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利益

資産

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最終更新:

E01827 Japan GAAP

売上高

170.9億 円

前期

185.9億 円

前期比

91.9%

時価総額

52.8億 円

株価

1,101 (04/18)

発行済株式数

4,794,963

EPS(実績)

-147.65 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

462.6万 円

前期

472.7万 円

前期比

97.9%

平均年齢(勤続年数)

44.4歳(18.8年)

従業員数

597人(連結:746人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、株式会社ナカヨ(当社)及び連結子会社2社・非連結子会社1社及び関連会社2社で構成されております。

当社は通信機器メーカーとしてブロードバンド&ワイヤレスシステムを主に製品開発、製造、販売及びSEサポートに至る事業活動を展開しております。連結子会社のうち、ナカヨ電子サービス株式会社は、当社製品のCTI・IPボタン電話装置等の音声端末機器、交換装置を中心に販売、メンテナンス、施工を行っており、NYCソリューションズ株式会社は、NTT商品の販売を行っております。関連会社の株式会社エヌティシステム他1社は当社製品を含めた製品販売を行っております。

なお、2023年4月1日付で、当社を存続会社、ナカヨ電子サービス株式会社を消滅会社とする吸収合併を行っております。

 

 

※画像省略しています。

 

23/06/28

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和されており、社会経済活動の正常化が進んでおります。一方、資源価格の上昇や円安による物価上昇が続いており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループの関連するICT市場について、Society 5.0の実現に向けてIoTやAIを活用した製品・サービスの高度化等、技術革新と共に新たなビジネスの躍進が見込まれております。しかしながら、ボタン電話や構内用電子交換機などのビジネス関連機器は、部材不足の影響があったため、生産活動が低調となりました。

このような状況下で、当社グループは2021年4月からスタートした「第五次中期経営計画」において、「ハードウエア・ソフトウエアとサービスによる価値創造により、お客様の事業発展と社員幸福を目指す」という経営ビジョンに基づき、持続的な成長と中期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンのさらなる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでおります。特に、新たな事業基盤として、情報伝送技術と製造能力にITを融合させた事業「スマートX事業」に経営資源を重点配分しております。当社グループの強みとする音声・画像等の情報伝達技術や製造能力を活用した製品・サービスの創出に取り組んでおり、当連結会計年度では、労務管理・業務管理用アプリケーション商品「NYC On Timeアシスト」「NYCオフィスアシスト」を発売いたしました。

また、製販一体によるシナジー効果を発揮し事業の合理化、市場での競争力を高めるため、2023年4月に連結子会社のナカヨ電子サービス株式会社を吸収合併しました。事業規模の拡大とグループ経営の最適化による経営体質の強化を図ってまいります。

SDGsへの取り組みとして、すべての従業員が能力を十分に発揮できるよう、誰もが仕事と生活の調和がとれた働き方ができる環境づくりを推進し、制度拡充や利用しやすい環境づくりを図り、この度、群馬県より「令和4年度いきいきGカンパニー優良事業所」として当社が両立支援部門で優秀賞を受賞しました。引き続きSDGsへの取り組みを通じて社会貢献に寄与すべく事業の推進を行ってまいります。

新製品につきまして、テレワーク機能の強化と医療・介護系業務との連携を強化した新デザインのビジネスホン、IPテレフォニーシステム「NYC-Xシリーズ」を発売しております。本製品は、ボタン部などの塗装の廃止やボタン部の表示を従来のシルク印刷からレーザー発色を採用するなど、塗装レス、インクレスを実施し、従来製品よりも部品点数の低減を行ったことで、リサイクル性を向上させており、SDGsにも寄与した製品となっております。また、落雷対策、リチウムイオンバッテリーを搭載したUPS(無停電電源装置)「UPS-LiB360NⅡ/LiB1000NⅡ」を2023年4月に発売しました。本製品は、非常時でも蓄電池として使用可能で、災害時でも安心して長時間システムの運用が可能な製品となります。引き続き、お客様目線での製品開発を行い、新しい製品やサービスを提供してまいります。

生産活動につきまして、一部部材において入手困難な状況が継続しており、調達先の現状把握と納入可否の確認を行い、生産維持に努めました。販売活動につきましては、スマートX事業のアプリケーション「NYC On Timeアシスト」「NYCオフィスアシスト」を発売し積極的に販売活動を行いましたが、取引先で新製品切替えに伴う旧製品の納入調整等の影響により主力製品であるビジネスホンの販売が低調に推移しました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,929百万円減少し、22,392百万円となりました。
 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ550百万円減少し、5,496百万円となりました。
 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,378百万円減少し、16,895百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の業績については、売上高は、17,086百万円(前期比8.1%減)となりました。利益面については、価格転嫁を行っているものの部材価格の高騰による調達費用の増加と急激なインフラ費用の増加により、営業損失974百万円(前連結会計年度は営業利益86百万円)、経常損失858百万円(前連結会計年度は経常利益218百万円)と、当初予想を大きく下回りました。なお、2023年5月11日に公表しております「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」のとおり投資有価証券売却益を計上した為、親会社株主に帰属する当期純損失は708百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益281百万円)となりました。

