E04296 Japan GAAP
前期
47.6億 円
前期比
104.4%
株価
728 (04/26)
発行済株式数
7,300,000
EPS(実績)
56.47 円
PER(実績)
12.89 倍
前期
591.6万 円
前期比
104.8%
平均年齢(勤続年数)
44.9歳(18.3年)
従業員数
54人(連結:114人)
当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下「当社」という。)と連結子会社2社(東北丸八運輸㈱、丸八クリエイト㈱)で構成されております。
当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、物流事業・不動産事業はセグメント情報における報告セグメントの区分と同一であります。
倉庫業務……貨物保管・荷役作業・貸倉庫業務を行っており、保管・荷役業務の一部は東北丸八運輸㈱に依頼しております。
運送業務……東北丸八運輸㈱は貨物自動車運送事業法に基づき営業している運送会社で、東北地区を拠点としております。又当社の保管貨物の一部の配送を請負っております。
不動産業務……不動産の造成・売買・仲介・賃貸及び管理、コンサルテーションを行っております。丸八クリエイト㈱においても同様の業務を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年2月28日)現在において判断したものであります。
1.経営成績等の状況の概要
(1) 経営成績に関する分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しや雇用・所得環境が改善しつつあり、各種政策の効果もあって、景気は緩やかながらも回復傾向にて推移してまいりました。しかしながら、中東地域をはじめとする地政学リスクに加えて、世界的な金融引き締めや国内物価の上昇傾向等を背景として景気下振れリスクの高まりに十分に注意する必要があり、内外経済の動向は不透明感が拭えない状況にあります。
このような経済情勢にあって、物流業界におきましては保管残高数量・金額ともに前年同月を上回る水準にて推移する傾向がみられつつあるものの、人手不足等に加えて燃料価格をはじめとする諸物価の高騰により全般的にコストが上昇しているほか競争の激化等もあり、厳しい状況が続いております。また、不動産賃貸業界におきましても、景気動向等の影響に伴い、賃料水準や需給関係の各データは総じて弱含みにて推移しております。
このような状況の下、当社グループは、内外の環境変化に的確に対応しながら、さらなる成長を果たしていくために新中期経営計画(2022-2026)の具体的各施策を展開してまいりました。物流事業における具体的施策としては、既存倉庫の稼働率は安定的かつ高い水準にて推移しており、各種経費の削減にも取り組み、営業収益の確保に努めてまいりました。また、きめ細かなサービスを提供しながら、既存顧客との取引拡大や新規顧客の獲得に努めてまいりました。このほか、埼玉県所沢市の新規倉庫ならびに千葉県八街市の新規文書保管センターも本格的に稼働開始となり、将来の収益力増強に向けて事業基盤の強化も図られつつあります。不動産事業における具体的施策としては、賃貸マンションや賃貸オフィスビル等が安定的に稼働しており、不動産賃貸料収益の増加に努めてまいりました。
この結果、売上高は物流事業収入および不動産事業収入ともに増加したことにより前期比208百万円(4.4%)増の4,972百万円となりました。また、営業利益は減価償却費は増加したものの各種経費の削減に努めたことにより前期比2百万円(0.4%)増の574百万円となり、経常利益は前期比7百万円(1.3%)増の585百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産の売却に伴う特別利益計上により前期比51百万円(14.4%)増の412百万円となりました。なお、新中期経営計画の主要指標であるEBITDA(償却前利益)は前期比35百万円(3.2%)増の1,155百万円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(物流事業)
物流事業では、保管料収入、荷役料収入、貸倉庫料収入等いずれも前期比で増加したことにより売上高は前期比206百万円増の4,339百万円となり、セグメント利益は減価償却費が増加したものの各種経費の削減により前期比6百万円増の708百万円となりました。
(不動産事業)
不動産事業では、賃貸マンション・賃貸オフィスビルが安定的に稼働したことにより売上高は前期比2百万円増の632百万円となり、セグメント利益は修繕費計上等により前期比31百万円減の275百万円となりました。
(2) 財政状態及びキャッシュ・フローに関する分析
① 資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は、有形固定資産の売却や設備に関する減価償却の進捗等により前期末比91百万円減少の18,290百万円となりました。負債は、借入金の減少等により前期末比551百万円減少の7,194百万円となり、純資産は前期末比459百万円増加の11,096百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末における自己資本比率は60.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加、投資活動によるキャッシュ・フローの減少ならびに財務活動によるキャッシュ・フローの減少に伴い、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比131百万円増加の1,063百万円となりました。
(ⅰ) 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益616百万円や減価償却費581百万円等の資金留保等により、営業活動によるキャッシュ・フローは1,147百万円の増加(前期比121百万円増)となりました。
(ⅱ) 投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出207百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは168百万円の減少(前期比479百万円増)となりました。
