E02267 Japan GAAP
前期
464.8億 円
前期比
107.9%
株価
2,288 (04/25)
発行済株式数
15,420,000
EPS(実績)
224.25 円
PER(実績)
10.20 倍
前期
569.3万 円
前期比
100.9%
平均年齢(勤続年数)
43.7歳(16.6年)
従業員数
1,213人(連結:1,783人)
当社グループは、当社、子会社6社及び関連会社1社で構成され、計測器関連事業(ガス関連機器、水道関連機器、民需センサー・システム、計装)及びその他(特機)の製造及び販売を行っております。
当社グループの事業内容は次のとおりであります。
当社グループの事業に係る位置づけは次のとおりであります。
当社グループの製品の荷造梱包及び輸送については連結子会社アイチ梱包運輸㈱が主として行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における国内経済は、ウィズコロナの下での各種政策の効果もあり、企業収益や個人消費に持ち直しの兆しが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰や円安の進行に伴う物価上昇圧力の高まり等により、経営環境は厳しい状況が続きました。先行きにつきましては、経済活動の正常化が進み景気が持ち直していくことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れリスクのほか、急激な為替変動や物価上昇による消費マインドの低下等の懸念もあり、依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境は、新設住宅着工戸数および公共投資は堅調に推移し、企業の設備投資も増加基調となっており、前期に続いて改善の傾向がみられました。
このような状況のもと、当社グループは、2021年度から2023年度までの3ヵ年を対象期間とした「中期経営計画2023」の基本戦略「市場の拡大、事業領域拡大へのチャレンジ」、「基盤事業の競争力と収益力向上」並びに「経営力の強化」に基づき、各重点施策を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ40億9千1百万円増加し、563億1千8百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ9億2千円増加し、179億1千9百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億7千万円増加し、383億9千9百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高501億6千万円(前年同期比7.9%増)、営業利益39億8千万円(同21.1%増)、経常利益46億5千4百万円(同22.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億5千8百万円(同24.0%増)となりました。
事業部門別の状況は次のとおりであります。
(計測器関連事業)
売上高は、前期比7.9%増の500億9千2百万円となりました。各分野別の状況は次のとおりであります。
ガス関連機器
家庭用プロパンガスメーターは需要下降期に入っておりますが、2019年度から販売を開始したIoT関連製品が順調に数を伸ばしており、LPガス機器は増加しました。都市ガス機器につきましても、中国・台湾向けガスメーターが堅調に推移したことに加え、ガバナ圧力監視システムの更新需要も重なり増加となりました。この結果、ガス関連機器の売上高は前期比5.5%増の237億8千万円となりました。
水道関連機器
官需市場は入札が堅調に推移し増加となりました。電子部品不足の影響を受けた製品はあったものの、国内民間市場の需要も前期に続き増加しました。また、海外輸出も北米・中国・アセアン向けそれぞれ増加しました。その結果、水道関連機器の売上高は前期比9.9%増の170億8千4百万円となりました。
民需センサー・システム
当社のコア技術を活かした電磁流量計や超音波流量計を中心とした液体・気体の各種センサーとシステムを、工場における省エネ・省資源管理や環境対策に向けて拡販を進めました。海外向け医療用センサーの増加はあったものの、国内市場向け製品において電子部品不足の影響を受けたことなどから、民需センサー・システムの売上高は前期比4.5%減の26億5千4百万円となりました。
計 装
大口物件の確保により受注拡大を図るべく、営業体制の充実や提案力・施工能力の強化を従前から推し進めてまいりました。前期に電子部品等の資材調達難により工期延長となった物件が完工したことに加え、その他の物件も順調に受注を確保したことから、計装の売上高は前期比18.8%増の65億7千3百万円となりました。
(その他)
特 機
売上高は、前期比2百万円減の6千7百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて5億7千万円増加し、88億4千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
棚卸資産や売上債権及び契約資産の増加、法人税等の支払いによる支出などがあったものの、税金等調整前当期純利益と減価償却費合わせて58億2千2百万円の収入があったことなどにより、18億7千6百万円の収入(前期比12億3千8百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出などにより、6億8千3百万円の支出(前期は25億8千9百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の借入れがあったものの、配当金の支払いや長期借入金の返済などにより、8億2千8百万円の支出(前期比50億9千7百万円の支出減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
a.財政状態の分析
(資産)
流動資産は、棚卸資産が増加したことに加え、増収に伴い売掛金が増加したことから、前連結会計年度末に比べて11.8%増加し、368億3百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産や繰延税金資産が減少しましたが、退職給付に係る資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて1.0%増加し、195億1千5百万円となりました。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて7.8%増加し、563億1千8百万円となりました。
(負債)
負債は、退職給付に係る負債が減少したものの、支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加などにより、前連結会計年度末に比べて5.4%増加し、179億1千9百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金に加え、為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて9.0%増加し、383億9千9百万円となりました。
この結果、自己資本比率は68.2%となり、前連結会計年度末と比べて0.8ポイント増となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の業績は増収・増益であり、売上高・利益いずれも過去最高となりました。
2023年3月期は「新型コロナウイルス感染症」の影響が一部残りましたが、徐々に回復の兆しが見られました。前期は電子部品などの資材調達が滞ったことで生産面に支障をきたしたほか、計装分野の一部で工期延長がありましたが、当期においては、影響は限定的でありました。
売上高は、電子部品不足の影響は一部に残ったものの、国内市場及び海外市場ともに堅調に推移したことから、前期比+7.9%増収の501億6千万円となりました。利益面につきましては、原材料や電子部品などの調達コスト高はありましたが、増収効果に加え、販管費が前期並みにとどまったことから、大幅な増益となり、営業利益は前期比21.1%増益の39億8千万円、経常利益は投資有価証券売却益の増加等により前期比22.0%増益の46億5千4百万円となりました。特別利益として固定資産売却益が加わったことで、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比24.0%増益の34億5千8百万円となりました。
また、「新中期経営計画2023」における計画値との比較では、前述のとおり、電子部品不足の影響は一部に残ったものの、国内市場及び海外市場ともに堅調に推移したことなどから、売上高は計画値「477億円」に対し「501億円」、経常利益は、計画値「37億円」に対して「46億円」、当期純利益は計画値「26億円」に対して「34億円」といずれも計画を達成しました。また、これらの結果、ROA(総資産利益率)では、計画値「4.9%」に対して「6.4%」と計画を大きく上回る結果となりました。
(単位:億円)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部資金または借入により資金調達することとしており、借入による資金調達に関しましては、市場の金利状況や資金使途等を勘案し短期借入金や固定金利の長期借入金で信頼性の高い銀行等金融機関から調達しております。
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は113億5百万円、短期借入金の残高は8億5千1百万円、長期借入金の残高は3千4百万円となりました。
なお、ウクライナ情勢による地政学リスクやの新型コロナウイルス感染症の再拡大リスクなど、今後の業績への影響は予測困難ではありますが、手許資金を確保しつつ、IT/設備/開発の各計画に基づいた成長投資、業績に応じた利益還元と安定的な配当の継続を重視した株主還元など、これらを反映した年度資金計画に基づき、適切に管理しております。
なお、金融機関と総額40億円のコミットメントライン契約を締結しており、不測の事態に備え、資金の流動性を確保しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や合理的であると判断する一定の前提に基づき、継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。