E01767 Japan GAAP
前期
3,691.0億 円
前期比
114.3%
株価
1,064 (07/12)
発行済株式数
87,217,602
EPS(実績)
294.08 円
PER(実績)
3.62 倍
前期
728.6万 円
前期比
103.2%
平均年齢(勤続年数)
44.5歳(19.6年)
従業員数
4,648人(連結:14,439人)
OKIグループ(当社及び関係会社)は、「パブリックソリューション」、「エンタープライズソリューション」、「コンポーネントプロダクツ」、「EMS」の4事業及び「その他」について、製品の製造・販売、システムの構築・ソリューションの提供、工事・保守及びその他のサービスを行っております。
事業区分別の事業の内容は、以下のとおりであります。なお、以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの変更をしております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
<パブリックソリューション事業>
当事業では、主に以下の製品の製造・販売、システムの構築・ソリューションの提供及びその他サービスを行っております。
道路関連システム、航空関連システム、消防・防災関連システム、官公庁向けシステム、防衛関連システム、航空機器、通信キャリア向け通信機器など
<エンタープライズソリューション事業>
当事業では、主に以下の製品の製造・販売、工事・保守及びその他サービスを行っております。
ATM、現金処理機、営業店端末、予約発券端末、チェックイン端末、外貨両替機、ATM監視・運用サービス、金融営業店システム、事務集中システム、予約発券システム、工事・保守サービスなど
<コンポーネントプロダクツ事業>
当事業では、主に以下の製品の製造・販売及びその他サービスを行っております。
エッジデバイス(IoT)、センサーネットワーク、PBX、ビジネスホン、コンタクトセンター、クラウドサービス、LEDプリンターなど
<EMS事業>
当事業では、主に以下の製品の製造・販売及びその他サービスを行っております。
設計・生産受託サービス、プリント配線板、ケーブル・電極線、エンジニアリングなど
<その他>
その他として、用役提供等を行っております。
OKIグループにおける、OKI(親会社)及び関係会社の取引関係を図示すると、概ね以下のとおりになります。
(2024年3月31日現在)
※画像省略しています。
2024年3月期の活動の成果は、次のとおりであります。
当期におけるOKIグループ(当社及び連結子会社)を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症対策の規制緩和により、経済活動の正常化が進みましたが、資源価格の高騰による物価上昇、各国でのインフレ抑制に向けた金融引き締め、中国経済の停滞に加えて、ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりにより、依然として、先行き不透明な状況が継続しております。
このような環境下、OKIグループは、新たに「中期経営計画2025」を策定するとともにマテリアリティをアップデートしました。そして、マテリアリティと事業の関係をより明確にするため、「安心・便利な社会インフラ」「働きがいと生産性向上」「地球環境の保全」の3つの貢献分野を設定し、社会インフラを止めず、その維持に貢献する企業として、これらの貢献分野を中心とした社会課題の解決につながる価値の提供に取り組んでおります。
2024年3月期の業績については、以下のとおりであります。
売上高は4,219億円、前連結会計年度比528億円の増収となりました。部材調達難による生産減影響の改善やエンタープライズソリューション事業の大型案件等の物量増により増収となりました。
利益面につきましては、人件費や成長投資による固定費の増加があったものの、増収や価格適正化を着実に実施したことにより、営業利益は前連結会計年度比163億円増益となる187億円となりました。なお、第1四半期連結会計期間に計上した中国向けATM債権に対する貸倒引当金戻入額43億円による一過性収益を除いても前連結会計年度比増益となりました。
経常利益は、為替差損益の良化等により、前連結会計年度比186億円良化となる183億円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額(益)等の計上により、前連結会計年度比284億円良化の256億円となりました。
事業別の業績状況は、以下のとおりであります。
パブリックソリューション事業の売上高は940億円となりました。注力領域の道路、消防、防災及び特機は堅調でしたが、通信キャリア向け案件の減少により前連結会計年度比17億円の減収となりました。営業利益は44億円となりました。セグメント全体では特機が牽引したことにより、同10億円増益となりました。
エンタープライズソリューション事業の売上高は1,801億円となりました。部材調達難による生産減影響の改善、大型案件等により、前連結会計年度比672億円の増収となりました。営業利益は、220億円となりました。物量増による増益に加えて貸倒引当金戻入額による一過性収益により、同205億円増益となりました。
コンポーネントプロダクツ事業の売上高は734億円、前連結会計年度比112億円の減収、営業利益は6億円、同10億円減益となりました。プリンターにおいて、海外での需要停滞等による減収影響が大きく、セグメント全体では前期比減収減益となりました。
EMS事業の売上高は739億円、前連結会計年度比14億円の減収、営業利益は11億円、同12億円減益となりました。半導体市場の回復遅れや中国経済の減速によるFA・ロボット向け市場での需要減による影響により、前期比減収減益となりました。
その他の事業の売上高は4億円、前連結会計年度比1億円の減収、営業損失は将来事業創出に向けたR&Dなど成長に不可欠な投資を行ったため、11億円、同15億円減益となりました。
総資産は前連結会計年度末から330億円増加の4,234億円となりました。自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益を256億円計上したこと及びその他の包括利益累計額が182億円良化したこと等により、前連結会計年度末に対して421億円増加の1,412億円となりました。その結果、自己資本比率は33.3%となりました。
資産では主に、受取手形、売掛金及び契約資産が195億円増加しております。
負債では主に、借入金が減少しており、前連結会計年度末1,180億円から80億円減少し、1,100億円となりました。
また、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローとをあわせたフリー・キャッシュ・フローは104億円の収入(前連結会計年度207億円の支出)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益を計上したことにより、247億円の収入(同31億円の支出)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得による支出があったことにより、143億円の支出(同176億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金及びリース債務の返済による支出により、157億円の支出(同233億円の収入)となりました。
以上の要因に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額による増加22億円により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末の375億円から344億円となりました。
事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入金等により充当することとしております。
主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、事業活動に必要な運転資金、設備投資等の資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
現在保有している手元現預金に加え、コミットメントラインも保有しており十分な流動性を確保しております。
OKIグループは財務規律を重視し、事業拡大に必要となる投資についてはメリハリあるコントロールを行ってまいります。
また、運転資金の効率的な調達を行うため当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末現在の未使用残高は、770億円となっております。
なお、当連結会計年度末の借入金及びリース債務の概要は以下のとおりであります。
(単位:億円)
契約債務 |
年度別要支払額 |
||||
合計 |
1年以内 |
1年超 3年以内 |
3年超 5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
367 |
367 |
- |
- |
- |
長期借入金 |
733 |
233 |
332 |
168 |
- |
リース債務 |
84 |
33 |
35 |
9 |
7 |
(注)1.連結貸借対照表上、「短期借入金」として表示されている1年内に返済予定の長期借入金(233億円)は、
本表においては、「長期借入金」として表示しております。
2.オペレーティング・リース取引のうち、解約不能のものに係る未経過リース料は44億円であります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。