売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

  • ニュースリリースデータがありません。


最終更新:

E01989 Japan GAAP

売上高

252.4億 円

前期

292.7億 円

前期比

86.3%

時価総額

106.6億 円

株価

1,552 (07/12)

発行済株式数

6,865,360

EPS(実績)

17.67 円

PER(実績)

87.85 倍

平均給与

494.8万 円

前期

517.7万 円

前期比

95.6%

平均年齢(勤続年数)

40.7歳(17.4年)

従業員数

524人(連結:1,264人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び関係会社)は、株式会社エノモト(当社)及び子会社4社(連結子会社3社、非連結子会社1社)により構成されており、事業は主にパワー半導体用リードフレーム(※1)、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品とそれらの製造に使用する精密金型・周辺装置の製造・販売を行っております。当社グループは、金型技術の基本である「抜き・曲げ」に、「つぶし(コインニング)・絞り」及び樹脂成形など多彩な技術を複合させることにより、あらゆる分野で高度な要求に応えられることを強みとしています。

また、当社グループは、国内4工場、海外2工場(フィリピン、中国)に展開しております。

所在地区分

主要な会社(工場)

事業区分

国内

当社(本社工場・塩山/上野原サイト)

パワー半導体用リードフレーム、

LED用リードフレーム、コネクタ用部品、

その他の製造・販売

当社(津軽工場)

コネクタ用部品の製造・販売

当社(岩手工場)

コネクタ用部品、パワー半導体用リードフレームの製造・販売

海外

ENOMOTO PHILIPPINE MANUFACTURING Inc.

パワー半導体用リードフレーム、

オプト用リードフレーム、コネクタ用部品、

その他の製造・販売

ENOMOTO HONG KONG Co.,Ltd.

パワー半導体用リードフレーム、

コネクタ用部品、その他の販売

ZHONGSHAN ENOMOTO Co.,Ltd.

パワー半導体用リードフレーム、

コネクタ用部品、その他の製造・販売

ENOMOTO LAND CORPORATION

不動産賃貸

 (※1)リードフレーム:半導体パッケージに使われ、半導体素子(半導体チップ)を支持固定し、外部配線との接続をする部品

当社グループを事業系統図で表すと次の通りであります。

なお、セグメント情報を記載していないため、販売する製品群別に記載しております。

※画像省略しています。

(1)パワー半導体用リードフレーム

パワー半導体用リードフレームと、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。パワー半導体は、民生用機器・産業用機器・自動車部品などの広く使用される部品であり、当社グループは金属材を精密加工しパワー半導体用リードフレームとして、各種部品メーカーに販売しております。具体的には、パワーデバイス、小信号デバイス向けリードフレームやヒートシンクなど、多彩な用途・仕様に強みがあり、金属プレス・カシメ(※2)の各工程を一貫して大量かつ安定的生産・供給を可能としております。

(※2)カシメ:金属の塑性変形を利用した接合方法

 

(2)オプト用リードフレーム

オプト(※3)用リードフレームと、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。LED用リードフレームは、LED製品の形状を決定する部品であり、当社グループでは自動車部品メーカーや照明機器メーカーと協働して、金型の設計、製作から試作品開発、大量生産まで対応しております。具体的にはLEDディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト、自動車の各種ランプ、その他の産業用及び民生用LED、照明用LEDに使用されるリードフレームを主要製品としております。

(※3)オプト:光電子工学(オプトエレクトロニクス)の略称

 

(3)コネクタ用部品

コネクタ用部品と、それらの製造に使用する精密金型・周辺機器の製造及び販売を行っております。コネクタ用部品は電子回路や光通信において配線を接続するために用いられている部品・器具です。特にスマートフォンやウェアラブル端末向けのコネクタは極小化が必要となる部品であり、当社グループでは金属プレス加工と樹脂成形加工を融合することで、携帯電話部品メーカー向けに販売しております。その他、自動車向け部品の販売量も増加しております。また、当社グループは、国内・海外とも金属端子部のプレス加工からメッキ加工、樹脂成形加工に至る設計から製造までの一貫生産を行っております。

 

 

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、中国の景気低迷や資源価格の変動、地政学リスクの高まりなどの要因により不透明な状況下で推移いたしました。

 当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車向けの需要はⅹEV化と電装化の進行により堅調に推移しましたが、スマートフォンやウェアラブル端末などを含む民生用機器向けや産業用機器向けでは在庫調整が継続し、市場の本格的な回復は2025年3月期の後半以降と予測されております。

 このような状況下、当社グループは世界的な需要拡大局面にあるパワー半導体用リードフレーム及び高度な金属と樹脂の複合加工技術を必要とするマイクロコネクタ用部品の生産技術力と、メッキ工程における技術力や生産能力の強化に特に注力し収益力の向上に努めて参りましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整は想定以上に長期化し、業績面において非常に強い影響を受けました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億6千7百万円減少し、323億7千1百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ20億5千万円減少し、113億9千3百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億8千2百万円増加し、209億7千7百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の売上高は252億4千4百万円(前年同期比13.7%減)、営業利益は1億6千万円(同89.7%減)、経常利益は2億9千1百万円(同83.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千1百万円(同90.4%減)となりました。

