E02331 Japan GAAP
前期
486.7億 円
前期比
122.6%
株価
2,270 (12/02)
発行済株式数
93,418,200
EPS(実績)
244.45 円
PER(実績)
9.29 倍
前期
657.7万 円
前期比
95.4%
平均年齢(勤続年数)
40.3歳(10.8年)
従業員数
1,060人(連結:2,049人)
当社グループは、当社、子会社30社で構成されており、歯科医療用機器、一般産業用切削・研削器の製造・販売を主たる業務としております。
当社グループの事業における位置付け及び報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。
歯科事業
当事業においては、治療用ハンドピース、技工用マイクロモーター&ハンドピース、外科用ハンドピース及び滅菌器等の製造・販売をしております。
[主な関係会社] |
当社、NSK-AMERICA CORP.、NSK EUROPE GmbH、NSK FRANCE S.A.S.、上海弩速克国際貿易有限公司、NSK OCEANIA PTY.LTD.、NSK UNITED KINGDOM LTD.、NSK-NAKANISHI DENTAL SPAIN S.A.、NSK Dental Italy s.r.l.、NSK DENTAL KOREA CO.,LTD.、NSK NAKANISHI AMERICA LATINA LTDA.、Integration Diagnostics Sweden AB、四川中西歯科制造有限公司、DCI International, LLC及び桂林市鋭鋒医療器械有限公司 |
外科事業
当事業においては、脳神経外科をはじめとする外科領域で必需品となっている骨切削機器等の製造・販売をしております。
[主な関係会社] |
当社、NSK-AMERICA CORP.、NSK EUROPE GmbH及び上海弩速克国際貿易有限公司 |
機工事業
当事業においては、手作業用グラインダー及び機械装着用スピンドル等の製造・販売をしております。
[主な関係会社] |
当社、NSK-AMERICA CORP.及びNakanishi Jaeger GmbH |
事業の系統図は、次の通りであります。
※画像省略しています。
(注) ※印は非連結子会社で持分法非適用会社であります。
その他に連結子会社4社、非連結子会社12社あります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、インフレはピークを迎えつつあるものの、依然として物価は高い水準を維持しており、また、金利上昇による大型設備投資減少等、将来の不確実性は増しております。
一方、国内においては、製造業では設備投資が堅調に推移し、また、非製造業では、コロナ禍からの回復で外出関連の需要が増加しているものの、人手不足等の懸念があります。
このような事業環境の中、3つの事業全て増収となりましたが、のれん償却費を含む販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は減益となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、59,692,369千円(前年同期比22.6%増)、EBITDAは、17,775,316千円(前年同期比1.6%増)、営業利益は、14,296,545千円(前年同期比7.1%減)、経常利益は、17,238,331千円(前年同期比2.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、22,835,745千円(前年同期比83.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(歯科事業)
歯科事業の売上高については、国内、欧州及びアジアにおいて増収となり、北米も2023年8月に買収したDCI International, LLCの影響により増収となりました。なお、DCI International, LLCの売上高(2023年10月1日~2023年12月31日)は、3,974,204千円でした。利益面については、セグメント営業利益は減益となったものの、セグメントEBITDAは、前期に比べて増益となりました。
この結果、売上高は、48,340,709千円(前年同期比18.1%増)、セグメントEBITDAは、18,966,393千円(前年同期比2.8%増)、セグメント営業利益は、16,693,993千円(前年同期比1.9%減)となりました。
(外科事業)
外科事業の売上高については、欧州で減収となりましたが、国内、北米及びアジアで増収となり、前年同期に比べて増収となりました。利益面については、セグメント営業利益及びセグメントEBITDAともに、前年同期に比べて増益となりました。
この結果、売上高は、3,770,645千円(前年同期比19.3%増)、セグメントEBITDAは、2,018,786千円(前年同期比22.3%増)、セグメント営業利益は、1,922,720千円(前年同期比22.3%増)となりました。
(機工事業)
機工事業の売上高については、2022年末に買収したNakanishi Jaeger GmbHの影響により、欧州の売上が5倍となり、また、北米及びアジアにおいても増収となりましたが、国内で減収となり、前年同期に比べて増収となりました。利益面については、セグメント営業利益及びセグメントEBITDAともに、前年同期に比べて減益となりました。
この結果、売上高は、7,581,013千円(前年同期比65.4%増)、セグメントEBITDAは、1,726,413千円(前年同期比6.4%減)、セグメント営業利益は、1,175,158千円(前年同期比30.2%減)となりました。
② 資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産の残高は、140,713,091千円で、前連結会計年度末に比べ38,076,619千円増加いたしました。主な要因は、のれんが20,452,011千円増加、並びに、商品及び製品が4,976,718千円増加したこと等によるものです。
負債の残高は、27,512,094千円で、前連結会計年度末に比べ15,898,279千円増加いたしました。主な要因は、短期借入金が11,378,670千円増加、並びに、繰延税金負債が4,022,128千円増加したこと等によるものです。
