E01833 Japan GAAP
前期
167.1億 円
前期比
95.7%
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社サンコーシヤ)及び、子会社27社により構成されており、電気通信機器、電気機器の製造販売・設備設置工事及び雷・気象情報サービス等の販売を行っております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の2部門は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
[通信保安事業]
・販売
国内については、主に、子会社㈱北陸サンコーシヤ、㈱九州山光社及び当社が行っております。海外については北米地区を子会社SANKOSHA U.S.A.,INC.が、アジア地区等を子会社SANKOSHA KOREA CORPORATION、山光社香港有限公司等が行っております。
・製造
国内については当社、子会社㈱ライゼン、㈱茨城テック、㈱オプトテクノ及び北九州住設㈱、海外については子会社広州圣科薩防雷科技有限公司及びPT.SANKOSHA INDONESIAが行っております。
・設備設置工事
当社の受注工事の一部を子会社㈱サンコーシヤシステムエンジニアリング等が行っております。
[気象事業]
雷・気象情報サービスのソフトウエア開発及び販売を子会社㈱フランクリン・ジャパンが行っております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、雇用の改善や名目賃金の増加、またインバウンド需要による好調な企業業績などの景気浮揚効果が見られております。一方で物価高による内需低迷を背景とした景気下振れ要因もあり、景気回復には足踏みも見られます。
また、ウクライナや中東地域の情勢悪化等の地政学的リスク、さらに関税引上げは実行されていますがアメリカの今後の政策動向、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況になっております。
当社の主要マーケットにおける概況をご報告します。
電力会社を中心とした電力業界では、風力発電などの再生可能エネルギーの導入を積極的に推進しており、地球温暖化対策やエネルギーの安定供給を目指しています。また、温室効果ガスの排出削減に向けた取組みを強化しており、火力発電所の高効率化や省エネルギー技術の導入、原子力発電所の再稼働や再稼働に向けた適合性の審査、前述の再生可能エネルギーの比率増加にも務めています。
情報通信業界では、高速・大容量通信を実現する5Gネットワークの展開に注力しており、高速通信や低遅延性を提供することで、新たなサービスやアプリケーション開発を促進し、利用者に豊かな通信体験を提供することを目指しています。また、IoT技術を活用したサービスの展開に取組んでおり、スマートホーム、スマートカー、健康管理など様々な分野でIoTデバイスやサービスを提供して、利用者の生活やビジネスをサポートすることに力を入れています。
鉄道業界では、運行に使用する電力の一部を再生可能エネルギーに切替えるなど、環境に配慮した活動を行っています。また、省エネ化や環境配慮の取組みとして、列車や駅施設のエネルギー効率を向上させるため、省エネルギー技術の導入や運行の最適化、新型車両の導入や既存車両の改修によるエネルギー効率の高い列車運行を目指しています。
次に、当連結会計年度の当社グループ業績についてご報告します。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は15,994,852千円、前連結会計年度比4.3%、714,242千円の減少となりました。経常利益では1,074,589千円、前連結会計年度比15.2%、192,087千円の減少と、減収減益となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比455,788千円減少の421,779千円となりました。
各事業の概要は以下のとおりであります。
※通信保安事業
通信保安事業におきましては、売上高は15,445,821千円(前連結会計年度比802,689千円減)となりました。セグメント利益につきましては、原価低減、経費削減に努めたものの、1,851,525千円(セグメント利益率12.0%、前連結会計年度比3.4%減)となりました。
※気象事業
気象事業におきましては、売上高549,031千円(前連結会計年度比88,447千円増)となりました。セグメント利益につきましては、原価低減、設備削減に努め、190,309千円(セグメント利益率34.7%、前連結会計年度比10.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が795,561千円、減価償却費が401,946千円、売上債権の減少が173,767千円となりましたが、一方で、仕入債務の減少が348,973千円、法人税等の支払額が462,589千円となったことなどにより、610,719千円の収入(前連結会計年度は129,750千円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が120,776千円、投資不動産の賃貸に伴う収入が55,601千円となりましたが、一方で有形固定資産の取得による支出が153,377千円、無形固定資産の取得による支出が72,959千円、投資有価証券の取得による支出が250,934千円となったことなどにより、468,705千円の支出(前連結会計年度は56,222千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が2,063,308千円となりましたが、一方で、短期借入金の減少が36,000千円、長期借入金の返済による支出が1,751,271千円、社債の償還による支出が108,800千円、配当金の支払が59,962千円となったことなどにより、157,586千円の支出(前連結会計年度は194,639千円の支出)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末の残高は4,031,553千円となり、前連結会計年度末に比べて30,665千円増加いたしました。
③資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金運営は、事業活動にかかる運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としておりますが、債権回収までに必要な資金については銀行借入及び社債の発行により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度に比べて361,969千円増加して5,287,749千円となりました。資金調達コストの低減に努める一方、設備資金等の長期的な資金については、市場金利動向あるいは既存借入金の償還時期等を総合的に勘案し、長期借入金及び社債によって流動性を維持しております。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和6年4月1日 至 令和7年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