(ⅲ) 財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の返済等により、財務活動によるキャッシュ・フローは848百万円の減少(前期比354百万円減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業は、物流事業及び不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分として把握することは困難であります。
これに代えて、セグメント毎の営業収益を示すと次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年2月28日)現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の分析
当連結会計年度の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析につきましては、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1.経営成績等の状況の概要(2)財政状態及びキャッシュ・フローに関する分析」に記載のとおりです。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」に記載したとおりです。
当社グループは、5ヶ年の新中期経営計画(2022-2026)を策定し、さらなる成長に向けて具体的施策を推進してまいりました。新中期経営計画の2年目となる当連結会計年度は、設備投資の効果が浸透してきたことをはじめとして各利益項目等の主要指標は計画を上回る結果となりました。また、主要指標の1つであるEBITDA(償却前利益)は5期連続で11億円超の水準を確保し、営業キャッシュ・フローは安定推移しております。
② 次期見通しについて
今後の経済動向につきましては、各種政策の効果等により景気は緩やかに回復傾向が続くことが期待されるものの、世界的な金融引締め等により内外経済が下振れするリスクがあるほか、物価上昇や金融資本市場の変動の影響等に留意を要する状況が続くものと思われます。
このような状況の下、当社グループは、新中期経営計画(2022-2026)の施策を着実に遂行しながら事業環境の大幅な変化に的確に対応しながら、物流事業セグメントならびに不動産事業セグメントにおける収益基盤の増強を図りつつ、企業価値の向上に努めてまいります。
次期の業務環境として物流事業ならびに不動産事業ともに安定的に稼働させていく計画としております。これらの結果、次期業績予想につきまして、売上高は前期比127百万円増の5,100百万円、営業利益は同25百万円増の600百万円、経常利益は前期比同水準の585百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比12百万円減の400百万円としております。なお、新中期経営計画の主要指標であるEBITDA(償却前利益)は前期比24百万円増の1,180百万円としております。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新中期経営計画(2022―2026)では、客観的な指標として、最終年度の売上高、営業利益、経常利益、EBITDA(償却前利益)、自己資本比率、ROEの目標を定めております。最終年度では、営業利益、経常利益、EBITDA、ROEについて創業以来の過去最高水準の達成を目指す計画としております。
連結業績計画
主要な財務指標のほか、次の非財務項目についても重要な指標として位置付けております。
(ⅰ) 各営業所の稼働率向上
(ⅱ) 各営業所の適切な修繕実施による収益力の安定化
(ⅲ) 資金調達の際の借入金利の固定化による金利上昇リスク抑制
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの設備資金及び運転資金は、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達しております。
なお、キャッシュ・フローにつきましては、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1.経営成績等の状況の概要(2)財政状態及びキャッシュ・フローに関する分析」に記載したとおりです。
また、資金の調達に際しては、設備投資計画等に基づく資金需要、金利動向等を考慮し調達しており、一部の借入については将来の金利上昇リスクを回避し支払利息の固定化を図り調達コストの低減に努めております。
② セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
物流事業では、保管料収入、荷役料収入、貸倉庫料収入等いずれも前期比で増加したことにより売上高は前期比206百万円増の4,339百万円となり、セグメント利益は減価償却費が増加したものの各種経費の削減により前期比6百万円増の708百万円となりました。セグメント資産は、減価償却進捗に伴い前期末比250百万円減の10,014百万円となりました。
不動産事業では、賃貸マンション・賃貸オフィスビルが安定的に稼働したことにより売上高は前期比2百万円増の632百万円となり、セグメント利益は修繕費計上等により前期比31百万円減の275百万円となりました。セグメント資産は、一部資産の売却により前期末比192百万円減の5,515百万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したとおりです。この連結財務諸表の作成にあたって、将来キャッシュ・フローや繰延税金資産等に見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の課税所得を中期経営計画や現時点で入手可能な情報により見積り、回収可能性があるものと判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。今後、経済環境等の変化により業績が低迷した場合、この見積りの仮定に変更が生じ、繰延税金資産の取崩しが必要となり、税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について減損の兆候の有無の判定を行い、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、主として市場価格に基づき回収可能価額を算定し、減損損失の認識・測定を行っているため、経済環境等の変化により、市場価格が変動し回収可能価額が低下した場合には減損損失の計上が必要になる可能性があり、当社グループの経営成績・財政状況に影響を与える可能性があります。