E02675 Japan GAAP
前期
784.5億 円
前期比
108.4%
株価
3,440 (04/23)
発行済株式数
32,009,910
EPS(実績)
-9.90 円
PER(実績)
--- 倍
前期
659.7万 円
前期比
96.6%
平均年齢(勤続年数)
42.5歳(16.1年)
従業員数
526人(連結:1,399人)
当社グループは、㈱モスフードサービス(当社)及び子会社12社、関連会社15社により構成されており、主にフランチャイズシステムによる飲食店の展開を事業としております。事業は大きく主に国内で「モスバーガー」等の商標を使用した飲食店を展開する「国内モスバーガー事業」、主に海外で「モスバーガー」等の商標を使用した飲食店を展開する「海外事業」、「マザーリーフ」「あえん」「モスプレミアム」等の商標を使用した飲食店を展開する「その他飲食事業」、これらの飲食事業を衛生業、金融業、保険業等で支援する「その他の事業」に分けることができます。
事業内容と当社及び関係会社等の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
以上の企業集団等について事業系統図を図示すると次のとおりであります。
子会社及び関連会社の連結の範囲は、次のとおりであります。
(注) 1.( )内は非連結子会社であります。
2.※印は持分法適用会社であります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する規制緩和や世界経済の回復などにより、景気は持ち直しの動きが見られたものの、急速な円安による調達費用の上昇や物流費の高騰、ウクライナ情勢の長期化等に伴う世界的な原材料価格やエネルギー価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループでは、2022年4月より開始した中期経営計画(2022-2024)に基づき、基幹事業である国内モスバーガー事業において積極的な投資を行い収益力の向上を目指して取り組んだほか、海外事業では、成長市場で着実に事業拡大するため、資源配分の最適化に取り組んでおります。また、ESGの観点から当社グループのマテリアリティ(重要課題)を、①食と健康、②店舗と地域コミュニティ、③人材育成と支援、④地球環境の4つに定め、事業活動を通じて社会に向けた価値創造に取り組んでおります。
このような取り組みの結果、売上高は増収となりました。一方で想定を超える仕入れ価格の高騰が2022年7月の価格改定以降も続いたほか、人件費、販売促進費、支払手数料などの経費の増加、海外事業におけるコロナ禍からの回復の遅れもあり、営業利益は減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高850億59百万円(前年度比8.4%増)、営業利益41百万円(同98.8%減)、経常利益3億56百万円(同90.2%減)となり、主に新型コロナウイルス感染症に伴う助成金収入の減少、海外事業にかかる減損損失の増加により、親会社株主に帰属する当期純損失は3億17百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益34億19百万円)となりました。
なお、当社は2023年3月24日に商品、サービスの品質を維持するため価格改定を実施しております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<国内モスバーガー事業>
国内モスバーガー事業では、お客様のニーズに合わせた商品、マーケティング展開に加え、お客様との接点の量と質を徹底的に強化するため、積極的な出店や地域に密着した店舗作りを推進しております。
a. 商品・マーケティング施策
当連結会計年度においては、「家族みんながワクワクする、モスらしい感動体験」を提供することをテーマに取り組んでまいりました。主として、以下の施策を展開いたしました。
b. 店舗施策
郊外型のドライブスルーや、今まで未開拓であった首都圏周辺の住宅地近接のコンパクトな物件等、多様な立地に適応した店舗づくりを推進したことで、目標の年間50店舗の出店を達成いたしました。11月には都心部の一等地をターゲットとする新業態として、チーズバーガー専門店「mosh Grab’nGo」(モッシュグラブアンドゴー)をオープンいたしました。
2022年度出退店実績
c. デジタル技術の活用
デジタル技術を活用し、CX(お客様の体験価値)とEX(社員や店舗メンバーの働きがい)の向上を目指しております。
新型POSレジの全店展開や店舗タブレットの導入、ネット注文の利用促進、カーブサイドオーダーを導入しました。また、将来の人手不足を見据えて、フルセルフレジやソフトコール等、IT技術を活用した店舗づくりも引き続き推進してまいります。
d. 新たな事業展開
モスブランドを活用した新たな事業を展開するマーチャンダイジング事業では「モス公式オンラインショップ~Life with MOS~」を通じて、安全・安心・健康・おいしさに加え、環境に配慮したライフスタイルフード、ライフスタイルアイテムを提案しております。オンラインショップ限定のモスライスバーガー等の食品に加えて、自然や環境を意識したオリジナルのライフスタイルアイテムも販売しております。今後も取り組みを拡大し、ブランドの価値向上とともに、新たな収益源へと育ててまいります。
以上の事業活動の結果、国内モスバーガー事業の売上高は667億13百万円(前年度比5.2%増)となりましたが、セグメント利益(営業利益)については原材料費の高騰や急速な円安による調達費用の増加で原価率が上昇したことに加えて、売上増加に伴う人件費・運賃等の増加、売上拡大のための販売促進費及び宅配手数料の増加等により20億62百万円(同61.2%減)と大幅な減益となりました。
<海外事業>
海外事業では、日本の食文化を大切に残している定番商品に加え、現地の嗜好を取り入れたローカライズ商品を販売するなど、地元の人にも愛される、地域に根差した店舗展開を進めております。なお、海外事業に属する関係会社の当連結会計年度は2022年1月から12月であるため、同期間の情報を記載しております。
a. 主要な連結子会社(シンガポール、香港、魔術食品工業(食品製造))
シンガポールと香港では、日本を訪れたいというお客様に向けて、店舗を桜の装飾品で飾りつけ日本を想起いただける商品を販売する「ジャパンフェス」を3月に開催いたしました。第一弾では、秋田県産あきたこまちを使用した「秋田ごちそうライスバーガー」を香港で、第二弾では、富士山の名前を付けた「富士山焼肉ライスバーガー」を香港とシンガポールで販売いたしました。加えて、シンガポールでは5月から人気キャラクターとのコラボレーション企画を実施し、9月には季節商品「月見焼肉バーガー」「月見焼肉ライスバーガー」を販売いたしました。
