株式会社共立メンテナンス

ブランドなど:ドーミーイン共立リゾート
サービス業ホテルプライムTOPIX Mid400

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュースリリース


最終更新:

E04908 Japan GAAP

売上高

2,041.3億 円

前期

1,756.3億 円

前期比

116.2%

時価総額

2,339.1億 円

株価

2,982 (07/16)

発行済株式数

78,439,636

EPS(実績)

158.26 円

PER(実績)

18.84 倍

平均給与

428.7万 円

前期

363.5万 円

前期比

117.9%

平均年齢(勤続年数)

39.2歳(6.2年)

従業員数

3,048人(連結:5,939人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社共立メンテナンス)、子会社17社及び関連会社3社により構成されており、寮事業、ホテル事業、総合ビルマネジメント事業、フーズ事業、デベロップメント事業を主たる業務としております。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 なお、次の5部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

セグメントの名称

事業内容

主要な会社

寮事業

学生寮・社員寮・ドミール・受託寮の管理運営事業

当社

他2社

ホテル事業

ドーミーイン(ビジネスホテル)事業

リゾート(リゾートホテル)事業

当社

㈱韓国共立メンテナンス

他2社

総合ビル
マネジメント事業

オフィスビルマネジメント事業

レジデンスビルマネジメント事業

㈱ビルネット

㈱セントラルビルワーク

フーズ事業

外食事業

受託給食事業

ホテルレストラン等の受託運営事業

㈱共立フーズサービス

㈱共立オアシス

㈱共立フーズマネジメント

デベロップメント
事業

建設・企画・設計・仲介事業

分譲マンション事業

不動産流動化事業

その他開発付帯事業

当社

㈱共立エステート

他1社

その他事業

シニアライフ事業(高齢者向け住宅の管理運営事業)

PKP事業(自治体向け業務受託事業)

単身生活者支援事業

保険代理店事業

総合人材サービス事業

融資事業及び事務代行業

その他の付帯事業

当社

㈱共立トラスト

㈱共立保険サービス

㈱共立ソリューションズ

㈱共立ファイナンシャルサービス

他4社

 

 事業系統図は次のとおりであります。※画像省略しています。

 

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響はほぼ解消したものの、為替変動や物価上昇、地政学リスクの高まりなど、依然として先行き不透明な状況が継続いたしました。

 このような中、当社グループにおきましては食材費や人件費などコスト上昇の影響を受けましたが、寮事業では学生の入寮契約数がコロナ前を上回ったことなどにより堅調に業績貢献し、ホテル事業では旺盛な内需に加え、2024年3月の訪日外国人客数が初めて300万人を超過する(出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」)など、インバウンドが力強く増加したことなどにより、2019年3月期の過去最高益を更新しました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、270,921百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,386百万円の減少となりました。主な要因は、現金及び預金の減少などによるものであります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、184,317百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,411百万円の減少となりました。主な要因は、社債、長期借入金の減少などによるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、86,604百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,025百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加などによるものであります。

 この結果、自己資本比率は32.0%となり、前連結会計年度末に比べ4.6ポイントの増加となりました。

 

b.経営成績

 売上高は204,126百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益は16,708百万円(前年同期比128.0%増)、経常利益は21,116百万円(前年同期比196.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12,414百万円(前年同期比192.7%増)となり、コロナ危機を乗り越え業績が回復いたしました。

 

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 寮事業

 寮事業では、4月に全国で合計12事業所、1,037室を新たに開業いたしました。当社寮事業所の安心・安全性を改めてご評価いただき日本人学生の契約数が増加したことに加え、留学生の契約数が大幅に増加したことなどにより期初稼働率は98.2%(前年と比べ4.7ポイント増)での好スタートとなりました。

 以上の結果、寮事業全体の売上高は52,303百万円(前期比3.9%増)となり、商品別では、学生寮売上高29,999百万円(前期比6.9%増)、社員寮売上高13,406百万円(前期比0.9%増)、ドミール(ワンルームマンションタイプ寮)売上高5,027百万円(前期比1.6%増)、受託寮(企業・学校様が保有する寮の管理運営受託)売上高3,869百万円(前期比4.3%減)となりました。営業利益は新規開業費用や食材費の高騰などがありましたが、期初稼働率の上昇に加え新規開業に伴う事業所数の増加などによる増収でカバーし5,881百万円(前期比29.0%増)となりました。

 なお、2024年3月末現在の事業所数は519ヶ所(前期比8ヶ所増・受託除く)、定員数は44,057名(前期比766名増)、契約者数は42,732名(前期比310名増)となっております。

 

 ホテル事業

 ホテル事業では、当期にドーミーイン事業で『天然温泉 淡雪の湯 ドーミーイン青森』、『天然温泉 別府八湯 御宿 野乃別府』、『天然温泉 つつじの湯 ドーミーインEXPRESS豊橋』、『天然温泉 凌天の湯 御宿 野乃浅草別邸』、リゾート事業で『ラビスタ観音崎テラス』の5事業所をオープンいたしました。

 入国制限の解除に伴う国際線の運航再開や増便、円安などによりインバウンドが想定より大幅に増加したほか、国内におきましても出張やレジャー需要の増加に加え、全国旅行支援の延長などを背景とした中、海外で開催された旅行博でのPR活動や国内向け旅行キャンペーンの実施などの積極的な販売促進も功を奏し、高稼働・高単価にて推移いたしました。

 この結果、売上高は125,570百万円(前期比24.3%増)となり、営業利益は14,843百万円(前期比169.2%増)となり、コロナ前を上回りホテル事業での過去最高益を更新いたしました。

