株式会社ラバブルマーケティンググループ

上場日 (2021-12-21)  情報・通信業ITコンサルグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E37159 

売上高

10.3億 円

前期

13.9億 円

前期比

73.9%

時価総額

21.0億 円

株価

1,450 (05/07)

発行済株式数

1,446,775

EPS(実績)

6.76 円

PER(実績)

214.39 倍

平均給与

759.8万 円

前期

723.0万 円

前期比

105.1%

平均年齢(勤続年数)

40.8歳(2.3年)

従業員数

14人(連結:154人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社と連結子会社である株式会社コムニコ、株式会社DXディライト、一般社団法人SNSエキスパート協会、DTK AD Co.,Ltd.、株式会社ジソウで構成されております。

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

当社は、「人に地球に共感を」をパーパスとし、現代の生活者の情報消費行動に寄り添う共感を重視した愛されるマーケティング活動(Lovable Marketing)を推進するマーケティング企業グループです。「最も愛されるマーケティンググループを創る」をグループミッションに、マーケティングの運用領域を主軸として事業展開をしています。

様々なテクノロジーやプラットフォームが普及した多チャネル時代には、常に生活者とつながり双方向のコミュニケーションが有効となっています。特に生活者は友達の勧めや体験者の声に耳を傾ける傾向が強く、生活者に「愛される=選ばれるマーケティング」を実現・実行する「マーケティングオペレーション」の必要性が高まっています。加えて、変化の早いトレンドやテクノロジーの特徴及び仕様に習熟し、かつクリエイティブなマーケティングオペレーション人材が必要とされていますが、ノウハウや運用体制がない、教育体制が整っていない等で、各チャネルに精通した人材が不足しているのが課題となっています。当社は、各事業のソリューションでそれらオペレーションの課題を解決するサービスをMOS(Marketing Operating Service)(注1)として展開しております。

事業構成は、企業やブランドのSNSマーケティングをサポート、SNS運用支援ツールの開発・提供、SNS検定講座の開発・提供を行う「SNSマーケティング事業」(対象事業会社:株式会社コムニコ、一般社団法人SNSエキスパート協会、DTK AD Co.,Ltd.、株式会社ジソウ)を基幹事業、企業のDX化の導入・サポートをする「DX支援事業」(対象事業会社:株式会社DXディライト)を育成事業と位置付け、「運用支援」及び「運用支援ツールの提供」、「教育」を3本柱としたMOSを提供しています。

事業の特徴を事業領域ごとに示すと次のとおりであります。

 

(注1)MOS(Marketing Operating Service)当社が提供するマーケティングにおけるオペレーション領域に必要な「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」といったソリューションの総称

 

a.SNSマーケティング事業

SNSマーケティング事業は「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」の3つのソリューションからなるMOSを展開しており、これらのソリューションは相互補完しながら循環成長するビジネスモデルです。企業のSNSアカウントの戦略策定からアカウント開設、運用代行、コンテンツ制作、キャンペーンの企画・運用、広告出稿、レポート作成、効果検証までワンストップでサービスを提供する「SNSアカウント運用支援サービス」、SNSマーケティングの運用を効率化する「SaaS型のSNS運用支援ツールの開発・提供」、SNSに関するノウハウやリスク対策を体系化した検定講座を提供する「人材教育サービス」を提供しています。

 

1.SNSアカウント運用支援サービス

戦略策定から投稿コンテンツ制作などの運用支援、分析・効果検証まで、SNSマーケティングのオペレーションをフルサポートしております。BtoCの大手企業ブランドのSNSアカウントを多く支援しており、日本におけるSNS黎明期と言われる2008年から創業し蓄積してきたアカウント運用の長い経験と実績があります。2017年12月には「ソーシャルメディアマネジメントセンター高知」を開設し、業務の効率化、人材採用・人材教育を充実させることによって、サポート企業数の増加、サポート内容の拡充を実現させております。

目的、戦略、コンセプトの設計をしっかり行い、自社ブランドに適した手法や施策に落とし込み運用を活性化しながら、推奨意向が高いファンコミュニティを中長期で築きブランドの本質的資産を形成していきます。

 

