E02304 Japan GAAP
前期
1,321.0億 円
前期比
101.9%
株価
6,610 (03/19)
発行済株式数
39,176,000
EPS(実績)
441.04 円
PER(実績)
14.99 倍
前期
815.2万 円
前期比
104.0%
平均年齢(勤続年数)
42.7歳(14.4年)
従業員数
690人(連結:3,382人)
当社グループは、当社、子会社57社及び関連会社1社で構成され、医用電子機器の製造・購買及び販売を主な事業の内容とし、それに関連する物流・サービス等の事業活動を展開しております。
当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
・生体検査装置部門
心電図、心音図、脈波、血圧、呼吸、臓器の動き等の生体機能を示す物理現象を電気信号に変換し、測定記録する心電計、血圧脈波検査装置、ポリグラフ、超音波画像診断装置等の製造・購買及び販売
<主な関係会社>
製造……当社、フクダ電子ファインテック仙台㈱、北京福田電子医療儀器有限公司
購買……当社
販売……当社、フクダライフテック㈱、フクダ電子北海道販売㈱他販売子会社、FUKUDA DENSHI USA,Inc.、
北京福田電子医療儀器有限公司、FUKUDA DENSHI UK LTD
・生体情報モニター部門
手術後の重症患者、急性心疾患の患者などについて、生体の諸機能を長時間にわたって監視する心電図モニタ、多種組合せの生体情報モニタ等の製造・購買及び販売
<主な関係会社>
製造……当社
購買……当社
販売……当社、フクダ電子北海道販売㈱他販売子会社、FUKUDA DENSHI USA,Inc.、
北京福田電子医療儀器有限公司、FUKUDA DENSHI UK LTD
・治療装置部門
心臓や血管の治療に用いられるカテーテルをはじめ、心停止の蘇生や調律異常を治療する除細動器、ペースメーカ、人工呼吸器、在宅療養者向けのHOT(酸素吸入)、HMV(人工呼吸)、CPAP(睡眠時無呼吸症候群の治療)などの製造・購買及び販売・レンタル
<主な関係会社>
製造……当社、フクダ電子ファインテック仙台㈱
購買……当社
販売……当社、フクダライフテック㈱、フクダ電子北海道販売㈱他販売子会社
・消耗品等部門
医用電子機器に用いる記録紙、電極、付属品及び部品の製造・購買及び販売
<主な関係会社>
製造……当社、アトミック産業㈱、フクダ電子ファインテック仙台㈱
購買……当社
販売……当社、フクダライフテック㈱、フクダ電子北海道販売㈱他販売子会社
事業の系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から緩やかな回復基調にあるものの、先行きについては国際情勢等を受けた資源価格の高騰や、物価上昇に対応した欧米の金融引き締めの影響が危惧される等、不透明な状況が続いています。
医療業界においては、新型コロナウイルス感染症への対応を強化しつつ、地域医療構想による医療機関の機能分化と連結を通した効率的な医療提供体制の構築が求められています。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
|
2022年3月期 |
2023年3月期 |
前年比 |
金額 |
金額 |
増減額 |
|
総資産額(百万円) |
195,495 |
206,922 |
11,427 |
負債額(百万円) |
45,638 |
43,875 |
△1,763 |
純資産額(百万円) |
149,857 |
163,047 |
13,190 |
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ114億27百万円増加し、2,069億22百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ17億63百万円減少し、438億75百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ131億90百万円増加し、1,630億47百万円となりました。
b.経営成績
|
2022年3月期 |
2023年3月期 |
前期比 |
|
金額 |
金額 |
増減額 |
増減率(%) |
|
売上高(百万円) |
132,098 |
134,648 |
2,549 |
1.9 |
営業利益(百万円) |
22,708 |
24,093 |
1,384 |
6.1 |
経常利益(百万円) |
23,422 |
25,081 |
1,658 |
7.1 |
親会社株主に帰属する 当期純利益(百万円) |
16,216 |
17,278 |
1,062 |
6.6 |
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は1,346億48百万円(前年同期比1.9%増)となりました。利益につきましては、連結営業利益は240億93百万円(前年同期比6.1%増)、連結経常利益は250億81百万円(前年同期比7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は172億78百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
セグメントの名称 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
前期比 |
|||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
増減額(百万円) |
増減率(%) |
|
生体検査装置部門 |
29,422 |
22.3 |
31,058 |
23.1 |
1,636 |
5.6 |
生体情報モニター部門 |
12,914 |
9.8 |
11,625 |
8.6 |
△1,288 |
△10.0 |
治療装置部門 |
54,556 |
41.3 |
55,442 |