海外店舗の主要な食品の製造を担う台湾の魔術食品工業では、原材料価格の高騰などにより業績は厳しい結果となりましたが、モスバーガー店舗の売上増に比例して回復傾向にあります。
b. 主要な関連会社(台湾)
台湾では、3月から新しい健康的な食の提案としてスーパー大麦「バーリーマックス」を使用したライスバーガーの販売に加え、端午節に合わせた蒟蒻ドリンクプロモーションを実施いたしました。9月には海外旅行先人気1位の北海道の食材を使用した商品プロモーションを実施したことにより、売上及び客数の増加に寄与いたしました。また、10月から12月にかけて台湾当局による旅行推進策や新型コロナウイルス感染症防疫措置の緩和により消費が回復したことに加え、人気キャラクターとのコラボレーションは、売上の増加に大きく寄与いたしました。
海外事業においては、コロナ禍による商圏の変化に対応し、積極的にスクラップ&ビルドを実施しました。これにより、一部地域では店舗を減少させておりますが、全体では、5店舗増の455店舗となりました。
(2022年12月末時点、増減:2021年12月末比)
以上の事業活動の結果、海外事業の売上高は156億34百万円(前年度比23.1%増)となりました。また、原材料費の高騰による調達費用の増加で原価率が上昇したことに加え、人件費等の経費の増加により、セグメント損失(営業損失)は2億51百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)2億77百万円)となりました。
<その他飲食事業>
その他飲食事業は、新型コロナウイルス感染症発生前の水準に戻りつつあります。引き続き、商品力の強化、サービス品質の向上、テイクアウトやデリバリーの拡大を図り、収益力の改善を進めております。
以上の事業活動の結果、その他飲食事業の売上高は17億92百万円(前年度比21.6%増)、セグメント損失(営業損失)は2億11百万円(同1億34百万円損失減)となりました。
<その他の事業>
その他の事業では、連結子会社の株式会社エム・エイチ・エスは衛生、株式会社モスクレジットは金融・保険・設備レンタル、株式会社モスシャインはグループ内業務のアウトソーシング等により、主に国内モスバーガー事業やその他飲食事業を支援しております。
これらによるその他の事業の売上高は9億19百万円(前年度比5.8%増)となり、レンタル資産にかかる減価償却費の一時的な減少等により、セグメント利益(営業利益)は6億82百万円(同96.5%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては以下のとおりであります。
a. 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ48億76百万円増加し、744億79百万円となりました。流動資産は前連結会計年度に比べ28億63百万円増加し、固定資産は20億12百万円増加しております。流動資産が増加した主な理由は、売上・仕入の増加により売上債権、棚卸資産が増加したこと、キャッシュレス決済の増加により未収入金が増加したことによるものであります。固定資産が増加した主な理由は、出店等により有形固定資産が増加したことによるものであります。
b. 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ53億61百万円増加し、263億88百万円となりました。この増加の主な理由は、未払法人税等が減少した一方で、設備投資のための長期借入金が増加したこと、キャッシュレス決済の増加により加盟店への返金にかかる未払金が増加したことによるものであります。
c. 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ4億85百万円減少し、480億91百万円となりました。また、自己資本比率は前連結会計年度末69.4%から当連結会計年度末は64.3%と5.1%減少しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー14億22百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー△29億74百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー6億11百万円等により、前連結会計年度末に比べ7億14百万円減少し、190億31百万円(前年度比3.6%減)となりました。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
主として、税金等調整前当期純利益の減少や売上債権、棚卸資産、仕入債務等の運転資金の増減に加え、法人税等の支払いの増加により資金が減少したため、前連結会計年度に比べ90億26百万円減少し、14億22百万円となりました。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
主として、投資有価証券の売却及び償還の増加によって資金が増加した一方で、出店等により有形固定資産の取得による支出が増加したことにより資金が減少したため、前連結会計年度に比べ21億76百万円減少し、△29億74百万円となりました。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
主として、リース債務の返済や配当金の支払いの増加によって資金が減少した一方で、設備投資のための長期借入れにより資金が増加したため、前連結会計年度に比べ44億37百万円増加し、6億11百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績及び受注実績
当社グループのうち一部の連結子会社において生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.店舗売上高とは当社直営店及びフランチャイズ加盟店の売上高を合算したものであり、連結損益計算書に記載されている売上高とは一致しません。
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.店舗売上高とは当社直営店及びフランチャイズ加盟店の売上高を合算したものであり、連結損益計算書に記載されている売上高とは一致しません。
3.連結子会社のみを記載対象としております。
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.店舗売上高とは当社直営店及びフランチャイズ加盟店の売上高を合算したものであり、連結損益計算書に記載されている売上高とは一致しません。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
