ヤマトインターナショナル株式会社

ブランドなど:クロコダイル
繊維製品アパレルスタンダードTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E00600 Japan GAAP

売上高

208.0億 円

前期

194.0億 円

前期比

107.2%

時価総額

66.7億 円

株価

313 (03/29)

発行済株式数

21,302,936

EPS(実績)

26.45 円

PER(実績)

11.83 倍

平均給与

542.1万 円

前期

530.5万 円

前期比

102.2%

平均年齢(勤続年数)

42.8歳(18.6年)

従業員数

162人(連結:172人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、ヤマト インターナショナル株式会社(当社)及び連結子会社1社により構成され、繊維製品製造販売業及び不動産賃貸事業を行っております。当社グループの事業の内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

繊維製品製造販売業………当社はカジュアルウェア中心のアパレル企業として、カットソーニット、布帛シャツ、横編セーター、アウター、ボトム、その他小物雑貨等の製造・販売並びにこれらに関連した事業を営んでおります。

子会社、ヤマト ファッションサービス株式会社は、当社商品の仕入先からの入荷、得意先への出荷及び在庫の管理等の物流業務を受託しております。

不動産賃貸事業……………当社において自社物件を有効活用するため不動産賃貸事業を営んでおります。

※画像省略しています。

 

 

23/11/24

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染法上の5類へ移行し、経済活動の正常化が本格的に進んだ一方、ウクライナ情勢の長期化等による資源価格の上昇や金融資本市場の変動等、依然として予断を許さない状況が続いており、先行き不透明な状況で推移いたしました。

 一方、当アパレル・ファッション業界におきましては、お客様の外出機会の増加や、インバウンド需要の復調により回復基調で推移いたしましたが、急激な物価上昇や気候変動等による個人消費への影響が引き続き懸念されます。

 このような経営環境の中、当社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、3年後のあるべき姿を目指した中期ビジョン「Yamato 2023」を推進してまいりました。人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中で、いつの時代でも どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指してまいります。

 基幹事業である「クロコダイル」は、1963年の販売開始以来、長きにわたり愛され続け2023年に60周年を迎えた当社のオリジナルブランドです。「〝大人のTPO〟をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築し、また潜在顧客が興味を持ち共感できる新しいスタイルを提案してまいります。更に商品・店舗・関西/関東エリア等におけるTVCMの放映をはじめとするコミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知・認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的な成長を目指してまいります。

 「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された、時代に響くスタイルを創り出しております。ブランドの顔となる商品開発に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」は、ブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。

 一方、当社グループの物流業務を請負う子会社ヤマト ファッションサービス株式会社は、自動ソーター及び自動製封函機に加え、来期より新たにカメラ認証システムを導入し、在庫管理や入出荷業務の精度向上に努めるとともに業務の自動化や省人化を推進することで資材や光熱費の高騰にも対応し、更なる業務の生産性向上を図っております。

 

 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

 (ア)財政状態

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、105億1千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ7億7千7百万円増加いたしました。現金及び預金と有価証券を合わせた手元流動性資金は66億3千4百万円から5億8千3百万円増加し、72億1千7百万円となった他、棚卸資産が1億8千6百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定資産は、119億6千1百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億1千4百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券が3億9百万円、差入保証金が1千8百万円増加し、退職給付に係る資産が2千7百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は224億7千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ10億9千1百万円増加いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は、43億5千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億2千6百万円減少いたしました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が3億1千8百万円、未払法人税等が7千万円減少し、支払手形及び買掛金が2千9百万円、電子記録債務が8千4百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定負債は13億1千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ6億1千3百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金が5億7千万円、繰延税金負債が5千9百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は56億7千7百万円となり、前連結会計年度末と比べ2億8千6百万円増加いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、167億9千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ8億4百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が4億4千万円、その他有価証券評価差額金が3億8千5百万円増加し、退職給付に係る調整累計額が1千9百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は74.7%(前連結会計年度末は74.8%)となりました。

 

 (イ)経営成績

 当連結会計年度における経営成績は、売上高が208億1百万円(前年同期比7.2%増)となりました。利益面では、売上総利益率は57.5%(前年同期比0.9ポイント減)となり、販売費及び一般管理費は116億4千8百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は3億2百万円(前年同期比109.2%増)、経常利益は5億8千8百万円(前年同期は比8.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億6千3百万円(前年同期比24.6%増)となりました。

 セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業205億1千3百万円(前年同期比7.3%増)、不動産賃貸事業2億8千8百万円(前年同期比0.1%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により4億7千3百万円増加し、投資活動により1億7千4百万円減少し、財務活動により1億1千1百万円増加したことにより、前連結会計年度末と比べ4億1千1百万円増加し、当連結会計年度末には70億1千7百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、4億7千3百万円(前年同期は得られた資金11億2千3百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益5億6千9百万円、仕入債務の増加1億1千3百万円があったものの、棚卸資産の増加1億8千6百万円、その他負債の減少6千8百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、1億7千4百万円(前年同期は使用した資金3億6百万円)となりました。主な要因は、有価証券の売却及び償還による収入1億2千8百万円、有形固定資産の取得による支出1億3千9百万円、投資有価証券の取得による支出1億3千4百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、1億1千1百万円(前年同期は使用した資金6千2百万円)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入7億5千万円、長期借入金の返済による支出4億9千7百万円、配当金の支払額1億2千3百万円等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

