E34748 Japan GAAP
前期
33.7億 円
前期比
133.2%
株価
1,159 (04/25)
発行済株式数
5,122,300
EPS(実績)
-1.54 円
PER(実績)
--- 倍
前期
609.4万 円
前期比
100.0%
平均年齢(勤続年数)
34.2歳(3.2年)
従業員数
52人
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、「夢を応援する社会をつくる」ということをミッションに掲げ、当社(㈱Birdman)、連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社により構成されております。
主たる業務として、顧客の企業としてのブランド価値や商品・サービスのブランド価値を高めるため、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上等を図るためのソリューションを提供するマーケティング・トランスフォーメーション事業(以下、「MX事業」という。)及びコロナ禍で試行錯誤の続くエンターテインメント業界をアップデートするべく、当社グループの主力事業領域であるクリエイティブやデジタル・テクノロジーを駆使し、新進気鋭のアーティストやクリエイターと連携しながら新しいエンタメの形を創出することを目的としたEX事業を行っております。
「ブランド」は、差別化要因としてユーザーの意識の中に構築されるポジティブイメージであり、情報や視覚、接触、体験等を通じて蓄積される無形の資産であります。当社グループはそうした無形の資産であるブランドを顧客企業そのものや商品・サービスに関して構築するため、様々なサービスを内製化し、種々のソリューションサービスを提供しております。
また、当社グループは、顧客の顕在化したニーズだけではなく潜在的なニーズも引き出し、各ニーズに合うような様々なサービスを組み合わせた提案を行い、元請から下請に至る多段階構造ではなくワンストップでソリューションを提供することが可能となっております。さらに、各サービスの内製化により迅速な対応及び顧客へのコストメリットの創出が可能であります。その他、アジアを中心としたインバウンド・アウトバウンドに関するブランディングを行う「クロスボーダー・ブランディングサービス」があります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、MX事業及びEX事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
会社名 |
主な役割 |
分類 |
㈱Birdman |
[MX事業] ・実行まで見据えたデジタルコアな戦略立案や事業企画 ・広告キャンペーン及び戦略的PRの企画遂行 ・社会課題解決を目的としたコミュニケーション ・メタバース型バーチャルプラットフォームサービスの提供 ・SPサービス、PRサービス、クリエイティブサービス等の提供 [EX事業] ・アーティストのマネジメント及びプロデュース ・マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営 ・ファンクラブ運営 ・デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信 |
当社 |
㈱Entertainment Next |
[EX事業] ・アーティストのマネジメント及びプロデュース ・マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営 ・ファンクラブ運営 ・デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信 |
連結子会社 |
北京伊藤商貿有限公司 |
[MX事業] ・中国進出を目指す日本企業、日本進出を目指す中国企業に向けたクロスボーダー・コンサルティングサービスの提供 |
持分法適用関連会社 |
主要サービスの具体的な内容は、次のとおりであります。
(1)SPサービス
SPサービスは、商品やサービスの売上の拡大を目的とした一般消費者の認知度・購買意欲の向上等、顧客企業が抱える課題解決のための各種ソリューションを提供しております。具体的には、プレゼントキャンペーンや他商品とのタイアップ施策等の店頭プロモーションの企画・制作、試供品等の配布により需要を喚起するサンプリング、ソーシャル・ネットワーキング・サービス・デジタルコンテンツ等と連動したキャンペーンやイベントの企画・運営、テレビCMの制作及びそれに伴うタレント等のキャスティングの企画・交渉・手配等、顧客企業のニーズに合わせ様々なソリューションを提供しております。
(2)PRサービス
PRサービスでは、顧客企業の商品・サービスがメディアに記事・ニュースとして取り上げられ消費者の注目を集めるよう、商品やサービスのPR戦略の企画立案から携わり、メディアプロモート、PRイベントの実施・運営等を行っております。従前、消費者はテレビCMから多くの情報を得ておりましたが、現在はスマートフォンの普及等によりテレビCM以外のインターネット等のメディアから得る情報量が大幅に増加しております。そのため当社のPRサービスでは、顧客企業の商品・サービスの認知度や消費者の購買意欲を向上させるために、テレビCMだけに偏ることなく、新聞、Webサイト、雑誌、ラジオ等様々な媒体へアプローチする提案を行っております。
(3)クリエイティブサービス
当社のクリエイティブサービスは、顧客企業のブランドイメージや商品・サービスの強みをキャッチコピーやロゴ・マーク等により具現化することで、消費者に選ばれるブランドづくりを支援しております。具体的にはマーケティング・ブランディング戦略の策定から、CI(※1)、VI(※2)の立案、ホームページ等Webサイトの企画・制作、コピーライティング、ポスター・グラフィックの企画・制作等を行い、企業や商品・サービスのイメージを視覚的に印象付けることを行っております。
(※1)CIとはコーポレート・アイデンティティの略で、企業が自社の理念や特性をロゴやキャッチコピー等により明確にすることで、企業内外に統一したイメージをつくり、企業の存在価値を高める企業戦略のことであります。
