E02098 Japan GAAP
前期
5,071.1億 円
前期比
78.3%
当社グループは、当社(日亜化学工業株式会社)、子会社15社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、正極材料、LEDとその応用製品を主とした光半導体、その他の3部門に関係する事業を主として行っています。
なお、次の事業区分は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一です。
(正極材料事業)
リチウム電池材料等の製造販売を行っており、当社が製造を行っています。
(光半導体事業)
主に大画面ディスプレイ用、信号用、携帯電話などのバックライトに用いられるLEDの製造販売を行っており、主に当社で製造を行い、当社及び海外子会社で販売を行っています。
(その他)
主に内製部材の製造及びその他の化学品の製造販売を行っており、当社及び日信サファイア株式会社で製造を行っています。
[事業系統図]
※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、依然として全体的に緩やかな回復基調を維持しているものの、ウクライナや中東での紛争の長期化、欧米の中央銀行による金融引き締め、世界的な電気自動車(EV)需要の見直し、不動産市況の低迷を背景とした中国経済の減速等もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。また、為替相場は引き続き円安基調となりました。
このような情勢の中で、当社グループは引き続き先進的な商品の開発に努めるとともに、生産能力増強のための設備投資を積極的に継続し、また、顧客に密着した販売活動を活発に行いました
この結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前期末より54,368百万円増加して1,112,087百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前期末より10,080百万円増加して93,634百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末より44,287百万円増加して1,018,452百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の売上高は397,008百万円(前期比78%)、営業利益は32,780百万円(前期比75%)、経常利益は50,855百万円(前期比100%)、及び親会社株主に帰属する当期純利益は31,922百万円(前期比93%)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
1)正極材料事業
正極材料事業では、昨年後半からEV需要の拡大ペースが大幅に鈍化したことに伴い、需要の大半を占める車載用の伸びが大きく減速しましたが、今年に入り、遅れていた設備立ち上げが少しずつ進んだことにより、出荷量は増加しました。一方、顧客からの原材料支給割合が大幅にアップしたことに加え、原材料相場の大幅な下落に伴う販売単価の低下もあり、売上高は減少しました。
これらの結果、売上高は108,058百万円(前期比50%)と大幅に減少しました。また、原材料相場の下落により、昨年に引き続き多額の評価損を計上することとなり、7,644百万円の営業損失(前期は6,446百万円の営業損失)となりました。
2)光半導体事業
(ⅰ)LED事業
車載分野では、市場回復により年前半の売上は堅調に推移しましたが、後半にかけては欧州車両メーカーを中心とする需要の後退があり、年間では出荷量は増加したものの、売価下落の影響もあり、売上高はやや減少しました。
液晶バックライト分野では、IT及び車載ディスプレイ向けの出荷量は増加しているものの、売価下落により売上高はやや減少しました。
照明分野では、昨年からの需要低迷が継続し、出荷量はやや減少したものの、競合市場の奪取及び為替の影響により、売上高は増加しました。
スマートフォン向けフラッシュLED分野では、売価下落があったものの、出荷量の増加と為替の影響により、売上高は増加しました。
UV分野では、水殺菌や露光などの新たな分野への出荷を開始したこともあり、出荷量、売上高ともに増加しました。
(ⅱ)LD(半導体レーザー)事業
産業分野では、露光業界低迷の影響はあるものの、ライフサイエンス向けや計測向けなどが堅調に推移しました。またプロジェクター分野では、中国市場は低迷しましたが、ホームプロジェクター向けRGB製品の需要が拡大し、売上高は前年並みとなりました。
これらの結果、売上高は284,243百万円(前期比99%)、営業利益は45,983百万円(前期比81%)となりました。
3)その他事業
蛍光体事業では、LED/LD及びX線用蛍光体の需要が回復しましたが、光学結晶商品の事業規模を縮小したことにより、出荷量、売上高ともに減少しました。
磁性材料事業では、自動車用補機モーター向けを中心に出荷量、売上高ともに微増となりました。
これらの結果、売上高は4,706百万円(前期比100%)、営業損失は238百万円(前期は660百万円の営業損失)となりました。
(注) 売上高は当社グループ間取引を除いた外部顧客に対するものです。
連結営業利益は正極材料事業の△7,644百万円と光半導体事業の45,983百万円、及びその他△283百万円の合計から、配賦不能営業費用等5,320百万円を差し引いた32,780百万円となります。配賦不能営業費用の主なものは総務・経理部門等の管理部門にかかる費用です。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、452,339百万円と前連結会計年度末に比べ109,417百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ93,505百万円増加して169,568百万円となりました。当社グループでは営業活動によるキャッシュ・フローに関して、いわゆる間接法によっており、税金等調整前当期純利益42,749百万円に非資金損益項目や営業活動に係る資産及び負債の増減等を加減算しています。