E02158 Japan GAAP
前期
317.9億 円
前期比
105.1%
株価
758 (07/16)
発行済株式数
14,400,000
EPS(実績)
116.74 円
PER(実績)
6.49 倍
前期
634.9万 円
前期比
103.5%
平均年齢(勤続年数)
42.7歳(17.3年)
従業員数
513人(連結:879人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社5社で構成され、熱交換器、燃料タンク及びプレス板金製品の製造販売を主な事業内容とし、更にこれらに付帯関連するサービス事業等を行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の当社グループ(当社及び連結子会社)の主要市場でありますトラック市場におきましては、半導体不足やその他サプライチェーンの混乱が収束し、日本市場においては需要が堅調に推移しました。
また、産業・建設機械市場におきましては、中国での需要が落ち込みましたが、米国や欧州を中心とした需要の増加に支えられ、堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループにおいて、日本ではサプライチェーンの正常化に伴い当社製品の需要が引き続き堅調に推移し、前連結会計年度に比べ売上は増加しました。一方、海外において、中国では年初から景気の足踏みがみられ、需要の落ち込みに回復は見られず、前連結会計年度に比べ売上は減少しました。東南アジア地域のタイ・インドネシアにおいても、金利上昇やローン規制強化等の影響から商用車を含む自動車販売市場の不調が続き、前連結会計年度に比べ売上は減少しました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ16億15百万円(5.1%)増加し334億1百万円となりました。
利益面におきましては、材料や調達部品の値上げなどによる原価上昇は続いているものの、生産効率化及び固定費削減活動を推進した結果、営業利益は5億74百万円(69.8%)増加し13億97百万円となり、経常利益は6億99百万円(82.4%)増加し15億48百万円となりました。また、前連結会計年度に発生したリコールに伴う費用に対し、当連結会計年度に調達先から補償金を受け取る合意が成立したこと及び繰延税金資産を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は23億99百万円改善し16億81百万円となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
・日本
売上高(セグメント間の内部売上高を含む) |
266億16百万円 |
(前連結会計年度は244億55百万円) |
セグメント利益 |
8億21百万円 |
(前連結会計年度は13百万円) |
・中国
売上高(セグメント間の内部売上高を含む) |
67億13百万円 |
(前連結会計年度は72億20百万円) |
セグメント利益 |
2億43百万円 |
(前連結会計年度は4億61百万円) |
・アジア
売上高(セグメント間の内部売上高を含む) |
36億8百万円 |
(前連結会計年度は37億86百万円) |
セグメント利益 |
3億45百万円 |
(前連結会計年度は3億15百万円) |
b.財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、316億28百万円と前連結会計年度末に比べ24億60百万円の増加となりました。
当連結会計年度末における負債は、97億25百万円と前連結会計年度末に比べ2億93百万円の減少となりました。
当連結会計年度末における純資産は、219億2百万円と前連結会計年度末に比べ27億53百万円の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ37百万円減少し、51億76百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、13億43百万円(前期比61.6%減)となりました。これは主に売上債権の増加17億89百万円、税金等調整前当期純利益17億43百万円、減価償却費14億37百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、12億61百万円(前期比38.8%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10億67百万円、定期預金の預入による支出1億77百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、3億11百万円(前期比92.2%減)となりました。これは主に配当金の支払1億59百万円、非支配株主への配当金の支払1億14百万円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
日 本 |
24,707,080 |
109.3 |
中 国 |
4,130,540 |
89.9 |
アジア |
3,611,965 |
95.7 |
合 計 |
32,449,586 |
104.7 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当社グループは、各納入先の生産計画に基づき見込み生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
日 本 |
25,742,194 |
109.7 |
中 国 |
4,053,032 |
89.4 |
アジア |
3,605,776 |
95.2 |
合 計 |
33,401,003 |
105.1 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
いすゞ自動車株式会社 |
15,063,901 |
47.4 |
15,784,190 |
47.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態の分析
・資産