通信保安(千円) |
7,009,777 |
89.0 |
|
気象(千円) |
204,448 |
124.4 |
|
合計(千円) |
7,214,226 |
89.7 |
(注)金額は製造原価で表示しております。
b.受注実績
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
通信保安 |
14,647,868 |
94.3 |
1,882,420 |
87.9 |
|
気象 |
556,402 |
119.4 |
45,752 |
119.2 |
|
合計 |
15,204,271 |
95.0 |
1,928,173 |
88.5 |
(注)1.金額は販売価格で表示しております。
2.当グループの生産は、受注生産と生産計画に基づく見込生産により構成されており、上表は受注生産に係るものを記載しております。
c.販売実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和6年4月1日 至 令和7年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
通信保安(千円) |
15,445,821 |
95.1 |
|
気象(千円) |
549,031 |
119.2 |
|
合計(千円) |
15,994,852 |
95.7 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
a.棚卸資産
棚卸資産の貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、期末における正味売却価額が取得原価を下回っている場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表額としております。
当該正味売却価額は、将来の市場環境の悪化や経営環境の変化等に影響を受ける可能性があり、正味売却価額が当初の想定を下回った場合は、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する棚卸資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
b.退職給付会計
退職給付債務は、年金数理計算に用いられる仮定により見積りに差が生じます。仮定となる割引率、将来の給付水準、退職率については、現時点で妥当と判断したデータその他の要因に基づき設定しております。実際の結果がこれらの仮定と異なる場合、また仮定を変更する必要が生じた場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
d.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切下げを行う可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績では、鉄道向けの売上は概ね好調に推移し、電力会社向け及び通信・移動体関係も堅調に推移しました。一方、官公庁向けの売上は大型案件が予算の狭間となり低調に推移しました。また、コスト低減では、グループ内での内製化促進や品質の維持・向上に成果をあげることができました。
これらの影響で当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ4.3%減収の15,994,852千円となりました。営業利益は当社グループの主要製品市場における価格競争激化等の中12.1%減益の1,072,508千円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益25,128千円、特別損失304,156千円の計上等により455,788千円減の421,779千円となりました。
(売上高)
通信保安事業の売上高は、前連結会計年度に比べて、5.2%減収の15,483,071千円(うち、外部顧客への売上高15,445,821千円)となり、気象事業の売上高は前連結会計年度に比べて13.8%増収の627,390千円(うち、外部顧客への売上高549,031千円)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上高の減少に伴い前連結会計年度から624,362千円減少し9,884,645千円となり、売上原価率は62.9%から1.1ポイント改善し61.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、諸経費の削減活動を継続しましたが58,216千円増加し5,037,698千円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度の183,327千円から2,139千円増加し185,466千円となっております。
営業外費用は、前連結会計年度の137,256千円から46,129千円増加し183,385千円となっております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の877,567千円から455,788千円減少し421,779千円となっております。
③経営戦略の現状と見通し
当社グループは平成29年度に営業推進体制を大幅に見直し、以来「製品別営業推進体制」を敷いております。総合雷防護企業として原点回帰し防雷分野で知名度・実力ともに世界トップを目指し、全社員一丸となって努力をしてまいります。
なお、文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状況を認識し、現在の事業規模及び入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり当社グループではめまぐるしく変化する事業環境に迅速に対応すべく、海外生産体制の強化、営業部門の強化、中国市場への進出、高付加価値製品の開発などを推進し、戦略事業については、選択と集中を更に加速していく所存であります。この結果、更に収益力の向上が図られるものと見込んでおり、その資金を開発、投資、有利子負債削減等にバランスよく配分することで安定した収益力の確保を目指します。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。