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利益

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最終更新:

E04640 Japan GAAP

売上高

7.46億 円

前期

7.07億 円

前期比

105.6%


3 【事業の内容】

当社の現在営んでいる事業は次の通りであります。

(1) 当社は主に27ホールコースの設備によるゴルフ場の経営を行っております。

(2) 太陽光・風力による発電並びに売電の事業経営を行っております。

(3)  ゴルフ場に附帯する練習場、売店等の施設を経営し、会員及び一般客の利用に供しております。

なお、当社はゴルフ事業及びこれに付帯する業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

24/03/22

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 ①財政状態及び経営成績の状況

当事業年度の日本経済は、物価高に加え海外経済の回復ペースが鈍化した影響を受けつつも、経済活動が正常化に向けて本格的に再開したことから緩やかに回復しました。製造業では半導体の供給制約などが緩和した自動車業界を中心に改善し、非製造業ではコロナ5類移行後の国内サービス消費回復やインバウンド需要の拡大を背景に、「宿泊・飲食」「小売り」など個人消費関連業種の改善が顕著でした。23年度は多くの業種で価格転嫁が進展し、売上が増加しましたが、急激な円安進行やエネルギー価格高騰が企業収益を圧迫しており、本格的な経済回復には不透明感が漂う状態が続いています。24年度は、個人消費の回復や底堅い生産・輸出を背景に景気は緩やかに回復基調が続くとの見方がある一方、中東情勢の緊迫化、不動産市場の低迷する中国経済の先行きや米国の金融政策の動向など不安定な国際情勢や金融経済環境は、企業活動と消費活動の両面への影響も大きく、エネルギー価格や原材料費の高騰などによる物価高や人手不足に対する賃上げ対応などを含め、企業を取り巻く環境は厳しさを増すものと思われます。

ゴルフ場業界におきましては、5類移行後の経済活動の正常化に伴う来場者の回復が期待されましたが、県内来場者数は5,6月の雨の影響もあり、前年を下回る結果となりました。

こうした中で当社では、安全・快適・良質なコースコンディション・サービスの提供を目指し、グリーン・FW等のメンテナンスに注力するとともにレディースティの改修、カート道の整備・信号機の新設等による安全対策の強化、利便性の向上に努めて参りました。また、近隣エリアで松くい虫被害が拡大しており、当クラブのコースコンセプトでもある「美しい松林」を守るために従来以上の費用を投じ、航空散布や樹幹注入剤などによる松くい虫防除対策を実施いたしました。

営業面ではKmixゴルフクリニックなど協賛企業とのコラボ企画・グルメ3daysなど企画ものや金曜セルフデーの新設などによる顧客増加や新規コンペ需要の取込みに加え、「ゴルフ侍」などBSTV放映による宣伝効果やSNSを活用した情報発信によりクラブの認知度向上に取組んだ結果、年間来場者は49,195人(前期比⊕4.2%)と増加し、平成24年以来の49千人越えとなりました。

a 財政状態

(資産) 

当事業年度末における資産は、前事業年度末と比べ41,426千円増加し2,925,803千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比べ82,026千円増加し1,091,418千円(前期比8.1%増)となりました。この主な要因は、設備投資の減少及び未払金の増加等に伴い普通預金が85,497千円増加したことによるものです。

固定資産は、前事業年度末と比べ40,599千円減少し1,834,384千円(同2.2%減)となりました。有形固定資産は、前事業年度末と比べ42,359千円減少しておりますが、この主な増減内訳は、浜名湖No9 3号井戸二重ケーシング工事、コース整備用機械等による有形固定資産取得54,816千円、減少要因が減価償却額97,176千円であります。投資等が6,474千円増加しておりますが、この主な要因は、繰延税金資産の増加7,369千円によるものです。

(負債)

当事業年度末における負債は、前事業年度と比べ37,264千円増加し628,080千円(同6.3%増)となりました。

流動負債は前事業年度末と比べ30,499千円増加し470,321千円(同6.9%増)となりました。この主な要因は、未払金・未払費用の増加18,281千円、契約負債の増加7,888千円、未払法人税等の増加5,521千円によるものです。

固定負債は前事業年度末と比べ6,765千円増加し157,759千円 となりました。この主な要因は、退職給付引当金の増加5,645千円であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比べ4,162千円増加し2,297,723千円(同0.2%増)となりました。この結果、自己資本比率は78.5%となり、1株当たりの純資産額は前事業年度末と比べ1,734円40銭増加し957,384円62銭となりました。

b 経営成績

会費、食堂売上高及び風力発電の売電収入を加えた当期の売上高は、料金収入が来場者の増加を主因に19,580千円増加したことに加え、修繕に伴う不稼働期間が発生した売電収入も4,967千円増加したことなどにより、前期比39,641千円増の746,234千円となりました。売上原価はキャディ費用は3,296千円減少したものの農薬の値上がり、賃上げによる人件費の増加を主因にコース管理費用が15,132千円増加したこと及び食堂売上原価が増加したことなどから25,235千円増加し、販売費及び一般管理費が間接部門の人員増と賃上げによる人件費の増加を主因に14,584千円増加したため、営業利益は前期比微減の2,493千円、営業外損益を加減した経常利益は8,280千円と前期並みの黒字を確保しました。

  ②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度のキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は83,403千円増加し、期末残高は、279,227千円となりました。 