当連結会計年度末における総資産は、316億28百万円と前連結会計年度末に比べ24億60百万円の増加となりました。
また、流動資産は198億89百万円と前連結会計年度末に比べ17億38百万円の増加となり、固定資産は117億39百万円と前連結会計年度末に比べ7億21百万円の増加となりました。
流動資産増加は主として、原材料及び貯蔵品が3億43百万円減少したものの、電子記録債権が19億2百万円、現金及び預金が1億75百万円増加したこと等によるものです。
固定資産増加は主として、有形固定資産が1億86百万円減少したものの、投資有価証券が4億97百万円、退職給付に係る資産が4億49百万円増加したこと等によるものです。
・負債
当連結会計年度末における負債は、97億25百万円と前連結会計年度末に比べ2億93百万円の減少となりました。
また、流動負債は84億90百万円と前連結会計年度末に比べ2億73百万円の減少となり、固定負債は12億34百万円と前連結会計年度末に比べ20百万円の減少となりました。
流動負債減少は主として、電子記録債務が2億22百万円、その他流動負債が1億85百万円増加したものの、特別クレーム損失引当金が3億29百万円、支払手形及び買掛金が2億88百万円、営業外電子記録債務が1億54百万円減少したこと等によるものです。
固定負債減少は主として、その他の固定負債が1億32百万円増加したものの、退職給付に係る負債が1億6百万円、繰延税金負債が46百万円減少したこと等によるものです。
・純資産
当連結会計年度末における純資産は、219億2百万円と前連結会計年度末に比べ27億53百万円の増加となりました。
純資産増加は主として、親会社株主に帰属する当期純利益16億81百万円の計上及び利益剰余金の配当1億59百万円との純額で利益剰余金が15億21百万円、為替換算調整勘定が4億37百万円、退職給付に係る調整累計額が3億52百万円、その他有価証券評価差額金が3億14百万円、非支配株主持分が1億27百万円増加したこと等によるものです。
b.経営成績の分析
・売上高
日本ではサプライチェーンの正常化に伴い当社製品の需要が引き続き堅調に推移し、前連結会計年度に比べ売上は増加しました。一方、海外において、中国では年初から景気の足踏みがみられ、需要の落ち込みに回復は見られず、前連結会計年度に比べ売上は減少しました。東南アジア地域のタイ・インドネシアにおいても、金利上昇やローン規制強化等の影響から商用車を含む自動車販売市場の不調が続き、前連結会計年度に比べ売上は減少しました。この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ16億15百万円(5.1%)増加し334億1百万円となりました。
・売上原価、販売費及び一般管理費
材料や調達部品の値上げなどによる原価上昇は続いているものの、生産効率化及び固定費削減活動を推進しました。この結果、売上原価は、288億87百万円(前連結会計年度は280億33百万円)、販売費及び一般管理費は、31億15百万円(前年同期は29億29百万円)となりました。
・営業利益
上記の結果、69.8%増の13億97百万円(前連結会計年度は8億23百万円)となりました。
・営業外収益、営業外費用
営業外収益は、2億29百万円(前連結会計年度は2億47百万円)となり、営業外費用は、78百万円(前連結会計年度は2億21百万円)となりました。
・経常利益
上記の結果、82.4%増の15億48百万円(前連結会計年度は8億49百万円)となりました。
・特別利益、特別損失
特別利益は、前連結会計年度に発生したリコールに伴う費用に対し、当連結会計年度に調達先から補償金を受け取る合意が成立したこと等により、3億57百万円(前連結会計年度は0百万円)となり、特別損失は、固定資産除却損等により、1億62百万円(前連結会計年度は9億50百万円)となりました。
・法人税等
法人税等は、当社において現時点での将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収可能性が見込まれる部分について繰延税金資産を計上したこと等により、△68百万円(前連結会計年度は4億85百万円)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益又は当期純損失
上記の結果、16億81百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前連結会計年度は7億18百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益性を重視する観点から「売上高営業利益率」を経営指標としており、中期的な目標数値を2025年度5%とし、持続的な成長を目指して参ります。
今後、市場環境の変化に順応した施策を実行し、xEV、FCVを含む新エネルギー車(NEV)対応商品の開発、既存環境対応製品を主とした熱交換器製品の新規顧客開拓による売上高の拡大、当社グループで連携した原価低減活動を推進し、持続的な成長の実現に向けて取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本政策につきましては、企業体質の強化や将来の事業展開に備えるため内部留保の充実等を勘案しつつ、株主に対する安定的な配当を継続することを基本としています。
内部留保につきましては、不測の事態に備えるための十分な額を勘案しつつ、次世代製品開発を始めとした事業戦略を実践し、中期経営計画である「TRS Vision-2025」に向けた目標を加速していくために、今後も相当程度の継続投資を行っていく予定であります。
当連結会計年度の設備投資については、ラジエーター製造設備・EGRクーラー製造設備等の新設・更新、現有設備の改修・更新、生産性の向上及び次世代製品開発を目的とした設備投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は10億67百万円となりました。
これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は51億76百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。