2.SaaS型SNS運用支援ツールの開発・提供

SNS運用支援ツールに関しましては、自社ノウハウを活かしたSaaS型クラウドツールを開発・提供しております。SNSアカウントでの投稿管理や効果測定にかかる作業時間を大幅に軽減するクラウドツールである「comnico Marketing Suite(コムニコマーケティングスイート)」、SNSキャンペーンに必要な作業(応募者の収集から当選まで)を効率化するツールである「ATELU(アテル)」、Instagram上でユーザーからのコメントに対して自動で応答するチャットボットツールである「autou(オウトウ)」を提供しております。

 

3.人材教育サービス

SNSアカウントの開設・運用のノウハウや、炎上などSNSにひそむリスクに関する内容を体系化した検定講座を開発・提供しております。3つの検定講座による人材教育サービスのほか、セミナー、講演、書籍、メディアを通してSNSに関する正しい知識の普及活動にも努めています。検定講座は「初級SNSエキスパート検定」、「上級SNSエキスパート検定」、「SNSリスクマネジメント検定」があります。

 

b.DX支援事業

マーケティングオートメーションツール、営業支援システム、顧客管理システム、販売管理システムの4つのクラウドサービスを用いて、顧客の経営課題に沿った戦略策定やプロセスの設計、最適なテクノロジーの選定、運用サポートまでをワンストップで支援しております。「Salesforce」のパートナーとして、顧客企業へクラウドサービスの導入コンサル、活用支援等を行い顧客から報酬を得ています。

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

※画像省略しています。
24/01/26

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社は、当期より決算期(事業年度の末日)を3月31日から10月31日に変更をしております。これに伴い、決算期変更の経過期間となる当連結会計年度につきましては、決算日が3月31日であった当社並びに連結子会社は、7ヶ月間(2023年4月1日~2023年10月31日)を連結対象期間としております。このため、対前期比につきましては記載しておりません。

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策による行動制限が緩和され、個人消費やインバウンド需要が回復し、景気は緩やかな回復傾向が見られました。一方で、世界的なエネルギー資源や原材料の価格高騰、ウクライナ情勢の長期化、為替の円安懸念等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループが事業を展開するデジタルマーケティング領域におきましては、国内外の様々な影響を受けつつも、社会活動のデジタル化を背景に高い成長率を保っており、「2022年日本の広告費」(株式会社電通)によると、インターネット広告市場は前年比14.3%増の3兆912億円となりました。

このような状況の下、当社グループでは「運用支援」、「運用支援ツールの提供」、「教育」といった当社グループ独自のソリューションを強みに、企業のマーケティング活動を総合的に支援してまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は1,025,381千円営業利益22,265千円経常利益25,456千円親会社株主に帰属する当期純利益9,785千円となりました。

 

セグメントごとの業績は以下のとおりです。

(SNSマーケティング事業)

企業のSNSアカウントの戦略策定から開設、運用代行、キャンペーンの企画・運用、広告出稿、レポート作成、効果検証までサポートするSNSアカウント運用支援サービス、SNSマーケティングを効率化するSaaS型のSNS運用支援ツールの開発・提供をしております。また、これらのノウハウを活かしてコンテンツ開発をしたSNSエキスパート検定講座の提供をしております。

当連結会計年度におきまして、(株)コムニコでは、SNS運用支援の新規受注件数が前年同期比で大幅に増加したほか、当社との年間取引高が1,000万円を超えるロイヤルクライアントも順調に増加しております。また、ChatGPTを活用した法人向けプラットフォームの代理販売開始やSNS上でブランドやサービスの認知度等の調査を行う「ファンサーベイ代行サービス」を開始するなど、サービス拡充に努めております。

4月に新規設立した(株)ジソウは、比較的予算の少ない地方自治体、中堅・中小企業や個別のブランド、サービスなど小規模でSNSを運用する企業や団体を対象顧客として事業を開始いたしました。設立直後より、多くの問い合わせをいただき順調に受注数を拡大しております。

(社)SNSエキスパート協会では、検定講座の提供に加え、昨今の青少年がSNSの利用により、投稿の炎上や犯罪に巻き込まれるケースが頻発化する社会状況への対策として、青少年が正しく安全にSNSの利用ができるように啓発する教育プログラムの提供を開始いたしました。