(※2)VIとはビジュアル・アイデンティティの略で、マークやロゴをはじめ、名刺、封筒、Webサイト等により企業理念・ビジョン、商品の価値等を可視化し社会に伝える企業戦略であり、CIを構成する要素の一つであります。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
※画像省略しています。
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、MX事業は、顧客ニーズに応じて複数のサービスを組み合わせて提供をしており、サービスごとに売上高や売上総利益率は大きく異なっているため、売上総利益の確保を重視しております。例えば、テレビCM枠の購入やタレントのキャスティング等の外注を要するテレビCM案件は、売上高は大きいものの、利益率が比較的低くなる傾向にあります。
また、EX事業は、アーティストのマネジメント及びプロデュース、マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営、ファンクラブ運営、さらには、デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信等のサービスを提供しており、同様にサービスごとに売上高や売上総利益率は大きく異なっているため、売上総利益の確保を重視しております。
以上より、当社グループは、売上総利益の確保のためにMX事業においては、案件利益率の向上やクリエイターの稼働管理の徹底、EX事業においては、マーチャンダイジング及びツアーやイベントの利益率改善を推進しております。
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化や急速な為替変動により、依然として景気の先行きが不透明な状況が続きましたが、新型コロナウイルス感染症の感染者数の減少に伴い、社会経済活動が正常化に向かっていくことが期待され、国内外におけるライブの活性化が見込まれております。
このような状況下において、マーケティング・トランスフォーメーション事業(以下、「MX事業」という。)では、案件獲得能力の組織的強化、各案件の収益性向上及び社員の生産性向上に取り組みました。また、現在大型案件の競合プレゼンにおける案件獲得率は高い状況にあり、組織として継続して案件を獲得していくため、事業部を横断してナレッジを共有することで、案件を通じた社員の教育等にも取り組んでおります。
エンターテインメント・トランスフォーメーション事業(以下、「EX事業」という。)では、2023年4月9日開催の宮城・仙台サンプラザホール公演を皮切りに、2023年5月12日開催の大阪・大阪城ホール公演まで、全国7都市11公演となったホールアリーナツアー「7ORDER LIVE TOUR 2023 DUAL」の追加公演を、2023年6月3日と4日に武蔵野の森総合スポーツプラザで開催しました。
EX事業を構成する当社100%子会社の株式会社Entertainment Nextでは、日本発・韓国を中心としたアジアで世界を眺望し飛躍するアーティストが一堂に会する国内最大級のフェスティバル「KROSS vol.1-kpop masterz-」を2023年1月2日にバンテリンドームナゴヤで初開催しました。また、2023年2月25日と26日には、有明アリーナで「KROSS vol.2」を開催し、2023年4月1日と2日には、幕張メッセ国際展示場展示ホールで「MBC IDOL RADIO LIVE in JAPAN」を開催しました。
また、当社グループ一丸となって準備を進めていた韓国の夏を代表する大型音楽フェス「WATERBOMB」の日本版「WATERBOMB JAPAN 2023」を、2023年7月22日と23日に名古屋、7月29日と30日に東京でそれぞれ開催しました。
以上のとおり、新規事業のエンターテインメント領域に投資を継続することにより、売上高や利益のみならず、ナレッジやIPの獲得を進めてまいります。
上記の影響もあり、当社グループとして過去最高の売上高を更新しました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は4,484,483千円、営業利益は56,006千円、経常利益は42,997千円、親会社株主に帰属する当期純損失は7,863千円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.MX事業
MX事業では、顧客の企業としてのブランド価値や商品・サービスのブランド価値を高めるべく、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上等を図るためのソリューションを提供しております。そのため、顧客の顕在化したニーズだけではなく潜在的なニーズも引き出し、各ニーズに合うような様々なサービスを組み合わせた提案を行い、元請から下請に至る多段階構造ではなくワンストップでソリューションを提供し、既成概念を打ち破るクリエイティブとビジネスソリューション、それらを実現するテクノロジーを駆使したアイデアを実装していきます。MX事業では、コンサルティング会社・広告会社・PR会社等縦割りで進めていたビジネスを内製化により一気通貫することで、迅速な対応及び顧客へコストメリットを創出することができ、企業や社会の挑戦に伴走します。
なお、売上高は1,787,944千円、セグメント利益は213,697千円となりました。
b.EX事業
EX事業とは、エンターテインメント・トランスフォーメーション事業の略語で、エンターテインメント業界をアップデートするべく、当社グループの主力事業領域であるクリエイティブやデジタル・テクノロジーを駆使し、新進気鋭のアーティストやクリエイターと連携しながら新しいエンタメの形を創出する事業であります。わが国においては、通信やデジタル・テクノロジーの発達で、リアル空間からデジタル空間をストレスなく、シームレスに行き来できるようになってきており、新しいエンターテインメントの形や次世代のエンターテイナーが次々と生まれようとしております。このような状況下において、当社グループが従来から有するブランディング・広告プロモーションやデジタル・テクノロジーの知見を駆使して、型にとらわれずジャンルレスに生きる次世代アーティスト・クリエイターがファンとの新たなコミュニケーションや関係を構築でき、スターになるためのプラットフォームを実現します。