当連結会計年度の主な加算項目は、減価償却費58,619百万円、棚卸資産の減少26,877百万円、減損損失4,319百万円、設備構築中止損失2,797百万円、受取補償金8,290百万円、売上債権の減少42,939百万円、また主な減算項目は、為替差益7,821百万円、及び法人税等の支払額10,525百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ7,937百万円減少して63,938百万円となりました。主な内訳は、定期預金の払戻による収入5,757百万円、定期預金の預入による支出3,038百万円、有形固定資産の取得による支出62,321百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ6,503百万円減少して10,155百万円となりました。主な内訳は長期借入れによる収入12,100百万円、長期借入金の返済による支出13,010百万円、及び配当金の支払額8,984百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産及び受注実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲であり、その性質上、受注生産形態をとらないものも多く、過去の販売実績・市場動向などの情報をもとに、計画的に見込み生産を行っています。また、製品の在庫をほぼ一定に保つように計画を立て生産活動を行っていることから、生産状況は販売状況に類似しています。
生産及び受注実績については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントに関連づけて示しています。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日) |
前期比 (%) |
|
正極材料事業 (百万円) |
108,058 |
50.1 |
|
光半導体事業 (百万円) |
284,243 |
99.1 |
|
報告セグメント計(百万円) |
392,301 |
78.1 |
|
その他(百万円) |
4,706 |
100.0 |
|
合計 (百万円) |
397,008 |
78.3 |
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日) |
当連結会計年度 (自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
伊藤忠商事株式会社 |
69,891 |
13.8 |
16,792 |
4.2 |
|
プライムプラネットエナジー &ソリューションズ株式会社 |
51,537 |
10.2 |
26,800 |
6.8 |
|
Apple Inc. |
43,336 |
8.5 |
43,127 |
10.9 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前期末より54,368百万円増加して1,112,087百万円となりました。
流動資産は前期末より40,602百万円増加して、707,145百万円となりました。現金及び預金は106,855百万円増加して454,983百万円となりました。主な増減内容は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
受取手形及び売掛金、電子記録債権は40,170百万円減少して119,363百万円となりました。
棚卸資産では、原材料及び貯蔵品が10,643百万円減少して53,593百万円、仕掛品が13,834百万円減少して52,700百万円、商品及び製品が1,944百万円減少して14,090百万円となり、棚卸資産全体では26,421百万円減少して120,384百万円となりました。
固定資産は前期末より13,765百万円増加して、404,941百万円となりました。
有形固定資産は主に、減価償却が設備投資による増加を上回り、9,869百万円減少して262,947百万円となりました。投資有価証券は18,795百万円増加して123,574百万円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前期末より10,080百万円減少して93,634百万円となりました。支払手形及び買掛金は2,679百万円増加して17,035百万円となりました。未払法人税等は、957百万円増加して4,516百万円となりました。また、借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)は返済が借入れを上回り、910百万円減少し32,396百万円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末より44,287百万円増加して、1,018,452百万円となりました。増減内訳は連結株主資本等変動計算書に記載のとおりです。
b.経営成績
(営業損益)
売上高、営業利益及びそのセグメント別分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外収益は22,682百万円(前期比213%)、営業外費用は4,607百万円(前期比137%)となり、純営業外損益は18,075百万円(前期比248%)となりました。営業外収益は主に、受取利息3,454百万円、受取配当金2,482百万円、為替差益15,469百万円によるものです。
(特別損益)
特別利益は144百万円、特別損失は8,250百万円でした。特別損失は主に、固定資産除売却損1,134百万円、減損損失4,319百万円、設備構築中止損失2,797百万円によるものです。設備構築中止損失は販売先からの受注見直しによる減損損失11,087百万円と受注見直しに伴う補償金8,290百万円との差額です。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金は基本的に自己資金でまかなうこととしています。
なお、自己資本比率91.6%、流動比率1,223.4%、固定比率39.8%などの指標が示すように、健全な財務体質や営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、当社グループの事業展開に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えています。