41.2 |
885 |
1.6 |
消耗品等部門 |
35,205 |
26.6 |
36,522 |
27.1 |
1,316 |
3.7 |
合計 |
132,098 |
100.0 |
134,648 |
100.0 |
2,549 |
1.9 |
当連結会計年度のセグメント別売上高は、次のとおりであります。
生体検査装置部門では、連結売上高は310億58百万円となりました。
生体情報モニター部門では、連結売上高は116億25百万円となりました。
治療装置部門では、連結売上高は554億42百万円となりました。
消耗品等部門では、連結売上高は365億22百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
|
2022年3月期 |
2023年3月期 |
増減 |
営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
23,111 |
23,137 |
25 |
投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△10,789 |
△14,210 |
△3,420 |
財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△4,832 |
△5,551 |
△718 |
換算差額(百万円) |
△23 |
391 |
414 |
現金及び現金同等物の増減額(百万円) |
7,466 |
3,768 |
△3,698 |
非連結子会社との合併に伴う現金及び現 金同等物の増加額(百万円) |
- |
140 |
140 |
現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) |
61,030 |
64,939 |
3,908 |
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、次のとおりであります。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比25百万円増のプラス231億37百万円となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益252億2百万円、減価償却費93億68百万円等です。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは前期比34億20百万円減のマイナス142億10百万円となりました。
主な内訳は、有形固定資産の取得による支出119億27百万円等です。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは前期比7億18百万円減のマイナス55億51百万円となりました。
主な内訳は、配当金の支払額52億53百万円等です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高と比較して39億8百万円増加し649億39百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
自己資本比率(%) |
74.1 |
73.7 |
72.0 |
76.7 |
78.8 |
時価ベースの自己資本比率(%) |
71.1 |
75.3 |
66.2 |
60.4 |
62.4 |
債務償還年数(年) |
0.1 |
0.1 |
0.1 |
0.1 |
0.1 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
301.6 |
512.5 |
554.5 |
621.2 |
619.9 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算定しております。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算定しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
生体検査装置部門 |
8,223 |
145.1 |
生体情報モニター部門 |
8,762 |
104.1 |
治療装置部門 |
3,226 |
99.2 |
消耗品等部門 |
7,996 |
128.8 |
合計 |
28,209 |
119.8 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
生体検査装置部門 |
15,333 |
84.6 |
生体情報モニター部門 |
2,698 |
110.2 |
治療装置部門 |
32,416 |
97.7 |
消耗品等部門 |
12,296 |
76.5 |
合計 |
62,745 |
89.9 |
c.受注実績
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
生体検査装置部門 |
31,058 |
105.6 |
生体情報モニター部門 |
11,625 |
90.0 |
治療装置部門 |
55,442 |
101.6 |
消耗品等部門 |
36,522 |
103.7 |
合計 |
134,648 |
101.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の財政状態は総資産が前連結会計年度末と比べて114億27百万円増加し、2,069億22百万円となりました。
これは、現金及び預金が39億8百万円増加、売掛金が19億77百万円増加、保険積立金が16億9百万円増加したことなどが主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末と比べて17億63百万円減少し、438億75百万円となりました。
