E31627 Japan GAAP
前期
10.3億 円
前期比
101.3%
国際基準の洗練されたプライベートクラブ
当社の主な事業は、東京クラシッククラブの会員(以下「クラブメンバー」といいます。)によるソサエティ(クラブ)としての東京クラシッククラブの運営であり、これを単一セグメントとしています。東京クラシッククラブのアクティビティとして、メインとなるのは本ゴルフ場ですが、以下の東京クラシック馬主クラブ、クラインガルテン及びその他併設施設を持つことで、クラブメンバーが家族で訪れて楽しむことができる環境を提供しています。クラブメンバーは審査も厳しく選ばれた方だけのソサエティにすることで、クラブメンバー同士の帰属意識、仲間意識を持てるような場を提供し、これまでにない真のカントリークラブを目指します。
ゴルフ場
本ゴルフ場は、姉妹コースの名門「北海道クラシックゴルフクラブ」をも手掛けた、帝王ジャック・ニクラス自らの設計による日本最後のコースとなる見込みとなります。世界トップレベルのドライビングレンジを持ち、世界最高レベルのメンテナンスが施された最高のチャンピオンコースとすることを目指しています。それだけでなく、クラブメンバーのライフステージに合わせたアクティビティの数々も提供しています。アスリートゴルファーからアベレージゴルファーまで平等に楽しめるゴルフライフを提供するだけでなく、親子3代にわたってクラブメンバーの家族全員が楽しめるクラブライフをも提供します。
東京クラシック馬主クラブ(HORSE OWNERS'CLUB)
クラブメンバーは乗馬のプログラムのみでなく、馬主会員として馬のお世話など、馬と過ごすクラブライフを満
喫しています。馬に乗ってゴルフ場内を散策することもできます。
クラインガルテン(KLEINGARTEN)
有機・無農薬の野菜作りなどができるクラインガルテンを提供しています。抗酸化物質を沢山含む有機野菜・無農薬野菜はアンチエイジングに効果があるだけでなく、親子で野菜作りに参加していただくことは大切な食育となります。また、クラインガルテンで採れた野菜は、クラブハウスのレストランにて調理することもできます。
その他併設施設・アクティビティ
上記のほか、隣接地において東京クラシッククラブのメンバーが優先利用できる、東京クラシックキャンプは、多くのメンバーやご家族、友人の方にご利用頂いております。
[事業系統図]
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下の通りであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、世界的なエネルギーコストの高騰、資源・原材料価格の高騰が影響し、消費者物価指数は上昇する等、依然として不透明な状態が続いております。一方で、新型コロナウイルス感染症においては、その拡大に一定の歯止めがかかり、各種規制の緩和により社会経済活動が回復し、景気は緩やかに持ち直してきました。当社の属するゴルフ業界においては、ゴルフ場の数は2003年以降減少傾向にあり、近年では2,300件を下回っております。また、利用者数は2009年をピークに減少しており、近年は横ばい状態にあったものの、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により減少しております。しかしながら、2021年以降はゴルフが「三密」にあたらないスポーツとして認知されたことや屋外アクティビティの人気により、新たにゴルフを始めた若者や女性ゴルファーの来場により増加に転じました。
このような状況のもと、各ゴルフ場はゴルフを自粛していたゴルファーのプレー再開やコロナ禍をきっかけにゴルフを始めた若者・女性等の新規顧客に今後も継続的に来場いただくための戦略を立案し、それぞれの特色を活かした施策を実行し、顧客の囲い込みができるかどうかが収益確保の鍵となっております。また、運営面ではエネルギーコストの高騰による仕入価格の高騰・人件費高騰等への対策が課題となっております。
当社は、首都圏近郊に位置する会員専用のプライベートクラブであり、ゴルフコースは帝王ジャック・ニクラス本人の設計により世界基準のチャンピオンコースを目指して造成され、また、ゴルフコースだけでなく、「東京クラシッククラブ」を設立し、真のクラブライフを提供することで、競合他社との差別化を図っております。
2016年5月にProvisional Openを迎え、ゴルフ場の営業を開始し、同年12月にGrand Openを迎え、馬主クラブ、クラインガルテンのクラブ全体の営業を開始しました。2018年3月には隣地でキャンプ場の営業を開始し好評を得ております。引き続き、会員の満足度を維持しつつ、中長期的に持続可能な運営体制の構築を進めてまいります。
当事業年度の業績については、市場でのゴルフプレー需要が高まり顧客単価は増加しましたが、社会経済活動が回復し、人々の行動の範囲が多様化してきたため、総来場者数が減少し営業収入は減少したものの、一部会員の入退会が発生したことによる入会時の入会金収入は増加しました。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高は前期比13,888千円(前期は1,029,614千円)増加の1,043,502千円、営業利益は1,479千円(前期は営業損失11,802千円)、経常損失は31,161千円(前期は経常損失43,443千円)、当期純損失は33,171千円(前期は当期純損失45,745千円)となりました。
② 財政状態の状況
当事業年度の資産の部合計は前期に比べ111,663千円減少し、6,362,845千円となりました。これは主に、有形固定資産の減価償却費を192,864千円計上したことによるものです。
当事業年度の負債の部合計は前期に比べ78,491千円減少し、1,509,610千円となりました。これは主に、長期借入金が76,170千円減少したことによるものです。
当事業年度の純資産合計は前期に比べ33,171千円減少し、4,853,235千円となりました。これは当期純損失33,171千円によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが212,707千円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが24,401千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが99,806千円の支出となった結果、前事業年度末に比べ88,860千円増加し、当事業年度末には1,179,715千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、212,707千円(前期は2,454千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純損失31,161千円、減価償却費193,307千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、24,041千円(前期は59,851千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が23,572千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、99,806千円(前期は96,476千円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出74,700千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当事業年度における営業日数及び入場者数の状況は次のとおりであります。
項目 |
当事業年度 (自 2022年5月1日 至 2023年4月30日) |
営業日数 |
351日 |
入場者数 |
29,181人 |
当事業年度の売上状況は次のとおりであります。
科目 |
当事業年度 (自 2022年5月1日 至 2023年4月30日) |
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
グリーンフィー収入 |
163,349 |
15.7 |
諸経費収入 |
144,925 |
13.9 |
キャディフィー収入 |
125,617 |
12.0 |
レストラン収入 |
107,627 |
10.3 |
月会費/株主会員 |
282,330 |
27.1 |
その他 |
219,654 |
21.0 |
合計 |
1,043,502 |
100.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に際しては、決算日における資産、負債及び会計年度における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等に関する分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」
に記載しております。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
必要とする資金の調達は、当社の親会社である株式会社クラシック及び日本政策金融公庫からの長期借入、並びに新規会員募集によりおこなっており、当社の今後の主な資金需要としては、ゴルフ場及び周辺施設にかかる設備投資資金ですが、「第3 設備の状況」に記載のとおり、重要な設備の新設等の計画はありません。