 (1)生産実績

 当連結会計年度は当社グループ内での生産は行っておりませんので、記載を省略しております。

 

 (2)仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(アイテム別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

カットソーニット

2,701,927

115.5

 

布帛シャツ

1,454,548

111.2

 

横編セーター

1,046,127

111.1

 

アウター

2,367,084

117.6

 

ボトム

968,564

118.2

 

小物・その他

406,184

150.6

 

8,944,436

116.3

不動産賃貸事業

合計

8,944,436

116.3

 

(顧客別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

メンズ

4,888,122

116.3

 

レディス

4,052,269

116.2

 

その他

4,044

112.9

 

8,944,436

116.3

不動産賃貸事業

合計

8,944,436

116.3

(注)金額は、仕入価格によっております。

 

 (3)受注実績

 受注生産を行っていないため、記載を省略しております。

 

 

 (4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

①セグメント販売実績

(アイテム別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

カットソーニット

6,258,979

105.1

 

布帛シャツ

3,539,750

105.1

 

横編セーター

2,343,453

103.1

 

アウター

5,321,208

111.1

 

ボトム

2,086,032

111.4

 

小物・その他

963,688

113.4

 

20,513,113

107.3

不動産賃貸事業

288,837

99.9

合計

20,801,951

107.2

 

(顧客別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

メンズ

10,839,035

104.1

 

レディス

9,530,086

111.3

 

その他

143,992

109.0

 

20,513,113

107.3

不動産賃貸事業

288,837

99.9

合計

20,801,951

107.2

 

②ブランド別販売実績

区分

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

クロコダイル

18,971,713

91.2

107.1

その他

1,830,238

8.8

108.2

合計

20,801,951

100.0

107.2

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法により行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 (ア)財政状態」をご参照ください。

 

③当連結会計年度の経営成績の分析

(ア)売上高

 当連結会計年度における売上高は、208億1百万円(前年同期比7.2%増)となりました。

 基幹事業である「クロコダイル」につきましては、平時であった2019年8月期に対して既存店売上が9掛で推移しても利益が出せる体制を目指しながら、今期はより高い水準での達成に向け取り組んでまいりました。その結果は感染拡大第7波・8波の影響を受けた第1四半期は苦戦したものの、上期終盤の2月以降はコンスタントに9掛以上で推移し、なかでも4月単月は2019年度の実績を上回ったことで、通期では2019年8月期に対し93%まで回復し目指してきた水準を着実に達成しております。一方、Eコマースは、コロナ禍で一気に拡大した市場とその購買も一巡し、市場の傾向としてはEコマースの伸び率が鈍化しつつある中でも、引き続き高い伸長率を継続しております。中でも重要な位置づけであるクロコダイルアプリはその利用者が順調に拡大したことで、総会員数は約79万人に到達、売上も前年比26%増と高い伸長率を維持しております。

 

(イ)売上総利益率、販売費及び一般管理費、営業損益

 当連結会計年度における売上総利益率は、57.5%(前年同期比0.9ポイント減)となりました。

円安や原材料価格高騰の影響を少しでも緩和するべく上代設定を見直し、更にオペレーションの精度向上によりプロパー消化率も改善いたしましたが、原価率の上昇はこれら対応をも上回り、粗利率に影響を及ぼしました。

 販売費及び一般管理費は、116億4千8百万円(前年同期比4.1%増)となりました。

当社が目指す「シン・ブランド創り」を実践するべく、あるべき店舗の姿へ向けた新什器の開発や、40年ぶりとなったTVCM、いよいよ再開した直営店の出店等、積極的な投資を行ったことで前年より増加しておりますが、計画内に収まっております。

 この結果、当連結会計年度における営業利益は、3億2百万円(前年同期比109.2%増)となりました。

 

(ウ)税金等調整前当期純損益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、5億6千9百万円(前年同期比0.7%減)となりました。

 

(エ)親会社株主に帰属する当期純損益

 これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、5億6千3百万円(前年同期比24.6%増)となりました。

 

④当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年8月期

2020年8月期

2021年8月期

2022年8月期

2023年8月期

自己資本比率(%)

74.2

75.5

75.9

74.8

74.7

時価ベースの自己資本比率(%)

35.9

35.0

31.9

26.0

25.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.3

0.8

0.7

2.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

103.0

158.6

220.2

67.0

 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

(注5)2020年8月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。

 この方針に従い、当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金については、自己資金により充当しました。

 今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、店舗の出店及び改修などの設備投資資金等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。

 

⑦経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。

 当連結会計年度におけるROEは、3.4%と前年同期比0.6ポイント改善しました。