売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02898 Japan GAAP

売上高

921.6億 円

前期

876.4億 円

前期比

105.2%

時価総額

399.4億 円

株価

3,580 (03/29)

発行済株式数

11,155,979

EPS(実績)

359.89 円

PER(実績)

9.95 倍

平均給与

802.7万 円

前期

819.7万 円

前期比

97.9%

平均年齢(勤続年数)

40.9歳(14.3年)

従業員数

819人(連結:1,003人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社の企業集団は、当社(M&Sカンパニー、D&Pカンパニー、海外事業本部)と連結子会社11社(うち海外10社)で構成されており、電子機器及び部品(電子部品&アセンブリ商品、半導体、エンベデッド(組込み用ボード)システム、電源機器、画像関連機器・部品、情報システム、電子機器及び部品のその他)、製造装置(光デバイス製造装置、LSI製造装置、フラットパネルディスプレイ製造装置、電子材料製造装置、エネルギーデバイス製造装置)及びその他のエレクトロニクス製品の販売・製造及び輸出入を主な事業としております。

 なお、欧州におけるネットワークの強化を目的として、2023年3月13日付でダイトロン(オランダ)B.V.を設立いたしました。

 

(1) 国内販売事業セグメント
 当セグメントは、当社M&Sカンパニーの各部門で構成しております。

 M&Sカンパニーは、上記の電子機器及び部品、製造装置を、国内外のメーカー、国内製造事業セグメントから仕入れ、主に国内の顧客及び子会社に販売を行っております。

(2) 国内製造事業セグメント
 当セグメントは、当社D&Pカンパニー(装置事業部門、部品事業部門)及び連結子会社1社で構成しております。

 D&Pカンパニー装置事業部門は、製造装置(光デバイス製造装置、フラットパネルディスプレイ製造装置、電子材料製造装置等)の開発・製造及び販売を行っております。

 D&Pカンパニー部品事業部門は、電子機器及び部品(ハーネス、耐水圧コネクタ、電源機器、電子機器及び部品その他)等の設計・製作及び販売を行っております。

 ダイトテック株式会社は、電子機器及び部品(ハーネス等)の組立加工を行っております。

(3) 海外事業セグメント
 当セグメントは、当社海外事業本部及び海外子会社10社で構成しております。

 海外事業本部は、電子機器及び部品、製造装置の販売、調達及び輸出入を行っております。

 ダイトロン,INC.は、北米市場を対象に電子機器及び部品の製造、販売及び輸出入、製造装置の販売及び輸出入を行っております。
 ダイトロン(マレーシア)SDN.BHD.は、マレーシア、東南アジア市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売及び輸出入を行っております。
 大都電子(香港)有限公司は、香港、中国華南市場を対象に電子機器及び部品等の販売、調達及び輸出入を行っております。

 大途電子(上海)有限公司は、中国市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売及び輸出入を行っております。

 ダイトロン(韓国)CO.,LTD.は、韓国、東アジア市場を対象に電子機器及び部品等の販売、調達及び輸出入を行っております。

 ダイトロン(タイランド)CO.,LTD.は、タイ、東南アジア市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売及び輸出入を行っております。

 大途電子(深圳)有限公司は、中国華南市場を対象に電子機器及び部品等の販売及び輸出入を行っております。

 台灣大都電子股份有限公司は、台湾市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売、調達及び輸出入を行っております。

 ダイトロン(シンガポール)PTE.LTD.は、シンガポール、東南アジア市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売及び輸出入を行っております。
 ダイトロン(オランダ)B.V.は、欧州市場を対象に電子機器及び部品や製造装置の販売及び輸出入を行っております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

24/03/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大等により、緩やかに回復しました。また、企業の設備投資や生産活動は、資源や原材料価格の高止まりの影響を受けながらも堅調に推移しました。