これは、支払手形及び買掛金が17億58百万円減少したことなどが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べて131億90百万円増加し、1,630億47百万円となりました。
これは、利益剰余金が120億20百万円増加したことなどが主な要因であります。
この結果、自己資本比率は、78.8%(前連結会計年度末比2.1ポイント増)となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度の連結売上高は1,346億48百万円(前年同期比1.9%増)となりました。
連結営業利益につきましては240億93百万円(前年同期比6.1%増)、連結経常利益は250億81百万円(前年同期比7.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は172億78百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
国内では2025年に向けた医療提供体制の改革として、患者様の容態に応じた適切な医療を、地域において効果的かつ効率的に提供する体制を整備し、できるだけ早く社会に復帰し、安心して生活を送れるようにするための取り組みが進められております。
当連結会計年度においては、半導体不足に伴う部品調達難、エネルギー価格の高騰や急激な為替変動など、不安定な状況に加えて、引き続きコロナ禍における一定の行動制限の下での経済活動となりましたが、政府による医療提供体制の整備・構築を背景に、患者様や医療機関をご支援すべく現場を最優先に事業を展開いたしました。
逼迫する部品不足やコスト高に対しては設計変更、代替品の切り替えや調達ルートの多様化・拡大、また戦略的に在庫や原材料等を確保することで医療を止めないための取り組みを実施すると共に、医療ニーズの変化を捉える中で、自社製品を中心とした営業活動を展開した結果、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも計画を達成いたしました。
また研究開発や設備投資など優先度の高い分野へは積極的に投資を継続しつつ、感染予防のための時差勤務、在宅勤務を活用しながら、ITツール活用と対面によるハイブリッドな取り組みを行うなどコミュニケーションの多様化とデジタル化による生産性向上に向けて取り組む一方、優秀な人材の積極的採用や、全国の販売会社の新社屋の建設を含めた職場環境改善のための取り組みを実施するなど、組織力向上に注力いたしました。
医療業界を取り巻く環境が大きな転換期を迎えている中、新型コロナウイルスが医療改革を加速化、変化させる可能性がございますが、引き続き医療機器等の供給体制の確保に全力を尽くし、医療従事者の皆様の負担を軽減し、より効果的・効率的な医療サービスの提供や安全・安心で質の高い医療を実現するため、当社グループだからこそできるシステムソリューションを基軸に、さらなる基盤事業の強化に取り組んでまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは連結売上高、連結営業利益を中期経営計画上の重要な指標として位置付け、経営環境の変化に左右されない持続的成長の実現を目指しております。
定量的目標としては、2026年3月期の連結売上高1,400億円、連結営業利益240億円を目標としております。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①生体検査装置部門
心電計関連、血圧脈波検査装置、自動血球計数装置の売上が伸長し、連結売上高は310億58百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は48億91百万円(前年同期比18.4%増)となりました。また、資産は217億8百万円となり、前連結会計年度に比べ18億57百万円減少しました。
②生体情報モニター部門
モニタの連結売上高は116億25百万円(前年同期比10.0%減)、セグメント利益は20億92百万円(前年同期比5.2%増)となりました。また、資産は87億42百万円となり、前連結会計年度に比べ11億99百万円減少しました。
③治療装置部門
AED、人工呼吸器が減少しましたが、在宅医療向けレンタル事業の売上は伸張し、連結売上高は554億42百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益は124億49百万円(前年同期比8.5%増)となりました。また、資産は507億7百万円となり、前連結会計年度に比べ25億84百万円増加しました。
④消耗品等部門
消耗品等部門は、記録紙、ディスポーザブル電極や上記各部門の器械装置に使用する消耗品や修理、保守を含みます。
消耗品等部門の連結売上高は365億22百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は46億60百万円(前年同期比8.9%減)となりました。また、資産は256億87百万円となり、前連結会計年度に比べ15億93百万円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、資本効率を高めるべく創出したキャッシュ・フローを持続的な成長のための投資や各事業に係る運転資金の他、設備投資に回していくことで企業価値向上に努め、株主の皆様へ安定的な利益還元に必要な資金の確保、並びに強固な財務基盤の維持を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めております。
また、必要な運転資金及び設備投資資金などについては内部留保により大部分をまかなっております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は649億円となっております。
当連結会計年度末のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。