売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00632 Japan GAAP

売上高

109.8億 円

前期

128.9億 円

前期比

85.2%

時価総額

34.3億 円

株価

121 (07/12)

発行済株式数

28,373,005

EPS(実績)

5.59 円

PER(実績)

21.63 倍

平均給与

527.2万 円

前期

609.1万 円

前期比

86.6%

平均年齢(勤続年数)

43.0歳(17.2年)

従業員数

189人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、MDF(Medium Density Fiberboard)の製造、販売を主な事業内容としております。

事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/24

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態の状況

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ37百万円減少し、143億41百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べて78百万円減少し、81億7百万円となりました。これは主に受取手形及び電子記録債権の増加と売掛金、商品及び製品、原材料及び貯蔵品の減少によるものです。

固定資産は、前事業年度末に比べて41百万円増加し、62億33百万円となりました。これは主に投資有価証券、関係会社株式の増加と減価償却による有形固定資産の減少によるものです。

流動負債は、前事業年度末に比べて90百万円減少し、62億10百万円となりました。これは主に短期借入金、未払消費税等の増加と買掛金、1年以内返済予定の長期借入金の減少によるものです。

固定負債は、前事業年度末に比べて1億円減少し、21億86百万円となりました。これは主に繰延税金負債の増加と長期借入金の減少によるものです。

この結果、負債合計は、前事業年度末に比べて1億90百万円減少し、83億96百万円となりました。

純資産は、前事業年度末に比べて1億53百万円増加し、59億44百万円となりました。これは主に利益剰余金、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。

 

b. 経営成績の状況

当事業年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の政府方針の転換に伴い、社会経済活動の正常化が進み、インバウンド消費や個人消費の持ち直しの結果、国内の経済活動は回復基調となりました。一方、欧米各国と我が国との金融政策の違いによる円安進行や海外経済の減速懸念、ロシア・ウクライナ問題の長期化や緊迫した中東情勢及び原油生産国の施策によるエネルギー・資材価格の高止まりにより、先行きが不透明な状況が続いておりました。

当社と関係の深い住宅業界におきましては、資材価格の高止まり及び賃金上昇による住宅価格の高騰、加えて住宅ローン金利、特に固定金利の上昇により住宅取得マインドが低下しました。結果として新設住宅着工戸数は、4月から3月累計で前年同期比7.0%の減少となりました。特に当社の販売に関係の深い持家の新設住宅着工戸数が、28か月連続前年同月比マイナスが続き、同累計で前年同期比11.5%減と大幅に落ち込む結果となりました。

この結果、当事業年度の売上高は109億79百万円(前年同期比14.8%減)となりました。国内製品のスターウッドは、54億98百万円(同14.1%減、スターウッドTFBは、39億75百万円(同13.0%減となりました。輸入商品は15億4百万円(同21.1%減となりました。営業利益は1億26百万円(同74.1%減)、経常利益は1億90百万円(同61.1%減)、当期純利益は1億58百万円(同52.2%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、17億7百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、2億59百万円(前事業年度は4億63百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益、減価償却費、棚卸資産の減少によるものです。主な減少要因は、仕入債務の減少、割引手形の減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって使用した資金は、80百万円(前事業年度は3億29百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入と有形固定資産の取得による支出によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって使用した資金は、1億44百万円(前事業年度は1億34百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増、長期借入による収入と長期借入金の返済による支出、配当金の支払等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当事業年度における生産実績を事業部門等ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門等の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

スターウッド

4,532,638

△20.0

スターウッドTFB

3,281,110

△19.9

その他

1,113

△90.8

合計

7,814,863

△20.0

 

 (注) 金額は、製造原価によっております。

 

b. 仕入実績

当事業年度における仕入実績を事業部門等ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門等の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

商品

1,107,426

△43.5

合計

1,107,426

△43.5

 

(注) 金額は、仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

当社は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績を事業部門等ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門等の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

スターウッド

5,498,767

△14.1

スターウッドTFB

3,975,081

△13.0

商品

1,504,397

△21.1

その他

1,348

△90.0

合計

10,979,595

△14.8

 

(注) 1 事業部門等間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当事業年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

双日建材㈱

1,202,764

11.0

SMB建材㈱

1,503,777

11.7

1,186,844

10.8

丸玉木材㈱

1,299,086

10.1

1,150,038

10.5

 

(注)前事業年度における双日建材㈱の販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)に記載のとおりであります。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ37百万円減少し、143億41百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べて78百万円減少しました。これは主に受取手形及び電子記録債権が7億29百万円増加した一方、売掛金が3億5百万円減少、商品及び製品が4億51百万円減少、原材料及び貯蔵品が65百万円減少したことなどによるものです。

固定資産は、前事業年度末に比べて41百万円増加しました。これは主に有形固定資産が76百万円減少し、投資有価証券の評価額増加により14百万円増加、関係会社株式の評価額増加により90百万円増加したことなどによるものです。

