E04613 Japan GAAP
前期
12.0億 円
前期比
110.3%
当社の事業は茨城県坂東市に36ホールスのゴルフコースを建設して、これを大利根カントリークラブ(以下クラブと称す)の会員に利用していただくことを目的としております。
クラブは、会員相互の親睦団体で、ゴルフ場の運営及びこれに関連する事項を審議決定する機関で実際の経営は会社が当たることになっております。いいかえると、クラブがゴルフ場施設運営の決定権を会社に委任していることになります。(有価証券届出書より)
当社の株主は株主会員制のゴルフ場として1株1会員で運営しており、会員にならないとゴルフ場の利用に制限をうけます。即ち、会員、会員の同伴者及び会員が紹介した方以外はゴルフ場の利用ができません。
なお、クラブハウス内にて当社が経営するレストランにおける商品の製造はすべて株式会社キャニーに委託しております。事業系統図は次の通りであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
第65期の事業概況につきましてご報告申し上げます。
当事業年度は、総来場者数は60,122名でありました。降雪によるクローズ(2日間)の影響はありましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響(緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発令等)を受けなかったことから、前期と比べて、3期振りにゲストを中心に来場者は大きく増加しました。
通期の内訳は、前期に比べて会員が30,121名で89名増加、ゲストは30,001名で5,252名増加しました。総来場者数に占める会員の比率は50.1%でした。
営業日数は320日となり、前期に比べ6日増加しました。月曜日休場営業は前期より4日増加し15日営業となりました。
売上高におきましては、来場者数が増加したことから、グリーンフィ収入は前期比52,075千円増加、キャディ料収入は16,563千円増加、食堂売上収入も22,664千円増加したこと、さらに日本女子オープン関連収入として、会員来場者からの開催協力金15,052千円、協賛広告料19,737千円、大会グッズ売上6,760千円の合計41,550千円を計上したことなどにより、売上高は前期に比べ122,771千円増の1,319,070千円となりました。
売上原価は、総来場者数の増加に伴い食堂費・売店費・キャディ費が増加したこと、エネルギー価格を始めとする諸物価の高騰など諸経費が急騰したこと、さらに日本女子オープンの大会グッズ原価の計上等により、前期に比べ80,382千円増の956,613千円となりました。販売費及び一般管理費も、諸経費と同様に諸物価高騰に伴い諸経費が増加したこと、さらに日本女子オープン関連費用として13,477千円計上したこと等により、前期に比べ35,670千円増の340,114千円となり、営業利益は22,341千円(前期比6,718千円増)となりました。
また、営業外収益として受取利息等の合計2,801千円、営業外費用を300千円を計上した結果、経常利益は24,843千円(前期比6,559千円増)となり、さらに特別利益627千円、特別損失314千円を加減した結果、税引前当期純利益は25,156千円となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、630,612千円と前年同期と比べ41,964千円(6.2%)減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動による資金の増加は233,569千円となりました。これは主に、税引前当期純利益25,156千円、減価償却費85,378千円、前受収益の増加124,641千円、及び会員預り金の受入による収入53,000千円等の増加要因と、退職給付引当金の減少額13,372千円、会員預り金の返還による支出27,000千円及び前払金の増加額30,000千円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金の減少は273,765千円となりました。これは主に、西コースバンカー改修工事や西コース歩径路整備工事等の有形固定資産の取得による支出274,068千円等の減少要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,768千円となりました。これは、ファイナンス・リース債務の返済による支出があったことによるものです。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、重要な会計方針及び見積りにつきましては、十分検討して作成しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の総来場者数は、60,122名(会員30,121名<50.1%>、ゲスト30,001名<49.9%>)でありました。
上期は8月に新型コロナ感染症第7波に加えて猛暑の影響により来場者数は予算を下回ったものの、期間を通じて緊急事態宣言が発令されることもなかったことから、会員・ゲストとも来場者数は前年を上回りました。
下期は第7波以降、新型コロナ感染状況が落ち着きを見せ、第8波の影響も軽微であったため、2月の降雪によるクローズ(2日間)、3月下旬の長雨による来場者減少はあったものの、全体としては上期からの回復傾向がより鮮明になり、会員・ゲストともに来場者数はコロナ禍前水準を超え、前年を上回りました。特に、ゲスト来場者は大型コンペ・接待が回復してきたことから、大幅に前年を上回り、その結果、総来場者数は5,341名増(会員89名増、ゲスト5,252名増)の60,122名となりました。
売上高は1,319,070千円(前事業年度比122,771千円増加)となりました。これは主として、ゲスト来場者を中心に来場者数が増加したことにより、グリーンフィ収入が52,075千円、諸経費収入が16,660千円、キャディ料収入が16,563千円増加、食堂売上収入が22,664千円それぞれ増加したこと等によります。
売上原価、販売費及び一般管理費について1,296,728千円(前事業年度比116,053千円増加)となりました。これは主に、来場者増加に伴うキャディ費・売店費・食堂費の増加、昨今のエネルギー価格を始めとする諸物価の高騰でコース維持費(肥料薬品費・機械工具費等)など諸経費が急騰したこと等により売上原価が前期に比べ80,382千円増加したこと及び一般管理費も売上原価と同様に諸物価高騰に伴う電力燃料費や消耗品費等が急騰したこと、さらに日本女子オープン関連費用を計上したこと等により前期に比べ35,670千円増加したことによるものです。この結果、営業利益は22,341千円(前事業年度比6,718千円増加)となりました。なお、その内、日本女子オープン関連営業利益は21,895千円となります。
営業外収益は2,801千円(前事業年度比141千円増加)、営業外費用は300千円(前事業年度比300千円増加)となりました。この結果、経常利益は24,843千円となり(前事業年度比6,559千円増加)、特別利益627千円、特別損失314千円をそれぞれ計上し、当期純利益は22,418千円(前事業年度比7,581千円増加)となりました。
また、当社の事業年度末の財務状態は、前事業年度末と比べ、流動資産は1,216,052千円(前事業年度比9,833千円減少)となりました。これは主として、前払金が30,000千円増加したものの、現金及び預金が41,964千円減少したこと等によります。次に、固定資産は2,209,748千円(前事業年度比210,858千円増加)となりました。これは主として、有形固定資産の取得により207,181千円増加したこと等によるものです。
流動負債は1,187,957千円(前事業年度比163,117千円増加)となりました。これは主として、買掛金が17,984千円、未払金が14,963千円増加、前受収益が124,641千円増加したこと等によります。次に、固定負債は983,465千円(前事業年度比15,490千円増加)となりました。これは主として、退職給付引当金が13,373千円減少したものの、役員退職給付引当金が1,766千円増加、会員預り金が26,000千円増加したこと等によります。以上の結果、純資産は1,254,378千円(前事業年度比22,418千円増加)となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、景気の変動、若者のゴルフ離れやプレーヤーの高年齢化等の構造的な問題、また、台風や異常気象といった天候問題が挙げられます。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響は5類感染症に移行し落ち着きを見せているものの、今後新たな前例のない感染症が発生し流行した場合の問題も考えられます。このような状況の中、継続的に行っている来場促進策や良好なコースコンディションを提供することで来場者を確保し、健全経営体制を確立するように努めております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、設備の更新や一般管理費等の営業費用であります。当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は現状、自己資金を基本としています。