純資産の残高は、113,200,996千円で、前連結会計年度末に比べ22,178,340千円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が18,718,422千円増加したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ5,758,529千円減少し、さらに中国子会社の新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額82,767千円を加味した結果、25,972,808千円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,549,399千円の収入(前年同期は7,764,417千円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益28,808,295千円の計上により資金が増加した一方で、法人税等の支払額5,990,914千円により資金を支出したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、19,149,217千円の支出(前年同期は6,314,202千円の支出)となりました。主な支出は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出15,107,810千円及び有形固定資産の取得による支出5,626,303千円等であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,406,227千円の収入(前年同期は6,107,521千円の支出)となりました。主な収入は、短期借入れによる収入11,100,000千円であります。主な支出は、配当金の支払額4,082,674千円ならびに自己株式の取得による支出額2,999,804千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
歯科事業(本) |
3,496,099 |
85.3 |
外科事業(本) |
12,427 |
114.5 |
機工事業(本) |
82,342 |
98.9 |
合計(本) |
3,590,868 |
85.7 |
(注) 生産実績は、生産本数で表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
|||
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
歯科事業 |
41,248,566 |
94.1 |
8,451,320 |
54.4 |
外科事業 |
3,843,037 |
116.9 |
337,681 |
127.3 |
機工事業 |
6,502,870 |
128.5 |
527,773 |
32.9 |
合計 |
51,594,474 |
98.8 |
9,316,775 |
53.5 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
歯科事業(千円) |
48,340,709 |
118.1 |
外科事業(千円) |
3,770,645 |
119.3 |
機工事業(千円) |
7,581,013 |
165.4 |
合計(千円) |
59,692,369 |
122.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、第5[経理の状況]-1[連結財務諸表等]-(1)[連結財務諸表]-[注記事項]-「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
② 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の売上高は、59,692,369千円(前年同期比22.6%増)となりました。
当社グループの海外売上高の比率は、前連結会計年度81.7%、当連結会計年度84.1%と、高い比率となっております。そのため、為替の変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼします。当社グループが採用した前連結会計年度の平均為替レートは、1米ドル130.77円、1ユーロ137.90円であり、当連結会計年度の平均為替レートは、1米ドル140.54円、1ユーロ152.27円であり、それぞれ、9.77円の円安(前年同期比7.5%円安)、14.37円の円安(前年同期比10.4%円安)となっております。この影響により、当社グループの当連結会計年度の売上高は、3,075,097千円増加しております(前年同期比6.3%増の影響)。
下記は、実績レートと前連結会計年度の平均為替レートを採用した場合の比較であります。
(実績レートの売上高)
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (千円) |
当連結会計年度 (千円) |
増減 (千円) |
前年同期比 (%) |
歯科事業 |
40,926,711 |
48,340,709 |
7,413,997 |
18.1 |
外科事業 |
3,160,058 |
3,770,645 |
610,587 |
19.3 |
機工事業 |
4,584,682 |
7,581,013 |
2,996,331 |
65.4 |
合計 |
48,671,452 |
59,692,369 |
11,020,916 |
22.6 |
(前連結会計年度の平均為替レートを採用した場合の売上高)
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (千円) |
当連結会計年度 (千円) |
増減 (千円) |
前年同期比 (%) |
歯科事業 |
40,926,711 |
45,739,020 |
4,812,309 |
11.8 |
外科事業 |
3,160,058 |
3,660,725 |
500,667 |
15.8 |
機工事業 |
4,584,682 |
7,217,525 |
2,632,843 |
57.4 |
為替の影響 |
- |
3,075,097 |
3,075,097 |
- |
合計 |
48,671,452 |
59,692,369 |
11,020,916 |
22.6 |
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループの資金運営は、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としております。また、当社グループは、事業活動を行うための資金の調達に際し、低コストで安定的な資金の確保を重視しております。
なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は、11,668,005千円であります。
また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、25,972,808千円であります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、2025年12月を最終年度とする中期経営計画「NV2025+」を推進しており、同計画において売上高55,000,000千円(当連結会計年度は59,692,369千円)、営業利益率30%(当連結会計年度は24.0%)の達成を目指してまいります。