2022年度においては、新型コロナウイルス感染症に対する規制緩和や世界経済の回復などにより、景気は持ち直しの動きが見られたものの、調達費用の上昇や物流費の高騰、ウクライナ情勢の長期化等に伴う世界的な原材料価格やエネルギー価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループでは、2022年4月より開始した中期経営計画(2022-2024)に基づく施策の推進に取り組みました。
経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ8.4%増収の850億59百万円となりました。主な増収の要因は、国内モスバーガー事業では、積極的な店舗施策や商品・マーケティング施策等の影響と考えております。海外事業では、新型コロナウイルス感染症に対する規制緩和や各国における商品プロモーション等の施策の影響と考えております。
売上原価は、前連結会計年度の407億76百万円から57億2百万円増加し、464億78百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度に比べ2.6%上昇しております。売上原価増加の主な要因は、仕入価格の高騰によるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の341億97百万円から43億42百万円増加し385億39百万円となりました。金額の増加の主な要因は、店舗数及び売上の増加等による減価償却費及び家賃地代の増加、給与手当及び運賃の増加、エネルギー価格の高騰等による水道光熱費の増加、キャンペーン等の施策の実施による販売促進費の増加によるものであります。
c. 営業利益
売上総利益は9億9百万円増加し、販売費及び一般管理費は43億42百万円増加いたしましたので、営業利益は前連結会計年度の34億73百万円に比べ98.8%減の41百万円となりました。売上原価率が2.6%上昇し、販売費及び一般管理費率が1.7%上昇したことにより、営業利益率は、前連結会計年度と比べ4.4%減少し0.0%となりました。
d. 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)の純額は、前連結会計年度の1億60百万円の収益(純額)から1億54百万円増加し、3億14百万円の収益(純額)となりました。この収益(純額)の増加の主な要因は、当期に閉店した店舗等に関する立退料収入を計上したこと、持分法による投資損失が前連結会計年度から減少したことによるものであります。
e. 特別利益(損失)
特別利益(損失)の純額は、前連結会計年度の9億57百万円の利益(純額)から11億89百万円利益(純額)が減少し、2億32百万円の損失(純額)となりました。この利益(純額)の減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症に係る助成金収入が減少したこと、海外事業に係る減損損失が前連結会計年度から増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は3億17百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益34億19百万円)となり、自己資本利益率は前連結会計年度と比べ8.0%減少し△0.7%となりました。
セグメントごとの経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、店舗の設備投資、システム開発投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は76億7百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は190億31百万円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社連結グループ内における債権・債務及び取引は全て相殺しております。
当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと理解しております。
なお、当社グループでは、会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。また、経済環境が変化した場合には、見積りの結果に影響し、将来の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として店舗を基本単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資産の一部または全部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った期間に繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
当社グループは、当社グループの債務者に対する債権回収不能時に発生する損失の見積額について、債務者の財務状況に応じて、一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の3区分にて、貸倒引当金を計上しております。一般債権は貸倒実績率法、貸倒懸念債権及び破産更生債権等につきましては財務内容評価法により貸倒引当金を計上しております。債務者の財政状態の悪化により、その支払い能力が低下した場合、または、当社グループにおける加盟店からの債権の回収サイトが延長となった場合に、貸倒引当金の追加引当が必要となる場合があります。
d. 投資損失引当金
当社グループは、関係会社への投資について、投資先の財政状態の実情を勘案し、一定の算定基準による必要額を見積計上しております。将来の投資先の業績不振により、投資先の財政状態が悪化した場合、投資損失引当金の追加引当が必要となる場合があるとともに、現在の投資簿価の回収不能事態が発生した場合には減損処理が必要となる場合があります。
e. 退職給付費用
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、退職給付に係る負債を当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込み額に基づき計上しております。従業員の退職給付費用には、勤務費用・利息費用・期待運用収益及び前連結会計年度に発生した数理計算上の差異によるものに加えて、確定拠出制度及び確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度への拠出額も含まれております。
このため、退職給付費用は、従業員の勤続年数の変化、数理計算上の差異の費用処理額の増減、長期期待運用収益率の変化による期待運用収益の増減、期末における割引率の水準により大きく変化します。