E04640 Japan GAAP
前期
7.56億 円
前期比
89.6%
当社の現在営んでいる事業は次の通りであります。
(1) 当社は主に27ホールコースの設備によるゴルフ場の経営を行っております。
(2) 太陽光・風力による発電並びに売電の事業経営を行っております。
(3) ゴルフ場に附帯する練習場、売店等の施設を経営し、会員及び一般客の利用に供しております。
なお、当社はゴルフ事業及びこれに付帯する業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の日本経済は、賃上げの進展により個人消費は持ち直しの動きがみられたものの、物価上昇や円安による生活コストの増加が消費者マインドを抑制し、回復の足取りは緩やかなものにとどまりました。企業の設備投資は、人手不足の対応や労働生産性向上を目的とした省力化投資、研究開発投資並びにDX推進に伴うソフトウェア投資を中心に、引き続き堅調に推移していますが、海外経済の減速や米国の保護主義的な通商政策の影響を受け、輸出は伸び悩みました。こうした中、公共投資や内需主導による景気下支えが意識される1年となりました。世界経済においては、米中貿易摩擦や地政学リスクの高まりなどにより、不透明感が続く一方、AI分野を中心とした技術革新への期待を背景に米国をはじめとする先進国ではAI関連分野やデジタル部門への民間投資の拡大など中長期的な成長に向けた動きも見られました。
ゴルフ場業界におきましては、全国のゴルフ場利用者数は、夏場の記録的猛暑や、いわゆる「2025年問題」の影響を受け、2025年1月から10月迄累計で約7,200万人と前年同期比で43万人減(△0.6%)となり、減少傾向に歯止めがかかっておりません。
こうした環境下、当社では顧客満足度向上のため、昨夏に一部ダメージを受けたフェアウェイやグリーンを最高の状態にすることを最重要課題と捉え、全社一丸となってコースコンディションの改善に取り組みました。同時にコースの安全性・利便性向上のため、潮見No3吊り橋改修工事、浜名湖No8,9の木造橋改修工事、浜名湖No6のカート道移設など安全・安心・快適なコース作りに努めて参りました。また、近隣で依然として拡大が続く松くい虫被害に対し、航空散布や樹幹注入剤などによる防除対策を強化するとともに被害抑制のための枯れ松伐採、併せてコース品質・景観改善のために間伐、下枝・雑木の整理などに注力しております。
営業面では、新たに「浜名湖アカデミー」を開校し、従来の練習施設に加えゴルフシミュレーターを導入し、所属プロによるスイング解析などのサービス提供により、初心者から上級者までの幅広いレッスンニーズに対応し、ゴルフ人口の裾野拡大・他クラブとの差別化に取り組んで参りました。また、K-MIXゴルフクリニックなど協賛企業とのコラボ企画の開催や新規コンペ需要の取込みに加え、閑散期における誘客強化策としてSNS(インスタグラム)を活用した広告配信や情報発信により認知度向上や新規顧客獲得に取り組みましたが、春先のコース各所の改修工事に伴う2コース営業の影響やコースコンディションが回復途上にあったことによる出遅れに加え、夏場の猛暑等の影響が大きく、年間来場者は前期比△3,418人の45,002人(前期比△7.1%)の着地となりました。
a 財政状態
(資産)
当事業年度末における資産は、前事業年度末と比べ21,766千円減少し2,884,078千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比べ58,007千円減少し963,230千円(前期比5.7%減)となりました。この主な要因は、定期預金から投資有価証券(国債)50,000千円への預け替えによるものです。
固定資産は、前事業年度末と比べ36,241千円増加し1,920,848千円(同1.9%増)となりました。有形固定資産は、前事業年度末と比べ6,177千円減少しておりますが、この主な増減内訳は、浜No6 4号井戸・中No4 7号井戸二重ケーシング工事19,900千円、クラブハウスボイラー2基更新工事14,900千円等による有形固定資産取得96,314千円、減少要因が減価償却額102,492千円であります。投資その他の資産が44,635千円増加しておりますが、この主な要因は、定期預金50,000千円を国債に預け替えたことによるものです。減少要因は、繰延税金資産が4,426千円減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度と比べ4,710千円減少し596,319千円(同0.8%減)となりました。
流動負債は前事業年度末と比べ9,471千円減少し422,457千円(同2.2%減)となりました。この主な要因は、未払金の減少6,893千円、契約負債の減少9,237千円によるものです。
固定負債は前事業年度末と比べ4,761千円増加し173,862千円となりました。この主な要因は、退職給付引当金の増加3,701千円、役員退職慰労引当金の増加1,060千円によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比べ17,055千円減少し2,287,759千円(同0.7%減)となりました。この結果、自己資本比率は79.3%となり、1株当たりの純資産額は前事業年度末と比べ7,106円40銭減少し953,232円92銭となりました。
b 経営成績
会費、食堂手数料及び風力発電の売電収入を加えた当期の売上高は、来場者数は減少しましたが料金改定による客単価の改善により料金収入は2,563千円増加し、発電収入も前期並みを確保したことなどにより、677,254千円となりました。一方、売上原価はキャディ費用が人員減・セルフプレーの増加により13,446千円減少しましたが、コース管理費用が昨夏にダメージを受けたコースの修復費用を主因に前期比24,039千円増加したことなどから300,089千円となりました。また、販売費及び一般管理費は賃上げによる人件費・老朽化設備の修繕費の増加や減価償却費の増加などを主因に前期比24,817千円増加しました。結果として、営業損益は前期比33,977千円減益の21,125千円の損失計上を余儀なくされました。営業外損益を加減した経常損益も前期比29,541千円減益の12,092千円の損失となりました。
当事業年度のキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は63,790千円減少し、期末残高は、392,295千円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは税引前当期純損失12,092千円に対して非資金費用である減価償却費107,538千円及び退職給付引当金の増加額3,701千円、役員退職慰労引当金の増加額1,060千円等を加減算した結果、92,164千円となり前期に比べ10,008千円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△103,112千円、投資有価証券(国債)の取得による支出△50,000千円、無形固定資産の取得による支出△2,830千円により、155,953千円を使用しました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(注) 1 当社の顧客に付与したポイントの調整額を記載しております。
