売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E04592 Japan GAAP

売上高

35.7億 円

前期

33.4億 円

前期比

106.7%

時価総額

110.7億 円

株価

3,925 (04/19)

発行済株式数

2,821,000

EPS(実績)

54.59 円

PER(実績)

71.90 倍

平均給与

492.2万 円

前期

462.0万 円

前期比

106.5%

平均年齢(勤続年数)

50.9歳(15.4年)

従業員数

45人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社は、映画興行、ビル賃貸及び付帯事業並びに娯楽場の経営を主たる事業としております。当社の親会社は近鉄グループホールディングス株式会社であり、同社の企業集団は運輸業、不動産業、国際物流業、流通業、ホテル・レジャー業を営んでおります。また、当社は同社の子会社である近鉄不動産株式会社より、「あべのルシアス」内で「あべのアポロシネマ」用フロアの一部を賃借しております。

上記を事業系統図に示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

また、当社が経営する各セグメントの事業内容は次のとおりであり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。

 

(1) シネマ・アミューズメント事業

シネマ・アミューズメント事業では、映画館9スクリーンで構成されるシネマコンプレックス1館とゲームセンター2店の経営を行っております。

内容は次のとおりであります。

 

事業所名

所有又は賃借の別

所在地

備考

あべのアポロシネマ

所有及び賃借

大阪市阿倍野区

邦・洋画封切

アポロ3階ゲームセンター

所 有

大阪市阿倍野区

 

アポロ4階ゲームセンター

所 有

大阪市阿倍野区

 

 

 

(2) 不動産事業

不動産事業では、大阪市阿倍野区所在のきんえいアポロビルをテナントビルとし、付帯するきんえいアポロ駐車場の経営並びに「ヴィアあべのウォーク」内に所有する店舗区画の賃貸を行うとともに、大阪市の再開発ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務を行っております。

また、宝くじ売店2店の経営を行っており、内容は次のとおりであります。

 

事業所名

所有又は賃借の別

所在地

備考

宝くじ売場 あべのハルカス店

賃 借

大阪市阿倍野区

 

アポロビル地下2階宝くじ売店

所 有

大阪市阿倍野区

 

 

 

23/04/26

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、緩やかな持ち直しが続いています。その一方で、エネルギーなどの物価上昇や供給面での制約、金融資本市場の変動等の下振れリスクが懸念されるなど、経済を取り巻く環境は先行き不透明な状況で推移しています。

 この間、当社におきましては、当社施設を通じた新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、細心の注意を払いながら集客に努め、収入の確保を目指しました。2月から3月にかけて適用されたまん延防止等重点措置やその後の新規感染者の急増等の影響はありましたが、売上高は、「あべのアポロシネマ」を臨時休館した前期と比較して11.4%増の3,344,564千円となりました。さらに、部門別業績管理の徹底により経費全般に亘って鋭意抑制に努めました結果、営業利益は前期に比較して29.4%増の174,856千円、経常利益は15.5%増の183,687千円、当期純利益は15.4%増の124,612千円となりました。

 各セグメントの状況は次のとおりであります。

a.シネマ・アミューズメント事業

シネマ・アミューズメント事業部門におきましては、劇場事業では“ONE PIECE FILM RED”“すずめの戸締まり”“名探偵コナン ハロウィンの花嫁”“THE FIRST SLAM DUNK”“トップガン マーヴェリック”“ミニオンズフィーバー”“ジュラシック・ワールド/新たなる支配者”“余命10年”“キングダム2 遥かなる大地へ”“五等分の花嫁”などを上映して観客誘致に努めました。また、新型コロナウイルス感染拡大を予防し、安心して映画をご覧いただけることを第一に考え、従業員の健康管理を徹底するとともに、お客様にマスクの着用、消毒液の使用及び体温の測定をお願いし、抗ウイルス・抗菌加工済みの館内の消毒を継続するなど感染予防対策を徹底しました。その上で、スクリーン7の座席をリニューアル、スクリーン4にカスタムオーダーメイドスピーカーを導入するなど設備のレベルアップを実施し、より快適な鑑賞環境づくりに注力しました。また、娯楽場事業におきましては、11月にアポロビル4階にゲームセンター「GiGO」をオープンしました。これらの結果、部門全体の収入合計は、1,331,640千円(前期比33.6%増)となり、営業原価控除後では54,953千円の営業利益(前期は30,374千円の営業損失)となりました。

