E30909 Japan GAAP
前期
51.5億 円
前期比
94.5%
当社の事業内容は、印刷用インキ及び付帯する化学製品の製造・販売並びに印刷用機械、器具、材料などの仕入・販売を行っております。なお、当社は印刷用インキ事業の単一セグメントであります。
なお、当社代表取締役 加藤康伸氏が代表取締役である株式会社新正商会とは、原材料の購入取引及び製品の販売取引があります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行したことにより、社会経済活動の正常化が進み、企業業績は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、国際情勢の緊迫化や円安に伴う輸入材料やエネルギーコストの高騰などによる物価高は依然として続いており、個人消費の伸び悩みなど景気の先行きは不透明な状況が続いております。
印刷インキ業界におきましては、販売価格の改定は一定程度進みましたが、原材料価格の高騰による影響を受けました。
このような状況のもと当社におきましては、物価上昇による消費者の買い控えで食品・日用雑貨関連などのグラビアインキや青果物などの段ボール用フレキソインキは低調でありました。また、利益面につきましては、新規顧客の開拓や価格改定はある程度進んだものの、原材料やエネルギーコストの高騰が続いたため、大変厳しい状況で推移しました。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a)財政状態
当事業年度末の総資産は、5,684百万円で、前事業年度末に比べ9百万円の増加となりました。
(b)経営成績
当事業年度の売上高は、4,862百万円(前年同期比5.5%減)となりました。また、利益につきましては、営業利益は15百万円(前年同期比436.2%増)、経常利益は46百万円(前年同期比36.9%減)、当期純利益は33百万円(前年同期比35.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が45百万円で、当事業年度末残高は、1,076百万円となり、前事業年度末に比べ66百万円の減少となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、32百万円(前年同期比74.7%減)となりました。これは主に、税引前当期純利益45百万円及び減価償却費85百万円による資金の増加、売上債権の増加66百万円、仕入債務の減少39百万円及び退職給付引当金の減少8百万円による資金の減少の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、40百万円(前年同期比11.6%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得28百万円及び無形固定資産の取得15百万円による資金の減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、58百万円(前年同期比6.0%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済58百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社は印刷用インキ事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況については、品種別に記載しております。
(a)生産実績
区分 |
当事業年度 (自 令和5年4月1日 至 令和6年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
グラビア関連 |
(百万円) |
2,528 |
93.9 |
フレキソ関連 |
(百万円) |
894 |
92.8 |
合計 |
(百万円) |
3,423 |
93.6 |
(注) 金額は、平均販売価格により表示しております。
(b)商品仕入実績
区分 |
当事業年度 (自 令和5年4月1日 至 令和6年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
グラビア関連 |
(百万円) |
664 |
91.4 |
フレキソ関連 |
(百万円) |
107 |
96.8 |
オフセット関連 |
(百万円) |
435 |
99.3 |
合計 |
(百万円) |
1,207 |
94.6 |
(注) 金額は、仕入価格により表示しております。
(c)受注実績
当社は、需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(d)販売実績
区分 |
当事業年度 (自 令和5年4月1日 至 令和6年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
グラビア関連 |
(百万円) |
3,344 |
94.7 |
フレキソ関連 |
(百万円) |
999 |
91.9 |
オフセット関連 |
(百万円) |
518 |
98.8 |
合計 |
(百万円) |
4,862 |
94.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態
当事業年度末の総資産は、5,684百万円で、前事業年度末に比べ9百万円の増加となりました。これは、主に売上債権の増加及び投資有価証券の増加によるものであります。
(b)経営成績
当社は、印刷用インキの原材料価格の高騰や環境問題への対応が求められる中で、物価上昇による消費者の買い控えで食品・日用雑貨関連などのグラビアインキや青果物などの段ボール用フレキソインキは低調でありました。それにより、当期売上高は、4,862百万円(前年同期比5.5%減)となりました。また、生産の合理化、経費削減により、営業利益は15百万円(前年同期比436.2%増)、経常利益は46百万円(前年同期比36.9%減)、当期純利益は33百万円(前年同期比35.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な原料費、労務費、経費と販売活動に必要な商品仕入、販売費及び一般管理費であります。また、設備資金需要としましては、主に工場の機械装置等の新設と更新のための購入であります。
当社の運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は長期借入金により調達を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。これらの見積りについては合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性を伴い、従いまして、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
④経営上の目標の達成状況について
当事業年度における売上高は4,862百万円(前年同期比283百万円減)、営業利益率は0.3%(前年同期比0.3ポイント上昇)でした。引き続きこの指標について、改善するように取り組んでまいります。