルギー・環境事業

5,344

9.5

合計

24,670

14.5

 

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ニプロ㈱

4,929

22.9

3,746

15.2

住友金属鉱山㈱

1,457

6.8

3,175

12.9

富士電機㈱

1,595

7.4

2,730

11.1

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって留意すべき事項の詳細につきましては、「第5  経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりでありますが、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、これらの見積りには不確実性を伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。経営者が当社グループの業績に重要な影響を及ぼすと認識している事項は以下のとおりであります。

工事契約については、当事者間で合意された実質的な取引の単位に基づいて、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて当連結会計年度の工事収益を認識しております。なお、工事進捗度の見積方法は、発生原価に基づくインプット法によっております。工事完了までの工事原価総額については、工事進捗等に伴い発生費用に変更が生じる可能性があることから、その見積りを継続的に見直しておりますが、一定の不確実性が伴うことから、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。

受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注残案件のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能な案件について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を工事損失引当金に計上しております。なお、工事施工の途中において、予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって損失額が大きく変動する可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2  事業の状況」の 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 当社グループの経営戦略と対処すべき課題」 及び 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」 をご参照下さい。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 

当社グループは、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び設備投資資金は主として自己資金より充当し、必要に応じて金融機関からの借入れを実施することを基本方針としております。なお、今後、当社の成長のために発生する資金需要につきましても、当該基本方針に基づき、主に自己資金より充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施する予定です。