流動負債は、前事業年度末に比べて90百万円減少しました。これは主に売上原価の減少により、買掛金が3億44百万円減少、短期借入金が6億30百万円増加、1年以内返済予定の長期借入金が5億3百万円減少したことなどによるものです。

固定負債は、前事業年度末に比べて1億円減少しました。これは主に長期借入金が1億58百万円減少したことなどによるものです。

純資産は、前事業年度末に比べて1億53百万円増加しました。これは主に繰越利益剰余金が33百万円増加、その他有価証券評価差額金が98百万円増加したことなどによるものです。

 

b. 経営成績の分析

当事業年度における当社業績につきましては、新設住宅着工戸数の減少とともに、主力の建材用途及びフロア基材用途、構造用途の販売が低迷いたしました。第3四半期に入り、販売量が僅かながら回復してきており、販売単価を維持しながらも、販売量維持に努めてまいりました。生産においては、年間を通して生産調整を継続してまいりました。原油価格と連動するエネルギー費及び接着剤費も依然高止まりではあるものの、生産活動によるコストダウンが進み、収益を確保することができました。

この結果、当事業年度の売上高は109億79百万円(前年同期比14.8%減)となりました。国内製品のスターウッドは、54億98百万円(同14.1%減、スターウッドTFBは、39億75百万円(同13.0%減となりました。輸入商品は15億4百万円(同21.1%減となりました。営業利益は1億26百万円(同74.1%減)、経常利益は1億90百万円(同61.1%減)、当期純利益は1億58百万円(同52.2%減)となりました。

また、当社の重視する経営指標であるEBITDAは5億14百万円となり、ROICは1.4%となりました。

EBITDA=経常利益+支払利息+手形売却損+減価償却費

ROIC=(経常利益+支払利息+手形売却損-受取利息)×(1-法定実効税率)÷(株主資本+有利子負債)

ROICは法定実効税率を30.62%を前提として計算しております。

 

 

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

2025年度を最終年度とする中期経営計画(H-CHALLENGE2025)の目標及び実績については、次のとおりであります。

 

中期経営計画(H-CHALLENGE2025)の目標

 

2023年度

2025年度

実績

目標

営業利益(百万円)

126

612

EBITDA(百万円)

514

1,090

ROIC(%)

1.4

3.9

 

 

2024年度は、中期経営計画(H-CHALLENGE2025)の2年目となります。当社と関係の深い住宅業界におきましては、インバウンド需要や賃金上昇による国内景気の回復が期待されるものの、住宅価格の高騰や、住宅ローン金利の上昇懸念により、新設住宅着工戸数は低迷が続くと予測されます。また、今後は2024年問題による物流コストの上昇、建設現場の人工不足が更なる新設住宅着工戸数の減少をもたらす懸念があります。そのような状況下ではありますが、当社としては2023年度よりスタートした中期経営計画(H-CHALLENGE2025)において掲げた以下の重点施策を重点課題として捉え、2025年度の最終目標達成に向けて今後より一層努力してまいります。

 

 ラワン合板代替品としてのMDF販売推進

環境規制に伴い東南アジアから国内へのラワン合板の輸入が減少しております。当社としては、ラワン合板の代替品としてMDFを拡販してまいります。

② MDF製造を通じた気候変動対応

木質資源は温室効果ガスCO2の大気放出を抑制する「炭素貯蔵」という機能があることが知られています。

この機能に改めて着目し、木質由来であるMDFの環境に配慮した製造条件(国産材、植林木、マテリアルリサイクル率の向上)の改良とMDFの環境配慮の側面を訴求した販促活動を行ってまいります。

③ 住宅関連アイテムの販売促進及び開発

構造用途である野地板、床下地材の販売促進、薄物耐力壁の開発を行うことで、MDFの販売量を確保してまいります。

④ 既存市場の深耕

当社MDFのブランド力強化、フロア用途MDFの性能向上をはかることで既存MDF市場への拡販を推し進めてまいります。

⑤ 新市場進出と新製品開発

新市場としては、非住宅市場への進出を積極的に行ってまいります。新製品開発においては、木質に限らない新しい素材を用いたボードの開発や強度を重視した積層ボードの開発を行ってまいります。

⑥ 原材料価格変動の抑制及び製造に関するCO2排出量の削減

生産設備の国産化推進、設備の改良・改善によるCO2排出量の削減に努めてまいります。

 

c. キャッシュ・フローの分析

当社の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益、減価償却費、棚卸資産の減少による収入、仕入債務や割引手形の減少による支出により、2億59百万円の収入(前事業年度は4億63百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入、生産設備への投資等により80百万円の支出(前事業年度は3億29百万円の支出)となりました。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの純額は、1億78百万円の収入(前事業年度は1億33百万円の収入)となりました。

 

 

d. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資金需要の主なものは、原材料費、エネルギー費、修繕費、設備投資、配当金の支払い等であります。また、その資金の原資は、主に営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入等であります。なお、金融機関の借入枠等を勘案すれば、充分な資金が確保できるものと認識しております。

 

e. 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。