E01857 Japan GAAP
前期
421.1億 円
前期比
111.6%
株価
586 (07/16)
発行済株式数
21,758,000
EPS(実績)
40.71 円
PER(実績)
14.40 倍
前期
578.5万 円
前期比
103.2%
平均年齢(勤続年数)
47.0歳(18.3年)
従業員数
243人(連結:4,352人)
当社グループ(当社、子会社12社、関連会社1社及びその他の関係会社1社)においては、自動車関連機器(自動車ラジオ用アンテナ等(形状としては、ポールタイプ、シャークフィンタイプ等))に関係する事業を営んでおります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
区分 |
事業内容 |
会社名 |
|
日本 |
販売 |
自動車関連機器 |
原田工業株式会社(当社) |
アジア |
販売 |
自動車関連機器 |
HARADA Asia-Pacific Ltd. |
製造・販売 |
自動車関連機器 |
大連原田工業有限公司 |
|
HARADA INDUSTRIES VIETNAM LIMITED |
|||
上海原田新汽車天線有限公司 |
|||
HARADA AUTOMOTIVE ANTENNA (PHILIPPINES), INC. |
|||
- |
グループ向け投融資 |
GIS JEVDAX PTE LTD. |
|
台湾原田投資股份有限公司 |
|||
北中米 |
販売 |
自動車関連機器 |
HARADA INDUSTRY OF AMERICA, INC. |
製造・販売 |
自動車関連機器 |
HARADA INDUSTRIES (MEXICO), S.A. DE C.V. |
|
欧州 |
販売 |
自動車関連機器 |
HARADA INDUSTRIES (EUROPE) LIMITED |
上記区分事業は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(注)1.事業内容の主要な製品は以下のとおりであります。
事業名 |
主要製品 |
自動車関連機器 |
自動車ラジオ用アンテナ、中継ケーブル、自動車TV用アンテナ、自動車アンテナ用アンプ類、アクチュエーター、ETC用アンテナ等 |
2.その他の関係会社である株式会社エスジェーエスは資産管理等を行っておりますが、当社グループとの事業上の関係は希薄であるため、事業系統図への記載を省略しております。
事業系統図
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりとなります。
※画像省略しています。
なお、当社と子会社及び子会社間で一部の部品等の取引を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績等の状況
当連結会計年度における世界経済は、米欧を中心とした金融引き締めによる需要抑制効果や中国経済の減速等により、緩やかな減速傾向となりました。また、材料費の高止まりや、一時期に比べ緩和したものの半導体不足をはじめとした供給制約等が継続していることに加え、物価高の再燃、米国の保護主義の強まり、中国経済の失速等、世界経済の下振れリスクも大きく、引き続き、先行き不透明な状況となっております。
当社グループの属する自動車業界におきましては、前年同期比では増産となった一方、コロナ禍以前の自動車生産台数を回復するには至っておらず、また材料費の高止まりに加え、為替の影響等により、依然として大変厳しい事業環境となっております。
このような外部環境の変化及び足元の状況に鑑み、2023年度より、「各ビジネスの収益性改善」、「コスト構造改革」、「B/Sのスリム化による収益改善・財務体質改善」を強力に推進する「収益構造改革」に集中して取り組んでまいりました。
一方、中長期的な視点では、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に積極的に対応していくことで、当社は成長を実現してまいります。CASEの進展等を含め、自動車業界を取り巻く環境は変化しており、このような環境に鑑み、中長期経営の方向性として、目指す姿を「当社は、車載アンテナのトップ企業であり続けます。また、周辺事業を拡大していくことにより収益基盤を確立します。加えて、当社技術を活用し、新規事業分野を開拓します。」と定め、CASEと共に進化する豊かなカーライフに貢献することを目指してまいります。
この結果、当連結会計年度における売上高は、世界の自動車生産台数が前年同期比で増産となったことや、従前からの販売活動を強化・継続するとともに、車載アンテナ周辺領域における関連機器の製造・販売を強化し、加えて販売価格の適正化等に取り組んだ結果、過去最高となる469億93百万円(前年同期比11.6%増)となりました。利益面については、材料費の高止まりや為替影響による原価率の上昇等により大変厳しい状況が続いておりますが、「収益構造改革」に集中して取り組んだ結果、営業利益は10億26百万円(前年同期は営業損失7億21百万円)となり、経常利益は支払利息等により5億18百万円(前年同期は経常損失8億99百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は遊休資産の譲渡に伴う固定資産売却益の他、中国市場全体での収益を改善するための生産機能再編に係る費用等、事業構造改善費用を計上したことや法人税等の影響により8億85百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失15億31百万円)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(イ) 日本
自動車生産台数の回復等により、外部売上高は172億19百万円(前年同期比13.1%増)、セグメント間の内部売上高は20億3百万円(同10.1%増)、営業利益は10億18百万円(同453.1%増)となりました。
(ロ) アジア
アジア市場における自動車生産台数は回復傾向にあったものの一部の地域における生産調整や、材料費の高騰、また為替影響等により、外部売上高は82億6百万円(前年同期比9.5%減)、セグメント間の内部売上高は183億26百万円(同6.8%増)、営業損失は9億53百万円(前年同期は営業損失7億15百万円)となりました。
(ハ) 北中米
北中米市場における自動車生産台数の回復や為替の影響等により、外部売上高は150億85百万円(前年同期比26.3%増)、セグメント間の内部売上高は84百万円(同82.5%減)、営業利益は7億55百万円(前年同期は営業利益4百万円)となりました。
(ニ) 欧州