 営業活動によるキャッシュ・フローは税引前当期純利益8,370千円に対して非資金費用である減価償却費101,890千円及び退職給付引当金の増加額5,645千円等を加減算した結果、133,911千円と前期に比べ4,148千円の増加となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△49,597千円により50,507千円の支出超過となりました。これは全て自己資金で賄っております。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 売上及び利用実績

 

区分

前事業年度

(自 令和4年1月1日

至 令和4年12月31日)

当事業年度

(自 令和5年1月1日

至 令和5年12月31日)

人員(人)

金額(千円)

人員(人)

金額(千円)

グリーンフィ(会員)

15,370

52,508

14,922

51,163

グリーンフィ(準会員)

3,679

22,584

3,411

21,079

グリーンフィ(無記名会員)

4,036

39,407

4,170

40,192

ビジターフィ

24,122

208,989

24,764

241,554

貸与品

-

66,338

-

69,245

キャディーフィ

27,996

117,162

26,400

110,354

年会費

1,842

48,380

1,723

47,109

会員登録料

-

41,490

-

41,540

ロッカーフィ

434

2,587

428

2,592

ポイント調整額(注1)

-

-

-

△4,467

その他(注2)

-

4,015

-

1,464

小計

-

603,463

-

621,828

商品販売収入

-

3,996

-

4,167

食堂売上高

47,207

76,925

49,195

93,063

 風力売電収入

-

22,208

-

27,175

合計

-

706,593

-

746,234

 

(注) 1 当事業年度より当社の顧客に付与したポイントの調整額を記載しております。

   2 その他には、競技参加料及びその他の収入が含まれております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。

 ①当事業年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社の当期における経営成績等は、「財政状態及び経営成績の状況」で述べたとおり、コロナ5類移行後の経済活動の正常化に伴う来場者の増加が期待されましたが、県内の来場者数は天候の影響もあり前年を下回る結果となりました。来場者動向に加え、農薬・電気料の値上がりや人材確保のための従業員処遇改善への対応、老朽化設備の維持更新投資など経営課題が山積する状況が続くものと思われます。

 こうした中で当社では、安全・快適・良質なコースコンディション・サービスの提供を目指し、猪などの獣害や松くい虫防除対策を強化するとともにカート道の整備・信号機の新設等による安全対策にも取組んで参りました。また、協賛企業とのコラボ企画・金曜セルフデーの新設や新規コンペ需要の取込みに加え、TV放映による宣伝効果やSNSを活用した情報発信などクラブの認知度向上に取組んだ結果、入場者は49,195人(前期は47,207人)、売上高は746,234千円となりました。 

 売上原価は、キャディ費用は3,296千円減少したものの農薬の値上がりや人件費の増加を主因にコース管理費用が15,132千円増加したこと及び食堂売上原価が増加したことなどから25,235千円増加しております。また、販売費及び一般管理費は間接部門の人員増と賃上げによる人件費の増加を主因に14,584千円増加しております。
 上記により、税引前当期純利益は、前期並みの8,370千円となりました。

a 経営成績に重要な影響を与える要因について

「財政状態及び経営成績の状況」で述べたとおり、先行きにつきましては、個人消費の回復や底堅い生産・輸出を背景に緩やかな回復基調が続くとの見方がある一方、不安定な国際情勢や金融経済環境は、企業活動と消費活動の両面への影響も大きく、エネルギー価格や原材料費の高騰などによる物価高や人手不足に対する賃上げ対応などを含め企業を取り巻く環境は厳しさを増すものと思われます。こうした景況感の悪化や消費者マインドの低下は、来場者の減少や低価格競争の激化による客単価の下落が懸念されるとともに、原材料等の価格上昇や賃上げ対応による経費増加、風力発電設備の故障リスクなど引続き厳しい経営環境が予想され、営業収益の見通しにつきましては、下押しリスクが高いものと予想しております。

b 戦略的現状と見通し

メンバーシップゴルフ場として、安定した高品質なコースコンディションの提供と名門に相応しいマナー・エチケットの定着化を目指し、更なるブランド力・企業価値の向上を図って参ります。具体的には、当社の強みであるキャディ付プレー、評価の高いコースコンディション・練習施設を活かした各種イベントの充実、SNSを活用したタイムリーな情報発信の強化、継続的なキャディサービスの品質向上・カート道の整備などの安全対策の強化により他クラブとの差別化を図って参ります。

c 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社は、事業運営上必要な流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

当社の運転資金の主なものは、ゴルフ場コースの運営及び維持管理に伴う費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、ゴルフ場コースの造成・改修及び維持管理用資産の購入等の設備投資によるものであります。

運転資金・設備資金につきましては全て自己資金により調達しております。なお、当事業年度末における借入金等の有利子負債はなく、現金及び現金同等物の残高は279,227千円であります。

d 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基き、最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、不安定な国際情勢や金融経済環境の影響による景気減速も懸念され、来場者及び料金収入への影響のほか、肥料・燃料等の高騰や人手不足に対する賃上げ対応など、今後も当社を取り巻く事業環境は更に厳しさを増すことが予想され、一層の営業努力と生産性向上に向けたDXへの取組強化が必要と認識しております。

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

   当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、上記(1)②に記載しております。当社の資本の財源及び資本の流動性については当事業年度末の流動負債合計470,321千円に対し、現金及び現金同等物279,227千円に加え定期預金が770,000千円あることから特に問題はありません。

  ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5〔経理の状況〕」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えています。

a 退職給付引当金

従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務(簡便法)に基づき計上しており、当該退職給付債務は、当事業年度における要支給額に基づいて算定されております。

b  役員退職慰労引当金

内規による期末要支給額に基づいて算定されております。