E02396 Japan GAAP
前期
106.0億 円
前期比
99.8%
株価
1,630 (04/26)
発行済株式数
5,104,003
EPS(実績)
137.37 円
PER(実績)
11.87 倍
前期
747.3万 円
前期比
101.8%
平均年齢(勤続年数)
41.3歳(16.2年)
従業員数
236人(連結:287人)
当社グループは、当社及び子会社1社、関連当事者1社により構成されております。
当社は、マスク関連事業(防じん・防毒マスクなどの労働安全衛生保護具等)、環境関連事業(オープンクリーンシステム等)及びその他事業の製造、販売を事業内容としております。
関連当事者(公財)酒井CHS振興財団と本社建物の一部賃貸借契約及び業務委託契約を結び、公益目的事業である労災遺児等奨学金支給事業並びに労働衛生研究助成事業の一部支援を行っております。
事業系統図は次の通りであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2023年1~12月)は、社会経済活動の正常化により国内景気は緩やかな回復が続く一方で、国
際情勢はさらに悪化、世界的な金融引き締めに伴う金融資本市場の変動による影響や複合的な物価上昇などによ
り、先行きリスクが高い状況が続きました。
こうした経営環境の中、マスク関連事業については、国内製造業の業績の回復に伴い産業用マスクの販売は堅調
に推移、感染対策用マスクの販売は患者数に連動し総じて減少しました。また、環境関連事業においては、半導体
分野における生産調整等の影響を受けオープンクリーンシステム「KOACH」の大型機種の受注・納品の先送りが続きました。
これらにより当連結会計年度における事業全体の売上高は、期初計画には至らずほぼ前年度並みの105億87百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。
利益については、原材料価格や物流コスト等の上昇に対してグループ全体で経費節減や製造技術の改善による原
価率の低減に取り組んだ結果、期初計画を上回ることができましたが、コストアップを完全にカバーするには至ら
ず、営業利益10億7百万円(同14.9%減)、経常利益9億79百万円(同15.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益7億1百万円(同15.8%減)となりました。
セグメント別の業績の概要は、以下の通りです。
(マスク関連事業)
産業用マスクの販売は、産業活動の改善に伴いベース売上がコロナ禍前の水準までほぼ回復したことに加え、新
たな溶接規制への対応が求められる事業現場へのサポート営業(情報提供、フィットテスト、最適マスクの紹介な
ど)が好評を得て売上増に寄与しました。一方、感染対策用マスクの販売数は、コロナ第8波の受注残分を5月に
完納後、一時平時の水準並みに落ち着きましたが、第9波の発生で再び増加傾向を示し推移しました。
以上から当事業全体の売上高は92億73百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。
(環境関連事業)
オープンクリーンシステム「KOACH」については、半導体産業の停滞の影響を通期で受ける結果となりました。中小型機種の販売は底堅く前年並みに推移したものの、大型機種の受注・納品の先送りが続いたため、当事業全体としての売上高は9億68百万円(前連結会計年度比22.7%減)となりました。
半導体関連企業の進出・大型投資が続く九州地区においては、産学連携の中核である熊本大学の半導体分野教
育・研究施設への大型機種納入に続き、2023年9月には「KOACH熊本ショールーム」を新設し、九州地区における営業活動を強化しており、半導体関連企業からの投資検討、相談案件数は増加傾向にあります。
(その他事業)
内視鏡洗浄消毒装置「鏡内侍ⅡG」は着実に販売数を増やし、当事業全体の売上高は3億45百万円(前連結会計年度比12.9%増)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、208億17百万円(前連結会計年度末205億68百万円)となり2億49百万円増加いたしました。これは主に、流動資産が現金及び預金の増加等により5億28百万円増加したことと、有形固定資産が建物及び構築物の減少等により2億47百万円減少したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、84億64百万円(前連結会計年度末87億49百万円)となり2億84百万円減少いたしました。これは主に、固定負債が長期借入金の減少等により1億96百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、123億52百万円(前連結会計年度末118億18百万円)となり、自己資本比率は59.3%(前連結会計年度末57.5%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、29億78百万円となり、前連結会計年度末と比較して5億92百万円増加いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10億81百万円(前連結会計年度は6億18百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が9億78百万円となったことと、減価償却費4億90百万円、棚卸資産の減少額1億15百万円、法人税等の支払額3億98百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億6百万円(前連結会計年度は1億84百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1億94百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億7百万円(前連結会計年度は2億91百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入14億円、長期借入金の返済による支出13億50百万円、配当金の支払額2億25百万円等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比 (%) |
マスク関連事業(千円) |
9,286,826 |
101.1 |
環境関連事業(千円) |
964,439 |
73.4 |
その他事業(千円) |
341,650 |
119.7 |
合計(千円) |
10,592,915 |
98.3 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比 (%) |
マスク関連事業(千円) |
9,273,599 |