 世界経済につきましては、米国では雇用回復を背景に個人消費が底堅く推移する一方、中国はゼロコロナ政策解除後の経済回復に遅れが出ており、生産活動は低調に推移しました。また、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、資源や原材料価格の高止まりに加え、各国の金融引き締め等に伴う景気後退懸念により、先行き不透明な状況が続きました。

 当社グループの属しておりますエレクトロニクス業界につきましては、一部では在庫調整による需要の減少が見られるものの、5GやEV、AI、IoT分野に関連する設備投資の需要は好調を維持しており、電子部品や製造設備の生産活動は堅調に推移しました。

 このような状況下、当社グループは、「第10次中期経営計画(2021年~2023年)」の最終年度として、基本方針に基づき、オリジナル製品の拡販、海外事業の拡大、新たな収益基盤となる新規ビジネスの創出に取組みました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は92,156百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は5,943百万円(前年同期比1.8%減)、経常利益は6,015百万円(前年同期比3.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,014百万円(前年同期比5.3%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

国内販売事業

 当セグメントにつきましては、電子機器及び部品では、半導体製造設備向けに「半導体」のアナログIC、「エンベデッドシステム」の産業用PC、データセンター向けのUPSシステムの販売が増加しました。製造装置では、通信用デバイス向けに「電子部品製造装置」、パワーデバイス生産向けに装置の販売が増加しました。これらの要因により、売上、利益共に前年同期の実績を上回りました。

 この結果、当セグメントの売上高は69,263百万円(前年同期比12.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は4,416百万円(前年同期比38.8%増)となりました。

 

国内製造事業

 当セグメントにつきましては、電子機器及び部品を手掛ける部品事業部門では、特殊コネクタやハーネスの販売が前年並みの推移となりました。製造装置を手掛ける装置事業部門では、通信用デバイス向け加工機や検査装置の販売が減少しました。これらの要因により、外部顧客への売上高は前年並みの推移となりましたが、資材値上がりの影響を受け、セグメント間の内部売上高を含めた総売上高、利益共に前年同期の実績を下回りました。

 この結果、セグメント間の内部売上高を含めた当セグメントの総売上高は11,530百万円(前年同期比0.5%減)となりました。外部顧客への売上高は3,957百万円(前年同期比0.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は786百万円(前年同期比30.0%減)となりました。

 

海外事業

 当セグメントにつきましては、電子機器及び部品では、中国市場で「電子部品&アセンブリ商品」、「半導体」、韓国市場で「画像関連機器・部品」の販売が減少しました。製造装置では、韓国市場で「半導体・フラットパネルディスプレイ製造装置」、前年の業績に寄与した中国市場で「電子部品製造装置」の投資が一段落したことから、販売が減少しました。これらの要因により、売上、利益共に前年同期の実績を下回りました。

 この結果、当セグメントの売上高は18,935百万円(前年同期比14.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は862百万円(前年同期比52.6%減)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は60,104百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,940百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金が1,658百万円減少したものの、売掛金が1,832百万円、契約資産が1,441百万円、前渡金が2,075百万円増加したことによるものであります。固定資産は7,684百万円となり、前連結会計年度末に比べ645百万円の増加となりました。これは主に無形固定資産が227百万円、投資その他の資産が289百万円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は67,788百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,586百万円の増加となりました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は34,650百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,112百万円の増加となりました。これは主に電子記録債務が1,919百万円減少したものの、契約負債が2,926百万円増加したことによるものであります。固定負債は3,687百万円となり、前連結会計年度末に比べ35百万円の増加となりました。

この結果、負債合計は38,337百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,147百万円の増加となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は29,451百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,438百万円の増加となりました。これは主に剰余金の配当により1,332百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により4,014百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は43.4%となり、前連結会計年度末との比較で2.3ポイントの上昇となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較して1,658百万円減少し、11,224百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、資金は315百万円の増加(前年同期は275百万円の減少)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益6,023百万円、契約負債の増加額2,909百万円であり、主な減少要因は、売上債権及び契約資産の増加額2,512百万円、前渡金の増加額2,069百万円、仕入債務の減少額1,978百万円、法人税等の支払額2,249百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、資金は627百万円の減少(前年同期は237百万円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出466百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、資金は1,501百万円の減少(前年同期は1,004百万円の減少)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額1,331百万円であります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

