E02825 Japan GAAP
前期
775.2億 円
前期比
111.5%
株価
1,954 (04/25)
発行済株式数
9,140,000
EPS(実績)
110.92 円
PER(実績)
17.62 倍
前期
753.2万 円
前期比
94.2%
平均年齢(勤続年数)
39.3歳(14.8年)
従業員数
285人(連結:777人)
当企業集団は、当社、子会社20社及び関連会社7社で構成され、各種繊維製品の売買及び輸出入を主たる業務として事業を行っております。その概要図は下記のとおりであります。
※画像省略しています。
(注)1.上記概要図の※は連結子会社であります。
2.上記概要図の※2は持分法適用会社であります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の度重なる拡大の影響を受けながらも、行動制限が緩和されたことにより経済活動は正常化に向かいました。しかし、エネルギー価格の上昇とそれに伴う原材料価格や物流価格の高騰、世界的な金融引締めによる急速な円安の進行、そしてロシアによるウクライナ侵攻の長期化による世界的な景気後退懸念に物価の上昇と人手不足による人件費の高騰などが加わり先行き不透明な状況が続いております。
当社グループはこのような厳しい環境のもと、3ヵ年の中期経営計画「MAKE A DREAM,1+∞」の最終年度を迎え、4つの重点方針である「経営体制の高度化」、「事業ポートフォリオの最適化」、「次世代事業の創出」、「サスティナビリティの着実な実行」の総仕上げに向け、経営組織体制の強化、優良取引先との取り組み深耕、ブランドビジネスの推進に尽力し、なかでもサスティナビリティに関しては、YAGIthical(ヤギシカル)と名付けたエシカル活動を積極的に行うとともに市場で需要が高まっている環境配慮型商材の開発、ブランディング、販売活動をグループ全体で展開してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態及び経営成績の状況
(ア)財政状態
当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末と比べ8,324,972千円増加し、73,027,118千円となりました。流動資産は前連結会計年度末と比べ7,242,306千円増加し56,452,877千円、固定資産は前連結会計年度末と比べ1,082,666千円増加し16,574,241千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比べ7,197,829千円増加し、36,750,515千円となりました。流動負債は前連結会計年度末と比べ5,477,457千円増加し27,993,959千円、固定負債は前連結会計年度末と比べ1,720,372千円増加し8,756,556千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末と比べ1,127,142千円増加し、36,276,603千円となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の売上高は86,422,205千円(前期比11.5%増)、営業利益は1,943,624千円(前期比72.6%増)、経常利益は1,952,573千円(前期比43.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,013,800千円(前期比176.6%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、各セグメントの経営成績につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
[マテリアル事業]
合成繊維販売は、原料価格や電気料金が値上がりし、生産・加工スペースの確保に加え、川下への価格転嫁に苦戦をしました。しかし自社加工糸に関してはユーザーとの取り組みが深耕することで堅調に推移し、またインテリア向け原料、高付加価値原料販売も比較的安定した動きとなりました。
天然繊維販売は、綿糸価格の高騰が続いておりましたが後半は相場が下落に転じたため商況が鈍化し非常に苦戦を強いられました。オーガニック糸に関してはレギュラー糸との価格差が益々開き、需要が懸念されましたが比較的安定した動きとなりました。
この結果、売上高は32,958,627千円(前期比19.8%増)、セグメント利益は336,291千円(前期比32.8%減)となりました。
[アパレル事業]
原料価格の上昇、燃料費の高騰と世界的なコンテナ不足に伴う物流経費の上昇、円安基調といった生産面における”三重苦”に加え、前半は中国やベトナムでのロックダウンによるコロナ対策の影響で苦戦が続きましたが、徐々にコロナ禍の影響が収まり後半はファッションにおいても消費意欲は回復基調となりました。
逆に巣ごもり需要により比較的健闘していた通販向けビジネスに反動が見られました。なお、種々要因によるコスト上昇に加え、一部で人手不足による人件費アップのために、川下段階では商品上代を上げる風潮にあり、当事業が関わる川上、川中段階もその影響で売上が回復基調となりました。
この結果、売上高は36,867,806千円(前期比4.7%増)、セグメント利益は1,803,589千円(前期比90.2%増)となりました。
[ブランド・ライフスタイル事業]
ブランド品を扱う事業では、主力のダウンジャケットがシーズン前から実需期にわたり好調に推移しました。他の商品アイテムについては、前半は苦戦しましたが年明けからインバウンド需要が徐々に増えたことで回復基調となりました。寝装資材やダストコントロール商材を扱うライフスタイル事業では、高い衛生対策ニーズに対応した商品を迅速に供給できたことにより、好調に推移しました。
この結果、売上高は18,543,896千円(前期比14.5%増)、セグメント利益は1,344,848千円(前期比69.6%増)となりました。
[不動産事業]
賃貸事業において新型コロナウイルス感染症の影響から一定の回復が見られ、売上高は778,769千円(前期比12.9%増)、セグメント利益は450,303千円(前期比18.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入れによる収入等により、前連結会計年度末に比べ、4,167,883千円(61.9%)増加し、当連結会計年度末には10,901,389千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により資金は1,087,140千円増加しました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により資金は1,061,740千円減少しました。これは主に関係会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により資金は3,755,532千円増加しました。これは主に長期借入れによる収入によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(ア)生産実績
