E02836 Japan GAAP
前期
72.1億 円
前期比
101.7%
株価
1,471 (04/24)
発行済株式数
1,470,000
EPS(実績)
85.12 円
PER(実績)
17.28 倍
前期
388.9万 円
前期比
100.7%
平均年齢(勤続年数)
44.7歳(15.1年)
従業員数
137人(連結:146人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、ムラキ株式会社(当社)及び子会社3社により構成されています。
当社グループの事業に係わる位置づけは、次の通りであります。
事業の種類別 セグメントの名称 |
事 業 の 内 容 |
会 社 名 |
カーケア関連商品販売 |
自動車補修部品、自動車ケミカル、サービスステーション備品、販売促進物ギフト、自動車内小物等の販売 |
当社、株式会社ミツワ商会 |
その他 |
自動車ボディメンテナンス関連資材・機材の販売等、看板・チラシ等の販促物の企画・製作 |
株式会社テックコーポレーション |
グループ会社の社員教育、金融事業 |
ムラキ協力事業協同組合 |
以上の当社グループについて図示すると次の通りであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う規制が緩和され経済活動に回復の動きは見られたものの、資源価格の高騰や為替の影響、地政学的リスクの高まり等から、依然として先行き不透明なまま推移いたしました。
当社グループの主力販売商品であるカーケア関連商品の販売先であるサービスステーション(略称:SS)業界におきましては、燃料価格の高止まりに加え、光熱費の増加や原材料価格の上昇による商品の値上げ等により生活費への負担が増加し、ユーザーの節約志向は一段と高まりを見せており、燃料以外であるカーケア関連商品への購買意欲は引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような環境のもと、当社グループは引き続き新型コロナウイルスの感染予防及び感染拡大防止策に努めながら、営業活動を継続してまいりました。カーケア関連商品の売上につきましては上記の要因から、主力商品であるワイパーブレードは前年を下回りましたが、その他の主力商品につきましては数量こそ前年並みまたは前年を下回ったものの、価格改定により売上高は前年を上回りました。SS販促物であるノベルティ関連商品は大手得意先のイベント廃止等により前年を下回りました。快適新空間の「店頭告知看板」等は安定した受注により前年並みに推移し、洗車関連商品は引き続き高付加価値洗車を中心に好調に推移いたしました。エコタイヤを中心としたタイヤ関連は値上げ前の駆け込み需要が発生したこともあり好調に推移し、アドブルー(ディーゼルエンジン車の有害排出ガスを浄化するシステムで使用される尿素水)も環境対策の高まりから引き続き安定した売り上げとなりました。売上総利益につきましては、物流システムによる効率的な仕入コントロールにより、前年を上回りました。販売費及び一般管理費につきましては、値上げにより水道光熱費が増加したものの、CO₂削減を目的とした燃費管理等を徹底したこともあり、車両燃料費は燃料価格高騰の中においても前年を下回りました。また、効率営業による人員配置は人件費、その他の費用を抑え利益を確保いたしました。環境に配慮した活動及び商品の展開は今後も引き続き進めてまいります。
コロナ禍により営業活動が制限される中、従来の当社ビジネスの基軸である基本営業を持続し、市場変化に柔軟に対応したことにより利益を確保することができました。今後も引き続き「基本営業」を基軸とした営業活動を徹底し、自動車業界、石油業界の市場変化に素早く対応できる営業体制を石油元売会社との連携を深めながら構築してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高 7,334百万円(前年同期比 1.7%増)、営業利益 193百万円(前年同期比 42.9%増)、経常利益 217百万円(前年同期比 38.9%増)、法人税等 92百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は 125百万円(前年同期比 22.1%増)となりました。
また、当社グループは、カーケア関連商品販売事業を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ 96百万円増加し、当連結会計年度末には 1,453百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は 252百万円(前年同期は 126百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益 217百万円、棚卸資産の減少 13百万円、仕入債務の増加 25百万円、売上債権の減少 21百万円、未払消費税等の増加8百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1百万円(前年同期は 9百万円の支出)となりました。これは主に貸付けによる支出2百万円、貸付金の回収による収入3百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は 156百万円(前年同期は 268百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出 127百万円、配当金の支払額 28百万円等によるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当社グループは、カーケア関連商品販売を主たる事業としているため、生産及び受注の実績に代えて、仕入の実績を事業ごとに記載します。
事業の名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
カーケア関連商品販売 |
5,691,867 |
101.4 |
その他 |
