売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00086 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日(2023年12月31日)現在において当社グループが判断したものであるが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について、当社が保証するものではない。

 

(1) 財政状態の状況

当社グループの資産合計は、受取手形・完成工事未収入金等の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,030億円増加し、6,112億円となった。負債合計は、借入金やコマーシャル・ペーパーの増加などにより、前連結会計年度末に比べ952億円増加し、4,464億円となった。有利子負債残高については、前連結会計年度末に比べ1,043億円増加し、1,980億円となった。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ78億円増加し、1,648億円となった。

 

(2) 経営成績の状況

 ①事業全体の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が第5類へ移行し、個人消費やインバウンド消費の回復等により、緩やかな景気回復が続いた。世界経済も総じて回復基調にあるものの、欧米における金融引き締め及び資源・原材料価格の高騰や供給制約が続いており、ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスク、中国経済の成長鈍化等、依然として先行き不透明な状況が続いている。

建設業を取り巻く環境は、政府による防災・減災、国土強靭化加速化対策等による堅調な公共投資の継続ならびに経済安全保障等の観点からの民間設備投資の増加により、建設投資は官民ともに堅調に推移した。その一方で、建設資材価格の高止まりが続いていることに加えて、建設需要が集中する地域において協力会社の労務逼迫が生じている。

このような事業環境の下、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高4,358億円(前年同四半期比25.5%増)、営業利益207億円(前年同四半期は営業損失73億円)、経常利益186億円(前年同四半期は経常損失99億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益129億円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失73億円)となった。

 

 ②セグメント情報に記載された区分ごとの状況(セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益ベース)

(国内土木事業)

前年度に受注した大型工事等の進捗により、売上高は1,905億円(前年同四半期比38.3%増)、セグメント利益は203億円(同135.8%増)と、売上・利益ともに大幅な増加となった。

当社個別の受注高については、前年度に国内最大規模となる大型港湾工事や洋上風力建設工事などの受注があったことから、前年同四半期より235億円減少し、1,813億円(同11.5%減)となった。

 

(国内建築事業)

手持工事が順調に進捗したことにより、売上高は1,331億円(前年同四半期比16.9%増)となった。売上高の増加に加え、工事採算の改善によりセグメント利益は24億円(同135.5%増)となった。

当社個別の受注高については、官庁及び民間の大型工事を複数受注したこと等が寄与し、前年同四半期より109億円増加し、1,724億円(同6.7%増)となった。

(海外建設事業)

売上高は1,033億円(前年同四半期比15.4%増)と増加し、セグメント損失は22億円(前年同四半期は172億円のセグメント損失)となった。これは、船舶の稼働が想定よりも低かったことに加え、前年度に工事損失引当金を計上した工事において当第3四半期連結累計期間の為替変動の影響により工事損失額が増加したこと等によるものである。

当社個別の受注高については、大型工事の受注がなく、前年同四半期より835億円減少し、340億円(同71.1%減)となった。

(その他)

売上高は89億円(前年同四半期比45.0%増)となり、セグメント利益は2億円(同19.9%減)となった。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における研究開発費は、20億円であった。
  なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動に重要な変更はない。