 製品群別の経営成績は次のとおりであります。

パワー半導体用リードフレーム

 当製品群は自動車向けや民生用機器向け及び産業用機器向けが主なものとなります。自動車向けではxEV化の進行やADAS技術の発展と普及により堅調に推移しましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響は強く、需要の回復は遅れております。その結果、当製品群の売上高は111億1千2百万円(前年同期比7.1%減)となりました。

 

オプト用リードフレーム

 当製品群は、LED用リードフレームが主なものであります。海外の交通インフラ向けや大型ディスプレイ向けなどが在庫調整局面に入ったことにより減少しました。その結果、当製品群の売上高は26億4千7百万円(同28.8%減)となりました。

 

コネクタ用部品

 当製品群は、自動車向け、モバイル端末向けが主なものであります。スマートフォン向け及びウェアラブル端末向けの在庫調整が継続したことに加え、北米メーカー製端末の中国市場を中心とした需要の減少の影響を強く受けました。その結果、当製品群の売上高は109億8千9百万円(同14.8%減)となりました。

 

その他

 その他の製品群としては、リレー用部品が主なものであります。当製品群の売上高は4億9千5百万円(同24.9%減)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億9千1百万円増加し、当連結会計年度末には50億3千2百万円となりました。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は30億9千6百万円(前年同期は18億1千万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の回収26億1千万円及び減価償却費18億8千5百万円による資金の増加であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は17億5千7百万円(前年同期は29億9千8百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出19億5千5百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は5億1千1百万円(前年同期は5億3千5百万円の獲得)となりました。これは主に配当金の支払4億4千2百万円による資金の減少であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。

製品群別の名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

パワー半導体用リードフレーム(千円)

10,808,803

△10.8

オプト用リードフレーム(千円)

2,539,519

△36.6

コネクタ用部品(千円)

10,835,618

△19.1

その他(千円)

511,924

△25.3

合計(千円)

24,695,865

△18.2

 (注)金額は販売価格で表示しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。

製品群別の名称

受注高

受注残高

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

パワー半導体用リードフレーム

11,108,850

△2.4

990,451

△0.3

オプト用リードフレーム

2,770,848

△25.3

413,414

42.6

コネクタ用部品

11,059,171

△9.5

663,712

11.7

その他

526,381

△17.5

50,764

159.9

合計

25,465,252

△8.9

2,118,342

11.6

 (注)金額は販売価格で表示しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績については、単一セグメントのため製品群別ごとに記載しております。

製品群別の名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

パワー半導体用リードフレーム(千円)

11,112,546

△7.1

オプト用リードフレーム(千円)

2,647,249

△28.8

コネクタ用部品(千円)

10,989,140

△14.8

その他(千円)

495,143

△24.9

合計(千円)

25,244,080

△13.7

 (注)1.金額は販売価格で表示しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

DDK(THAILAND)Ltd.

3,607,862

12.3

3,262,822

12.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は252億4千4百万円(前年同期比13.7%減)となりました。これは主に民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響によるものです。営業利益は1億6千万円(同89.7%減)となりました。これは、市場の急激な調整による生産量の減少による稼働率低下、設備及び人財の先行投資に係る減価償却費や労務費の増加によるものであります。また、経常利益は2億9千1百万円(同83.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千1百万円(同90.4%減)となりました。

 

 製品群別ごとの認識及び分析

 パワー半導体用リードフレームは自動車向けではxEV化の進行やADAS技術の発展と普及により堅調に推移しましたが、民生用機器向け及び産業用機器向けの在庫調整の影響を強く受けたことから減少しました。

 オプト用リードフレームは海外の交通インフラ向けや大型ディスプレイ向けなどが在庫調整局面に入ったことにより減少しました。

 コネクタ用部品はスマートフォン向け及びウェアラブル端末向けの在庫調整が継続したことに加え、北米メーカー製端末の中国市場を中心とした需要減少の影響を強く受けたことから減少しました。

 利益は市場の急激な調整による生産量の減少による稼働率低下、設備及び人財の先行投資に係る減価償却費や労務費の増加などにより減少しました。

 

b.財政状態の分析

 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、総資産は前連結会計年度に比べ16億6千7百万円減少し、323億7千1百万円となりました。

 流動資産は、売掛金及び棚卸資産の減少により、前連結会計年度に比べ19億1千7百万円減少の171億3千3百万円となりました。

 固定資産は、プレス機械及び金型の増加に加え、退職給付に係る資産の増加により、前連結会計年度に比べ2億4千9百万円増加の152億3千7百万円となりました。

 一方、負債合計は、前連結会計年度に比べ20億5千万円減少し、113億9千3百万円となりました。これは、主に仕入債務減少によるものです。

 また、純資産は為替換算調整勘定の増加等により209億7千7百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。

 

資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

 運転資金需要のうち主なものは生産活動に必要な運転資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては生産性向上のための機械装置等固定資産購入によるものであります。

 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業に必要な運転資金及び設備資金の調達は今後も可能であると考えております。

 なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接現地金融機関等より調達を行っております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。