 なお、2024年3月末現在のホテル事業全体の事業所数は137ヶ所(前期比5ヶ所増)、客室数は21,367室(前期比739室増)となっております。

 

 総合ビルマネジメント事業

 総合ビルマネジメント事業では、改修工事案件が増加したことなどにより、売上高は22,604百万円(前期比21.6%増)となり、営業利益は824百万円(前期比22.9%増)となりました。

 

 フーズ事業

 フーズ事業では、ホテルレストランの受託案件が増加したことなどにより、売上高は11,103百万円(前期比16.5%増)となり、営業利益は208百万円(前期比13.8%増)となりました。

 

 デベロップメント事業

 デベロップメント事業では、新築工事案件が増加したことなどにより、売上高は3,623百万円(前期比100.5%増)となり、営業利益は340百万円(前期比155.0%増)となりました。

 

 その他事業

 その他事業は、シニアライフ事業(高齢者向け住宅の管理運営事業)、PKP事業(自治体向け業務受託事業)、単身生活者支援事業、保険代理店事業、総合人材サービス事業、融資事業及び事務代行業であります。これらの事業の合計の売上高は16,190百万円(前期比3.2%増)となり、営業損失は主にシニアライフ事業で新規開業費用が発生したことなどにより310百万円(前期は55百万円の損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ24,219百万円減少し、31,431百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純利益の影響により、前連結会計年度に比べ16,329百万円収入が増加し、24,083百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出の影響により、前連結会計年度に比べ24,881百万円支出が増加し、31,533百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入金の返済による支出の影響により、前連結会計年度に比べ33,774百万円支出が増加し、16,792百万円の支出となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

52,303

3.9

学生寮

29,999

6.9

社員寮

13,406

0.9

ドミール

5,027

1.6

受託寮

3,869

△4.3

ホテル

125,570

24.3

ドーミーイン事業

72,800

26.2

リゾート事業

52,769

21.6

総合ビルマネジメント

22,604

21.6

オフィスビルマネジメント事業

4,920

3.9

レジデンスビルマネジメント事業

17,683

27.6

フーズ

11,103

16.5

デベロップメント

3,623

100.5

報告セグメント計

215,205

18.7

その他

16,190

3.2

調整額

△27,269

合計

204,126

16.2

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますので、ご参照下さい。会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
 また、連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,386百万円減少し270,921百万円(前連結会計年度末は272,308百万円)となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ18,417百万円減少し80,385百万円(前連結会計年度末は98,802百万円)となりました。これは現金及び預金が24,219百万円減少したことなどによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ17,124百万円増加し190,224百万円(前連結会計年度末は173,100百万円)となりました。これは投資有価証券が11,492百万円、建設仮勘定が4,038百万円増加したことなどによるものであります。

 繰延資産は、前連結会計年度末に比べ93百万円減少し311百万円(前連結会計年度末は405百万円)となりました。

 

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ13,411百万円減少し184,317百万円(前連結会計年度末は197,728百万円)となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,744百万円増加し71,127百万円(前連結会計年度末は67,383百万円)となりました。これは短期借入金が2,912百万円増加したことなどによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ17,156百万円減少し113,189百万円(前連結会計年度末は130,345百万円)となりました。これは長期借入金が13,289百万円、社債が4,880百万円減少したことなどによるものであります。

 

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12,025百万円増加し86,604百万円(前連結会計年度末は74,579百万円)となりました。これは利益剰余金が11,322百万円増加したことなどによるものです。

 

2)経営成績

(売上高)

 売上高は、前期に比べ16.2%増の204,126百万円となりました。そのうち、寮事業売上高は、前期に比べ3.9%増の52,303百万円、ホテル事業売上高は、前期に比べ24.3%増の125,570百万円となりました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は、売上高に連動し前期に比べ8.6%増の155,132百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、売上高に連動し支払手数料が増加したことなどにより、前期に比べ27.0%増の32,285百万円となりました。

 

 

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 親会社株主に帰属する当期純損益は、寮事業が堅調に業績貢献し、ホテル事業が大幅増益となったほか、持分法による投資利益などもあり、前期に比べ192.7%増の12,414百万円の利益となりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業所・リース物件の賃借料のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規事業所の取得及び開業費用、既存事業所の改修費用等によるものであります。

 当社グループは、事業資金について自己資金のほか、金融機関からの借入等により調達しております。一方で、自社所有物件の一部について当社の管理運営・賃借契約付運用物件として投資家に売却する等の手法を活用して有利子負債依存度の低下を図っております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は138,603百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は31,431百万円となっております。

 

d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 中期経営計画「KYORITSU Growth Vision / Rise Up Plan 2028(2023年4月~2028年3月)」の初年度である当期は、寮事業の学生契約数がコロナ前を上回ったことや、ホテル事業が旺盛な内需やインバウンドの力強い回復などにより高稼働・高単価にて推移したことにより、過去最高益を更新する好スタートとなりました。

 中期経営計画の主な定量目標と初年度進捗状況は以下に記載のとおりであります。

主な定量目標

2028年3月期

当期実績(初年度)

売上高

2,800億円

2,041億円

営業利益

280億円

167億円

営業利益率

10%

8.2%

EPS ※1

200円

159.1円

ROE

10%

15.4%

ネットD/Eレシオ

1倍以下

1.23倍

配当性向

20%以上

15.4%(※2 20.3%)

※1.当社は2024年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。初年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定してEPSを算定しております。

 2.特殊要因である持分法による投資利益、減損損失の影響を除いた数値となっております。

 

開発計画

中期経営計画期間中

新規開業目標室数

当期開業済室数(初年度)

6,700室

1,037室

ドーミーイン

3,600室

750室

リゾート

1,300室

75室

 

e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。