138,795 |
109.1 |
合計 |
5,830,663 |
101.5 |
(注)上記の金額は、事業内の取引及び事業間の取引については、相殺消去しておりません。
なお、「カーケア関連商品販売事業」の商品区分別仕入実績は、次の通りであります。
商品区分別 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
自動車補修部品 |
2,111,545 |
103.3 |
自動車ケミカル |
1,743,619 |
106.3 |
自動車用品 |
200,449 |
94.7 |
自動車車内小物 |
49,596 |
53.5 |
SS備品 |
1,157,003 |
100.9 |
冷暖房用品 |
105,790 |
125.5 |
販促ギフト |
207,052 |
77.5 |
店装器具 |
116,809 |
91.4 |
合計 |
5,691,867 |
101.4 |
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業ごとに記載します。
事業の名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
カーケア関連商品販売 |
7,318,355 |
101.5 |
その他 |
15,863 |
1,003.6 |
合計 |
7,334,219 |
101.7 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
ENEOSトレーディング株式会社 |
868,335 |
12.0 |
902,437 |
12.3 |
アポロリンク株式会社 |
749,445 |
10.4 |
716,809 |
9.8 |
なお、「カーケア関連商品販売事業」の商品区分別及び地区別販売実績は、次の通りであります。
商品区分別販売実績
商品区分別 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
自動車補修部品 |
2,776,144 |
102.4 |
自動車ケミカル |
2,241,831 |
107.4 |
自動車用品 |
271,780 |
97.8 |
自動車車内小物 |
61,604 |
56.6 |
SS備品 |
1,476,124 |
100.5 |
冷暖房用品 |
121,714 |
114.1 |
販促ギフト |
236,884 |
76.4 |
店装器具 |
148,290 |
91.3 |
合計 |
7,334,374 |
101.4 |
(注)上記の金額は、事業内の取引を含んでおります。
地区別販売実績
地区別 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
北海道地区 |
北海道 |
489,162 |
105.9 |
東北地区 |
青森、岩手、宮城、山形、福島 |
879,363 |
99.6 |
北関東地区 |
栃木、茨城、群馬、埼玉 |
1,481,458 |
101.3 |
南関東地区 |
千葉、神奈川、静岡、山梨 |
1,645,105 |
101.8 |
東京地区 |
東京 |
627,814 |
100.0 |
北陸・信越地区 |
新潟、富山、石川 |
404,655 |
92.0 |
東海地区 |
愛知、三重 |
656,030 |
101.9 |
近畿地区 |
大阪、兵庫 |
231,004 |
101.2 |
中国・四国地区 |
広島、香川、愛媛 |
380,232 |
101.2 |
九州地区 |
福岡、佐賀、大分、宮崎、鹿児島 |
539,547 |
109.1 |
合計 |
7,334,374 |
101.4 |
(注)上記の金額は、事業内の取引を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績は売上高 7,334百万円(前年同期比 1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 125百万円(前年同期比 22.1%増)の増収増益となりました。当社グループの売上高は、99%がSSへのカーケア関連商品販売によるもので、当社の主力商品であるオイルエレメント、洗車機洗剤、ワイパーブレード、バッテリー、エアコン関連商品等の販売量は天候、石油元売会社及びSSの施策によって影響を受けます。また、燃料価格、物価の変動も、カーケア関連商品の販売量に影響します。当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の拡大及び燃料価格の高騰、物価高によるユーザーの節約志向により主力商品は一部計画を下回ったものの、高付加価値洗車を含む洗車関連、環境対策商品、タイヤ等の順調な推移により、売上高は前年を上回りました。また、物流システムによる効率的な仕入コントロールにより、売上総利益も前年を上回りました。
業界全体といたしましては、燃料価格の高騰、物価高に加え、低燃費車の普及によりSSでの燃料販売は低調であったものの、政府による燃料補助金により利益が確保できる価格体系を維持できたことから、燃料以外での利益確保への取り組みは将来に向けた経営多角化への模索に注力され、従来のカーケア収益という分野においては、コロナ禍や物価高、人員不足等の問題で取り組みが先送りされている状況が続きました。そのような中でも、高付加価値洗車を含めた洗車関連については、SSにおいて当期も大きな収益源となっております。当社グループは「カーケア収益の提案」を再度強化して、車両点検によるユーザーの安全確保とSSの更なる収益確保により当社グループの業績向上を目指してまいります。
今後の動向といたしましては、構造的需要減は続くものの、SSの経営多角化、カーケア収益への取り組み拡大等により、経営環境の厳しい中においても一定の市場は構築できるものと認識しております。当社グループの営業方針である基本営業の徹底とカーケア収益向上の提案を続けながら、顧客との接点(取引)の維持・拡大を目指してまいります。SS経営の多角化につきましても、当社グループとのシナジーを生み出す提案を行うことにより、成長戦略につなげてまいります。