生産金額は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(イ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
|
自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 |
||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
マテリアル事業 |
32,958,627 |
119.8 |
アパレル事業 |
36,867,806 |
104.7 |
ブランド・ライフスタイル事業 |
18,543,896 |
114.5 |
不動産事業 |
778,769 |
112.9 |
合計 |
89,149,099 |
112.0 |
(ウ)仕入実績
仕入高は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(エ)成約実績
成約高と売上高との差額は僅少であるため、記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ア)経営成績等
a.財政状態
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ7,242,306千円増加し、56,452,877千円となりました。これは、現金及び預金が増加したことが主な要因であります。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,082,666千円増加し、16,574,241千円となりました。これは、投資有価証券が増加したことが主な要因であります。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ5,477,457千円増加し、27,993,959千円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が増加したことが主な要因であります。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ1,720,372千円増加し、8,756,556千円となりました。これは、長期借入金が増加したことが主な要因であります。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,127,142千円増加し、36,276,603千円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益が1,013,800千円計上されたことが主な要因であります。
b.経営成績
営業損益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ817,567千円増加し、1,943,624千円となりました。これは、売上総利益が2,800,222千円増加したことが主な要因であります。
営業外損益
営業外収益は、受取補償金の減少等により前連結会計年度に比べ133,981千円減少し、541,550千円となりました。
営業外費用は、持分法による投資損失の計上等により前連結会計年度に比べ88,266千円増加し、532,600千円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ595,318千円増加し、1,952,573千円となりました。
特別損益
特別利益は、貸倒引当金戻入額236,555千円の計上等により272,727千円となりました。
特別損失は、抱合せ株式消滅差損344,922千円の計上等により553,213千円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ659,937千円増加し、1,672,087千円となりました。
(イ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体及び分野別の経営成績の現状
当連結会計年度の事業全体及び分野別の経営成績に対する認識及び分析等につきましては、「[経営成績等の状況の概要]の(イ)経営成績」に記載のとおりであります。
b.当連結会計年度の経営計画の達成状況
2023年3月期 (百万円) |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主 に帰属する 当期純利益 |
計 画 |
79,000 |
2,000 |
2,200 |
1,100 |
実 績 |
86,422 |
1,943 |
1,952 |
1,013 |
計 画 比 |
7,422 (9.3%) |
△56 (△2.8%) |
△247 (△11.2%) |
△86 (△7.8%) |
上記の表の計画は、2022年5月11日に公表した、連結業績予想の数値であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「[経営成績等の状況の概要]の②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(イ)契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
年度別要支払額(千円) |
||||
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
短期借入金 |
4,433,176 |
4,433,176 |
- |
- |
- |
長期借入金 |
9,600,000 |
3,200,000 |
1,400,000 |
5,000,000 |
- |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
また、当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金・リース契約等に対する債務保証であります。保証した借入金・リース契約等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2023年3月31日現在の債務保証額は、35,304千円であります。
(ウ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入金により資金調達することにしております。また、国内子会社とのグループファイナンスの実施などにより、グループとしての資金効率を高めるようにしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用された重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。この点、当社グループは、過去の実績や状況等を勘案し、合理的と判断される見積り及び予測を継続的に行っておりますが、実際の結果については、これらの見積りと異なる場合があります。
ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。