また、東南アジアへの海外展開及び拡大するインバウンド市場への事業展開を成長戦略に掲げる当社は、4月にタイを拠点に東南アジアでマーケティング事業を展開する「DTK AD Co.,Ltd.」を子会社化したほか、7月に東アジアでのマーケティング支援に強みを持つアジアンブリッジ株式会社と資本業務提携を行い支援対象地域を拡大いたしました。

さらに、日本の飲食事業者の海外進出を支援する「お試し出店サービス」を開始し、マレーシアで事業展開をするための合弁会社「TASTE FOOD JAPAN SDN. BHD.」へ出資いたしました。

この結果、当連結会計年度の売上高(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))は978,315千円セグメント利益は246,951千円となりました。

 

(DX支援事業)

マーケティングオートメーション、営業支援システム、顧客管理システムに加え、販売管理などバックオフィス領域の支援を開始しました。これにより、フロントオフィスからバックオフィスまで一気通貫で支援できる体制とし、Salesforceの運用サポートサービスの拡充と顧客開拓に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は47,065千円セグメント損失は6,211千円となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ122,531千円減少し1,148,678千円となりました。これは主に、長期借入金の返済により、現金及び預金が82,481千円減少したこと等によります。固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ116,544千円増加し256,773千円となりました。これは主に、のれんが85,374千円増加したこと等によります。その結果、資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ5,987千円減少1,405,452千円となりました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,539千円増加583,781千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が29,041千円増加したこと等によります。固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ29,343千円減少し247,096千円となりました。これは長期借入金が29,343千円減少したことによります。その結果、負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べ27,803千円減少し830,877千円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ21,815千円増加574,574千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が9,785千円増加したこと等によるものであります。

この結果、企業の安定性を示す自己資本比率は39.3%(前連結会計年度末は37.8%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ82,481千円減少し、668,146千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、52,123千円となりました。これは主に売上債権の減少による107,827千円の増加、法人税等の支払71,794千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、135,168千円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出29,890千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出92,883千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、302千円となりました。これは主に長期借入による収入50,000千円、長期借入金の返済による支出50,302千円があったことによるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社グループのサービス提供は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載は省略しております。

 

b 受注状況

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

SNSマーケティング事業

978,315

-

DX支援事業

47,065

-

合計

1,025,381

-

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り、計上しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

また、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績の分析
(売上高)

売上高は1,025,381千円となりました。これは主に、SNSマーケティング事業において新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークや自宅での時間が増えたことから、SNS利用時間や接触時間が増加したこと。オフラインでのマーケティングがオンラインにシフトする中で、企業のデジタルマーケティングにおいてもSNSマーケティングの重要性は高まっており、新規運用案件の受注が好調に推移したほか、SaaS型のSNS運用支援ツールの導入件数も拡大したことによるものです。

 

(売上原価、売上総利益)

売上原価は506,508千円となりました。これは主に、売上高に伴う外注費の発生、体制強化のための従業員数増加による労務費の発生によるものであります。この結果、売上総利益は518,873千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は496,607千円となりました。これは主に、営業及びサービス提供体制の強化を企図し、株式会社コムニコのセールスやカスタマーサクセス等の人員を増やしたことによる人件費発生によるものであります。この結果、営業利益は22,265千円となりました。

 

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

営業外収益は6,206千円となり、その主な内訳は補助金収入であります。営業外費用は3,015千円となりその主な内訳は支払利息となります。この結果、経常利益は25,456千円となりました。

 

(特別損益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税等合計は12,004千円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9,785千円となりました。

 

b 経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「3.事業等のリスク」に含めて記載しております。

 

c 財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

d キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業拡大のための人件費、採用教育費、広告宣伝費であります。投資を目的とした資金需要は、M&A投資によるものであります。これらの必要資金については、自己資本を基本としつつ、今後の資金需要や金利動向等を勘案し、必要に応じて金融機関からの借入やエクイティファイナンス等による資金調達を検討する予定であります。なお、これらの資金調達方法の優先順位は、資金需要や資金使途等に合わせて最適な方法を検討・選択する予定であります。