2 その他には、競技参加料、違約金、及びセルフデーの割引調整額の合計を記載しております。
3 当事業年度において食堂業務委託契約が変更され、食堂売上及び食堂売上原価に係る会計処理を純額表示としております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。
①当事業年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社の当期における経営成績等は、「財政状態及び経営成績の状況」で述べたとおり、来場者数は前年を下回る結果となりましたが、料金収入は料金改定による客単価の改善により前期比微増を確保いたしました。今後も来場者動向に加え、低価格競争の激化や多様化する顧客ニーズへの対応、老朽化設備の維持更新投資や不安定な天候下でのコースメンテナンスなど経営課題が山積する状況が続くものと思われます。
こうした中で当社では、昨夏にダメージを受けたフェアウェイやグリーンの早期再生、最高のコースコンディションを提供することを最重要課題と捉え、同時に安全性・利便性の向上のための、コース各所の改修・整備工事を進めて参りました。また、新たに「浜名湖アカデミー」を開校し、所属プロによる初心者から上級者まで幅広いレッスンニーズへの対応を目指し、ゴルフ人口の裾野拡大や新規顧客の開拓、若年層や女性来場客の増加に取り組んで参りました。また、協賛企業とのコラボ企画や新規コンペ需要の取込みに取り組んで参りましたが、春先のコース各所の改修工事による2コース営業の影響や夏場の猛暑等の影響により、入場者は45,002人(前期は48,420人)、売上高は677,254千円となりました。
売上原価は、キャディ費用が人員減・セルフプレーの増加により13,446千円減少した一方で、コース管理費用が昨夏にダメージを受けたコースの修復費用を主因に前期比24,039千円増加したことなどから300,089千円となりました。販売費及び一般管理費は、賃上げによる人件費の増加・老朽化設備の修繕費、水道光熱費等の増加により24,817千円増加しました。結果として、コース修復に伴うコース管理費や人件費等の経費負担の増加を主因に営業損益は前期比33,977千円減益の21,125千円の損失、営業外損益を加減した経常損益も12,092千円の損失計上を余儀なくされました。
上記により、当期純損益は、前期比24,146千円減益の17,055千円の損失となりました。
a 経営成績に重要な影響を与える要因について
「財政状態及び経営成績の状況」で述べたとおり、全国のゴルフ場利用者数は、夏場の記録的な猛暑やいわゆる「2025年問題」の影響を受け、減少傾向に歯止めがかかっておりません。また、ゴルフ場業界の先行きにつきましても、高齢者のリタイアなど構造的な来場者の減少傾向やセルフ志向の高まりなど顧客ニーズの多様化・低価格競争の激化などによる収益源の縮小、人材確保のための賃上げ対応や老朽化設備の維持更新投資などのコスト増加、常態化した猛暑や乾燥など不安定な天候下でのコースコンディションの維持、風力発電設備の故障リスクなど引き続き厳しい経営環境が予想されます。営業収益の見通しにつきましても、こうした環境下から下押しリスクが高いものと予想しております。
b 戦略的現状と見通し
メンバーシップゴルフ場として、安定した高品質なコースコンディションの提供と名門に相応しいマナー・エチケットの定着化を目指し、更なるブランド力・企業価値の向上を図って参ります。具体的には、当社の強みであるキャディ付プレー、評価の高いコースコンディション・練習施設・コーチングスタッフを活かすとともに新たにゴルフシミュレーターの導入により、初心者から上級者まで幅広いレッスンニーズへの対応を可能とし、他クラブとの差別化を図って参ります。また、こうした練習環境を活用した各種イベントの充実、SNSを活用した広告配信やタイムリーな情報発信の強化、継続的なキャディサービスの品質向上、カート道の整備、適切な下枝処理・雑木の整理による安全対策の強化・景観の改善に努め、より安全・安心・快適なゴルフ場作りを目指して参ります。
c 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、事業運営上必要な流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社の運転資金の主なものは、ゴルフ場コースの運営及び維持管理に伴う費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、ゴルフ場コースの改修及び維持管理用資産の購入等の設備投資によるものであります。
運転資金・設備資金につきましては全て自己資金により調達しております。なお、当事業年度末における借入金等の有利子負債はなく、現金及び現金同等物の残高は392,295千円であります。
d 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、海外経済の減速や地政学リスクの高まりなどにより景気の不透明感も続いております。来場者及び料金収入への影響のほか、物価上昇の影響によるコストアップや人手不足に対する賃上げ対応など、今後も当社を取り巻く事業環境は更に厳しさを増すことが予想され、一層の営業努力と生産性向上に向けた取組強化が必要と認識しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、上記(1)②に記載しております。当社の資本の財源及び資本の流動性については当事業年度末の流動負債合計422,457千円に対し、現金及び現金同等物が392,295千円、預入期間が3ヶ月を超える定期預金が520,010千円あることから特に問題はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5〔経理の状況〕」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えています。
a 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務(簡便法)に基づき計上しており、当該退職給付債務は、当事業年度における期末要支給額に基づいて算定されております。
b 役員退職慰労引当金
内規による期末要支給額に基づいて算定されております。