同事業の収入等は次のとおりであります。

区分

単位

当事業年度

(令和4年2月1日から
令和5年1月31日まで)

前年同期比(%)

劇場入場人員

千人

858

30.3

劇場稼働率

25.3

劇場収入

千円

1,195,322

31.9

娯楽場収入

千円

136,317

50.7

合計

千円

1,331,640

33.6

 

(注)  稼働率=

入場人員

一日の収容能力(定員×興行回数)×興行日数

 

 

 

b.不動産事業

不動産事業部門におきましては、アポロ・ルシアス両ビルにおける抗ウイルス・抗菌加工済みの共用部の消毒を定期的に実施するとともに、テナントの収益回復を支援するための販売促進活動に取り組みました。また、アポロビルにおいて、空調機、防火シャッター及び上水揚水ポンプの更新、階段照明器具のLED化等の諸工事を実施し、ビルの安全性、快適性の向上及び省エネルギー化を図り機能強化に努めました。ルシアスビルにおいても、給気ファン設備及び空調設備の更新、特高受電設備及び蓄電池設備の更新、防火シャッター改修等に計画的に取り組むなど、より安全で快適なビルづくりを推進しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に伴う新たな空室発生等への対策として、テナント退店区画の整備工事を実施する等、後継テナント誘致に注力し、収入の確保に努めました。これらの結果、駐車場等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めた部門全体の収入合計は2,012,924千円(前期比0.4%増)となり、営業原価控除後では409,742千円(前期比9.8%減)の営業利益となりました。

同事業の収入等は次のとおりであります。

区分

単位

当事業年度

(令和4年2月1日から
令和5年1月31日まで)

前年同期比(%)

不動産賃貸収入

千円

1,390,848

0.0

駐車場収入

千円

201,927

7.7

ビル共益費等収入

千円

393,032

△1.7

その他事業収入

千円

27,117

1.2

合計

千円

2,012,924

0.4

不動産賃貸
稼働率

アポロビル

92.54

あべのルシアス

97.77

合計

96.07

 

(注) 不動産賃貸稼働率=

賃貸面積

賃貸可能面積

 

 

 当事業年度末における資産は、前事業年度末に比較して4,833千円減少し、5,765,860千円となりました。これは有形固定資産の減少118,411千円等によるものであります。また、負債は前事業年度末に比較して102,869千円減少し、3,446,309千円となりました。これは短期借入金の減少100,000千円等によるものであります。純資産につきましては、当期純利益の計上額が支払配当額を上回ったため、前事業年度末に比較して98,036千円増加し、2,319,551千円となりました。

 ② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を下回ったため、前事業年度末に比較して8,901千円減少し、当事業年度末は75,622千円となりました。

また、当期中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費等により509,953千円となりました。前事業年度と比較しますと、協力金の受取額の減少等により、40,872千円収入額が減少しております。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により315,345千円となりました。前事業年度と比較しますと、有形固定資産の取得による支出の減少等により148,908千円支出額が減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
  当事業年度において財務活動で使用した資金は、短期借入金の返済等により203,509千円となり、前事業年度前事業年度と比較して増加しております。

 ③ 生産、受注及び販売の実績

当社は、受注生産形態をとる事業を行っていないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。

このため、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 ① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この作成にあたり、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 a.固定資産の減損

当社は、固定資産を劇場事業、不動産賃貸事業、その他の事業にグルーピングした上で、その回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。

 b.繰延税金資産の回収可能性

当社は、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、将来減算一時差異のうち将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を計上しております。従って、今後、経営環境の変化等により将来の課税所得の見積額が大きく変動した場合等には繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営環境の変化)