102.5 |
環境関連事業(千円) |
968,182 |
77.3 |
その他事業(千円) |
345,344 |
112.9 |
合計(千円) |
10,587,126 |
99.8 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
ミドリ安全用品㈱ |
1,135,549 |
10.7 |
1,183,953 |
11.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度は、売上高105億87百万円(前連結会計年度比0.2%減)、営業利益10億7百万円(同14.9%減)、経常利益9億79百万円(同15.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益7億1百万円(同15.8%減)となりました。
a.売上高
売上高は、前連結会計年度比0.2%減の105億87百万円となりました。売上高の詳細については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載の通りです。
b.売上原価
売上原価は、前連結会計年度比2.4%増の57億47百万円となりました。原材料価格や物流コスト等の上昇に対してグループ全体で経費節減や製造技術の改善による原価率の低減に取り組みましたが、コストアップを完全にカバーするには至らず売上原価率は54.3%となり、前連結会計年度の売上原価率52.9%に比べ1.4ポイント上昇しました。
c.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、給与手当等の増加を主因として前連結会計年度比0.6%増の38億32百万円(前連結会計年度は38億8百万円)、売上高販管費率は36.2%となり、前連結会計年度の売上高販管費率35.9%に比べ0.3ポイント上昇しました。
d.営業利益
営業利益は、10億7百万円となり、前連結会計年度に比べ1億76百万円の減益となりました。これにより売上高営業利益率は9.5%となりました。前連結会計年度の売上高営業利益率11.2%に比べ1.7ポイント低下しました。
e.営業外損益
営業外収益は、31百万円となり、前連結会計年度に比べ18百万円減少いたしました。
営業外費用は、60百万円となり、前連結会計年度に比べ14百万円減少いたしました。
f.経常利益
経常利益は、9億79百万円となり、前連結会計年度に比べ1億81百万円の減益となりました。
g.特別損益
特別利益は、当連結会計年度、発生しませんでした。特別損失は、前連結会計年度と同様に百万円単位に満たない固定資産除売却損が発生し0百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1百万円となり、前連結会計年度に比べ1億31百万円の減益となりました。
(財政状態の分析)
a.総資産
総資産は、前連結会計年度に比べ2億49百万円増加し、208億17百万円となりました。
b.流動資産
流動資産は、前連結会計年度に比べ5億28百万円増加し、97億78百万円となりました。これは主に、現金及び預金が5億92百万円増加したこと等によるものです。
c.固定資産
固定資産は、前連結会計年度に比べ2億79百万円減少し、110億38百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が1億34百万円減少したことと、機械装置及び運搬具が77百万円減少したこと等によるものです。
d.負債
流動負債は、前連結会計年度に比べ88百万円減少し、43億22百万円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が2億54百万円増加したことと、未払法人税等が1億64百万円減少したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度に比べ1億96百万円減少し、41億42百万円となりました。これは主に、長期借入金が2億4百万円減少したこと等によるものです。
e.純資産
純資産合計は、前連結会計年度に比べ5億33百万円増加し、123億52百万円となりました。これは主に、利益剰余金合計が4億74百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度の57.5%から59.3%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況分析
営業活動によるキャッシュ・フロー:前連結会計年度に比べ4億62百万円増加し、10億81百万円の収入となりました。前連結会計年度との差額は主に、法人税等の支払額が1億26百万円が増加した一方、売上債権が3億84百万円、棚卸資産が7億9百万円、税金等調整前当期純利益が1億81百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー:前連結会計年度に比べ22百万円減少し、2億6百万円の支出となりました。前連結会計年度との差額は主に、有形固定資産の取得による支出が27百万円増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー:前連結会計年度に比べ15百万円減少し、3億7百万円の支出となりました。前連結会計年度との差額は主に、長期借入金の返済による支出が1億16百万円増加したこと、自己株式の取得による支出が1億73百万円減少したこと等によるものです。
b.資金需要
運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の購入のほか、製造費、営業費用及び法人税等の支払等であります。投資の目的とした資金需要の主なものは、機械設備及び工具器具備品等の購入などの設備投資です。
c.財務政策
当社グループは、通常の事業活動に必要な流動性を確保しつつ、機動的な設備投資を実施する為の資金需要にも対応できる資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
運転資金及び設備投資資金については自己資金のほか必要に応じて金融機関からの借入により調達しております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は60億49百万円、現金及び現金同等物の残高は29億78百万円であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りです。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。
(4)経営戦略の現状及び見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。