欧州市場における自動車生産台数の回復や為替の影響等により、外部売上高は64億81百万円(前年同期比10.5%増)、セグメント間の内部売上高は21億25百万円(同71.2%増)、営業利益は1億67百万円(前年同期は営業損失2億1百万円)となりました。
なお、セグメントの売上については外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高を記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して8億7百万円減少し、51億41百万円(前連結会計年度比13.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、「有形固定資産売却益」34億10百万円等の減少要因がありましたが、「税金等調整前当期純利益」24億12百万円、「棚卸資産の減少額」23億98百万円、「事業構造改善費用」15億13百万円等の増加要因により、24億23百万円の収入(前連結会計年度は5億58百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、「有形固定資産の取得による支出」7億38百万円等の減少要因がありましたが、「有形固定資産の売却による収入」31億69百万円等の増加要因により、25億68百万円の収入(前連結会計年度は5億69百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、「短期借入れによる収入」797億1百万円等の増加要因がありましたが、「短期借入金の返済による支出」846億93百万円等の減少要因により、59億98百万円の支出(前連結会計年度は20億2百万円の収入)となりました。
なお、当企業集団のキャッシュ・フローの関連指標の推移は下記のとおりであります。
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
自己資本比率(%) |
39.9 |
35.3 |
31.2 |
27.8 |
31.7 |
時価ベースの自己資本比率(%) |
52.4 |
60.1 |
57.8 |
44.5 |
42.1 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(債務償還年数) |
24.9 |
- |
- |
37.5 |
6.7 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
1.9 |
- |
- |
1.9 |
3.7 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.2021年3月期及び2022年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジレシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年3月期の期首から適用しており、2022年3月期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
- |
- |
アジア(百万円) |
29,270 |
101.8 |
北中米(百万円) |
13,037 |
121.2 |
欧州(百万円) |
- |
- |
合計(百万円) |
42,307 |
107.1 |
(注)金額は、販売価格によっております。
(ロ) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比 (%) |
日本 |
17,305 |
113.7 |
426 |
125.3 |
アジア |
7,778 |
95.5 |
780 |
64.6 |
北中米 |
15,220 |
128.0 |
396 |
151.9 |
欧州 |
6,522 |
110.4 |
319 |
114.7 |
合計 |
46,827 |
113.7 |
1,922 |
92.1 |
(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
17,219 |
113.1 |
アジア(百万円) |
8,206 |
90.5 |
北中米(百万円) |
15,085 |
126.3 |
欧州(百万円) |
6,481 |
110.5 |
合計(百万円) |
46,993 |
111.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
Ford Motor Company |
5,104 |
12.1 |
4,182 |
8.9 |
Honda Motor Co., Ltd. |
1,999 |
4.8 |
5,386 |
11.5 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ) 経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、売上高は469億93百万円(前連結会計年度比11.6%増)となり、営業利益は10億26百万円(前連結会計年度は営業損失7億21百万円)、経常利益は5億18百万円(前連結会計年度は経常損失8億99百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億85百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失15億31百万円)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、469億93百万円(前連結会計年度421億5百万円)となり、48億87百万円増加いたしました。
また、セグメントの売上高は次のとおりであり、外部顧客に対する売上高を記載しております。
日本
自動車生産台数の回復等により、外部売上高は172億19百万円(前連結会計年度152億30百万円)となり、19億89百万円増加いたしました。
アジア
アジア市場における自動車生産台数は回復傾向にあったものの一部の地域における生産調整や為替影響等により、外部売上高は82億6百万円(前連結会計年度90億69百万円)となり、8億62百万円減少いたしました。
北中米
北中米市場における自動車生産台数の回復や為替の影響等により、外部売上高は150億85百万円(前連結会計年度119億40百万円)となり、31億45百万円増加いたしました。
欧州
欧州市場における自動車生産台数の回復や為替の影響等により、外部売上高は64億81百万円(前連結会計年度58億65百万円)となり、6億16百万円増加いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、10億26百万円(前連結会計年度は営業損失7億21百万円)となり、17億48百万円増加いたしました。