当社の事業拠点であるあべの・天王寺エリアでは、「あべのハルカス」や「あべのキューズモール」等の大型施設の集積により街の魅力が高まるとともに来訪者が増加し、当社におきましても、これらに合わせて営業強化に取組んでまいりました。

シネマ・アミューズメント事業部門では、あべの・天王寺エリア唯一の映画館である「あべのアポロシネマ」への一層の集客を目指し、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺施設と共同イベントを実施しております。同時に、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」会員の獲得に努め、会員向けのメールマガジンを通じて顧客とのコミュニケーションを深めるとともに、事前のクレジットカード決済が不要なチケット予約システムの利便性を訴えること等により、誘客に努めてまいりました。

また、不動産事業部門では、安全で快適なビル環境を目指して耐震補強工事を完成させるなど計画的に設備更新・改良工事を進めております。

当社といたしましては、今後ともお客様の視点に立った質の高いサービスの提供、安全・快適な環境の整備を推進するとともに、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業との有機的な連携による販売活動を展開してまいります。また、地域間競争に生き残るためにも、あべの・天王寺エリアの魅力を更に高める周辺施設とのタイアップを引き続き推進し、これらの相乗効果により経営成績の向上を目指してまいります。

(経営成績に重要な影響を与える要因)

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。

このうち、当事業年度において特に留意すべき要因についての分析としては、大規模感染症による映画興行成績及び賃貸ビル稼働状況への影響が挙げられます。

(経営成績等の分析・検討)

経営成績に重要な影響を与える要因を踏まえた当事業年度の経営成績の状況に関する分析は次のとおりであります。

 a.売上高及び営業利益

当事業年度は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、各事業において当社施設を通じた感染拡大を防止するために細心の注意を払いながら、集客に努め、収入の確保を目指しました。

シネマ・アミューズメント事業では、新型コロナウイルス感染拡大を予防し、安心して映画をご覧いただけることを第一に考えてあらゆる対策に注力いたしました。その上で、一部座席のリニューアルやカスタムオーダーメイドスピーカーの導入など設備のレベルアップを実施し、より快適な鑑賞環境づくりに注力しました。また、娯楽場事業におきましては、11月にアポロビル4階にゲームセンター「GiGO」をオープンしました。

不動産事業では、感染拡大防止に向けた諸施策をはじめ安全・快適なビルづくりを推進するとともに、テナントを支援するための販売促進活動にも取り組みました。また、新たな空室発生等への対策として、テナント退店区画の整備工事を実施するなど賃貸収入の確保に努めました。

これらの結果、売上高は前期に比較して11.4%増の3,344,564千円となり、営業利益は前期に比較して29.4%増の174,856千円となりました。

 b.経常利益

経常利益は、営業外収益でテナント退去に伴う違約金収入もあり、前期に比較して15.5%増の183,687千円となりました。

 c.当期純利益

当期純利益は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた大阪府からの休業等の要請に応じたことによる協力金を特別利益に計上したこともあり、前期に比較して15.4%増の124,612千円となりました。

(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標)

当事業年度のROA(総資産経常利益率)は3.2%(前事業年度は2.8%)、営業利益率は5.2%(前事業年度は4.5%)であります。当事業年度において、ROA及び営業利益率が前事業年度に比べていずれも改善したのは、依然、新型コロナウイルス感染拡大が経営成績に大きな影響をもたらす中、前期に比べて利益が増加したためであります。今後、社会経済活動の変化や動向を注視しながら、さらなる改善に努めてまいります。

 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の資金需要の主なものは、映画フィルム料、商品仕入れ、「あべのルシアス」に係る大阪市との「保留床一括賃貸借契約」に基づく不動産賃借料等の各事業運転資金及び一般管理費のほか、維持更新投資等に関する設備資金であります。

これらの資金需要に対応するため、短期資金については各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越による金融機関からの借入れにより流動性を確保しております。長期資金については金融機関から固定金利で調達することにより金利上昇リスクに対応するとともに年度別返済額の平準化を図っております。

また、金融機関の当座貸越枠を確保し、コロナ禍における資金の流動性の確保に万全を期しております。

なお、余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預入を行っております。