 なお、当社グループは通信機器事業の単一セグメントであります。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べ2,061百万円減少し、3,913百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,607百万円増加し、1,746百万円(前期は139百万円の使用)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額1,154百万円、投資有価証券売却益453百万円があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ120百万円増加し、136百万円(前期は15百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入483百万円があったものの、ソフトウエアの取得による支出334百万円、有形固定資産の取得による支出318百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ0百万円増加し、177百万円(前期は177百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額177百万円があったこと等によるものであります。

 

③(生産、受注及び販売の状況)

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

11,835

△11.7

合計

11,835

△11.7

 

(注) 金額は、販売標準価額で表示しております。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

17,917

△6

1,835

82.7

合計

17,917

△6

1,835

82.7

 

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

通信機器事業

17,086

△8.1

合計

17,086

△8.1

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社日立情報通信エンジニアリング

5,388

29.0

5,002

29.3

東日本電信電話株式会社

1,552

8.4

1,353

7.9

西日本電信電話株式会社

1,335

7.2

1,324

7.7

株式会社日立製作所

176

1.0

66

0.4

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

   経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであり

 ます。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

 当連結会計年度の業績については、部材不足および取引先で新製品切替えに伴う旧製品の納入調整等による減

産の影響を受け、売上高17,086百万円(前期比8.1%減)になりました。利益面については、価格転嫁を行って

いるものの、それを上回る部材価格の高騰による調達費用の増加と急激なインフラ費用の増加により、営業損

失974百万円(前連結会計年度は営業利益86百万円)、経常損失858百万円(前連結会計年度は経常利益218百万

円)、投資有価証券売却益を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は708百万円(前連結会計年度は

親会社株主に帰属する当期純利益281百万円)となりました。

 主力商品であるビジネスホン関連については、お客様のご希望に応えるべく生産を確保をするとともに、基本

機能の強化と顧客ニーズに応える商品開発を行い、民需商品の更なるシェア拡大を目指してまいります。引き続

きスマート工場化や製造革新活動、管理部門によるRPAツールの導入などにより生産性の向上に注力して経営体

質の強化を行い、売上増加及び利益増加を目指し、従業員をはじめ株主の皆様にも還元できるよう努めてまい

ります。

当社グループは、2022年3月期を初年度とする「第五次中期経営計画」に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいりました。世界的な半導体を中心とする部材の供給不足、原材料価格の高騰が続いている中、当社グループでは、お客様のご希望に応えるべく生産を確保する為、グループ社員一丸となって生産維持に注力をしたことにより、売上高は概ね予想数値どおりに推移いたしました。利益面では、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益が、合理化等による費用削減を行ったものの、2022年3月期の後半にかけて新型コロナウイルス感染症による世界的な半導体を中心とする部材の供給不足等の影響により、調達費用が想定を上回り、原価が上昇したことで予想を下回りました。

当社グループを取り巻くICT市場は、多様な働き方に向けたテレワーク等新たなビジネススタイルへの移行に向けての通信インフラ関連の需要増加、Society 5.0やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けたIoTやAIを活用した製品・サービスの高度化等、技術革新と共に新たなビジネスの躍進が見込まれております。第五次中期経営計画では、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を見据えて事業分類を見直し、従来からの事業の柱であるビジネスホンの更なる展開に加え、新たな事業基盤の確立に取り組んでまいります。特に、新たな事業基盤として立ち上げる「スマートX事業」に経営資源を重点配分することで、本事業の早期確立を推進してまいります。

 

b.財政状態の分析

(資産)

総資産は前連結会計年度末に比べ1,929百万円減少し、22,392百万円となりました。

流動資産は前連結会計年度末に比べ1,235百万円減少し、15,034百万円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品の増加1,031百万円、商品及び製品の増加107百万円があったものの、現金及び預金の減少2,067百万円、売掛金の減少384百万円があったこと等によるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ693百万円減少し、7,357百万円となりました。これは主に、投資有価証券の減少584百万円、ソフトウエアの減少161百万円があったこと等によるものであります。

(負債)

負債は前連結会計年度末に比べ550百万円減少し、5,496百万円となりました。

流動負債は前連結会計年度末に比べ450百万円減少し、4,404百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少194百万円、未払法人税等の減少145百万円、賞与引当金の減少71百万円、電子記録債務の減少43百万円があったこと等によるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ100百万円減少し、1,091百万円となりました。これは主に、繰延税金負債の減少115百万円があったこと等によるものであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べ1,378百万円減少し、16,895百万円となりました。これは主に、利益剰余金の減少885百万円、その他有価証券評価差額金の減少450百万円があったこと等によるものであります。

 

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、部品や製品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要は、設備投資、開発投資であります。また、株主還元については、株主の皆様に対する利益還元を充実していくことが経営上の重要課題であることを認識しており、業績に応じた配当の実現と市場競争力の維持や収益の向上に不可欠な設備投資、研究開発等を実行するための内部資金の確保を念頭に、財政状態、利益水準及び配当性向等を総合的に勘案し、安定的に実施する様努めてまいります。運転資金、投資資金及び株主還元等につきましては、主として内部資金を基本としております。

また、大規模災害や新規開発投資の増加あるいは新規設備投資の増加、配当金の増加等によって、キャッシュ・フローが一時的に悪化した場合に備え、主要取引金融機関との間でコミットメントラインの契約を締結しており、流動性リスクを回避する体制をとっております。

当社グループは、健全な財務体質及び継続的な営業活動により、資金調達は可能であると考えております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,913百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成して

おります。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り

及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 当社の連結財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結

財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。