主に売上高の増加によるものであります。
(営業外収益)
当連結会計年度における営業外収益は、2億28百万円(前連結会計年度2億21百万円)となり、7百万円増加いたしました。
当連結会計年度における「受取還付金」の計上、「受取利息」の増加及び「その他」の減少によるものであります。
(営業外費用)
当連結会計年度における営業外費用は、7億35百万円(前連結会計年度3億98百万円)となり、3億37百万円増加いたしました。
主に「支払利息」及び「為替差損」の増加によるものであります。
(特別利益)
当連結会計年度における特別利益は34億10百万円(前連結会計年度5百万円)となり、34億4百万円増加いたしました。「固定資産売却益」の増加によるものであります。
(特別損失)
当連結会計年度における特別損失は15億16百万円(前連結会計年度2億30百万円)となり、12億85百万円増加いたしました。
主に「事業構造改善費用」の増加によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は8億85百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失15億31百万円)となり、24億16百万円増加いたしました。
(ロ) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は273億93百万円(前連結会計年度末297億8百万円)となり、23億15百万円減少いたしました。これは主に「商品及び製品」が14億7百万円、「現金及び預金」が8億28百万円減少したことによるものであります。固定資産は102億5百万円(前連結会計年度末104億23百万円)となり、2億17百万円減少いたしました。これは主に「繰延税金資産」等の増加により「投資その他の資産」が3億32百万円増加したものの、「土地」等の減少により「有形固定資産」が5億1百万円、「無形固定資産」が48百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は375億98百万円(前連結会計年度末401億31百万円)となり、25億33百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は237億20百万円(前連結会計年度末274億7百万円)となり、36億86百万円減少いたしました。これは主に「未払法人税等」が10億4百万円増加したものの、「短期借入金」が43億53百万円、「1年内返済予定の長期借入金」が5億円減少したことによるものであります。固定負債は19億63百万円(前連結会計年度末15億57百万円)となり、4億6百万円増加いたしました。これは「退職給付に係る負債」が3億3百万円、「その他」が1億2百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は256億84百万円(前連結会計年度末289億65百万円)となり、32億80百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は119億13百万円(前連結会計年度末111億66百万円)となり、7億46百万円増加いたしました。これは主に「利益剰余金」が7億76百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご確認ください。
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」、「営業活動によるキャッシュ・フロー」等であります。当社グループの事業活動における資金需要は主に運転資金と設備投資資金であり、自己資金を充当することを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を行っております。
その結果、当連結会計年度末における短期借入金は148億66百万円となり、借入金総額は148億66百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は51億41百万円となりました。今後の世界経済は景気の下振れ要因が数多く存在しており、依然として先行きの不透明な状況が続いてはおりますが、手許資金については十分に確保しており、必要に応じて金融機関等から機動的な資金調達が可能な体制を整えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績及び現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社の連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
(イ) 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損を認識する可能性があります。
(ロ) 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいて、当社又は子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」をご覧ください。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご確認ください。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、成長性及び収
益性改善のため、営業利益率等の利益指標の向上に努めるとともに、経営の安全性を高めるため財務体質を改善すべく、有利子負債の削減、棚卸資産の圧縮、自己資本の充実等に取り組んでおります。
2024年3月期の業績指標は、売上高440億円、営業利益6億50百万円、経常利益3億50百万円、親会社株主に帰属する当期純利益15億円と設定いたしました。
当連結会計年度における売上高に関しましては、世界の自動車生産台数が前年同期比で増産となったことや、従前からの販売活動を強化・継続するとともに、車載アンテナ周辺領域における関連機器の製造・販売を強化し、加えて販売価格の適正化等に取り組んだ結果、過去最高となる469億93百万円となりました。利益面につきましては、材料費の高止まりや為替影響による原価率の上昇等により大変厳しい状況が続いておりますが、「収益構造改革」に集中して取り組んだ結果、営業利益は10億26百万円となり、経常利益は支払利息等により5億18百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は遊休資産の譲渡に伴う固定資産売却益の他、中国市場全体での収益を改善するための生産機能再編に係る費用等、事業構造改善費用を計上したことや法人税等の影響により8億85百万円となりました。