また、当社グループの持続的成長には一人ひとりのスキルの向上が必要不可欠であることから、多様性(ダイバ-シティ)を重視し外的・内的・組織的といった3つの側面から、人材育成においても注力してまいります。
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ 26百万円増加の 3,858百万円(前連結会計年度末は 3,832百万円)となりました。
流動資産は、2,777百万円(前連結会計年度末は 2,722百万円)となりました。これは主に現金及び預金が 96百万円増加し、受取手形が 28百万円減少したこと、商品及び製品が 13百万円減少したこと等によるものです。
固定資産は、1,081百万円(前連結会計年度末は 1,110百万円)となりました。これは主に有形固定資産が6百万円減少し、無形固定資産が4百万円減少したこと及び投資その他の資産が 16百万円減少したことによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 69百万円減少の 1,417百万円(前連結会計年度末は 1,487百万円)となりました。
流動負債は、1,073百万円(前連結会計年度末は 1,093百万円)となりました。これは主に支払手形及び買掛金が 24百万円増加したことと、未払法人税等が 20百万円増加したこと及び1年内返済予定の長期借入金が 66百万円減少したこと等によるものです。
固定負債は、344百万円(前連結会計年度末は 394百万円)となりました。これは主に長期借入金が 61百万円減少したこと等によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 96百万円増加の 2,441百万円(前連結会計年度末は 2,344百万円)となりました。これは主に利益剰余金が 96百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は 63.3%(前連結会計年度末は 61.2%)となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、新型コロナウイルス感染症の拡大及び燃料価格の高騰、物価高により主力商品は一部計画を下回ったものの、高付加価値洗車を含む洗車関連、環境対策商品、タイヤ等は順調に推移し、前連結会計年度に比べ 1.7%増の 7,334百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、水道光熱費、車両燃料費等の高騰もありましたが、節電、車の燃費管理等を徹底いたしました。また、効率営業による適切な人員配置により、人件費その他の費用を抑え、前連結会計年度に比べ 1.4%減の 1,573百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ 22百万円増加し 125百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益 102百万円)となりました。その結果、1株当たり当期純利益は 88.14円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記の通りです。
項 目 |
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
自己資本比率(%) |
51.2 |
55.0 |
56.7 |
61.2 |
63.3 |
時価ベースの自己資本比率(%) |
29.5 |
21.0 |
32.2 |
38.8 |
51.5 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
11.8 |
1.6 |
2.6 |
1.5 |
0.3 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
13.6 |
105.1 |
82.2 |
101.0 |
457.3 |
(注)自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
◍ 各指標は、いずれも連結べースの財務数値により計算しております。
◍ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済み株式数(自己株式控除後)により計算しております。
◍ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2)資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金の主なものは当社グループのカーケア関連商品販売にかかる仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、新規事業立上げに資するための費用が主な内容であります。今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資を行っていく予定であります。
有利子負債の内訳
2023年3月31日現在の有利子負債の主な内訳は下記のとおりであります。
(単位:千円)
|
合計 |
1年以内返済 |
1年超返済 |
長期借入金 |
61,230 |
61,230 |
- |
リース債務 |
2,423 |
807 |
1,615 |
財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、子会社のものを含め当社において一元管理しております。
資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております、そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。