前年同期比(%)

国内製造事業(千円)

12,757,717

98.8

海外事業(千円)

873,914

219.1

合計(千円)

13,631,632

102.4

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.「国内販売事業」のセグメントの生産実績につきましては、生産活動を行っていないため記載しておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

国内販売事業

56,479,933

68.6

39,218,238

75.4

国内製造事業

3,943,312

88.7

1,973,827

99.3

海外事業

18,141,077

61.0

28,461,600

98.4

合計

78,564,323

67.4

69,653,666

84.0

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

 

前年同期比(%)

国内販売事業(千円)

69,263,753

112.4

国内製造事業(千円)

3,957,173

100.2

海外事業(千円)

18,935,452

85.9

合計(千円)

92,156,380

105.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.販売実績が総販売実績の10%以上である相手先はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は92,156百万円となり、前連結会計年度と比較して4,516百万円の増加となりました。

各セグメントの売上高の内訳は、「国内販売事業」は69,263百万円(前年同期比12.4%増)、「国内製造事業」は3,957百万円(前年同期比0.2%増)、「海外事業」は18,935百万円(前年同期比14.1%減)となりました。各セグメントの詳細につきましては、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度の売上原価は74,004百万円となり、前連結会計年度と比較して3,952百万円の増加となりました。

なお、売上高売上原価率は0.4ポイント上昇し80.3%となりました。

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は12,208百万円となり、前連結会計年度と比較して672百万円の増加となりました。

なお、売上高販売費及び一般管理費率は前連結会計年度と同水準の13.2%となりました。

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は5,943百万円となり、前連結会計年度と比較して108百万円の減少となりました。これにより、売上高営業利益率は0.5ポイント低下し6.4%となりました。

(営業外収益)

当連結会計年度の営業外収益は135百万円となり、前連結会計年度と比較して42百万円の減少となりました。これは主に為替差損益が前連結会計年度の為替差益から為替差損に転じたことによるものであります。

(営業外費用)

当連結会計年度の営業外費用は63百万円となり、前連結会計年度と比較して43百万円の増加となりました。これは主に支払利息が増加したことによるものであります。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は6,015百万円となり、前連結会計年度と比較して195百万円の減少となりました。これにより、売上高経常利益率は0.6ポイント低下し6.5%となりました。

(特別利益)

当連結会計年度の特別利益は9百万円となり、前連結会計年度と比較して9百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券売却益の計上によるものであります。

(特別損失)

当連結会計年度の特別損失は1百万円となり、前連結会計年度と比較して8百万円の減少となりました。これは主に固定資産除売却損が減少したことによるものであります。

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は6,023百万円となり、前連結会計年度と比較して177百万円の減少となりました。これにより、売上高税金等調整前当期純利益率は0.6ポイント低下し6.5%となりました。

(法人税等)

当連結会計年度の法人税等は1,993百万円(前年同期は1,959百万円)となりました。これにより、税金等調整前当期純利益6,023百万円に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は33.1%となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,014百万円となり、前連結会計年度と比較して222百万円の減少となりました。これにより、売上高親会社株主に帰属する当期純利益率は0.4ポイント低下し4.4%となりました。

b.財政状態の分析

当連結会計年度における財政状態の分析は、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

d.資本の財源及び資金の流動性

当社グループにおける資金需要の主なものは、商品及び原材料の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。

当社グループの資金の源泉は主として内部資金又は金融機関からの借入による資金調達であります。また、効率的で安定した運転資金の調達を行うため、主要取引金融機関と総額4,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高4,000百万円)。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は761百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,224百万円となっております。

 

②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、決算日における資産・負債及び収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを行う必要があります。これらの見積りは、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。