なお、売上高は2,696,539千円、セグメント利益は173,176千円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は2,912,285千円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,196,856千円、売掛金348,370千円、前渡金398,209千円、立替金487,965千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,399,730千円となりました。主な内訳は、短期借入金413,000千円、1年内返済予定の長期借入金321,473千円、契約負債590,608千円、長期借入金749,143千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は512,554千円となりました。主な内訳は、資本金397,905千円、資本剰余金387,905千円、利益剰余金△278,935千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,196,856千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、157,299千円の支出となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の減少額295,179千円、前渡金の増加額372,304千円、前払費用の増加額129,487千円、立替金の増加額487,543千円、契約負債の増加額590,608千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、35,737千円の収入となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9,983千円、有形固定資産の売却による収入30,091千円、事業譲受による支出15,000千円、敷金の回収による収入32,559千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、612,938千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の純増加額239,000千円、長期借入れによる収入600,000千円、長期借入金の返済による支出235,969千円などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
MX事業 |
1,449,805 |
- |
499,327 |
- |
EX事業 |
- |
- |
- |
- |
合計 |
1,449,805 |
- |
499,327 |
- |
(注)EX事業は、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
MX事業 |
1,787,944 |
- |
EX事業 |
2,696,539 |
- |
合計 |
4,484,483 |
- |
(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
㈱ローソンエンタテインメント |
1,063,288 |
23.7 |
㈱ウエス |
717,451 |
16.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。
また、当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
売上高は4,484,483千円となりました。これは主に全国7都市11公演となった7ORDERのホールアリーナツアー「7ORDER LIVE TOUR 2023 DUAL」の開催及び、日本発・韓国を中心としたアジアで世界を眺望し飛躍するアーティストが一堂に会する国内最大級のフェスティバル「KROSS vol.1-kpop masterz-」、「KROSS vol.2」や、「MBC IDOL RADIO LIVE in JAPAN」の開催に伴うものであります。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は3,763,718千円となりました。また、売上総利益は720,765千円となりました。これは主に大型案件の受注に係る外注費が発生したこと及び、ホールアリーナツアーの開催に伴い発生する会場や演出等に要する費用が当初の想定よりも高額となったこと等に伴うものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は664,758千円となりました。その主な内訳は、給与手当116,806千円、役員報酬86,700千円、業務委託費77,058千円であります。
この結果、営業利益は56,006千円となりました。
(経常利益)
営業外収益は2,659千円となりました。また、営業外費用は15,668千円となりました。
この結果、経常利益は42,997千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、現在の事業環境及び業績動向を踏まえ、繰延税金資産を全額取り崩したことにより7,863千円となりました。
b.財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、売上原価並びに販売費及び一般管理費等の営業費であります。売上原価の主な内容は、原価部門における外注費及び労務費であります。販売費及び一般管理費の内訳の主な内容は、人件費、業務委託費及び地代家賃であります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。